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[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
昼間は人間のふりをして、夜に正体を現すという人狼。
その人狼が、この村に紛れ込んでいるという噂が広がった。
村人達は半信半疑ながらも、村はずれの宿に集められることになった。
1人目、おやつ さくらもち。
おやつ さくらもちは、村人 を希望しました。
昔、昔。
あるところに、赤いずきんが可愛い女の子がいました。
その女の子は、赤ずきんちゃんと呼ばれていました。
ある日、赤ずきんちゃんは、おばあさんの家にお母さんのつくったビスケットを持っていくことにしました。
けれど、それを知った狼に、おばあさんと一緒に食べられそうになってしまったのです。
そこに狩人がやってきて、赤ずきんちゃんを助けてくれました。
狼は狩人に追い払われて、逃げていってしまいましたとさ。
めでたしめでたし。
2人目、雷精霊の化身 ハマン。
雷精霊の化身 ハマンは、C国狂人 を希望しました。
―森―
[真新しい墳墓の前に若い女。
森で摘んだ花を、その前に供え、手を組む]
[墓の下で眠るは狩人。
数年前、女の生命を救った恩人だった]
雷精霊の化身 ハマン は肩書きと名前を 赤頭巾 ニキータ に変更しました。
―森―
[真新しい墳墓の前に若い女。
森で摘んだ花を、その前に供え、手を組む]
[墓の下で眠るは狩人。
数年前、女の生命を救った恩人だった]
[やがて――女は目を開けると。
ゆっくりと被っていた赤い頭巾を外し。
その墓の上に、預けるように置いた]
何か……居る。
[ざわざわと森が鳴る]
3人目、狼 ソド。
狼 ソドは、呪狼 を希望しました。
!!!!
[不意に視界が暗くなり、獣臭い体臭と、
甘い香りが鼻腔をくすぐる。
そして
身体がすうと持ち上げられた浮遊感と共に、意識が途切れた]
劇場版RPっぽい村
「童話の国のラブコメディ」
〜The love story in Fairyland 〜
原作:オスカー・ワイルド/アンデルセン/グリム他
――狼の城――
[大きな狼が、ピンクのふりふりエプロンを着こんで
鼻歌を歌っている。
なべの中にたっぷり入った特製カレー。
お玉ですくって味見をする]
んー。デリーシャース。
これなら赤ずきんちゃんも喜んでくれる。間違いない。
間違いなーい!
[スパイシーな香りに目を覚ます]
ここ…は?
[霞む視界の奥にダイニングキッチン。
尻尾を嬉しげに振りつつ調理台に立つ大男]
………………。
誰。
[尻尾をぴんっと立てて振り返る]
ヤッホーハイホーブラボー!
お目覚めかね?ベイビー。
忘れるなんて、つれないじゃないか。俺だよ俺。
お・お・か・み・ちゃん。
ベイビーのことを一万年と二千年前からずっとずっと愛してる哀れな恋の奴隷とでも言っておこうか。あ、お腹すいてない?
今ちょうど美味しいカレーが出来たところなんだ。
君の恋人。
いや、夫かな?
[にっと笑って、両腕を広げ]
飲み物は、チャイでいいかな?それとも、ウーロン茶?
最近童話の国も物価が高くなって困ったもんだよ。リアル世界からの輸入品が品薄で手に入れるのに苦労したんだ。あ、もしかしてお酒飲める?
君の恋人。
いや、夫かな?
・・・・
・・・・
[にっと笑って]
飲み物は、チャイでいいかな?それとも、ウーロン茶?
最近童話の国も物価が高くなって困ったもんだよ。リアル世界からの輸入品が品薄で手に入れるのに苦労したんだ。あ、もしかしてお酒飲める?
[獣はしばらく何も言わず、ごっつい手でティーセットを用意した。
沸いたばかりのポットの湯で丁寧に紅茶を入れる
湯気のたつミルクティができあがると、
そっと赤頭巾ちゃんの前においた。そこでようやく]
まあ、あの頃は俺も若かったからなぁ。
欲望に忠実っていうか?
食べちゃいたいぐらいロリロリなベイビーにストーカーみたいな真似しちゃったけどさぁ。
あのくそうぜえ狩人のおっさんがね。
「せめて赤頭巾ちゃんが19歳になるまで待ちなさい。男たるもの、ちゃんと就職してお金稼いで一国一城の主になってから好きな女を迎えにこないと嫌われるぞ」
とか言うからさ。ま、説教なんて大嫌いな俺様だけど、ベイビーを世界一幸せな女にしたいと思う気持ちは誰にも負けないわけよ。
だから俺様、ニート返上。頑張ったよ?
おかげで今や本当に一国一城の主ってわけ。そのうち童話の国から独立してスーパーソド王国作ろうかって考えてるぐらい。
[ミルクティには手を付けず、まくしたてる狼の顔をじっと見詰め]
それで私を食べにきたのか。
叔父様が亡くなったのを見計らって。
簡単には殺られないわ。
私も、誇り高き占い師であるお祖母様の地を受け継いだ者。
GJに頼らずとも、必ずお前を吊り上げてみせる。
舐めない事ね。
あ?
[ぽかんと相手を見つめ]
あのおっさん、くたばっちまったの?ありゃぁ・・・
結婚式には呼んでやろうと思ってたのに。
[自分の頬を太い指でぽりぽりかいた]
[よそう手元に不審が無いのを見定め]
食糧は貰うわ。
勝手に部屋、使うわね。
[カレーを手に、ツカツカとリビングを出て行った**]
[お玉を手に去っていく相手を見送り]
どうしちゃったんだろ、ベイビーちゃん。ご機嫌斜めみたい。
ちょーっとサプライズさせすぎちゃったかな。
黙って連れてきちゃったし。
・・・・・・・
・・・・・・
あ・・・・
もしかして。
「照れてる」のかな?
[自分の考えに納得して、笑い出す]
はーっははははは。ひゃっはー!
そうか! 赤ずきんちゃんってば照れちゃってるのか。
かわゆーい!
もう、そんな照れることないのに。
まだまだ子どもだなぁ。
まだ19歳だもんね。18歳だっけ?
どっちでもいいけど、俺様みたいな大人の男との恋愛はまだちょっと早いかもしれないな。どうしようかな。
[部屋の中をうろうろ歩き回る]
[ふとひらめいて叫んだ]
劇だ!
女の子だから、ラブストーリーなんて好きなんじゃないか?
ロマンティックで甘甘でハッピーエンドなドラマを見れば、照れた心も素直になって俺様に遠慮なくイチャラブできるってもんだ。
俺様すごいな!天才じゃね?
ようし、そうと決まれば、準備だ。何がいる?まず台本と・・・
【役者】だ。
アクターとアクトレスが必要じゃないか。
童話の国の連中でもいいけど、あいつら、ちょっと睨んだだけですぐに女王にチクりやがるからなぁ。
リアル世界から顔立ちのよさそうなところを拉致ってくるか。
一発ガツンと脅してやりゃぁ、へーこら言うこと聞くんじゃねえの?
またしても完璧なアイディア。自分の頭脳が恐ろしいね。
これで赤ずきんちゃんも喜んでくれる。間違いない。
間違いなーい!
はーっははははははは。ひゃっはー!
