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(だが気のせいか、今日の血は格別に美味い。
気分が違えば味も変わるということか)
ごちそうさま。不思議と君は、美味しいよ。
喰らい尽くせないのが残念だ。
[一時、渇きを癒して。冗談交じりに笑う。
内心はどうあれ、その表情だけは、愛しい恋人にでも笑いかけるように]
/*
だぁぁぁぁぁぁぁ!
お前は、お前というやつはぁぁぁぁ!
ずるい、ずるいです!(既に負けた感覚に陥るこのダメ人間orz
そうだ。
兼正、新しい人来るんだよね。
[ぽつぽつと漏れ聞いていたことを思い出す。
両親はあまり良い顔をしていなかったが、実はちょっと興味があった。
そして、憧れ]
どんな人なのかな……。
やっぱり、都会から来た人なのかな……。
[引越しがあったら、絶対そのときは挨拶に行こう。
そう決めて、村と外をつなぐ国道を見つめた]
人気者、か。
親父よりも話がしやすいだけだろう。
[神威の言葉にこちらも笑って応える。
父親のように医者としての権威を振りかざすのは男の主義と反する。
気楽に話ができ、信頼関係を作るほうが本来の医者としての役割が全う出来ると考えていた。
だからこそ、往診にも気楽に応じ、同じ噂話も辛抱強く聞くのだ。]
そもそも、俺をガキの頃から見てる年寄り連に
威張ってみても、説得力がないからな。
[ニカッと笑ってみせた]
[ふっと空気が動いた。
と、ほぼ同時に首筋に走るチクリとした痛みを、声を上げる事も無く受け入れる。血が抜ける感覚に、くらりと意識が揺れる。
この感覚を受け入れる度に、思う。何故自分は起き上がる事が叶わないのだろう……と。]
貴方の安住の地が出来れば、私はいつ喰らい尽くされても構わないのよ?
[少しばかり、悪戯っぽく言いながらも、声色に僅かな寂しさが漂う。
彼の"食事"の痕を、名残惜しそうに指でそっと撫でながら、俯き独り言のように呟いた。]
もう、いい年よね、私。
でも……、貴方の安住の地が見つかるまでは、死んでも死にきれないわ。
願わくば、この外場村が貴方の安住の地に……。
[彼に声が届いたかどうかは分からない。
一息ついて、視線を窓の外へと移した。]
いえ、本当にそうだと思いますよ。
先代と比べて話し易い、というのは確かですが。
……先代は厳しい方でしたからね。
[その姿を思い出しながら呟く。
高瀬の父である先代は気位の高い人物だった。男にとってはかつての雇い主だが、正直なところ、あまり良い感情は抱いていなかった。その理由には、子供の頃に怖いと思っていたというのも些か含まれていたりもしたが。その点、気取らず歳もそう離れていない高瀬とは、男も付き合い易かった]
それは……
威張ったら、昔話の百つでも返されそうですね。
[くす、と笑って肩を竦め]
>>#3大田が山入に訪れた頃、既に辺りは薄暗くなり始めていた。
老人は早寝早起きだ。
この時刻ではもう夕飯の支度を始めていてもいい頃合だった。これでは夕飯をたかりにきたようではないか。
噂話から中々抜けられず、来るのが遅くなりすぎたと、反省交じりに苦笑していたが、ふと違和感に気づいた。
集落は――いやに静かだった。料理をする音も臭いも何もしない。
体調が悪いという大田の兄はともかく、もう一組の老夫婦の家からもというのは妙だった。
うすら寒い違和感を感じつつ、兄の家の戸を叩く。家は明かりも灯っておらず、無人のようにしん、と静まり返っている。
返答がないと見て、大田は戸をくぐる。
「おおい、兄さん? 寝てるのかー」
声をかけつつ寝室に向かう大田。その背後ににじり寄るのは、当の兄だった。
心ここにあらず、その目には何の感情も宿っていなかった。
淡々と、与えられた作業をこなすように、木材で殴りつける。それきり大田の意識は途絶えた。
/*
( ̄人 ̄)なーむー
あ、なんか独り言使いまくりですみません。
他の人が使ってなかったら一人恥ずかしいぜでどうしようかとドキドキハラハラしながら呟いてます。
(いい年、ね……)
[その言葉にふと伽耶の顔を見直す。
かつて外見的には近しい年齢に見えたはずの彼女が、そういえば幾分老けたように思えた。
恋人のように振舞うのも限界が近いのかもしれない。
一瞬、寂しさに歪んだ。]
(いや、こんなことは何度も繰り返したことだ)
[暗く落ち込みかけた感情ごと、すぐにその表情を消す]
いい年? 俺からしたせたらまだ伽耶は子供みたいなもんさ。
俺の半分も生きちゃいないだろう。
[愉快そうに笑う、その表情に翳りはなかった]
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