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>>82
なんとなく、この方向性は僕に近いよね。
市長は人類が「陣桜市」の敵に回ったらどうするんだろうか?
まあ、宇宙怪獣が「陣桜市だけ襲わないから、それ以外への襲撃は看過するように」っていう取引したとしても、絶対に乗らないだろうとは思うけど。
[修理工の言葉に、口を尖らせたまま。
けれど、相手の言い分も事実、自覚している分、言い返す事は無い。
──続く話には、静かに耳を傾け]
[賛成の体を示して見せただろう]
そいじゃ、総力戦──の前に。
メンテナンスルームみたいのがあるって言ったよな、ちょっと借りるぜ?
[言って、修理工に場所を尋ねる。
大体の場所が聞ければ、其処へ向かって、先程の戦闘でのダメージの修復に入るつもり**]
…アタシは修理の手伝いかなぁ。
むしろ補修資材運んだり押さえたりのが得意だし。
[無重力なら、如月を着なくても重い資材を軽々運べる。
卯月やシームルグの改造案も浮かばなかったので、
修理の手伝いに回る事にした、]
―― 詩論シティ上空・"クジラ"への接近 ――
遅いっ、
[それは今は目の前の巨大な宇宙怪獣に対して零れる言葉。
放電を、ひらりと避ける。心高ぶる今、身体はどこか軽くも感じる]
そのサンダー、試してやるよっ!
["サンダー"を纏う巨体に向けて放つ数多の閃光の弾。弧を描き広範囲に渡る軌道。
その効果を見るより前に、また"クジラ"の電撃を避けて、宙を一回転]
―――…、
[逆さの姿勢で顔を向けた後方からは、まだひとつの影も見えない。
けれど轟くような、叫ぶような……そんな何かのざわめきのようなものを微かに感じた。
目前の敵に臨む今、それ以上それに対して注意を強く向けることはない。
ただ、微かな笑みだけが、意図せずに零れるだけ]
[スコル>>+82の笑顔に頷いて見せる。
そういえば、先の戦闘やここでの会話を聞く限り、彼も生身の人間ではないようだ。
けれど、そんな彼と当たり前のように握手していた事が、信頼の証のようで嬉しかった]
規格外……。
[心の中で、オレは普通だよ、と思う。
でも、ユージィン>>+84には、頷いて]
うん。
無意味になんて、しないよ。
[そして、航宙戦艦AHOは、前進を始める]
ルッカには、AHO号の砲塔手になってほしいな。
僕ら、出撃したら、AHO号は空になるから。
それとも、戦闘は嫌いかい?
[爆撃手ではなく、調達屋を営むところを、そう推理して効いてみた]
あ、はい。
[咳払いしつつ周囲に声を掛けるユージィン>>+86に、右手を上げた]
メガマリオンだけどさ……実は、空を飛べないままでこっちに来ちゃったんだ。
[今となっては、空ではなく"宇宙"というより広大なフィールドで活動しなくてはならない]
だからさー、宇宙空間でもっと動きやすいようにして欲しいんだ。
ロケットエンジンみたいな?
[などと提案している間に、他の面々は動き始めている。
この中で修理技術を持ってないのは自分だけのようだ]
砲手、ねぇ…
ま、そう言うのなら得意だし良いよ?
[こんな状況じゃ、戦闘が嫌いとも言っていられない。
戦闘機の砲も戦艦砲も同じと割り切って、あっさり了解した**]
― 詩論シティ/上空 ―
[何処とも繋がらない。
孤立のコックピット内。
それは、”クジラ”のジャミングの所為。だからこそ…]
【雄オぉぉぉぉぉぉぉ――――――】
[猛るままにグノーシスを向かわせる。
螺旋を描き、一直線に――”クジラ”へ。]
サンダーを纏う宇宙怪獣”クジラ”……、
人類の攻撃を学び、自らの種を”更新”しているのだとしたら。
大元を倒さないと、やはり。
[この場合の大元とは、宇宙怪獣達の巣……。]
ん、まぁ気にしないで。
考えてくれただけで、私には十分過ぎるから。
[言えないのに悟って、というのが難しいのは解っていたから、
落ち込ませすぎないように、笑顔で首を振ってみせて。
あえての演技かも知れないけれど、それは考えない事に、した]
[テルオの挙手>>+91を見て]
解った。
使ってない遊撃機を分解して、搭載してみようか。
……ん。
でも、そういえばマリオンは気密出来てるんだっけ。
とすると、水中……もしくは宇宙空間での活動は、想定されてたんじゃないかな。
もしかしたら、分解しなくても、汎用推進機が装着できるかもしれない。
……あ、そうだ。
今何か、地球で電波系の異常が起こってるらしいんだけど。そのせいかさっき、僕の放送が、地球まで届いたみたいなんだ。
今なら、ゼペット社にもつながるかもしれない。
試してみるかい?
