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[唐突に咽ながら、とりあえず咽喉を押さえる。
茶を含むときは気をつけよう。]
……失礼。
[誤魔化すように改めて茶を飲んだ。
出来合いではない外食は
また違った味わいで美味い、らしく。
点心を普通に食べる場面もあった。]
[破り捨てたメモを灰皿に入れ火を付け燃やしながら]
ふむ…鳳の英霊がセイバーであったか。
元勢宮であったサーヴァントと魔方陣とヘブライ語の事は
初耳であった。助かるのぅ。
[皇帝に相づちを求めるように見やり、キャスターのマスターに関しては知っている風を装った。]
[ああしかし、この皇帝ならばやりかねない。
しかたない。間違いない。]
……普通に名乗るから驚いたんだ!
[改めまして。]
[燃やされるメモを見つめる。
皇帝の瞳は、焔の揺らめきに囚われていた。]
む? ……う、うむ。
[求められるままに相槌を打ってしまった。
熊さんのイラストが、灰と化してゆく……]
―――
[こほんと咳払いをした。]
ふむ。
あの魂の名は、ゲオルギウスといったのか。
…………覚えておこう。
[継ぎ足された茶を一口で飲み干す。
残るは、沈黙。]
[先に席を立ったギイチ組に代金を押し返すと、
取りあえず店の入り口まで送った。]
先ほどの件、気が変わったら電話をすると良い。
こちらもまた変わったことがあれば連絡するゆえの。
[手を振り送り出した後、支払いを済ませる。
取りあえず屋敷に戻り答え合わせをしたい。と、帰宅することにした]
[偽一は代金を押し返されるとどうしたろうか。
矢張り笑顔を浮かべて、
耳触りの良いことを
人が良さそうに謂うのだろう。]
…では。また、いずれ。
[ユダはそう一言つげ、
偽一と共に店を後にする。]
→中央区:雑踏
心外であるな。
普通に名乗ったのではない。
背後に皇帝の皇帝たる芸術的なオーラが見えなかったか?
[※ここは思念の渦巻く場です。]
……フ。
ソロモンに愉快な言葉を授かったのでな。
少し、実践してみただけの事、である。
[名を残し、自分たちの生きた息吹を遺す努力。
例え、それが今の世に迷惑であったとしても
自分が自分である事に、変わりはない――。]
[二人が退店するのを、仁王立ちで見届ける。
肩にかけたままの外套は、風に吹かれてあるがままに靡いた。
皇帝が上半身に来ている鎧については
通る人通る人、視線を向けるものの、
「コスプレ? キモーイ」
の一言で解決されているようだ。]
―中央区:雑踏―
お前ほどではないが、割合食わせ物の印象だな。
[フードを軽く引っ張る。
情報の整理が必要だと偽一は謂ったろう。]
そうだな。
――隻腕の女も気になる。
ここまで来て見たこともないか。
篭っているか、…すれ違ったか。嗚呼……
昨夜、あの寺で。ゲオルギウスたち以外に
もう1つ気配があった。
…もしかしたらそれかもしれない、か?
ああ、ちょっかいはかけてこなかったんだ。
奇妙なことにな。
見えんわ…!!
いくら威風堂々なオーラを纏ってるからって
何でもオーラで済ませられると思うなよ。
[少し待ち 落ち着い た か?]
…ソロモン王に?
[二人は邂逅したのか、と思う。
なるほど、王と皇帝だ。
通づるものあるのだろうかと。]
ああ。
そういえば貴様も知っていたのであったな。
奴は、吾が思っていた以上に愉快な者であった。
叶えば吾が友として酒を呑み交わしたいところであるが…
……まあ、無理であろうな。
吾は、皇帝であって、民草ではない。
[それからふと、呼びこみをしているらしき
変わった格好の者へと眼を向けた。
男女の洋服が入れ替わったりもしている。]
ところでギイチ、
少々聞きたいのだが…
…男性が女性の格好をするというのは、
この時代、一般的なのか…?
[声は潜められていた。
さて偽一はどう答えたのだろうか。
なにはともあれ情報の整理だ。
意味もなく街をぶらついたりはせず。]
[集めた情報を独り整理するフェリシア。
その姿を一瞥し、また視線を人ごみへ向ける。
笑顔に、疲れた顔に、様々な語り声。
恐怖に戦く顔だけが、白昼の街には無い。
現代の地に住まう、欠落とは呼べぬ欠落。]
―――、
[それでも、己の復讐の為に聖杯を求めると言った女がいる。]
―――。
……………
熱心であるな。
[風に乗せられた言葉は、その一声。
目を瞑り、それ以上を自ら発する事は、なかった。]
[ぽつぽつと帰宅の途につきながら、傍らのメフメトに尋ねる。]
さて、昨夜の出来事ゆっくり聞かせて貰おうかの?
[メモに関しては逢えて追求せず、メフメトの口から聞きたかった。]
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