こうして、童話の国の狼は赤ずきんちゃんのために、
リアル世界の人間を召喚することにしたのです。
クリスマスが近づく12月中旬。
私たちの世界の、とある小さな町の片隅で
童話の国につながる扉が開いたことを、まだ誰も知りません。
この番組はごらんのスポンサーの提供でお送りします。
提供
800村万歳
【人狼物語瓜科国】
復刻桃の天然水
【日本た●こ産業】
恐竜も大人しくなるよ
「桃太郎印ののきび団子」
【ドラ●もん】
さてそろそろ、この物語の主人公たちがやってくるころです。
童話の国での物語は一旦おやすみ。
場所を変えて、彼らの世界の様子を見てみましょう。
―― リアル(人間)世界 ――
村の設定が変更されました。
村の設定が変更されました。
4人目、香屋月子。
香屋月子は、村人 を希望しました。
<都内>
[机に向かい、プリントに書いてある文語調の文章の横に、その現代語訳を書いてゆく。]
−昔々、竹取の翁という人がいました。−
[小さなころから何度も何度も。物心ついてすぐのころは父に、母に読んでもらい、字が読めるようになってからは自分で読み始めた、日本最古の物語。]
−野や山に分け入って竹を取り竹を取りしては、いろいろな物を作るのに使っていました。−
[止まることなく、すらすらとペンが動く。つい絵本のように、少し脚色した表現をしそうになるが、そこは抑えて本文に忠実に。]
…まあ、いっか。
[予習範囲は、5人の貴族たちが結婚を申し込み、かぐや姫が無茶苦茶な試練を課すところまででよいのだが、気にせず続ける。]
たぶん、明日私当てられまくるだろうし。
[よくいたずらっぽい笑みを浮かべ、生徒をからかう古文教師の顔を思い出す。
名前をいじられることは、不快どころか、むしろ自分の名前が人に触れてもらえるということで、うれしいことなのだが、]
『やめてあげてよ!月ちゃんがかわいそう!』
[抗議の声をあげる友達の顔を思い出し、少し憂鬱になる。]
悪気ないのはわかってるんだけどね…
『「香屋 月子」という、オマージュ作品のキャラクターのような名前をからかわれることは、本人は平気な顔をしているが、嫌に決まっている。
なのに月ちゃんは優しいから抗議できない。
だから代わりに私たちが怒ってあげる。』
[彼女たちの純粋な善意と、そして、「弱い友達を助けてあげよう」というヒーロイズムが透けてきて、それこそが最も居心地悪い。]
…悪気ないからこそ、なのかな…
[一人語ちながらも、ペンは止まらない。]
[口語訳はクライマックスへ。かぐや姫の課した条件をクリアできなかった貴族たちは、財産を失いすごすごと引き上げてき、その後、噂を聞きつけた帝が娶りにきて、]
…?
[ふと、引っかかりを覚えてペンを止め、読み返す。]
[かぐや姫の美しい容姿に惹かれ、求婚した貴族たち、無理やり連れ帰ろうとした帝。]
ああ…
[合点が行った。]
帝は、もしかぐや姫が月に帰らなくて、ずっと一緒にいることになっても、いつまでもかぐや姫のことを大事にできるのかな…
[歳を取り、その美貌が崩れても。]
[何故そんなことを今更考えたのか。思考の流れが我ながら単純すぎて、思わず苦笑した。]
いきなりそんなこと言われても、ね…
[ぽつり。つぶやいて、三日月のストラップのついた携帯電話を見た。
つい先ほど、自分を動揺させるには十分なメールを表示した携帯電話を。**]
5人目、上総帝。
上総帝は、求婚者 を希望しました。
<都内某所>
[いかにも不機嫌と言った仏頂面で、どこかへ向かってのしのしと歩く青年が一人。]
……
…………
[手には妹が作ったケーキの入った箱を持っており、機嫌の悪さで荒々しくなった歩調と言えども中身を崩さないよう注意は怠らなかった。]
……あいつは何してんのかね。
[ぼそりと呟いた言葉は誰にも届かず。一瞬脳裏を過ぎった嫌な想像を振り払うように歩く速度を速めた。
目的地は、彼女の家。]
[そろそろ彼女の家も近くなった頃だろうか。帝は一度立ち止まり、ポケットから携帯電話を取り出すとメールを打ち始めた。]
『To:月子
Sub:家にいるか?
――――――――――
市のやつがケーキを作り過ぎたらしくてな…お裾分けしに向かってんだが、今家にいるか?
いるなら鍵開けてくれ、後3(5)分くらいで着くと思うからよ。』
……よし。
[文面を作成し、宛先と文章に不機嫌さが滲み出ていない事を確認すると送信ボタンを押す。
送信完了の画面が表示されたのを見て、携帯電話をポケットへ突っ込むと再び歩き出した。]**
[シンデレラ、白雪姫、眠り姫、竹取物語、瓜子姫…
物語のお姫様は、決まって類まれない容姿の持ち主。
権力者たちは、一目ぼれをして求婚をする。
物語の結末はいつも、「そして素敵な王子様と結婚して、末永く幸せに暮らしました。」
けど、おもう。]
ほんとうに、一生愛してもらえたのかな…年を取って、美しさが損なわれても、きちんと大事にしてもらえたのかな…
[先ほど来たメールの内容を思い出す。]
―月ちゃんへ。―
[所属している部活動の先輩からのメール。
そこには、一緒に活動をしていて、やさしさ、ひたむきに練習する姿にどんどん惹かれていったという旨が書かれていた。
が、]
…ねえ、一番大きいのはそっちでしょう?
[どんなに言葉を尽くして内面を褒められても、わかってしまう。]
私よりも一生懸命練習してる人、たくさんいるし、私よりも優しい人も、いくらでもいる。けど、その中から私を選んだのは
♪fly me to the moon and let me sing among those stars〜♪
[注視していた携帯電話が歌い始め、びくりと肩を震わせる。]
…おかあさん?
[細かな鳴り分け設定の中で、この曲が流れるカテゴリーは、]
…あ。帝君だった。
『To:月子
Sub:家にいるか?
――――――――――
市のやつがケーキを作り過ぎたらしくてな…お裾分けしに向かってんだが、今家にいるか?
いるなら鍵開けてくれ、後3分くらいで着くと思うからよ。』
市ちゃんのケーキかぁ。
[ふんわりとした、マシュマロのような雰囲気の彼女を思い浮かべながら、リビングに走ってゆき、インターフォンからつながっているモニターをいじって、マンションのエントランスのドアを開けた。]
『To:上総先輩
Sub:いるよー。
―――――――――
わあ。市ちゃんのケーキかぁ。楽しみ。
今日親二人ともいないから、こっちは午後ティーくらいしか出せないかも。ごめんね。』
/*因みに、
部活関係:「How High The Moon」
クラスメイト:「Moonlight Saving Time」
中学までの同級生:「Moon Liver」
家族:「Fly Me To The Moon」
その他:「Moon Light Serenade」
恋人同士になったらどうしようかな…*/
[丁度マンションの前に着いた頃だろうか。ポケットの中の携帯が音楽を響かせ、持ち主にメールの到着を知らせた。]
…ん、もう返事来たのか?早ぇな…
[ポケットから取り出してメールを読む。それとほぼ同時に、エントランスのロックが解除される音がした。]
『To:上総先輩
Sub:いるよー。
―――――――――
わあ。市ちゃんのケーキかぁ。楽しみ。
今日親二人ともいないから、こっちは午後ティーくらいしか出せないかも。ごめんね。』
……相変わらず真面目だな。
[マンションの中へと入りつつ、片手でメールを作成して送信した。]
『To:月子
Sub:着いたぞ
――――――――――
今マンション着いた。もうちょい待ってろ。
茶はなくても平気だから問題ねーよ。』
[1(3)分後、香屋家の住む部屋の前に到着した。]
おーい月子ー、俺だー。着いたぞー
[扉の外側から、近所迷惑にならない程度の声で呼び掛けた。]
[メールを送り、少しして再びFly Me To The Moonが流れる。]
「問題ない」って言われてもねー。
[相変わらず、そういうことに関しては無頓着だと思いながら、]
やっぱり、美味しいケーキにはいい紅茶だと思うんだよね。
[棚からlupiciaと書いてある缶を取り出す。]
ええと、まずカップをお湯で暖めて…
[なれない手つきで紅茶を淹れ始めたところで外から声が聞こえる。]
[いつもそうだ。マンションの建物の入り口にも、自宅の入り口にもインターフォンは備え付けられているのに、彼はそれを使わない。]
はぁい。ちょっと待って。
[応えながら、茶葉を淹れ、湯を入れたポットに布を被せ、玄関に向かうところで、ふと、自分の今の格好に気づく。]
[上下淡い水色のジャージ。おまけに、邪魔な前髪は三日月のラインストーンのついたピンでとめており、腰まである髪もひとつにまとめてあげてある。とてもじゃないが外を出歩けない格好。
しかし、]
帝くんだからいっか。
[気にせず、玄関の鍵を開けた**]
[少しの間の後、すぐに中から返事が聞こえて鍵が開けられる。]
……
[取っ手に手をかけた瞬間、『嫌な想像』が脳裏に蘇った。
――月子に告白した輩がいるとの噂。これは紛れもない事実であるようだ。
もし、彼女がそれを受けたとしたら―――。
その考えは、何度振り払おうとしても完璧に拭い去る事ができない。
しかし、だからと言って不機嫌な態度を彼女の前で見せるのは憚られた。自身が嫌われるのはもっと嫌だったからである。
帝はあくまでも普段通りであるように装い、扉を開けて中に入った。]
よぉ、邪魔するぜ。
[鍵を開けてから一歩下がり、扉が開かれる、その一瞬で、備え付けの姿見で顔を見る。
いつもより頬や目が僅かに赤いか。
けど、大丈夫。笑顔はきちんと作れているし、頬や目の赤みは、暖房のついた部屋で長時間机に向かっていたからに違いない。]
わざわざありがとー。
市ちゃんのケーキ、おいしいよねー。
[彼だけには知られたくなかった。
それは単に、自分が一番愚痴を言ってしまいそうな人だから。
迷惑をかけたくない。
ただそれだけ。
ほんとうに、それだけ。]
気にすんなよ。いつものこったろ。
むしろ市がケーキを多く作るのは確信犯だ……
[ケーキの入った箱を差し出すが、迎えてくれた月子の様子がいつもと違う事に気づく。]
……月子?
