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この場に来て、その姿を見せるということは、目的は《HOPE》の邪魔か支援、どちらかでしょう。
[前者であれば、ロージアたちは騙されていたことになるが、ツキシロはすぐに変身を解いたし、少なくとも殺意を示していない、と感じた。]
NEXTを人ではないというのは、絶対音感を持つ者が人間ではないというのと同じです。
僕は、NEXTの在り方を変えるつもりはありません。
NEXTであることと善悪は関係ないです。
一撃で命を奪う力なら、NEXTでなくても、銃を持った者なら持っている。
暴走する可能性に有為な差はありません。
誰も、音楽の才に優れているからという理由で殺される必要はない。
NEXTも同じです。
能力を封じて隠れ生きるような社会にしてはいけない。
僕らは特定の思想や敵と戦うのではない。
犯された犯罪に対して、野放しにしないだけです。
そして、そこに生じた誤解を解くために訴えかけてゆく。
いまだ差別を克服できていないのに、そんなことは不可能だと言う人がいる。
その歴史認識は正しくありません。
確かに、まだ克服できていない差別もあります。
だが、今では同化してして、かつて差別があったことすら忘れられた「特異」もまた多数あるのです。
ともかく──必要なのは、我々の手で現状を打破すること、です。
協力して脅威にあたり、その記憶を留め、伝えることです。
それは、今、危機に直面した我々だけがもつチャンスであり、未来をかけた生き様《スタイル》です。
あなたが、その考えに賛同してくださるなら──
全面的にでなくてもいい、意見の違う部分は相手を見ながら話し合ってゆくことで折り合いをつけられると思うなら、
手を貸してください。
悪意を退けるには、勇気と仲間が必要なんです。
ましてや、僕らがやろうとしていることは、あたりまえのことでありながら、世界に対する意識革命です。**
[黙し、見つめて耳を傾ける。]
…―― 、そう ですか。
[一度目を閉じる。
それから、伏目がちに開く]
……その、考えを持ち、動くので在れば。
おれは、あなた方に、
……《HOPE》に協力しようと、思う。
すれ違い、軋轢も生まれるかもしれないが
今、おれも。あなた方のような力を、借りたいんだ。
……NEXTの能力も
所謂才能のように扱われるような
……そういう世界がほしい
珈琲を、ひとだろうがNEXTだろうが関係なく、
共に在れるような。
[その思いをひとつ、口にしてから]
……現状の打破。
そのために。……――
[剣道稽古の帰りだった。
いつも通る道を、いつもと同じように歩いていたら、いつもとは違う音が聞こえてきたのだ。音ではなく悲鳴だと気付くには、安穏に生きる少女にとって、少しの時間を要するものだった。
女の子の悲鳴。駆けつけた先には、嫌がる子供の腕を掴んで、連れて去ろうとする一人の男。
少女は躊躇わなかった。戦術でも勉強でも、あまり物事を考えるのは得意ではなかったし、何より目の前で起きている出来事を放置するなど出来なかった。
少女と女性の境に位置する彼女にとって、物事は単純で在って欲しかった。手を差し伸べれば助けられ、助けを求められれば当たり前のように助け――。
誤算があったとすれば。
男が、本物の刃物(あくい)を持っていた事実だけ。]
[目を覚ますと、くらい場所だった。
意識の浮上が混乱を呼び込むより先に。竹刀を握っていたはずの右手が痛む。よくは見えなかったが、血が出ているらしいと匂いで分かった。
同じ場所にいたのは五人。
少女と同じような年頃の五人。
正確には六人だったが――全員が目を覚ました事を確認した男が、手にした鉞を振り下ろしたのだ。
――一人多いな。やれやれ、少し間違えた。
そんな事を呟いていた。]
[男は続けて言う。
――僕はね、人間を作りたいんだ。
その場にいた五人と少女は、誰もその言霊を理解できなかった。一人は震え、一人は泣き、一人は呆然のあまり声が出ず。
冷たい死のにおいが広がっている事だけが、現実の出来事であると確かめさせてくれる。
だから、みんなが呼吸を忘れた。
――――じゃあ、こうならない子を一人選ぼうか。
愉しげに告げる男以外は。]
[少女が割り当てられた番号は"4"。
男が出した目は――、くろいまるがよっつ。
手に、血の滴る鉞を握らされた。
首を振る。
やりたくはないと、ここから出して欲しいと訴えた。
男は
――なら、君を殺してもう一度サイコロを振り直そう。
そんなことを言っていた。]
[赤い体が一つ増えた。
二つ増えた。
少し外して、腕が欠けてしまったけれど、男はただ笑っていた。続けなさい、と言っていた気がする。
赤い塊が三つになった。
あかい塊が四つになった。
あかいまるがいつつになった。
――――皆、助けて、やめて、と叫んでいた。]
[指先が白くなるほど握り締めていた鉞は、硬い音をして床に落ちた。よく聞こえなかった。
男が笑って腕を引いたけれど、よく分からなかった。
手に冷たいものがはめられる。
足に硬いものがあてがわれる。
男は、どうしてだか裸だった。
ゆっくりと服を脱がされてゆく。
――まだ、ずっと、みんながたすけてとさけんでいた。]
[いろんなことを教えられた。
一つでも間違えると"お仕置き"をされるので、間違えないようにずっと頭の中で練習して、復習して、言われた通りに振舞えるように。
熱があっても、"お仕置き"で骨が折れていても、男にとっては関係が無い。必要なのは頑強で壮健で忠実な人間で、自分の都合で暇を取る事は許されない。
どうすれば男は悦ぶのか。
どんな顔をすれば男は不快ではないのか。
どうすれば上手く、人を分解できるのか。
これをやりなさい、と言われて、
分かりました、と頷く日々が続いた。
秒針がどれだけ進んだかはわからない。
でも、どれだけ経っても戻る事はなくて、とまる事も無いのだ。たとえ10000秒経っていようと、105192秒経っていようと大差は無い。
同じ音が、同じように、赤い華を咲かせながら繰り返される。]
[秒針が300000000ほど進んだ頃、男は瓶詰めにしようとしたモノを、おんなの前に置いた。
今までに無いことに、おんなは躊躇う。
問いかけるように顔を上げると、男は天使のような笑みを浮かべて言った。
――これを食べるんだ。カガリ。
見つめた先で、びくりとあかいものが脈打った。
分からない、考えるということを頭が拒否している、それでもそれが何であるか沢山ひとをころしたおんなにはよく分かっていて――
――前にも言ったよね。僕は人間を作りたいと。君という忠実な"脳"は作った。でも、君をもっと完成させるには中身も性能も入れ替えないといけない。
――僕に移植手術の技術なんてないからね。でも、君ならできる。僕の忠実な僕の君なら、手術なんてモノに頼る必要は無い。
――僕がやれと言えばなんでもする。出来るようになる。僕が作った君の脳に不可能は無いのさ。
男が言っていることが、よく分からない。久しぶりに湧き上がる感情は、天使のような男の笑みを、毒のにじみ出る華のように歪ませる。
消え入るような声で、男を拒否した。
男は、]
[気づいた時には、男は死んでいた。
自分の顔は真っ赤で、体は――自分のものとは到底思えない。影から、鎖めいたものが不吉な音を立てている。
メイドは、男の死体を30時間ほど眺めた後
電話を手に取った。]
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