742 【変身ヒーロー村】ＮＥＸＴ
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フェイスレス
《――っく！》
[砂に一瞬塞がれた視界、
掠めた拳は確かな痛み。
装甲は柔い。食らえば只で済むはずもない。
紙一重の、移動で。
度重なる力の行使から来る疲労。
体が空中で傾ぐがなんとか縫い止めて
よろめくリヒタルを睨むように顔を向けた。]
《 ――、？ 何の、話…、》
白竜騎 リントブルム
[扉に向かうも視界が悪い。
急いでゆっくり歩いていた時]
ドォォォン
[近くで爆発が起き、何か悲鳴の様な物が聞こえた気がする。もしかして…、自爆？
あわてて爆発音のした方向へ向かう。
>>320フロウディア能力と機転により、視界が徐々に晴れてきて…]
執罰の フロウディア
[それは、間に合ったのか、それとも少し遅かったか。
視えぬ空間にもシンドバッドの叫びは悲痛に届き、けたたましい爆音が響き、爆風は粉塵を巻き上げ晴らす。]
まだ、起爆がッ……！？
[それが彼の"最後"とは知らない。
彼の力と爆破を抑えきれなかった、と悔恨が胸を占める。]
【削除】 白竜騎 リントブルム
[>>323 これが、都を震撼させたテロリスト…。
そして議事堂の出口を塞ぐ異質な鎖、意思を持ったかの様にここからの脱出を拒む鎖の事に気づけたかどうか。]
…。
TYPE-blade 焔鬼
って、そういう無茶いうかあっ!?
[フロウディアの声に、反射的にこう怒鳴りつつ。
それでも、飛んで来たボードはなんとか受け止めた。
それじゃあこれで、と。
そう思うのと、爆発音が響くのは、どちらが先か]
……っ!?
[爆風が砂を散らす。
その後に、見えたもの。
何をどういえばいいのか。
言葉に、詰まった]
ナジーム ラシュディ
今日はサルマンくんとモハメドくんと
サッカーをする予定だったのに……
[虚ろな目、滴る涎。誰に向けたものでもない言葉。]
でっかい音と一緒にみんないなくなっちゃった。
どうして僕を置いていっちゃんだろう……。
―……僕たちがいったい何をしたの？
[それは「抜け殻」に残ったものなのだろうか。]
Schatten
[疑問を呟くフェイスレスの前に現れるは
貌無き顔を持つ者……。
それは音も無く忽然と
フェイスレスとリヒタルの間に姿を現す。]
……色だけではなく立ち位置まで真逆とは、
とんだ皮肉だな。
退くぞ、私よ。
同士は心が折れた、もはや再び立つことはない。
SM_04
―― 影の街 ――
[影の街を、おんなが去って行く。
響いた爆震。
影の世界にも、確かな波紋を形作る。
やはり、音を出すには至らなかったが。]
……嗚呼。
腕を戴き忘れました。
ミスターに謝っておきませんと。
[おんなは、そんなことを呟いた。
空には、堕ちた東京の残骸。
煤と、血と、屍と――。
影の街の住人とも、もはやすれ違うことは少ない。]
白竜騎 リントブルム
…、ナジーム・ラシュディ。
[腕が片方失われ、明らかに常軌を逸した目をした男が横たわっていた。]
あなたの見てきたものが、私の想像できない程の辛いものだったとしても…、罪は罪。
[虚ろな目でつぶやいているナジームを見て…]
あなたを逮捕します…、でもその前に腕の応急処置を！
リヒタル・ゲゼッツ
……そうか。
残念な事だ、強き意思持つ者だと思ったのだが、な。
―――ッ。
[影へと寄ろうとした刹那、
苦悶の声が漏れる。]
―――また会おう、意志持つ戦士達よ。
今宵の勝負……私の負けだ。
だが……代わりに街一つは頂いていくぞ。
ナジーム ラシュディ
ねぇ、おねえさん。
みんななかよくいきるにはどうしたらいいの？
[それが最後の呟きだった。
もう何も言わない、単なる「抜け殻」だった**。]
ヴィクトーリア・フォン・リントブルム
あなたも、戦いで傷ついた一人の男の子だったのね。
だったら、自分がこんな事をすれば、新しいナジーム少年が生まれる事に気づいていたはずなのに…。
[虚ろな目のままのナジーム。失われた腕から出る血を止血しようとする。]
フェイスレス
《―― っ、…！？》
[リヒタルとフェイスレスの間に現れた、
黒い――顔なき顔。
驚きに言葉をなくす。]
《――黒い、…影……、
あんた、“シャッテン”か…？！》
TYPE-blade 焔鬼
……一体何をした、か。
[繰り返される言葉に、小さく息を吐く]
それ、俺も何度も言ってたよ……。
けど、誰も答えなんかくれなかった。
[届く事はないのだろうけれど、言葉は続く]
でも……。
『そこ』に囚われてたら、なにもかわらない。
いつまでも、先には行けないって。
少なくとも、俺はそう……思った、よ。
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