753 【おやつ飛び交う】推理あり逆ハーレム村【告白大会】
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茶器好き ヒサヒデ
自分の実家の“仕事”が、堅気と呼ばれるものから遠いことは
幼いころから知っていた。
それでも、親はボクに、ごく普通に学校に通わせてくれた。
お前だけは真っ当な生き方を、ということなのか。
それとも子供時代くらいはという親心だろうか。
学校は本来の自分と離れた場所だったよ。
ボクには現実味がまるでなかった。
けれどもボクは、その学校で仲間と共に犯罪に手を染めた。
体に流れる血の業なのかもしれないね。
茶器好き ヒサヒデ
パメラ。ボクは学校を離れる。
もうここにはいられないから。
ボクに合うのは結局、ここからずっと遠くの……
血と、硝煙の匂いのする場所。
鉛の塊と、かつては人だったと思しきものがごろごろする、
パメラが生きてきた世界とはまるで別の、
今の君から見たらきっと虚構にしか見えないだろう、昏い世界だ。
でもボクにとっては、それこそが本当の生きる場所。
陽の当たる世界はボクには眩しすぎた。
パメラは、陽の当たる世界の人間。
ボクと全然違っていたからこそ、こんなに強く惹かれたんだと思う。
茶器好き ヒサヒデ
君が望むならなんて、穏やかなことは言わないよ。
君を奪いたい。
君を力ずくで連れ去りたい。
君をボクの人生に巻き込みたい。
君の居ないところで生きるなんて、もう考えられないから。
この安穏とした日常から、今すぐに君と一緒に、
ここの学生だった頃とは…いや、今まで生きてきた人生そのものが
つかの間の夢と思えるほどの血なまぐさい道に。
ヒロイン パメラ
ヒサヒデさん…打ち明けてくれてありがとうございます。
正直、驚きました…。
だって、学園にいる貴方はそうは見えなかったから…。
毎日美味しい和菓子を振舞ってくれて、教室で他愛もない事を話したりするのも、楽しかった。
あの、覚えてますか…？
前にティーカップとソーサーをプレゼントしてくれた事。
あれ、部屋に飾ってあるんですよ。まだ、使ってはいないんですけど…。
いつかきっと、何処かで会う事があって、別の道を進んでいたとしても
この数日の思い出は消えないのです。
ヒサヒデさん、ありがとう。
そして、…私から何も返せなくて…ごめんなさい。
[涙をこらえながら、そう告げて――
それでも零れそうになる顔を見られまいと、彼の前から去って行った**]
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