[彼女頬や目が、いつもよりも赤みを増しているように見える。何かあったのではないか、と直感的に感じた。]
確信犯?
なにそれ。
[くすくす笑いながら箱を受けとる。]
ん?なあに?
[顔を覗きこまれて、]
さっき携帯確認してビックリしたんだけどさ、もう夕方なんだねー。
部活帰ってからずっと暖房ついた部屋で勉強してたから、時間感覚狂ってた。
そういえば、明日から古文でやるの知ってる?
竹取り物語なんだよ。笑っちゃうよねー。
[早口に言い、くるりと背を向けてリビングへ歩く。]
まぁ、市の事は気にすんなってこった。
しっかし竹取物語ねー……懐かしいぜ。お前好きだったもんな。
[月子の後に続いてリビングへと移動する。]
……携帯、ね……
[歩きながらひとりごちる。彼女の様子がおかしい原因は、ほぼ間違いなく例の輩のせいだろう。直感的にそう悟った。]
……なぁ月子。お前、なんか言いたい事溜めこんでねぇか?
[直接尋ねた所で、彼女が素直に答えてくれるだろうか。誘導するように、遠回しに尋ねてみた。]
…?
そう?
ねー。あの絵本、実はまだうちにあるんだよー。
[言いながら、こたつに箱を置き、ソファーからクッションをとってこたつの周りへ。]
紅茶、淹れたんだー。
渋かったらごめんね。
[言いながらキッチンへ向かいかけたところで、話しかけられる。]
んー?溜めてることー?
大丈夫だよー。
ありがと。
[笑顔で流した。]
[今回の件は私一人で解決できます。なので触れないで。そう言外に含めながら。**]
へー、まだあんのか。すげーな……俺が読んでやろうか?なんてな。
茶なんかいらねーっつったのに…ま、淹れて貰ったんなら有り難く貰うさ。サンキュ……ん。うまい。
[月子の淹れてくれた紅茶を飲む。外を歩いて来て冷えた身体が内側から温まるようだった。]
……お前がそう言うならそうなんだろうな。思い違いみたいで良かったぜ。でもな、もしもなんかあったらいつでも俺を頼れよ。良いな?
[軽く笑ってそう言うと、月子の頭をくしゃくしゃと撫でた。]
6人目、大河内聡。
大河内聡は、求婚者 を希望しました。
-市街地-
[空は遠く明るい。快晴である。
にも関わらず、外気の温度は極端に低い。]
・・・寒い。
[冬の朝。男は雪道に足を滑らせないよう注意しつつ、隣家の門をくぐった。]
[名は大河内 聡。齢21歳の大学生。]
あいつ、また寝坊か?
[15歳の時に両親を亡くし、頼る縁も無く、
以来隣家の雛乃家に色々な世話をしてもらいながら一人暮らしをしている。]
[インターフォンに手を伸ばす。]
おはようございます、大河内です。
[それだけで相手は事情を察したようで、インターフォン越しに大きな声が聞こえる。
ふっ、と顔を綻ばせ、ささやかな緊張に思わず身嗜みを整えようとする。
もっとも、冬用のコートを着用しているために、できる事は少なかったが。]
7人目、雛乃カスイ。
雛乃カスイは、おまかせ を希望しました。
―― 自宅 ――
“カスイー!聡くん来てるわよー!”
[扉の向こうから聞こえる母親の声に、布団を蹴り上げて飛び起きる。
慌てて時計を見れば、“アイツ”が迎えに来る時間だ。]
嘘!!
[急いで洗面所で顔を洗い、昨日の内に用意しておいた服に着替える。髪の毛はぼさぼさのままだ。]
…ちょっとだけ。
[流石にこの髪型で顔を合わせるのは、恥ずかしい。
相手は幼なじみとはいえ、少しだけ…本当に少しだけ、意識している相手なのだから。
鏡の前に立って手櫛で髪を梳かせば、先ほどよりは幾分かマシになった。]
よしっ。
[ハンガーに掛けてあったコートを着込み、タータンチェック柄の赤いマフラーを首に巻く。
鞄を手に玄関へ向かえば、ひやりと冷たい空気に身を震わせる。
靴箱に並べてある靴から可愛らしいブーツを選んで履き、一度深呼吸をしてから目の前の扉を開いた。]
…べ、別に寝坊したわけじゃないんだから!!
[口から飛び出す言葉は、いつでも素直になれない。
ごめんと一言謝れれば可愛いのだろうけれど、それをすることは、出来なかった。]
おはようございます、お嬢様。如何なお目覚めでしょうか。
[ニヤリとした表情と同時に、わざとらしく大仰に一礼してみせた。
本人は冷静におどけているつもりなのだが、傍目から見ると明らかに照れが出ている。
照れの理由はこの大げさな動作ではない。目の前にいる人物、雛乃花穂のためだ。]
な、何やってるのよ!馬鹿!!
[出迎えた聡の行動に真っ赤になって慌てながら、ぺちりと頭を叩く。周りから見れば明らかに照れている聡の様子に、カスイが気づくことはない。]
如何なお目覚めって…飛び起きたわよ、もう!
[そう答えてから、ハッとする。先ほど寝坊したわけではないと言ったばかりではないか。]
…寝坊してないからね。
[むすりと頬を膨らませ、ぷいっと顔を背けた。その頬は、林檎のように赤い。]
[ぺちりと頭を叩かれ、頭を上げる。]
ははは、カスイがお寝坊さんな事なんて今更隠すことでもないだろう?
[寝起き間もないカスイの事は、大河内の目にはとても眩しく映っている。思わずすこしだけ顔を背けながら、]
さ、行こうか。
[玄関の奥から顔を覗かせている雛乃家の親御さんにぺこりと挨拶し、二人で大学への道を歩き始めた。]
[毎日のように二人で歩いた道。しかし大河内の心が平静であった事はない。
そわそわと頬を掻きながら話しかける。]
そうだ、期末試験が近いな。どうだわからない講義は無いか?
