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えっと……
[余り考えている時間はなさそうだった。
支援機の、手が掛けられそうな場所をメガマリオンで掴む。
必要ならルッカの体も移動出来るように準備して]
お願いしますっ!
[通信で声を掛けた所で支援機が反応するのかはわからないが、ともかく意志を伝えようとする]
[賞賛されれば微妙に誇らしげに胸を…はったら大回転する気がしたので止めた。
流石にソレは恥ずかしすぎる。]
まぁ、こういうのは得意分野だしねー。
オートパイロットの航路設定とかしてたら、
自然と慣れるもんなんだよ。
[ふよふよとメガマリオンが支援機に手を伸ばすのを見ていたが、
靴を片方捨ててメガマリオンの方へ浮遊する。
…靴なら後でシームルグに戻れば予備があるし。]
えーと、とりあえずワ―ウルフまでは運んでね?
…アタシ、基本無重力じゃ動けないし。
/*
なんかオレのやってる事が、ルッカを困らせてる気がして仕方がない。
主にオレが機械の扱いを知らないせいで。
あー、そっか。
ルッカはそっちが専門だもんな。
[胸でも張りたそうな様子>>+34に唇の端を綻ばせつつ]
うん、ってメガマリオンもだけどさ。
とりあえず、移動、開始!
[ルッカの体を投げ出さない位置に移動させると、見計らったかのように支援機が動き出す。
そして――]
そう…
[呟いて、瞑目する。問うたのは自分だ。相槌を打つことこそあっても、口を挟むことはなかった]
…ばかね。
先に言っといたじゃない。腹の探りあいはなしよ。
[緊張した様子のエリーに対し、不服げに漏らした。
それで、少女が放っていた威圧感は消えただろう。それで足りなければ、でこピンのひとつでもくれてやる]
疑問点は大きく分けて二つよ。
ひとつ。“契約”とやらの書き換えはどうやるわけ?
後付の“制約”が契約として成立する以上、書き換えができないことはないはずよ。
契約が言葉どおりの契約であるなら、契約の相手、さもなきゃ保証人がいるんじゃないかしら。場所でも人でも物でもいいわ。何か、心当たりはないの?
……っつーか…
いち為政者として言わせてもらうわ。
エリーが盟約の一部とやらにされちゃ溜まんないから、あんたは耳塞いでなさい。政治用語の“オフレコ”ってやつよ。
いい?
[──眼前。
音波振動で凄惨な状況を目の当たりに、同時に、此処にいても届くそれに軽く顔を顰める。
音波振動は収まり、どうやら雁字搦めの《ハルピュイア》は事切れた様だ、が]
──応、わかった。
─無理はするな、1回戻る事も視野に入れておけ。
[少なくとも、修理工の機体は動けそうな状況には見えず。
──2体を相手に此方へ注意を引こうと、牽制をかけただろう。
傍ら、送られてきた戦闘データに意識を傾けながらも、確りと回避を行ないつつ]
[告げて、しっかりと耳をふさぐのを確認して。エリーがふさがないなら、少女が自分の手を伸ばしてでもその耳をふさぐ。それから、口を開いた。エリーに聞き取られないよう、意味を聞き取ることさえ困難なほどの早口で]
制約付け加えたやつ、一体いつの時代のどこの馬鹿よ。
世界を手に入れる?ふんっ。どーやるってのよ。
政策指針は?財源の確保は?そもそも、どーやって統治権を一元化して維持するつもりってのよ。
一人の有能な人間がすべてを統治する時代なんて過去の遺物よ。川辺に広がった村の集まり見て、『わー、これが世界なんだー』なんて言ってた時代、人類はとっくの昔に卒業してんの。
そんなもん、制約に加えようとする方が馬鹿ね。石器時代に脳みそ凝り固まってる年代モノの石頭ね。こんなあからさまに不備のある契約は反故になってしかるべきよ。
[一息にそこまで言い終えて、いいわよ、とエリーに手振りで告げる]
いいわ。分かった。やってやろうじゃない。
エリー、あんたは世界を守ることだけ考えてなさい。
世界の指導者でも何でも、あたしが押し上げてやるわよ。
でも、その前に、馬鹿な契約作ったどっかの馬鹿だけはとっちめてやんなきゃ気がすまないわ。
案内できるんなら案内してほしいの。
それが、聞きたいことの一つ目ね。
二つ目。
“孔”についてね。
要は、『あっち』と『こっち』を繋ぐことができるってことよね?
けど、あんたはルッカへの通信で、確かに『戻れない』って言った。
こっちとあっちを繋ぐってことは、あっちからこっちへ繋ぐこともできるはずでしょう?
それが不可能だとしたら、あんたはどうやってそれを知ったの?
それから…
…ああ、質問は三つだったわね。最後の質問よ。
[言葉を切って、一呼吸の間を置いた。一瞬の思案]
て、めぇぇぇ………俺の貴重な脳細胞が今数万死んだぞ…
これでパワードスーツに乗れなくなったら訴えてやるから覚えてろ!!?
