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[修道院を名に冠するアルベルトが特殊能力について話す間。
注意は一行の外に向け沈黙を保ったまま、
心臓のもたらす富と吸血鬼を滅ぼす義と、どちらを欲するか尋ねられたと思い出す。
疑う理由はない。そのような異能が現に実在するとは知らなかったが。
世界を禍から救う、と躊躇いなく口にする声に、羨望に似た溜息を吐いて忠興へ視線を流した。
翼によって支えられる、高潔なる日輪。
今までにまみえたどの高位聖職者よりも、修練士の銀の双眸には深い慈悲と潔い覚悟が息づいている]
…胸に刻んでおこう
[希望を失うな、との啓示には、苦笑とともに微かに頷いた。
吸血鬼の血を挿れられて後まで、果たして人でありたいと望み続けられるか。
失うのではなく棄てるかもしれない]
―地下2階―
[始祖も消えた後、男は一人通路に立っていた。しん――と静まった、じめついた通路は、転がったランプの炎で照らされる。]
[妙に寒い。末端なんぞは震えそうな程なのに、その実、胸部は吐き気がするほど熱かった。あの日振り払った、今日与えられた、熱がいまだ体内に残り燃やし尽くそうとするようだ。[この熱さは知っている][逃げられない]]
――…… くそ
[いつだかと同じ毒づき一つ。
男はランプを拾いあげる。]
[聞き終えて、口を開く]
ハンターとも、「白蛇の牙」とも、相容れぬ信念らしいな
[柘榴石という資源を求めるハンターは言うに及ばず。
軍での吸血鬼狩りは、ハントよりも殲滅戦に様相が近い。より迅速により安全に敵を無力化出来なければ、意味がないという思想だった。
村一つが丸ごと吸血鬼化したような戦場ではーー個々の、かつての善き魂は、名も無いままに蹂躙される]
……魔を封じて、戻れたヒトは、また戦力として闘えるのかな?ならば…
[相容れないと言った口が、緩められる]
殺すよりよほど有益。
貴方が近くにあらば、可及的に協力すると誓おう。
―地下2階―
どうしたの?同胞よ。
安心しなさい。あなたの仲間よ。
感じるでしょ?
[「アシュレイ」と名前をいい、警戒されないようにカークにそっと話しかける]
[吸血鬼狩りの刀は、噂に聞いた事もある
成程、獲物を見付けると刀が鳴くのかと、心に留めながら]
……何故だ。
[注意を促す話し振りに琥珀を細める
何故、この始祖たる存在は己にそんな言葉を掛けるのか
得体の知れない業で吸血鬼と化した己より、
愛でる眷属は他にもいよう]
それとも、ジョセフもあんたの差し金……
じゃ、ない、か。
[始祖の差し金で眷属を増やしているとしたら言動が不可解
あの男はどこに行ったのか――苛立ちが擡げた]
……はぁい、アシュレイ
随分、機嫌よさそうじゃない?
[思考ではない感覚が、仲間だと告げる。あんなに怯えていたのが馬鹿らしくなるほど落ち着いて女吸血鬼と対面した]
[少しく血の残る、女の唇に手を伸ばす]
そんなに……美味しかった……?
[赤い舌がチラと覗いて]
/*
かなしいときー!
かなしいときー!!
ジョセフキリングって言うかせめてRP的にだけでも噛ませてくれたのむと思っていたら
始祖たんが既に殺しててPCの溜飲が下がらないときー!!!
*/
ふふっ!そう見える?実はね!
吸血鬼の心臓を食べたのよ!
おいしかったわよ!
[上機嫌で答える]
でも残念…全部食べちゃったわ。
味わってみたい?
[自分の唇に伸びたカークの手を、指先でそっと撫でた。
まるで誘うように、微笑みながら]
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