意地の悪い教授もいるから対策しておくとかなり変わるぞ。
[同じ大学の後輩にあたるカスイに対し、助言をしようと言う。
もっともカスイは文武に長じていて、そういった手助けなど必要ない事は理解しているのだが、大河内はカスイと一緒にいる口実が欲しかった。]
[にやにやと笑みを浮かべる親を睨みつけた後、前を向いて歩き始めた。冷たい風が頬を撫でるが、頬を真っ赤にしたカスイにとっては、気持ちのいいものだった。
不意に聡から声がかかると、ビクリと肩を震わせた後に口を開く。]
分からないところとか無いし、ノートちゃんと取ってるから大丈夫。
[勉強を教えて欲しいと素直に言えればいいのに、どうしても口から飛び出てくれない。
最も、分からない科目は無いし、教えて欲しい事など無いのだが。]
……………
[沈黙が続く。気まずい。なにか話題をと、必死に考える。]
…そういえば、もうすぐ聡のご両親の命日ね。
[口から飛び出して、また後悔。こんな時に話す事じゃないのに。
カスイは内心泣きたくなったが、ぐっと堪えて聡の言葉を待った。]
……ッ。
[カスイの切り出した話題に思わず立ち止まる。
いくら相手が幼馴染のカスイとしても、絶対に触れられたくない話題であった。]
……ああ、そうだな。
[それ以上は口にしなかった。
思い出す事さえも躊躇われる一件だ。なにせ──]
[──なにせ、町内会主催のお餅早食い大会に両親揃って出場し、揃って餅を喉に詰まらせてそのまま還らぬ人となったのだ。
こんな馬鹿な話があるか。]
[大河内はようやく自分が歩を止めていることに気付き、同じく立ち止まりこちらの様子を伺っているカスイに話しかける。]
あ、うむ・・・。
そうだ、鏡餅でもお供えしにきてくれるか?
両親も喜ぶぞ、きっと。
[2(10)割は冗談なのだが、そうは聞こえない冗談を述べて再び歩き出した。]
[立ち止まっている聡を見て、俯く。]
…ごめん。
[ぽつりと小さな声で呟いた。その言葉は聡へ届いただろうか。
その後、聡の冗談にドキリとしつつも、口を開いた。]
お餅の入ってないお汁粉をお供えに行くわ。
[冗談を冗談で返し、聡の隣を再び歩き出す。時折会話をしながらも、少し気まずい。
16(20)分ほど歩いた頃だろうか。二人の目的地である大学の門が見えてきた。]
じゃ、私こっちだから。
[本当はもう少し一緒に居たいけれど、それを口にすることは出来ない。カスイは聡に背を向けて、一限目の講義が行われる教室へと向かったのだった。]
[カスイと別れた大河内はその姿が見えなくなると、頭に手をやり溜息をつく。]
はぁ…。気が利かないな、俺。
[両親に対し、八つ当たりに等しい感情を向ける。雛乃家の助けもあり生活に本当に困った事は無いため本人には遺された恨みの感情も無く、また冗談に等しいその死に様に悲しみの感情も多くは抱いていない。]
逆に気を使わせてどうするよ…。
[大河内が自分の両親について振れるのを嫌うのは他でもない。冗談めいたその死に様に、笑えばいいのか悲しめばいいのかわからず反応に窮してしまう。ただそれだけである。]
[さて、と 一限目に講義の入っていない大河内は時間を潰すため図書館へと足を向けた。朝早く大学にきたただ一つの理由はもちろん、言うまでもない。**]
>>47
うん。うち、家族そろって物持ちいいから。二人が出会ったころに、遊園地で買ったマスコットのぬいぐるみ、まだあるんだよー。
[ほらあれ。と、戸棚の上の兎のぬいぐるみを指さす。
淡い緑色のワンピースを着たぬいぐるみ。精一杯背伸びをしてそれを戸棚から下ろし、抱いて、帝の隣へ腰を下ろす。]
おいしい?よかったー。普段自分で紅茶淹れないから、ちょっと不安だったんだー。
[お世辞を言わない。言えない。そんな彼からの感想だから、本当においしいのだろう。心底ほっとした。]
うん。大丈夫。どうしようもなくなったらちゃんと頼るから。ありがとー。
[くしゃり。と、自分の頭を撫でる手の大きさ、やさしさに安堵している自分に気づき、なんだか少し面白くなかった。**]
大河内聡は、ここまでみんな俺の嫁(エピまで見えないよねこれ) ( B12 )
雛乃カスイは、村人 に希望を変更しました。
うお、マジか。すげーなお前ん家……
[隣に座った月子の持っているぬいぐるみを見る。成程確かに作られたのは昔であるように感ぜられたが、保存状態が良い為か汚れや傷みはあまり見受けられなかった。]
お前の紅茶は美味かったが、そんなもん淹れられなくても生きていけるから大丈夫だ。
[冗談めかした言葉ではあったが、顔は至って真面目であった。]
おうおう頼れ頼れ。元生徒会長様に好きなだけ頼るが良い、はっはっは。
……ところで、お前今日の晩飯はどうすんだ?親いないんだろ。お前が作んのか?
[きっとあまり触れて欲しくないのだろうと判断し、最後に軽口を添え、この話題を打ち切って話を変える事にした。]
えへへ。すごいでしょー。
[ぬいぐるみを差し出す。
本気で感心している様子に、とても誇らしい気分になる。
続く言葉に、]
そう?ありがとー。
でもね、何事も、できるに越したことはないと思うんだー。
[斜め上を見る。
壁に飾られている賞状、ガラス棚にきれいに並べられている盾、トロフィー。内容も、全国模試、読書感想文コンクール、書道、絵、そしてピアノ、トランペットなどと、多岐にわたっている。これらはすべて、自分が取ってきたもの。]
やっぱり女の子は、料理もできないとねー。
わかってるんだけど、つい親に任せちゃう。
あぁ、すげーよ……シャーペンを月に一本壊す俺には真似できねぇ。
[差し出されたぬいぐるみをしげしげと眺めていたが、視線は月子に釣られて賞状類へ。]
…そういや、お前は昔っから真面目で努力家だったよな。その割に料理の方はあんまりやってねぇみたいだが?
[ニヨニヨと笑いながら、からかうように言う。]
……ま、今日はこの魔王様が特別に飯を作ってやるよ。男女平等のこのご時世、料理すんのは女だけじゃねぇからな?
