人狼物語(瓜科国)


742 【変身ヒーロー村】NEXT


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サフォア ツキシロ


…ゾンネ…… か。

[かれが座っていた席を見る。
不思議と、誰も座っていない。
偶然か、シャッテンと名乗った顔のないモノを
案内したのも、あの席で。]

…――

[覗き込む赤い眼を思い出す。
見透かすような赤。
選択は今宵、――、記憶から言葉を組み上げた時、悲鳴が上がった。]

( 252 ) 2011/09/09(金) 11:18:40

SM_04


 私もいずれ華となるように
 人もまた、いずれ華となるでしょう。
 善意の華が変わる事のないように
 悪意の華も、また萎れる事を知らない。

[腕に巻かれたベルトに、チェーン型の刃が巻きつく。]

 華は、土を食らいながら咲き誇る姿こそが美しく
 散り逝く様こそが美しい。

 ――あの世に咲くは彼岸の華。
 この世に咲くは人の華。

 いつの世も……咲き誇るのは華の毒。

[自然に発生することもなく
 飢えを凌ぐ為に、祖先によって植えられ
 使用される事もなく増え続ける、忘れられた華。]

( 253 ) 2011/09/09(金) 11:23:43

SM_04


 私がお仕えするべき御主人様は見つかりましたゆえ
 貴方に仕える事は叶いませんが――

 毒の世話まででしたら、致しましょう。
 華の世話は、メイドの役目でございますから。

[表情の見えない顔は――僅かに、笑ったように見えた。
 鋼色の花は、都心に建つ電波塔の方角を向いた。]

( 254 ) 2011/09/09(金) 11:23:50

サフォア ツキシロ

「ゾンネが…!!」
「うそ、なにこれ…!!]

[引き攣った声が続く。]

――え…?

[淹れ終わった珈琲のカップを手にしたまま
ツキシロは目を瞬かせた。
――なにが、 あったというのか。
続く言葉が耳に入る。]

「――殺し  てる…!」

( 255 ) 2011/09/09(金) 11:23:54

サフォア ツキシロ

[ぱりん、  と
上質の陶器が砕ける音がする。
カップを取り落としたのだ。

「ツキシロくん!?」

マスターが驚いたように声を上げる。
だがそれも聞こえないのか、足早に
テーブルに近づいて客へ声をかけた。]

見せてくれ

[「え?あ、ああ」
有無をいわさぬ一言に、携帯電話の持ち主らしき男が頷く。
テーブルに手をつき、金の眸で覗き込む。
――赤い目と影がこちらを見ていた。]

( 256 ) 2011/09/09(金) 11:28:53

SM_04

―― ビルの屋上 ――

[電波塔の方角を見つめたまま、おんなは傾げる。]

 …………
 明るいですね。
 これだけ照らされていながら、小さな悪意に気付かない。
 小さな善意の行く末に気付かない。
 光ばかり見ていれば、闇を見落とすのは当然の事。

[おんなの形は向きを変え、ビルから下界を見下ろす。]

( 257 ) 2011/09/09(金) 11:39:53

SM_04



 ――――そうですね。

 まずは、闇を見落とす事の無いように
 闇に慣れて頂きましょう。

 無様に千切れる事無く、綺麗に散って頂きます為に。


[おんなは、空を見上げる。
 雲のかかった月影。
 人の力が及ばない――消す事の出来ない、唯一の輝き。]


 人は灰に、華は森に。

 ――――冥土型鎖ノ森_流麗。

( 258 ) 2011/09/09(金) 11:48:14

SM_04



[闇夜に咲く鎖の華は、土を必要としない。
 人が大地を塞いだ頑強なコンクリより出で
 道という道に咲き、
 ――可能な範囲の電柱を、電線を破壊する。

 中には、電力供給源の破壊に巻き込まれた
 通行人もいたかもしれない。

 だが――おんなの形をした華も
 鋼のいろをした華も、気を留める事などしなかった。


 源を失った区画は電力を――光を失って行く。]

( 259 ) 2011/09/09(金) 11:49:07

サフォア ツキシロ

―喫茶:月の猫―

…“シャッテン”……

[呟いた名は、この場に居るものには
聞き覚えのないものであっただろう。
ツキシロは表情険しいまま。]

ありがとう

[短く言い置くとカウンターへと戻る。
なんなんだ、と客は顔を見合わせるが
すぐに話題は先程の凄惨な映像へと移る。]

( 260 ) 2011/09/09(金) 11:54:47

サフォア ツキシロ

―喫茶:月の猫―
[すいません、と幸恵に詫びて
割ったカップを片付けるためにしゃがみ込む。
そのまま、俯いて]

…―― “選択”を  
って

こういう ことなのか …?


