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[濁った空気と、凝った風。
ここで俺は、生まれ育った。]
…遠いよな。ここは。
[山と海に囲まれた、よく言えば平和な、
…悪く言えば停滞した、街。
この街に対する感情は複雑だった。
言葉には表しようもない。
ここが世界の全てだった、あの頃の自分。
苦々しさじゃない。
でも、決して美しい記憶でもない。
当たり前だ。
ここが俺の、故郷なんだから――]
[レポートのために帰って来た…
と、いうことになっている。
周りと同じように、この街を出た、自分。]
それでも、
[左の手の平を見る。じっ、と。
そこには、この街がこれから迎える日々の象徴。]
こんなのは、嫌だ。
[ぐっとそれを握りこむ。
令呪。この土地に黒い風を送り込むもの。
…無用の争いを起こすもの。]
こんなものは、要らない。
−川津教会−
[英霊を召喚した魔術師は、若者であった。
話をしたり、その行動を少し眺めてみたのだが
男にとってその人物は割合好ましいと現段階では言える。
聖杯戦争に名を連ねるためにはこの場所へ
名乗りを上げなくてはいけないのだと教わった。
男にとっても、戦に名乗りを上げるということは
特に違和感のないことであったから従った。
そして、今は教会にいる。
彼の行っている行動もまた、名乗りに必要なのだろうと思った**]
―埴市東部/ラウラ工房―
[結論から言えば、追い出された。
帰宅早々、届け物で溢れ返る玄関先にフェリシアが絶句した。
宅配業者は運悪くもまだ帰っていなかったらしく、
宅配のマナーについてフェリシアに説教をされていた。
しかも正座だ。
帰りは非常に歩き難そうだった。
事を終えると、フェリシアは勇ましくも腕まくりをして
早速の片づけを始めた。
金属音や陶器の音、はたま布の裂ける音まで。
足元に転がってきた高枝切り鋏で遊んでいると
「邪魔じゃ!」と分厚い本を投げつけられた。無論避けた。]
― →埴市中区→ ―
[整頓が終わるまで暇を潰してくる、という名目でその場を離れた。
果樹園を抜け、病院を通り過ぎ、
来た道のりからはやや外れながら街の中心部へと戻る。
羽織の内には巣を作ろうとする一匹の蜘蛛。
外出許可の交換条件である。]
……握り潰しちまえば終わりな気がするんだが。
老獪なんだか、見た目通りなんだか。
[巣を作ることは指先で拒否しつつ、道なりに歩く。
先刻から劇的に街並みが変わっているわけではない。]
真新しいものはさすがにねーか。
……さっきの奴等に鉢合わせしてもやだしなあ。
リシアとは微妙に話が合ってるんだか合ってないんだかだったが
もう片方は警戒しっ放しだったし……。
ありゃ次は斬られそうだ。
[聖職者めいた衣装の男。]
…まあ、神もしゃしゃりもないこの街よっかは
まだ懐かしいっちゃ懐かしいが。
[鋼鉄の車に、肉と酒のにおい。
禁忌だのタブーだのと言った言葉とは縁遠そうな光景。
白き十字架も黒き悪魔もいない代わりに
灰色の建物が林立している――。]
―埴市中央部・埴駅付近/時刻:夜―
[配られているティッシュを受け取ってしまいつつ
ふとユダは進行方向から少しそれた方面へと眼を向ける。そこだけ穴が開いたように沈黙している場所。
聞けば、其処は
元勢宮という宮であるらしかった。]
…へえ
[ぽつと呟きながら地形を覚えるように
ゆっくりと辺りを見回す。
駅から南へ行けば、曰く「教会」があるらしい。]
―埴市南区/金座商店街→―
[南下を続けると、酒のにおいが一層強くなってきた。
右を見ても左を見ても、顔を赤らめた中年が歩いている。
足取りは誰も彼も怪しい。]
…赤い飾り物の店に入ると、顔が赤くなるのか?
[それが何であるかは盃の知識で与えられている。
中にはまともに歩いている者もいるようだ。
漂うにおい。まともな者とそうでない者。]
…別に禁忌ではないのだろう。
だがしかし、まるで暗黒街だな。これでは。
[酒のにおいを掻き分けながら、更に南下した。
やがて、酒のにおいも人のにおいも薄れ
喧騒と喧騒に挟まれる、静寂の道へと辿り着いた。
商店街から、住宅地へ。その途中。
夜に隠れるように、見慣れた――見慣れない、白い建物があった。]
………
これも何かの縁、か。
[アーチャーも、喧騒から離れその建物へ近づいて行く。]
くく。
見よ。先の聖人といい、アレといい。
貴様の息吹は遠きこの地にも残っているようだぞ。11世。
―埴市中央部・埴駅付近/時刻:夜―
[偽一は戦争のルールを知っている、ならば。
「教会」へと参加宣言をすることも知っているだろう。だが、ユダはいい顔をしなかった。]
…「教会」に行くなら
おれ は、近辺までしかついていかない。
[そう言い、眉を寄せた。
理由は幾つかある。
気配が遮断できるのに相手に顔を知られていては
不都合であろうということ。
それでも、不意打ちは出来ようが。
けれど何よりも。]
[ナザレのイエス。
教会はその教えを広める拠点。
其処にユダは踏み込むのを厭うようだった。
祈り。宗教。キリストの教えを継ぐものたち。
かれが知られている分
ユダの名もまたこの地で知られていること広く、
ゆえに、皮肉にも知名度により
「力」の強さは後押しされようが。]
―埴市中央部・埴駅付近/時刻:夜―
[ユダにとって、教会と言う場所には色々思うところもあるのだろうか。やや複雑な表情を垣間見せた。]
そうそう、気持ちは解るよ。いけ好かない奴の家には行きたくないよねー。
[偽一は、そんなユダの気持ちを知ってか知らずか、軽い調子で話をあわせてくる。]
…
[軽い調子の偽一を、
ユダは矢張り何処か胡乱げに見る。]
いけ好かない――…、いや
[また少し眉を寄せた。
考えるような間が空く。]
行くなら、さっさと行けば、いい。
別に磔にされるわけじゃないんだ、そう深刻な顔するなって。
[笑顔でユダの肩をぽんと叩く。]
まあ、それじゃついでだし、教会に向かおうか。
君は、少し距離を置いて着いて来てくれればいいよ。
そうだな、サイドカーで行くと君と組んでいると気づかれそうだし、バスを使ってみようか。
何事も経験だ!
[そう言うと、偽一は手近な雑貨屋に入り、革の財布を購入した。
いくばくかのお札や小銭をその中に入れると、ユダの前に差し出す。]
これがこの国の通貨だ。
数字の大きさが価値を示しているので、参考にするといい。
単独行動には必要な時もあるだろうから、渡しておくよ。
そういう問題じゃ、
[肩を叩かれて、ユダはなんとも言えず
複雑そうな顔のままだった。]
距離を置くのはもちろんだが、
バス?
[疑問はさて置かれ、雑貨屋で購入した
財布を手渡された。
硬貨を確かめるように触れる。銀貨とは違った。]
この薄い紙切れのようなものも通貨か。
[ユダはもともと使徒たち旅の一行の
財布を預かっていたからして、
理解は早いとは思われるが、さすがに紙幣にはまだ慣れないようだ。]
バスと言うのは、馬車を大きくして馬を取ったような乗り物だ。
……お、あそこに入ってきたのが、ちょうど南行きのバスだな。
よし、走るぞ!
[渡された財布と紙幣を、興味深そうに触っているユダを横目に、偽一は走り出した。]
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