[ニヤリと悪戯っぽく笑いながら立ち上がる。月子が拒まなければ、そのままキッチンへと移動するだろう。]
帝君の物持ちの悪さは異常だよねー。
[くすくすと笑いながら、ふと、以前、機能性とデザインに惚れて、これならと誕生日プレゼントに渡したボールペン(\1,000)のことを思い出す。彼はあれをまだ使っていてくれているのだろうか。]
うるさいなー。料理は親がやってくれるからまだいいのー。大学になったら始めるよ。
[なんでも練習さえすれば器用にこなす自信があるのだが、包丁の扱いだけはどうしてもうまくならない。指を切るということだけはないことが幸いか。また、レシピがあればある程度の味のものは創れるのだが、口づてに教えてもらうものや、分量のあいまいなものに関しては味が致命的になることがたびたび。]
なんで「少々」とか、「一つまみ」とか、微妙な書き方するんだろーねー。全部きちんと数値に表してほしいよほんとうに。
[苦笑しながら文句を言う。]
壊れちまうのはな、魔王様が使うには相応しくない物ばっかだったって事だよ。無事なのは他人様から貰ったモンくらいじゃねぇかな…
[以前、月子から誕生日に貰ったボールペンを思い出す。物の扱いの荒い帝だったが、あれだけは大切に使っていたのだった。]
むしろきっちり何がなにグラムって書かれる方が俺は嫌だね、めんどくせぇ。
曖昧なのは作り手の好みで融通効かせられるってこったろ?良いことじゃねぇか。
なぁ、何食いたい?お前の好きなモン、なんでも作ってやるよ。
[そう言いながら冷蔵庫を開け、中を確認。思ったよりも食材が多く入っていたので、大概のものは作れそうだ。]
さて。
[料理に関して、手伝おうとしても邪魔にしかならないことは痛いほどわかっている。が、人を動かしておいて一人ぬくぬくとこたつに入っているのも腰が落ち着かない。
うちのキッチンはオープンキッチンであるため、この場にいながら調理する人間と会話をすることができる。
なので、]
チャートでも持ってこようかな…
[だれか。父母や、市や、それこそ帝がキッチンに立っているとき、いつも、勉強しながら会話をしている。
数学の参考書を取ってこようと腰を浮かせたその時、]
♪〜♪〜
[軽快な電子音が響き、身を固くする。
細かな鳴り分け設定の中で、この曲は、]
ごめん。電話だ。
[携帯を手に取り、部屋の外へ走って行った。
この時ばかりは、ダイニングキッチン…キッチンからこちらの顔が見え、声が聴かれてしまうということを恨んだ。**]
おう、わかった。適当に作っとくから電話行ってこいよ。
……
…………
[走り去っていく後ろ姿を見送る。
彼女の携帯が電子音を奏でた時、一瞬身を固くしたのに帝は気付いていた。その後の返答の声が、平素と異なっていたことも。]
……ま、俺がどうこう言う問題じゃねぇしな。さっさと飯作っちまうか……
炒飯と……餃子でも作るかね。
[彼女が大丈夫と言ったのだから、帝はそれを信じて何も言わない事にした。
本当に彼女が困っている時は何があろうと問答無用で助けにいくつもりだったが。
今、自分にできる事は美味い料理を食わせてやる事くらいだろう。冷蔵庫の中から食材を準備して調理を始めた。約78(90)分後には美味しそうな匂いが漂い始めるだろう。]
村の設定が変更されました。
8人目、総番長 びちびち様。
総番長 びちびち様は、おまかせ を希望しました。
総番長 びちびち様 は肩書きと名前を 浦島太郎で舞い踊った鯛 びちびち様 に変更しました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から
どんぶらこっこ どんぶらこっこと
【赤い洗面器】をかぶった桃太郎が流れてきました
桃太郎は、にっこり笑って答えようとしましたが、
川の流れが速すぎて、流されていってしまったので
真相は闇の中でした。
おしまい
浦島太郎で舞い踊った鯛 びちびち様は、見物人 に希望を変更しました。
浦島太郎で舞い踊った鯛 びちびち様 は、見物することにしました。
村の設定が変更されました。
闇の精 フランシス。(見物人)
闇の精 フランシスは、見物人 を希望しました。
[小さな妖精が軽く欠伸を漏らし]
ソド君たら、ほんっと妖精使いが荒いよねえ。
人間界好きだからいいけどぉ。
何人連れてくんだっけ?
村の設定が変更されました。
[青い空を見上げて背を反らし、伸び]
んー。
気持ちいい空。
青い空って久々よねえ。
[普段見慣れた童話の国のピンク色の空を思い出し]
さって。
ソド君の条件って何だっけえ。
[震える指でボタンを押す。電話を耳に当て、声だけは震えないように、腹筋に力を入れる。]
もしもし。
[扉の向こうから、一定のリズムで野菜を刻む音が聞こえる。
大丈夫。大丈夫。]
―俺だけど。
ねえ、メール見た?なんで返事くれないの?―
…すみません。その、いきなりのことでびっくりしてしまって、思考が追いつかなくて…
[やさしい声色で、諭すように言われ、表面だけ謝る。]
―そう。いきなりだったらびっくりするよね。ごめんね。それでも、イエスノーじゃなくてもいいから、すぐに返信するのがマナーじゃない?―
[メールが来たのが4時間前。「遅い」ととがめられるほどのものだろうか。]
すみません。気を付けます。
んー。
イキのイイの、どっこに居るかなあ。
こう、見てて、「ああ!もう!いいから押し倒しちまえ!」的な?
そこそこ若くないといけないんだよね。
というか、赤頭巾とソド君が既にそれじゃない?みたいな。
村の設定が変更されました。
[震える指でボタンを押す。電話を耳に当て、声だけは震えないように、腹筋に力を入れる。]
もしもし。
[扉の向こうから、一定のリズムで野菜を刻む音が聞こえる。
大丈夫。大丈夫。]
―俺だけど。
ねえ、メール見た?なんで返事くれないの?―
…すみません。その、いきなりのことでびっくりしてしまって、思考が追いつかなくて…
[やさしい声色で、諭すように言われ、表面だけ謝る。]
―そう。いきなりだったらびっくりするよね。ごめんね。それでも、イエスノーじゃなくてもいいから、すぐに返信するのがマナーじゃない?―
[メールが来たのが4時間前。「遅い」ととがめられるほどのものだろうか。]
すみません。気を付けます。
―で、月ちゃんはどう思ってる?俺は、月ちゃんのこと好きだから、幸せにしてあげられるし、きちんとちゃんと大事にするよ。付き合わない?―
[言われ、空気を吸い込む。今後の関係を考えたとき、どういえばよいか迷ったが、ストレートに言うことにする。]
ごめんなさい。
[告げると、空気を吸い込む音がして、]
―…なんで、かな?月ちゃん、やっぱり上総先輩と…―
違います。けど、ごめんなさい。私は、異性として好きな人としか付き合おうとは思えません。
先輩はいい方だと思いますが、先輩のことをそのように見られません。
[遮り、続ける。いつも、自分に告白をしてくる人は、拒否の理由に帝君を求める。
けど、違う。これは自分個人の問題。帝君は関係ない。]
―好きな人…いるの?―
いいえ。いません。
[きっぱりと否定する。]
―だったらなんで…
[あのね、月ちゃん、次の言葉も、容易に想像がつく。]
―最初っからお互いそう思いあっている恋愛って、なかなかないよ。付き合っていくうちにだんだんと好きになっていくことがあるから、だから、―
先輩。
[なるべく平坦な声で。]
先輩は、確かにとても優しい方だと思いますが、それでも私、恋人とまで上下関係を作りたいとは思いませんから。
―なっ…―
[幸せにして「あげる」。「大事にする」それはきれいな言葉だけど、主導権は常に自分にあると思っている証拠。]
―俺がそんなことする人間とでも、思ってるの?月ちゃんは。―
[それに気づかず、明らかに気分を害したような言葉。
。oO(さて、どうしようか。)
[考える。否定すれば、「じゃあ付き合おうよ」となりかねないが、肯定すれば、それはつまり相手の人格否定になりかねない。そんな、明らかに否定を求められてる、ダブルバインドの質問。]
。oO(どうやって切り抜けようか。)
[普段以上の速さで頭をめぐらす。
扉を隔てた向こうから、ジューという、素材の焼ける音とにおいが漂ってきた。**]
ノ
(・∀・) ヤツが私の存在に気付いたようだな
( (7 [鉄板の上で得体のしれない何かが舞い踊り、
< \ 足が焼ける音とそのにおいを放っている。]
♨♨♨♨♨♨
[ふ。と、面を上げる。
妖精の捉えるは感情]
あー……。
この、ふっくざつに揺れる想い。
イイかもぉ。
[ふらふらとその「想い」に、妖精は引き寄せられていった]
8人目、エト。
エトは、共鳴者 を希望しました。
もうこんな時間か…暗くなるの早いな。
下校時間もとっくに過ぎてるし、あんまり遅くなると物騒だよな。
おーい!
