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[まるで死ぬ前の走馬灯のように、
幼少期の断片的な記憶が、現実とも境目を失い
目まぐるしい速さで再生されていく]
……かーさん。
また泣いているのか?
もう、やめようよ。
[耳にこびりついた、母の啜り泣き。
小さく縮こまって、震える背中。
寝返りを打って、手を伸ばす。
子供の頃からずっと、そうしてきたように]
あたしは、かーさんに泣かないで欲しい。
誰も泣かない、みんなで幸せになれる方法を、
きっと、きっと見つけるから。
[ガバッと毛布を跳ね除け身を起こす。
手元に体温で暖められた濡れタオルが落ちた]
だから早く、あの薬を――って、あれ?
ここって……どこだ……?
[見慣れない部屋だった。
窓際に佇む青木さんを認めるも、
前後左右が入り乱れて、状況の把握ができない]
あぶないっ!!
[窓から飛び出た久美に、咄嗟に手を出してその手を掴む。
窓枠に二人分の多体重がかかって、思わず呻いた。]
…せーーーのッ
[ていっ、という掛け声とともに、久美を引っ張り上げた。
勢いでふたりとも、廊下に転がる。]
……いっ たーーい!!
[母は恋愛結婚で父を射止めた、第一夫人だった。
最初の頃は、それはそれは幸せだったらしい。
仲睦まじい二人の姿も、朧げな記憶として残っている。
やがて、父は第二第三と妻を娶っていった。
義務だから仕方のないことだ。
そうこうする内、父の興味は新しい妻の方へと向かい、
酷く母を苦しめた。
父は何も悪くない。
母は、夫人が増える度、隅に追いやられていく。
そうして、過去を思って泣き暮れるのだ。
――まだ、父のことを、愛していたから]
あんな風に、辛いだけなら。
あたしは一生、恋愛なんてしたくない。
[母が求めているのは、父一人だけで。
娘では、その代わりにすらなれなくて。
見ていることしかできない――無力なこども。
ならば、どうにか母を救う方法はないかと、
必死に勉強をした。
幸せになれるための、手段。
それだけを探して、探して、探して]
[母の頼りない華奢な肩を見て、子供心に学んだのは。
第一夫人だからといって、一番愛して貰えるわけではないことと。
恋着なんてすると、碌なことにはならない、ということだった。
どれだけ苦しくとも、忘れることもなかったことにもできないなんて、
――まるで呪いではないか]
―別棟/茶華道部室―
も、もしや、
青木さんは敵対組織魔術連合の差し金で、
ついに裏切られたあたしは拉致監禁囚れの身
……という展開ではなさそうだな。っくし。
[身体をくの字に折り曲げて、くしゃみを連発した]
なんだか、べたべたする。
[ワンピースの生地は、寝汗を吸って張り付いている。
気持ち悪さに、両腕を摩るようにしてから、徐に脱ぎ始めた]
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