[低く、喉の奥から搾り出すような声。
赤い目がちらつく。
NEXTはやっぱりあぶねえんだ、と
客の声が聞こえる。

――“どちらなのだろう”]

( 261 ) 2011/09/09(金) 11:59:49

サフォア ツキシロ




[刹那、 とある高層ビルの一帯から――
ひかりが、消えた。>>259 ]

 

( 262 ) 2011/09/09(金) 12:04:45

SM_04

―― ビルの屋上 ――

[闇の水底に沈む街から、メイドは目を離す。]


 ―――さて、次に参りましょう。


[停滞した街のどよめきは、おんなに届かない。
 例え届いていたとしても――おんなの身ははがねに香る。]


 …………。


[見つめた箇所は二つ。
 少年が病院。そして――"月の猫"があった方角。]

( 263 ) 2011/09/09(金) 12:32:29

SM_04


 次に参りましょう。


[その二つとは違う別の方角へ、跳躍する。

 影に咲く華は
 大地を、通過する電柱を食らいながら
 蛇のようにおんなを追い
 ビルの狭間に映える影からも
 幾本かの鎖が増えて、窓を割り、壁を掘りながら
 血ではないもので動くおんなを追って行く。

 女が過ぎ去る遥か足元は
 次々と光を失って行く――]

( 264 ) 2011/09/09(金) 12:33:17

ヴィクトーリア・フォン・リントブルム

−ショッピングモール・お昼ぐらい−

[思わず、走り去ってしまった。別に走り去る必要もなかった気がするが、動転してしまったのだ。
走る途中、食べかけのアイスクリ―ムを地面に落してしまった。

アイスクリームを落としてしまったので、代わりにソフトクリームを食べていた。]

甘いものを食べると、やっぱり少し落ち着きますね。

[今日、久しぶりに普通の人間と話をした気がする。
正体がばれたくないが故に、あの日から今まで、人間の友達らしい友達を作らず、なるべく人の輪を避けていた。周りにいる人はNEXTか、NEXTに理解のある人ばかり。
無意識のうちに人間を避けていたのだろうか?それは良くない気もする。]

自分がNEXTとバレるような話題や発言は慎まないと。

[ソフトクリームをぺろり。気をつければ、いろいろな人と話すのも悪くないかも。あの人、すごく綺麗だったなぁ...、とか思いつつ、開場時間が近付いた映画館の入り口へ歩いて行った。

この後、テレビであんな事件が起きるとは知らず、普通の日々の最後のひと時を楽しむのだった。**]

( 265 ) 2011/09/09(金) 13:19:09

シンドバッド

―夕方/歩道橋の上―

ほう。それならば第二の要求は撤回せねばなるまい。
もともと「我ら」のものではないのだから。

[電力を失った区画。とある歩道橋の上に立つ。
そして、5つほど鎖を垂らす。
それはどこにでも売っているような太めの普通の鎖。]

もはやこの国の愚かな頭は「我ら」を黙殺する気か。
ならば、徹底抗戦―……神はそう仰った。

[垂れた鎖には血が滴っている。]

( 266 ) 2011/09/09(金) 13:26:36

シンドバッド

[垂れた鎖の先には、それぞれ死体がぶら下がっている。
ぼこぼこに殴られたようで、誰が誰だか判別不能。
3人は男で、2人は服装から女性のようだ。]

「第二の要求は撤回する。彼もまた影なのだから。
 第一の要求については、愚かなる代表者は
 哀れなる民衆を見殺しにするつもりのようだ。
 最初の爆破を生き残った「不幸なる」諸君、
 神は諸君らに受難を求めておられる。
 それが豚どもの選択だ―……。」

[鎖の先にはそんなメモが付けられている。]

( 267 ) 2011/09/09(金) 13:33:04

シンドバッド

偉大なるアッラーは「我ら」に明らかな勝利を授けた。

[その視線の先には病院があった。]

( 268 ) 2011/09/09(金) 13:41:35

サフォア ツキシロ

―喫茶:月の猫―

[「まあ、何かしら、停電…?」
幸恵が不安そうに口にする。]

…――ユキエさん、
できれば、安全なところに逃げたほうがいい。

[不意にツキシロがそう言うと、
幸恵は小さく笑った。
「ここが私の大切なお城だからねえ。」
ツキシロは、珍しく困ったように眉尻を下げる。
マスター・幸恵の店はきっと、叶う限り
通常営業なのだ。

にゃあ、とカウンターに座った
看板猫、モンが鳴いた。]

( 269 ) 2011/09/09(金) 13:50:52

サフォア ツキシロ


…――、…

[“どちらなのだろう?”]

…。

[叶うならば。
汚れたこの手を伸ばすならば。
にゃあ、ともう一度猫が鳴く。
看板猫の眸は金色で、ツキシロに少し似ている。]

( 270 ) 2011/09/09(金) 13:54:27

サフォア ツキシロ

…、……今日は、少し
早めに失礼します。

[客ははけてしまうだろう。
昼ならともかく、夜はきっとひどく恐ろしい。

幸恵は自分のこどもを見るがごとく
心配そうにしている。
モンをそっと撫でてから、
ツキシロは裏口から出ていった。



闇を睨む。]

( 271 ) 2011/09/09(金) 14:03:17


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コミット済 45回 残1358pt
ヴィクトーリア・フォン・リントブルム
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サフォア ツキシロ
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