ミレイユー、そろそろ帰るぞー!
ほら、自転車押してきたから後ろ乗って。
とっとと行くぞー
9人目、ミレイユ。
ミレイユは、共鳴者 を希望しました。
あ、ごめんな。
ちゃんと待ってるからな。安心しろ。
こんな暗いし家まで遠いのに、ミレイユを一人で帰らせたりするわけねーだろ。
荷物貸して。
自転車のかごにいれるから。
よっ…と。
たしかに今日の荷物重たいな。
まあ徐々に荷物減らすコツ覚えていけばいいんだよ。毎日いっしょに通えるんだから、俺が運ぶさ。
よし。
ちゃんと乗ったなー?
じゃ、行くぞー!
よっしゃー、じゃあ急ぐぜー!
。оO(ミレイユと一緒に通学し始めて数ヵ月。ようやく慣れてきたが、やっぱりこの距離感は緊張する…!
というか、なんで俺は幼馴染み相手に緊張してるんだよ!)
え、えっと…ミレイユ、寒くないか?
ほら、もう時間も遅いし…
大丈夫か?
あんまりふざけると出演者への侮辱にならないだろうかwww
いいよねwwwいいよねwww
・・・スライドしてきた村では変態できなかったから、行き先を失った変態性が溢れ出るんだよ・・・・
マフラー暖いぜ!ありがとう、ミレイユ。
本当に、昔っから器用だよな…きっと、きっと将来いいお嫁さんになるぞー!
。оO(…言えない。ミレイユが後ろに座ってるから暖かいだなんて言えるかぁああ!
それに、ミレイユが本当に嫁に行っちまうなんて…嫌だ。俺、その相手に嫉妬しない自信なんてねえよ。)
ほら、見てみ。白い息でてるぜ。
すっかり冬だなー。
もうすぐ一年経つのか…
最近、学校どうだ?毎日一緒の自転車で行ってるけど、通学路ちゃんと覚えてるか?
あ、許容量が少ないだけでへんたいじゃないです。
タンクが浅いだけです。ちょっとあふれちゃっただけです。
出力は大したことありません。余裕の表情だ、馬力が違います。
[ふらふらと吸引される途上で、ふと止まる。
眼下に、自転車に乗った2人の男女]
あ。みっけ。
凄く、イイ。
[緊張と動悸。ぬくもり]
[妖精は自転車の前に回り込み、それをこぐ少年の胸元にぽふんと飛び込む。
飛ばされないように気を付けながら、よじ登り、少年の左耳の下にキス。
きらきらと人間の目には見えない"印"が捺された]
[そっと手を離し、自転車の後ろにつかまってる少女の衣服に移動]
「…あれ?今何かいなかった?」
[少女の声を聞き、微笑み]
ビンゴ。
童話の国と、波長が合うわぁ。この子。
[よじよじとよじ登ると、マフラーをかきわけるように
左の頬にキス。
光の"印"を捺すと、そのまま手を離し
風に身を任せ、次の目標に向かった]
だいぶ遠いからな。
俺がいないからって迷子になったりするなよー
あと、変な男に声かけられても着いてっちゃ駄目だからなー
……え、何かいたか?
んー、俺は気づかなかったけど…
まあ、時間も時間だ。
探すにしても明日だなー**
気のせいかなぁ…?
うーん。だよね。虫がいる季節でもないもん。
……迷子ならないもーん。んと、ほとんど一本道だもん。覚えてた!
それに、変なおじさんに着いてく子供でもないですよーだ。
はぁ、それにしても寒いね。こんな中自転車で1時間はないよー。**
……
[食材を切っていても、焼いていても、何か落ち着かない。扉の向こうで電話をしている彼女が気になるのだ。]
……気にしたって仕方ねぇのはわかってんだがねぇ。
[ぼそりとごち、再度料理に集中した。]
[ドアの向こうから聞こえてくる音、漂ってくるにおい、感じる気配。]
[だいじょうぶ。だいじょうぶ。]
先輩。
[息を吸って、はく。携帯を持った左手に、右手を添える。
しゃらり。三日月のストラップが揺れる。]
そうですね。先輩が、上から押し付けて、嫌がる女の子を無理やり自分の物にしようとする方だとは微塵も思っていません。
―そう。よかった。じゃあ…―
だから、恋愛関係になりたいと思っていない女の子に、無理やり追いすがるような方だとは思っていませんが、違うのですか?
[そう言った瞬間。]
ビーシビシ バシバシ ランラン♪ラジオー!
アロー!
パーソナリティのレッツゴー・ランランよ。
この番組は、みんなからの音楽のリクエストを受け付けているわ。
最初の曲は「Fly me to the moon」
ジャズのスタンダード・ナンバーの一つ。
タイトルを日本語に訳すと「私を月に連れて行って」といった意味になるわ。
この曲は非常に多くの歌手がカバーしていて、劇中曲として使用されることも多いわね。アニメーションのエンディングテーマにもなったっけ。
じゃあまずはそのアニメーションで可愛らしく
ttp://www.youtube.com/watch?v=x1B4nOCv-kg&feature=related
次は少し大人っぽく Julie Londonで
ttp://www.youtube.com/watch?v=BOKZohM7GvU&feature=related
最後はDoris Day しっとりと
ttp://www.youtube.com/watch?v=CLE6ZxtzUIo
頭にhをつけて聞いてね。
あなたは誰のFly me to the moonが好きかしら?
リクエストは電話やFAXやメールでよろしく!
悩みや相談や質問、青年の主張などもオッケーよ。
PN(ペンネーム)も忘れずに!
DOWA-FM(ディーオーダブリューエー)
童話の国FM放送
周波数1242キロヘルツ
出力100キロワットでおおくりしました**
―― 教室 ――
[片手で携帯をいじり、メールを送る。]
――――――――――――――
From 雛乃カスイ
To大河内聡
――――――――――――――
バイトがあるから先帰る
――――――――――――――
[可愛くないメールだと思うが、顔文字や絵文字を使うのはなんだか恥ずかしい。
結局、どこか冷たい印象のある文章になってしまうのだ。]
…バイト行こ。
[机の上に出ていた筆記用具を鞄にしまい、カスイは教室を後にした。]
[するり。と、妖精は硝子の窓を抜け、一件の家に侵入する。
若い気配。別々の場所。
台所に立つ人物を見て、妖精はくすりと笑う。
男性。少年と青年の間という微妙な年齢。
料理をする彼を見て、妖精は己が主を思い出す]
ソド君みたいな子、ね。
―― とある小さなカフェ ――
[白いシャツに黒いズボン、首元には赤いスカーフ。そして、黒い腰エプロン。ゆるくウェーブがかかった長い髪を後ろで一つに縛り、カウンターへと向かう。]
店長、変わりますよ。
[カウンターに座っている初老の男性に声をかける。カスイのバイト先は、この男性が個人経営しているカフェだ。
小さなカフェで、客足もそこまで多いわけではない。
当然バイト代も低めなのだが、カスイにとってはそんなことは関係なかった。
カスイは、店長の淹れる珈琲が好きだった。
その味に惚れ込んで、何とかバイトが出来ないかと頼み込み、現在に至る。]
―それじゃあちょっと休憩してこようかな。カスイちゃんよろしくね。
[店の奥へと向かう店長の背中を見送った後、頬杖をつきながら客が来るのを待つことにした。]
Fly Me To The Moonは男声のイメージだった…
けど、原曲女声なのですよねー…
とある小説の影響で、Frank Sinatraのイメージだなー…
確かフィギュアの織田信成が滑ってたのもシナトラだったと思う。
……ん?
