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[警官に聞けば、駐輪場でNEXT犯罪者を包囲中なので通行を規制している旨を告げられた。
こっちもか、と思う反面、包囲中ならとっとと捕まえればいいじゃないか、と思ってしまう。
今の自分にそれだけの体力は残っていないので、歯噛みするだけだが。]
……あのね、どこもかしこも規制規制って、それだけでどうにかなると思ってるの!?
規制されてるほうが大混乱ってものなのよこっちは!
包囲中なら、早く捕まえてしまえばいいでしょう!
[苛立ちと共に吐き出す。警官に吠え噛み付けば、そちらも困り果てるだけで、埒もあかない。
その向こうで、かすかに誰かの泣く声が聞こえた気がした。]
……ねえ、その駐輪場。
なんかあったみたいだけど、大丈夫?
[ふらつきながらも立ち上がり、泣きだしたヴィクトーリアに上着をかける]
ぼさっと見ているな警官隊。
彼女を看てやれ。
[警官隊に声をかけるころ、ロージアもやってくるだろうか++]
[街中を闊歩し、五体のNEXTがたどり着いたのは駅だった。大きな駅。多くの人が利用する、駅。
物好きな野次馬を引き連れ、人混みを分けるように、NEXTたちは構内へ入る。
誰も止められない。誰も止めようとしない。
……それが、今の一般人とNEXTの関係である。
向かったのは、壁。ただの白い壁。
一体がスプレー缶を取り出す。塗料を噴出するタイプのそれを、壁に向ける]
─ 夜・街中 ─
[あれやこれやと、考えている内にたどり着いたのは、愛車を停めておいた場所]
お、らっき!
無事か、相棒!
[一見すると停めた時と変わらぬ様子のそれに、ほっとして駆け寄り]
さて、んじゃ、戻るとす……ん?
[違和感を覚えるのは、早かった]
ちょ……マテ、コラ。
[メーターを見る。じいっと見る]
……確かに、無茶な走りもしたけど。
それでも、ここに停めた時には、半分以上残ってただろ、おい!
なんで、それが空っぽになってんだよー!
[包囲の外から賑やかな声が聞こえる]
……いつまで包囲をしているつもりなんだ?
もう捕獲対象は居なくなったのだから解除した方がいい。
通行の妨げだ。
[そう声をかければ警官隊達も遠巻きに見ていた野次馬達を追い払いつつ警戒を解除するだろう**]
…、ありがとう。
[上着をそっとかけてくれた雷に、つぶやく様に感謝した。]
大丈夫です、多分。
[かしてくれた上着を畳んで返し、鼻をすすりながらも立ち上がる。包囲網が解けつつある駐輪場から外に出ようとするだろう。]
[ 悠然と佇む姿は、一見して巨大な虫類。
蜘蛛のような節足の6脚、全身を覆う装甲のような甲殻。
違うのは、頭部に当たる部分に女性的なシルエットの人間の上半身が生えていることだ。
黒目のない赤い眼は、奇妙な落ち着きを以って、現れた白い無貌の異形を見下ろしている。**]
[『我らはシンドバッド』黒のスプレーが描く。
『第二の要求を伝える』野次馬が騒ぐ。
『我らシンドバッドは神の敵たる魂を贄に求める』流麗な文字。
『明後日までに悪魔の徒、ゾンネ=ユーベルスの亡骸を晒せ!』]
……ヴィー。
[カラン、と手にしたスプレー缶を放り投げる。そのNEXTは仕上がりを見て満足げに頷き、野次馬を一瞥する。ざわっ、と気圧されたかのように、人の波が退く。
しかし、そんなことは関係ないとでも言うかのように、その五体は薄れるように消えた。
後には野次馬たちと、残されたメッセージが残るばかり**]
[さて、駐輪場から声をかけられたのが先か、こちらが疑問を感じて意識を向けさせたのが先か。
警官たちの2〜3人ほどが包囲を崩し駐輪場の方へ向かった。
その後を追うように、自らも駐輪場へ歩を進める。
そこで泣いている人物に見覚えがありすぎて、思わず一度、二度、目を瞬いたりもした。]
……ヴィクトーリア。
と、えっと。
[白髪赤目。一見してNEXTであると理解できる容姿の男に、見覚えはあるような気もすれど呼びかける名の記憶を持たずに逡巡する。
けれど、ヴィクトーリアが敵意を見せるではなく、傍らで無防備にも泣き姿を見せているところ、敵意はないのだろうと判断すれば軽く頭を下げた。]