せっかくだから、主席候補生 フラン・A・入坂 は 市長少女 明朱佳 に投票するぜ!
んー……そう、なのかな。
[ユージィン>>+93の言葉に素直に賛同出来なかったのは、余りに"出来過ぎた"出来事を見過ぎていたからかもしれない]
でも、ここまで来ちゃったんだし、それはそれで都合がいいんだよね、きっと。
[前向きに捉えようと、そう言葉にしてみる。
と、そこに提案が為された]
あっ……そういえば。こっからでも地球に声が届くんだよね。
[少し迷う素振りを見せたものの]
じゃあ、お願い。聞ける事は聞いておいた方がいいもんね。
[と、最後には頷いた]
確かに、明朱佳が此処を愛しているのは解るよ。
……だから、……ってドンだけ狙われるのさ此処。
OK、解った。守ってみせるわよ。世界掴んだら……いや、掴む前からでもやってやるわよ。
いろんな勢力を、纏め上げてそれで――……その為には、世界に示す功績が、必要なはず。
力と功績を示せば、少なくとも迂闊に手を出す事は難しくなるはずだし。
それに、ルッカをこちらに戻す為にも――。……狙うなら、宇宙怪獣からかな。
ルッカが”孔”を制御できないような影響を受けた場所、そして、現状私たちが、解っているうちで最大規模の襲撃を受けている場所。
――詩論シティ。そこしかない、はず。
[色々と、思惑は違ったけれど、悪くは、ない。
むしろ、その方が、気は楽になれた。
…これで、方向性は決まった。
となれば、後は……世界を獲るために、世界に、力を示す。
単純に、警戒も受けるだろうけれど、それはどの道、避けえない。
ならば、世界の味方をして、世界の支持を得る。単純な思考で、提案する。
表情に、迷いも、憂いも、なかった]
― 詩論シティ上空/”クジラ”中距離地点 ―
おにいちゃん…。
[呟いたその時、全天球モニタが異常を感知する。]
!!!!
グノーシス!!!!!
[フランが叫ぶと同時、グノーシスがもう片方の腕からも反射型ブレードを出し、両腕で一つの盾を構え、傾斜をつけた。
”クジラ”が、巨大な口……本当に口なのか攻撃器官なのか詳細は不明……を開き、こちらに向き直っている。”クジラ”の口の奥に、光が集束していた。
ビリビリと大気が震え、”クジラ”の叫びが木霊する。]
【a...AA..a..oOoo..oooo....a..............nnnnn...】
[強大なエネルギーが集束。
街一つを吹き飛ばすに足る太い”サンダー”が放たれようと―――…]
―詩論シティ上空―
[まず空に舞って愕然としたのは、何処にもメガマリオンの姿が無かった事。
あの全長である、上空からならどれだけ縮こまっていようと見つけ出すのは安易なはずと踏んだのに何処にも見当たらず]
……なんか、あったのか。
ちゃんとフランに逢えたなら良いんだけどよ…。
[途中襲い掛かって来た鳥型の怪物へ、今度は両手からブレードを発生させる。ジャマダハルであるとかカタールであるとかそう表現されるもので]
でぇぇぇええええええええっ!!!
[鋭い切っ先ではあるものの、決定打に欠ける。
ハニエルにとっては大きなダメージを与えるには向かなかったが、それを連打でカバーして小さな傷を与えて行く。
そうやって鳥型の怪物の身を突き刺し切り裂いて行った]
― 詩論シティ上空/”クジラ”中距離地点 ―
[避けれない。だとすれば、フランが行う事は一つ。
グノーシスの傾斜をつけた盾を使い、
エーテル供給を最大にし、空へ弾くこと。]
やるしか…ない。
『グノーシス』、最大供給―――!!!!!!
[グノーシスの咆哮。
その声は”クジラ”の近くまで届いただろうか。
エーテルが過剰供給に陥り、球型コックピット内が熱く熾える。
反射型シールドの薄い溝に沿って、エーテルが満ち渡り、本来の反射型シールドよりも大きいラウンドエーテルを形成する。
その前方、”クジラ”周辺の状況に関しては察しきれないだろうか。]
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