[額の辺りに違和感を感じ、一度料理の手を止めて触ってみる。]
……気のせい、か。うん、ただの気にしすぎだな。
[一人納得して呟くと、再び料理に勤しむのだった。]
-図書館-
[大河内は趣味で取り組んでいる論文の仕上げにかかっていた。
タイトルには『和装の女性のはかない美しさ』とある。]
[この”はかない”とは当然の事ながらダブルミーニングである。
最低なジョークであるが、このような内容でも教授たちは真面目に評価し掲載してくれる。
それも、構成がいたってまともで、真っ当な文献に裏打ちされた根拠や理論を明確にするなどの努力があり、純粋に学術的に有意な域にまで引き上げているからこそなのだが。]
コーヒーでも飲みながらできると捗るのだがな。
[図書館であるため飲食はもちろんのこと厳禁である。
ふー、と。疲労感もそこそこに首をコキコキと鳴らす。
そしてポケットから着信を示す振動。ついでに時刻を確認する。]
…しまった。もうこんな時間か。
[待ち合わせの時間をほっぽらかしてしまったかと恟々としながら携帯電話を開き、受信したメールを確認する。
バイトに向かった旨の内容を見て、ほっと胸を撫で下ろす]
――――――――――――――
From ひなにゃん
Sub 無題
――――――――――――――
バイトがあるから先帰る
――――――――――――――
そうか。今日はバイトの日だったな…。
あいつはどれだけ遅れても待っているからな。
待たせてやりたくない。
[ここまで律儀に登下校を共にする必要は無いのだが、どちらから言い出したでもなく大学生になっても二人は共に歩いてきた。付き合っているわけではないのに。]
…コーヒーか。
[大河内は32(100)msの間考え込み、1(1)の行動を取ることにした。]
1,カスイのバイト先まで遊びに行く。
[思い立ったが吉日。この男に迷いなどなかった。]
-カスイのバイト先のカフェ-
●カスイ ○空席 ■テーブル
―[奥]―――――――――
● | | ○ ○○
――― | ■■
カウンター | ○ ○○
―――――
○ ○ ○
○■○ ○■○
――――――――[入口]―
[大河内はカフェの入り口をくぐり、店内にカスイ一人しか居ないことを確認すると、冗談が大好きな大河内は朗らかに言い放った。]
へい、マスター!コーヒーをロックで!
[ドアの向こうから聞こえてくる音、漂ってくるにおい、感じる気配。
だいじょうぶ。だいじょうぶ。]
先輩。
[息を吸って、はく。携帯を持った左手に、右手を添える。
しゃらり。三日月のストラップが揺れる。]
そうですね。先輩が、上から押し付けて、嫌がる女の子を無理やり自分の物にしようとする方だとは微塵も思っていません。
―そう。よかった。じゃあ…―
はい。私は、あなたとお付き合いをするつもりは全くありません。あなたがそれなのに無理やり追いすがるような方だとは思っていませんよ。
[そう言った瞬間。]
[切れた携帯に目を落とす月子を、不思議そうに見ると]
感情、乱れてるのね。
[頭をそっと撫でて、窓を抜けて家屋の外に出た]
…
[しばらく、呆然と携帯電話を見つめる。
不機嫌さを隠そうともしない、冷たい声。
頭の中が、全身が冷えて、なのに手のひらに汗をかいていた。]
どうしよう。わたし、おこらせた。どうしよう。
[無意識に声が出る。]
どうしよう。
[ふと、ドアの向こうの音が消えているのに気づく。]
みかどくん!
[ばっとドアを開け、中に駆け込んだ。]
[動揺の中、
『一緒に、童話の国に行こう、ねえ?』
聞こえた声に、]
私をどこかとおくへ連れて行って!
[こころの中で、とっさに叫んでいた。]
おう、どうした?飯ならできてるぜ。作り立てだから美味いぞ。
[彼女の様子がおかしいのは確定的に明らかであったものの、自分から触れるべきではないような気がした。彼女に頼られた時だけ、表から力になってやればいいのだから。
あえて電話の事には触れないまま、出来上がったばかりの餃子と炒飯をテーブルの上に運んだ。]
[客を待つこと46(60)分、今日は常連の客達も忙しいのだろうか。客は未だ、一人も来ていない。休日なら、一日中カウンターが埋まる程度には客が訪れるのだが。]
ふわ、
[退屈だ、と思いながらあくびをひとつした、その時。
カランカラン、と客が入ってきた事を知らせるベルが鳴った。]
いらっしゃいま…せ…
[入ってきた人物を確認したその瞬間、笑顔がピシリと固まる。]
―へい、マスター!コーヒーをロックで!
[コーヒー豆をそのまま出してやろうか。
そんな考えが、頭を駆け巡った。]
…何しに来たの。あ、来たならケーキも食べてって。
[珈琲を淹れながら聞く。どうせ来たのなら、売り上げに貢献してもらえばいい。
5(10)分後、大河内の目の前にはホットコーヒーとケーキが置かれた。]
食べたらお金置いてさっさと帰りなさいよね。
[違う。本当は一緒に居て欲しい。
素直になれないカスイは、大河内に気づかれないように小さくため息をついた。]
[ばっとドアを開け、中に駆け込んだ。]
みかどくん!
[いつもの笑顔。こちらの様子に気づいていないはずはないのに、あえて触れないでいてくれる、その様子にたまらなくなって、
どん。
体当たりをして、そのままその胸に顔をうずめた。]
村の設定が変更されました。
っ、と……
[体当たりをされたがその程度で倒れる魔王ではない。その衝撃を軽く受け止めると片手を彼女の背に回し、もう片方で頭を撫でる。]
言いたくねぇなら言わなくていいし、俺から訊くつもりもねぇけど。
……好きなだけこうしてろ。特別大サービスだ。
[笑顔を作ると、出来る限り優しい声音でそう言った。]
どうしよう!どうしよう!
[うずめた胸の広さと優しい声、頭をなでる大きな手に、涙があふれてとまらなくなる]
どうしよう!わたし、せんぱいにきらわれたっ!ふかいにさせた!このままじゃ、中学の時みたいに、また、ぶかつ、いられなくなるっ。トランペットすきなのに!ぶかつのみんなのこと、すきなのに!
[言いたいことをきちんと組み立てて言えず、ただ、そういってわあわあと泣いた。]
[ツンデレに魅かれつつ辿り着いたのはカフェ。
珈琲のいい香りが店内に充満し、妖精は少しふらつく。
この妖精にとって珈琲とは、人間にとってのアルコールと同様]
あー。
この人ぉ。
[黒髪の女性が、男性の前に珈琲を置くのを確認する]
………ちょっと、貰っても、いいかなあ。
[すうっと寄りつくと、まだ熱い珈琲の香りを吸い込む。
妖精には、蒸気だけで充分だった。
ほんのり顔を朱に染めると、上機嫌でカスイの顔を見上げ
テーブルの上で2人の様子を見守った]
落着け。大丈夫、大丈夫だから泣くな。
いくらでも聞いてやるから、言いたい事は全部言っちまえよ。
[軽く月子の背中を擦りつつ、学ランのポケットからハンカチを取り出して涙をぬぐってやる。]
お前がトランペット好きなのは知ってる。部活のメンツが好きな事も知ってる。
お前が部活を、トランペットを好きでいるなら何の問題もねぇよ。大丈夫だ。俺が今まで嘘ついた事あったか?
