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[ヴォルバドスはその矛先を《終焉》へと向ける。
剣を鞭と変え、得意とはせぬが
遠距離より焔を放ち
地に刺さるコードを断ち切らんとした。]
/*
>■場所:ハルマゲドンの地(嘘です)
まあハルマゲドンは確か本来地名だったはずだけど、きっと気にする人はいない……よね?
*/
[避けると言う選択を持たぬような機体コンゴウが、ラミアに直接ぶつかる衝撃。
両腕を交差させたまま、斜め後方へ弧を描くように跳んで下がる。
──その時だ。
【終焉】、惑星探査装置 GUIL-GAINが、Endeavour社ビルを崩壊させながら、その姿を現したのは。]
―――… ソウマ。そうだ。アレが《終焉》。
私たちの、敵だ。
[腐敗。それは古の再現だった。
コードを切ろうと、
それは焼け石に水だろうか。
本体を断たなければならない。
今度こそ。この上なく、徹底的に。
青の双眸に鋭い光が宿る。
――時を同じくして、
HMの部隊もまた腐り行く大地と
惑星探査装置の姿を見るであろうか**]
/*
@寝床
>カオナシ
うしおととら、だっけ?
あれ? あっちはハクメンだったかな?
むー、一回流し読みしたっきりだからよく覚えてないなー。
*/
──……ッ
“あの子”なのね!
[ラミアを通じて伝わる肋骨がひび割れるような衝撃よりも、ギルゲインが現れた事への感情が痛みを凌駕して、異なる感覚をインターフェイスの身体にもたらす。
開始されるテラフォーミング。
リルだけは、その不吉な姿に、絶望、恐怖、暗黒の闇ではなく、希望の光を見る。]
― ダンのアパート ―
[大地の胎動>>316と共に、少女の瞼が動いた。
遠い場所、どこかも分からない場所。]
――
懐かしいにおいがする。
[布団から上半身だけを起こし、窓の外を見た。
――そう遠くない空、雲が枯れた。]
[痛覚というものが戻ったからだろう。
ずくりと脳が傷んだ。
修復後の後遺症というのも、勿論あるが――]
……ダンが
危ない。
[半身のみ肉体の少女なら、
緑光晶の恩恵が生き永らえさせよう。
しかし、純然たる生身の彼が浴びたなら――
割れた空と同じように、腐敗を開始するだろう。]
[掌を見る。
フィリップ・ミラーの修復は見事だった。
完全ではないが、一個の生命として呼吸している。
掌の緑光晶を意識すれば、ぐにゃりと歪み
また元の手の形へ再生した。]
……
[奥の奥、断たれた繋がりを認識する。
命令系統が繋がっていない。
召喚する為の一本が、消えていた。]
ダン…
[彼の姿は、台所にあった。
いいにおいがする。
いつか食べさせて貰った牛丼とは違うらしい。
窓の外、鳥が一羽落ちた。
窓の外、花が花弁を散らせた。]
[――__ ̄―― ̄― ̄ ̄_ ̄_
―__ ̄―― ̄― ̄ ̄_ ̄_―
__ ̄―― ̄― ̄ ̄_ ̄_――
 ̄―― ̄― ̄ ̄_ ̄_ ̄_――
_ ̄―― ̄― ̄ ̄_ ̄_――_]
[繋がっていた二本の内の一本――
インターフェイスと機体に学習を連動させるもの。
消えかけていたそれに、命令を通す。
本来の働きにない働きを、強制する。]
― コクピット ―
[突然、機体の動きが軽くなる。
その動きの変化には覚えがあった。
あれはそう、初めてラミアと遭遇した時。
思い出すのは、肩から流れる青い血液。]
バ………ッ、くそっ!!
[イステに抗議の言葉を言おうとするが。
今はそのような場合ではないと
言葉を飲み込むと共に、自分への苛立ちを口にする。
終焉に対して攻撃すると同時に
機体に走る若干の衝撃はどれほどの影響があったか。]
[イステはヴォルバドスの魂。
自身を称するその言葉通り、
戦闘における操作は感覚共有が前提となっている。
《魂》と正しく接続したことで
何処か残していた動きの重さが一変した。
反応速度、意志伝達速度、技の展開速度、
すべてが上昇する。
蒼真はそれを如実に感じるだろう。]
[台所で卵焼きを焼いていた。
背後から呼ぶ声に振り返る。]
やあ、ハルナ。目が覚めたのか。
本当によかった。
いつかあの人にお礼を言わなきゃ……。
…………ハルナ?
[意味がわからず、差し伸べられた手を見ていた。]
[断線を感じる。
回線に指令が流れ込むごとに、綻びが生じる。
"彼女"の声は聞こえない。
別れを済ました二人にとって、感慨は意味をなさない。]
速度はそこまで速くない。
でも、今の私に出来るのはこれくらい。
先にダンだけでも。
[光の束が、少女の意思より先に
段田弾の転送を開始する。
卵焼きの美味しそうなにおいがした。]
――そうだね。
お礼を言わなきゃ。
また、一緒に、
[収束する光の渦。
消え行く段田弾の姿を認めた。
少女から機体へ。
最後の連絡を行い――二人の繋がりは断ち切れた。]
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