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投票を委任します。
段田 弾は、会社員 に投票を委任しました。
[ほんの数日の事なのに、何もかもが懐かしい。
ほんの少しな時間、些細な出来事だったかもしれない。でも今の自分にとっては大事な記憶なのだ。
しかし、リルがそうやって慕っていたのは、今の自分ではない。
インターフェースとしてのパイロットを慕う運命。
そして【フィリップ】を愛する、【フィリップ】の妻としての記憶。
どれも、フィリップ・ミラーには向けられていないのではないだろうか]
[なら、そんなリルをこうやって愛しいと思う自分の感情もまた幻なのだろうか。
幻ではないとしたら、この感情はリルの何に向けられている?
ただ、【フィリップ】が【リル】に惹かれあっているだけなのか?]
[不思議な出来事だ。
慕う気持ちから始まった出会いなのに、今はその出会いから始まった感情で悩んでいる。
お互いに惹かれているのに、お互いの何処を向いているのか、不安で仕方が無い]
─ 3d・Endeavour社ラボ/ラミア格納庫 ─
[リルが格納庫に降りた時、ラミアの修復も完了していた。
ライトが点灯しており、作業用のクレーンが骨だけのボディを闇の中に浮かび上がらせている。]
──ラミア。
フィルに見せた記憶を
もう一度、見せて。
否、違う。
【リル】の記録が全て残っているのなら、
私はそれが見たい。
[クレーンの上部に立ち、ラミアの頭部紅い光が点る顔面を覗き込む。
音も無く開くコックピット。リルがクレーンの台座を蹴り、乗り込むヒールの音が響く。]
[フィリップの居ないコックピット内はガランとして広く感じられた。
完全な闇の中で──目蓋を閉じる。少しの沈黙。それからパイロットの座席にそっと手を当てた。]
[フィリップ不在の今、彼の記録は再生されない。
けれども、もう一度聞きたかった複数の部分は、戦闘中のあの一度だけでリルの中に焼き付いていた。]
『永遠に、君を放さない。』
嘘吐き。
[あのメッセージが再生された時、全身を駆け抜けて行った痺れるような歓喜の流れが甦る。両腕で、今は自分のものであるインターフェイスの身体を抱く。]
[遥か以前に肉体を放棄したと言うのに、本来は自分の物では無かった身体が、器が、魂の震えに共鳴するのは不可解な出来事だ。
器だけを残して、魂を消去すると言うのはやはり殺人なのだろう。
そして、本来は別の魂が入っていた器に、魂を移し入れる作業とは。その過程で、断片に引き裂かれる苦痛は。目的を真逆とする二つの魂が混じると言うのは──如何なものであろうか。]
かつてのリルを知覚する
今の──私が、 誰でも構わない。
再生する過程で、
何体もの器を犠牲にした事も知っているから。
[開示されたフィリップの記録と時期が重なるらしき、【リル】のデータだけが、信号となりインターフェイスの身体に流れ込んでくる。]
Side Li9 記録時期 不明
[──離れない。
この広大で孤独な宇宙に、暗黒の大河に
フィリップの魂が、彼の想いが、
一欠片でも存在する限り
断片化された私の魂が、存在する限り
私達は、共に。
共に在る事が
いかにしても困難であるならば、 その 時は…… ]
─ 3d・Endeavour社ラボ/ラミアコックピット ─
[『Side Li9』もう二度と開く事の出来ない記録と、今のリルの想いが重なる。その重なりにリル自身も自覚を持たないまま。]
──……
そう、だ、
惑星調査装置。
[器を変え、魂が損傷し変質したからと言う説明だけでは足り無い、不自然な空白にリルは気付く。]
あの子が可動していなければ、
私は、此処には存在し得ない。
私をこの施設で再生させたのは、
──サラ。
― 3Day朝ホテル ―
[イステは思い出す。蒼真を見ながら。
――お前はひとだ。
蒼真はそう謂った。
ひと。ひとではない。私はイステ。
――俺がお前を人間にしてやる。
蒼真はそう謂った。何故。どうして。
私は、私以外の何者にも、なれない者。
私はひとであってはならないのに。
イステは、蒼真の眸を見ている。]
[今のリルに取ってのサラは不自然な空白だった。
かつてのインターフェイスに移植される以前のリルの全記録はラミアに残っているはずであるのに、惑星調査装置──この地では【終焉】と呼ばれるものの事だけが、ラミアの闇に吸い込まれて取り出す事が出来ない。
今まで馴染んでいたラミアの闇が、急速に見知らぬ存在になったようだった。
そう、この機体は【復讐の刃】に変わる以前は、敵であったもの。リルは──ゾクリと背を震わせる。]
[コックピットを出た。]
嗚呼、サラには、伝えなくては
「彼女」がどのような存在であれ。
戦況と修復情報はすでに届いているだろうが、
フィルが行ってしまった事を
──伝えなくては。
[その報告は、サラを悲しませるのでは無いだろうか。
胸にぽっかりと穴が開いたような喪失感に天を見上げて、息を零す*。]
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