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[>>220何度も触れる、冷たい――手。
しかし冷たいとは感じなかった。ただその幸せな微笑みが、愛おしいもののように思えた。
惹き込まれる、エメラルドの瞳。
今この時だけは、他の全てを忘れていた。彼もまた、女の血塗れた頬を撫でて――]
許すも…なにも…あなた…なら…
伊達なら…信じ…てたから…
私の…望みを…叶えて…くれると…
[何故だかわからないけどその確信≠ェあった。
感が鋭いからなのか、愛するゆえなのか―]
[つんつん。
ふわん。 ふわん。
突つかれるたび顔が床へ沈んで。浮いて。
ぱちぱちと瞬く眼がイザークの指を追う。]
………!
[音のない文句。
床から生えた二本の手首がそれぞれ、イザークの指をはたく。はたく。]
学者 カークは、アレクトー を能力(吸血)の対象に選びました。
あいにく、ワタシには幽霊のタグイは見えないからな。
名が呼べるということは…生きているのだろう。
[吸血鬼だって実体があるわけだが。
そんなツッコミは自分の胸のうちだけにした。
ころん。飴を右から左へ転がす。
砂糖を煮詰めただけの素朴な飴。
甘い匂いが少しずつ]
そういえば、カーク。
ココから下に向かうルートを知らないか?
ワタシが探す吸血鬼はココにはいないようだ。
[なぜ、眉を寄せているのだろう?
やはり首を傾げたまま、問いかける]
[どーみてもじゃれあう猫にしかみえません、本当にありがとうございました]
仲良き事は美しき哉
[相好を崩し、クリスとイザークを見る]
(俺の望みは叶わなかった)
[離したくないと、去らせたくないと思った望みは。
だというのに。
許すと、信じると言われれば。]
ありがとう。
[自ずと彼の口からもその言葉が出ていた。
彼にも「救える」のだと、そう言ってくれた気がした]
/*
飴をいただいたけど、使い道が分からないCO
心臓取ったどー、は日替わりまでなし、だよね。
ずっとイチャついてていいんでしょうか、先生。
/*
ドーシテモ、同時吸血ナンダナ…………。
………下がったものを持ち上げるのって、
案外大変なんだって最近痛いくらいに知ったばかりなんだが、
またがんばって自分で持ち上げなければならんのか……。
他媽的!看我的!
話をしよう。
あれは確か今から1000年と少し前のこと。
我が父が悪魔と契約し、吸血鬼となった。
父は様々な者を吸血鬼にし、若い娘も襲い妻とした。
その間に産まれたのが我である。
我は生まれながらの吸血鬼。
他にも我と同じ境遇のものはそれなりにいた。
しかし、吸血鬼の心臓が希少価値の不思議な力を持つと知った人間どもはこぞって吸血鬼狩をし、あっという間に吸血鬼は数を減らしていった。
そこで、我はこの城に幽閉され、1000年の眠りにつくことになった。
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