[薄く笑うと、月子を優しく抱きしめた。]
.oO(……もしも不届き者の不埒な野郎がモブの分際で月子に何かしやがったらシメる。キュッとシメる)
[勿論こんな心の声などは月子には聞こえないのである]
[営業の邪魔をしないようにと、あえて奥のテーブル席に腰をかけた大河内は微笑んで受け取る。]
お、気が利くな。
ありがとう、それならゆっくり味わうとするよ。
[頭を使った後だけに、甘いケーキは一層おいしそうに映る。
カウンターに戻るカスイの姿を目で追い、呟く。]
…本当に気が利くな。頭が下がるほどだ。
─ケーキをフォークで口に運ぶ。うまい。
コーヒーにしても、豆の品種も知らない素人でもわかるほど美味だ。
[ふと視線を感じ、振り向くと目が合ったが即座に逸らされてしまった。
そのカスイに対し、多幸感に満たされている事と、素直な感謝の念から無意識にも意味深な響きを含ませ言う。]
…カスイ、ありがとう。
[空中を魚がふよふよ泳いでいる
ミレイユとエトの自転車とすれ違いざま]
やあ! カルシウムとれてる?(挨拶)
[涙をぬぐってもらい、優しく抱きしめられながらの言葉は、あたたかい。]
うん。ありがと。
[いつもそうだ。彼の言葉には、後ろ盾などないのに、なぜかひどく安心でき、そしてその言葉はそのまま事実となる。]
あのね…
[ぽつり、ぽつり。できるだけ、向こうだけを悪者にしてしまわないように、客観的になるように、細心の注意を払いながら、ぽつぽつと、今までの経緯をすべて話した。]
……
[月子が話している間、帝は黙って聞いていた。核心の部分を知っていたので、彼女がなるべく客観的に、例の輩に対しても気を遣いながら話している事はすぐに分かった。]
……そうか。一人でよく頑張ったな。
[すべてを聞き終えると、帝は短く一言を添えて微笑み、月子の頭をわしゃわしゃと撫でる。ごちゃごちゃと言葉にするよりも、こっちの方が自分の性に合っていた。]
……さ、飯でも食おうぜ。冷めちまわねーうちによ。
[月子が落ち着いていたのなら、彼女をそのまま料理を置いたままのテーブルの方へと誘導しただろう。]
[大河内がカウンター席に座らなかったことに少しだけ落ち込むが、真向かいに座られたらそれこそ恥ずかしくて何も喋れなくなってしまう気がする。ある意味良かったのかも、と安心しながら、チラリと大河内に視線を移す。
自分の淹れた珈琲を美味しそうに飲む姿を見て、嬉しくなって微笑んだ。]
っ!!
[ぱちりと目が合う。…驚いて、目を反らしてしまった。今更視線を戻す訳にもいかず、目の前の壁を見つめる。]
―…カスイ、ありがとう。
…別に、仕事だから。
[顔が熱い。あんな優しい声、聞いたことがない。
ふるふると震えながら、大河内に自分の顔が真っ赤な事に気づかれないよう、俯いたのだった。]
[やさしい言葉に、]
…うん。
[とだけしか声が出て来ない。泣きはらした瞼は重く、頭は妙な疲労感でぼんやりとしているが、すべて話してしまったため、すっきりしている。]
ありがとう…
[撫でられた手の暖かさに、止まったはずの涙が再びあふれそうになるが、すんででこらえる。]
…うん。
[そういえば、おなかがすいた。そう思ったとたん、「くう。」と小さく音をたて、恥ずかしさに赤くなった。]
ははっ、相当腹減ってたみたいだな?たくさん作ってあるから好きなだけ食えよ。
[愉快そうに笑うと、顔を赤くした月子の頭を再びわしゃわしゃと撫でた。料理のメニューはこちら。
1:野菜&ベーコンたっぷりタマゴ炒飯
2:スタンダードな餃子
3:即席で作ったワカメスープ
4:市の手作りケーキ]
。оO(さっき何か聞こえた気がしたけど…気のせいだよね。うん。)
とうちゃーく!
……??
うん!山とか、川もいいよねー。畑の手伝いもしなきゃだし。
何か変なエト。エトこそ、何かあったらちゃんと言うんだよー。
今日もありがと。それじゃ、また明日ねー!
もう…うん。ありがとー。
[おなかの音を聞きつけられたことに赤面しつつ、食卓へ向かう。]
わあ!おいしそう!
[豪華で豪快なメニューに目を輝かせ、とりあえず2(4)をひとくち食べた。
おいしいごはん、やさしい、お兄ちゃんのような幼馴染。]
時間なんて、止まっちゃえばいいのに…
[不意に、明日からのことを思い、ぽつり。思わずつぶやいてしまった声は、おそらく帝には届いていないだろうか。]
[弱い風が、うなじを撫でる。俯いていた顔を上げ、うなじへと手を当てた。]
今、なにか…
[窓も開いてないし、客が来た様子もない。]
…気のせい、よね?
[少し不気味だったが、気のせいだと自分に言い聞かせることにした。]
――いつもの、学校の帰り。
エトの自転車の後ろが、私の指定席。
体の弱い私を色々気遣ってくれて。私の自慢の「お兄ちゃん」です。
…でも、今日はちょっと変だったよね。どうしたんだろう…?
はっはっは。俺様の作った飯が不味い訳ねぇだろ?
[軽口を叩きつつ、帝は頬杖をついて可愛い妹のような、けれど妹よりももっと大切な存在の幼馴染を眺めて満足そうに笑った。]
変…か?
そ、そんなことねえぞ?
ん、まあ…一緒に遊びに行ったりしてえな、とか思っただけだ。
…じゃあ。また明日。
マフラーありがとな!すごく暖かいよ。
ミレイユも風邪には気をつけろよー
ンッン〜〜♪ 実に! スガスガしい気分だッ!
歌でもひとつ歌いたいようなイイ気分だ〜〜
最 高 に 『ハイ!』 っ て や つ だ ア ア ア ア ア ア
フフフフハハハハ ヒャッハー!
えろいむえっさいむ えろいむえっさいむ
我はもとめ 訴えたり!
いでよ!!!!!
アクターあーーんどアクトレース!
W R Y Y Y Y Y Y Y Y Y Y ー ー ー ッ**
ー帰路ー
ーー俺にとってミレイユは幼馴染みで、妹みたいな存在なのに。
最近、自転車に一緒に乗るだけだなんでこんなに動揺してんだよ…!
小さいころ、どんなこと話して、どんな遊びしてたっけ。
俺、こんなんでミレイユの「兄ちゃん」として合格なのか?
こんな気持ちで、明日どんな顔して会えばいいんだよ…ーー
うん。すごくおいしいよー。
市ちゃんといい、帝君といい、上総兄妹はすごいねー。
[目の前で頬杖をついているのを見て、
そうか。彼は帰ってからご飯を食べるのか。そう思い当たる。そして、今の時間に気付く。]
もうこんな時間。
[かえらないで。ひとりにしないで。]
今日はありがとー。
この時期、暗くなるの早いから、早めに帰ったほうがいいよー。
[この状態でよく笑顔が作れるものだ。
我ながら感心した。]
大河内聡は、ソドに対抗して魔方陣を組んだ。㊙ ( B27 )
努力家のお前にゃ負けるけどな。俺の料理はただの道楽だ。
……あー、もうこんな時間か……そろそろ帰らねーとな……
[ちらりと時計を見ると、思っていたよりも夜は更けていた。帰ろうと立ち上がったが、彼女がどこか無理をしているように感じて近寄る。]
……お前、一人で平気な…………っ!?
[平気なのか、と言いかけたその時。突如辺りに光が溢れ、何も見えなくなる。咄嗟に月子を庇うように抱きしめた。]
[帰ろうかどうかためらう様子に、自分が失敗したことを思い知る。]
大丈夫。私は大丈夫だから。帝君に話せて、本当に楽になれたから。
[迷惑をかけたくない。だから。]
…え…?
[笑顔を崩さず、帰ることを促そうとしたその時、目のくらむ、光。そして、ふわり、抱きしめられる感覚。]
……っ……
[ゆっくりと目を開ける。眼前に広がるのはどこかの応接間のようであったが、生憎とこのような立派な作りの部屋は見た事がない。]
.oO(……どこだここ……って、違うだろ俺!)
月子!無事か、何ともないか!?
[心の中でセルフツッコミを入れ、腕の中の彼女の無事を確かめた。]
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