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[彼女は先生とともに、病院に運ばれて行った。
互いの苦労を労い、残された捜索隊は解散となった。]
少なからず風邪じゃないってのは僕もそう思います。
ただ兼正の余所者のせいとは、決め付けるのは早い気がします。だとしたら伝染病を持ち込んだということでしょうか?
理屈っぽいと言われましても―じゃあ魔術みたいなヤツですか?ゲームじゃあるまいし―。いや、あり得ると言われても…。
[男手の会話の中には、兼正のせいだの、じっちゃに聞いてみるだの、色んな意見があった。
一つ総じて言えるのは、先輩も自分も、皆も不安がっていること。]
[本を読みながら、小さなため息を一つ。
紫苑達が出払ってるが故に、昼間並の静寂に、ため息がやけに大きく聞こえる。
今日はなんだか、朝まで起きていたい気分だ。
この村に来てから、少しばかり彼とすれ違い過ぎてる、そんな気がしていた。
出来れば、少しゆっくり話をして、自分がどうしたいかを伝えようと思った]
"仕事"を片づけてふと、あまり伽耶の相手をしてやっていないと気づく。
「家」を手に入れるのも中々難しい。
少しは――可愛がってやらんとな。
[帰宅してからは両親に捜索の事を伝え、その後は外に出なかった。ただ言えるのは、明日も会社がお休みするとのこと。]
給料削られないよな…。
[言いたくない事を言わないように。
素っ頓狂な独り言が、部屋の中に漏れた。]**
水道修理業 遠藤明夫が「時間を進める」を選択しました。
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どんどん身近な人を襲った方が、良いのかな。
と、思って、襲って見ました。
はい。
翌朝の桜子ちゃんの反応が楽しみです。
――いつとも知れぬ刻限――
[若くして突然に終わってしまった命。それは、本当に終わってしまったのだろうか。
常なる生者の世界であれば、死ねば終わり。そのはずだが。
ここは死者の国。理(ことわり)の外。
時として屍が起き上がる。
樅の林の中で――少女が起き上がれば。夜の住人たちは彼女を静かに迎え入れるだろう]
[本を読み耽っていると、気配を感じること無く不意に紫苑の声が聞こえて顔を上げた]
紫苑、お帰りなさい。少し転寝してたから大丈夫よ。
[いつもの笑顔を彼に向ける。優しく頭を撫でられ、少しの安堵と共に、自分が思っていた懸念を滲ませる]
紫苑、近い内に貴方の"人形" を借りたいの……。
今はまだ、その時では無いと思うのだけれど、もし寺を壊滅させるなら私が動かないといけないと思って……。
[自分にとって、紫苑と紫苑の忠実な僕の須藤以外の屍鬼や人形はどうとでも使える"駒"としか思っていない。
そんな事を顔色を変えずにサラッと言ってのけた]
―自宅→高瀬医院―
[帰宅した男の様子に房子は心配を見せていたが、少々疲れただけだと説明し、寝れば大丈夫だと床に向かえば、それ以上追求してくるような事はなかった]
[朝。高瀬が咲田家に向かった頃だったか、男は起床して]
……、
[普段と同じように支度を済ませ、高瀬医院へと向かった。院内に入ってきた男の姿を見て、近くにいた看護婦は挨拶をしようとして、ぎょっとした顔をした。男の様子が例の患者達と同じだったからだ]
……いえ。いいんです。大丈夫です。
先生は……瞳ちゃんが死んだようで、其処に? ……
そうですか……わかりました。……
[心配の声には首を横に振って。瞳の死を教えられても何の驚きも感慨もなさげに。そのまま受付へ向かおうとする男を、看護婦が引き止める。その姿にもただ暗い目を向け]
入院……
入院なんて、しません。
何か……
何も、ありませんでした。
[入院を仄めかす声と、何かあったのかと問う声。茫洋とした中で、その二つだけには奇妙に強い調子で否定を返した。駆け付けた戸田に押さえられ、男はひとまず休憩室のソファに座らされた。
中身がほとんど入っていないバッグとくしゃくしゃになった白衣とを膝の上に抱えながら、ぼうっと虚空を見つめて*いて*]
なんだ、そんなことか。
必要になれば、当然出すさ。
なに、一番の脅威は病院だ。それもじき……片がつくだろう。
[人形――本当にそんなことが言いたかったのだろうか。
正体は分からないが、言葉の端に何か硬質なざらつきを感じた。]
(気の、せい、か?)
まあ、"昼"はお前に任せている。必要と言うなら使うがいい。
― 病院 ―
[咲田邸から戻ると、戸田が走って耳打ちしてきた]
「神威さんの様子がおかしいです。“例の症状”に似ていて…」
[男の眉根が上がる]
どこにいる?
「休憩室のソファーに座らせています。
あと…神威さんが持っていったはずの患者リストがないんです。」
そうか…
[男は、神威のいる休憩室に向かった]
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