[泣き止みつつあるが、まだ時々ヒックヒックと声を殺して、涙を流しているとこちらに頭を下げた人が見えた。]
…、ロージア。
[恥ずかしいところを見られたが、そんな事にかまっている余裕も無かった。仲間の顔を見て、思わず呟いた。]
ーNEXTは、やっぱり人と共存できないのかな?**
……。
[情報収集は怠っていない。しかし、シンドバッドを
騙るものが現れたなど、耳にするには速報過ぎる。
戦況は八回の表が終わったところ。]
[NEXTと人の共存、という命題は、既にその命題が提示される時点で破綻している、と自分は考えていた。
そもそも何故人とNEXTが分けて考えられなければならないのだろう。本来NEXTは人なのだから、人と人とが共存できるのか、という話にしか思えない。
自分は"人間"だと思っていたいから、こそ。
そう思考するうち、少し返答には間が空いてしまった。]
――――きっと。
そういう風に考えなきゃいけないうちは、少し難しい。
[泣きじゃくるヴィクトーリアに、甘い言葉をかけてやることはしなかった。
それは彼女自身も望んでいないと思ったし、優しい虚偽は何も産まないからだ。]
―― 路地裏/コンテナの陰 ――
[女は、背を丸く曲げて眠っている。頬に砂利の汚れが付着しても、夜気がその肩を震わせても、硬く閉じられた瞼が開く事は無い。
建物に挟まれた路地裏から、空に瞬く星は遠く、狭く、一握りの暗雲にさえ隠されてしまう。燦然と輝く月が通りかかる事はあまりにも少なく、空を眺め上げるには趣が足りない。
肺が大きく膨らみ、深い深い息を吐く。音を立てないように、呼気が大き過ぎないように、慎重に慎重に、震える吐息が堕ちて流れる。
目覚めを強要される事も無い。眠りを強要される事も無い。温もりを抱く事も、鉄枷を抱く事を強いられる訳でもない。
それでも女の寝息は、静かだった。
通りの音は、コンテナに遮られて届かない。
彼女の姿も、日常の世界から垣間見る事は叶わない。
彼女が自ら目を覚ますまで、まどろみのひと時は続く。]
[――――懐かしい音が響く。
床を蹴る素足の音。防具に入る竹刀の音。
面に隠れて顔は見えないけれど、叫び声を通して相手の魂は届く。面を打たれれば痛い。小手を入れられれば痺れる。胴が決まれば悔しい。
当たり前は、彼女の心をより鍛え上げて行く。
朝も昼も夕方も、竹刀を振り続けた。
時には食事を摂り忘れて、早弁をしたり遅弁をしたり。
――強く在りたい理由の片方は、武道にはとても相応しくないものだったけれど、もう片方は、きっとそれらしい理由だ。
きっとあの舞台で。
勝ったり負けたりを繰り返した中学時代は、最後に負けで終わってしまったけど、全力を出して負けたのだ。悔しかったけれど、相手が彼女だったから悔しくはなかった。
――茜は一番の友達で、一番の好敵手で。
彼女と競い合うのは、なによりの楽しみ。]
[――後は、そう。
いつも勝負を仕掛けてくるあの勇ましい男の子。
……大抵、私か茜がボコボコにしていた気がするけど。
私が強く在りたかった、不純な方の理由。
あの子の名前は、確か――――。]
――――……。
[女の夢は、瞼を開くと同時に引きちぎられる。]
…………
?
[女は――メイドは首を傾げる。
まどろみの中で垣間見たモノは、白い靄へと押しやられ、浮上させようとする試みを意思の根元から刈り取られた。
冷たい月。乾いた風。硬い地面に、汚れた頬。
些細な一つ一つが、メイドを現実へと引き戻す。]
…………
今日は、何人程お掃除致しましょうか……。
お食事の用意もせねばなりません。
ああ。……ご主人様にご挨拶もしませんと。
[メイドは、眠そうな表情に、朗らかな笑顔を咲かせる。
頭に揺れる花びらが、一枚、闇に散った。]
………
人も華も散り逝くもの。
お花の世話も、私もお役目です……。
[呟くように、唱えるように、確かめるように。
メイドは冷え切った体を押して、狭く汚い路地裏に立ち上がる。ドレスの塵芥を払う事も忘れない。
見つめる先は、狭い路地を抜けた向こう。
女はゆっくりと、闇に向かって歩みを進める。**]
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