[ぷくりと浮かんだ涙を乱暴に拭い、殴られそのまま差し出されたそのバインダーを訝しげに眺め]、手に取った]
……なんだ、これ。
[表紙には『Guardian Angel』と書かれたラベルが貼られ、
間にはいくつかの付箋が挟まっている。
その内の比較的新しいものにはHanielと書かれていて、男は無意識にそのページを開く]
<ひとりじゃないの?>
[そこ>>+35へ、遠方から通信が入った。ひとまず動かず、警戒しながらも自己応急措置を行っている青年の声だ]
<……ルッカ?! シームルグもそこにあるのかい?
……ん、じゃあ、ついでだ。曳航してかせるよ。
親切じゃないよ? 戦力になってくれなきゃ困るんだ。
1体は倒したけど、あと2体残ってる>
―― 詩論シティ・アカデミーから少し離れた先で ――
[随分と長いフライトだったように感じたのは、ソフィア・パークからアカデミーまでの予想以上の距離のせいか、飛行速度のせいか、両方あってのことか。
さっきまで其処にあった体温を失くしてしまった右腕。
何時だって少女を突き落すことができて、アカデミーの建屋に砲火を放つことだってできて……けれど結局何も事を起こさなかった右腕]
………、…せいぜいお前も、な。
["お前もな"。
それは、本当に小さな声で、別れ際にフラン>>35に返した一言。
彼女との再会時の、その身体の熱さ――多分、普通じゃない熱さだと思った――がふと思い出されて。
その記憶もあって、ぽろっと零れた結理人の言葉]
― シルヴァクロック・アカデミー/第三開発施設 ―
[第三開発施設天井が開く。
地上に迫り出し現れた『グノーシス』の姿。
ジェラルミンの輝きを持つシールド装甲は、人類救済級ロボット兵器の身体を白騎士のように飾り立てる。
腕に備え付けられた反射型シールドを腕部格納箇所からスライドさせて展開させ、もう片方の腕からはエーテルから生まれたエピノイア・ブレードを構える。
全高17mと言えど、遠目からも姿は見つける事が出来るだろう。]
………地球の宇宙怪獣は倒す。
だから、あっちの宇宙怪獣は、任せたよ…テルオくん。
[フランは、ワンピースと帽子、サンダル姿のまま乗り込んでいる。
両腕には勿論、柔軟性グローブ>>1:82を嵌め、ジンロボバイザーがセットされている。]
[メガマリオンに掴まっていたが、
シームルグを曳航するという提案には急いで首を振る。]
武器庫とか弾薬庫代わりにこっちに持って来たんだもの。
アタシが戦力にならなくても、予備弾薬や火器は有って困るもんじゃないでしょ。
座標は送るから、そっちに支援機送って!
そしたら、シームルグの方からワイヤー流すから!
[言うが早いか、支援機の先端の方へ…
流石に、もう片方の靴投げて浮遊したりメガマリオンに投げられてi移動するのは嫌だった。]
[《ハルピュイア》が2匹共ようやくボディから離れ、此方に意識を向けた。
突撃自体は力で抑え付けられるので苦では無く。
かわりと言わんばかりに接触し、自身からの《放電》を行なう。
2対1とは言え、回避に重きをおけば、相手にする事自体は苦で無さそうに。
とは言え、それは──]
─────!!!!!
[──『音として捉えて良いのか…』そんな風にすら想起させる、音波衝撃を除けばの話。
《相棒》の《ハウリング》で威力を相殺しつつ、距離を取る。
幸い、至近で無ければ、ダメージこそ残る物の、致命傷には至らない様で。
着実に、放電と相殺を繰り返しながら、2匹の体力を削る事には成功、しているだろう]
……はァッ、はあ……っ。
[問題は、《相棒》にも《自身》にも着実に増えていくダメージ
どうした物か、考えを巡らせる]
─ハルピュイア戦場─
<スコル!>
[>>+362体を相手どる、一時の相棒に、通信を送る]
<テルオとルッカ……、巨大マリオン操縦者と、調達屋の艦長がこっちに来てる。今、支援機に曳航させてる。
もう少し耐えて!>
『ウァテス・O・グノーシス』!!!発進!!!!
【オ雄嗚オオおおォぉォォ―――――!!!!】
[グノーシスは雄叫びを上げ、
余剰エーテルをエピノイア・リングとして放ちながら空へ舞う。
全天球モニタは詩論シティの様子を映し出し、同じくモニタに被さるように表示された薄いホログラム――CAC4は安定している。ジェネレーション更新が何度もされた。]
[通信に乗るルッカの声>>+38には、はて?どうやって通信してるのか?と内心首をかしげながらも、とりあえず疑問は置いておいて]
<そういえば、ルッカは調達屋だったね! 機槍……いや、この際ただの鉄槍でもいい。5m級の機甲が使えるのがあればよろしく!
M-1! シームルグと連結出来たら、全速力で戻っておいで!>
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