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[開いたスクリーンはそのまま、目蓋を閉じる。
ソファの座り心地の悪さは、リル自身が纏っている黒黄の衣装が、革張りの椅子の上でツルツルと滑ってしまう所為だと気が付いた。]
……、ん。
[ヒールを脱ぎ捨て、ソファの上に横たわり、それでも居心地が悪くて胎児のように丸くなる。
チューブで投与させた薬剤が、人間の満腹時の安堵に似た神経の弛緩をもたらしたのか、手足の先がぼんやりと温くなっていた。]
フィル。
……フィリップ。
今のお前が、サラの言った通り
完全で無いとしても、 私は──。
[真紅の双眸を閉じて、意識を闇の中へ落とす。つかの間の活動停止**。]
リルが「時間を進める」を選択しました。
…その言い方は、どういう…
幼子に謂うようだ、それは。
[満足そうに頷いた蒼真の顔は未だ赤い。]
警戒とは。
お前は私の敵ではないのに。
限界。
疲れているのか、ソウマ。
[離れる蒼真の手首に触れる。]
…いや、問題はない。
いや、だから敵とかに対する警戒じゃなくてな……?
[駄目だ、理解してもらえそうにない。
おそらく根本的にそういう認識がないのだろう。]
ああ、少し疲れた……。
正直もう負けそうだ。
[ぼふり、と。
力が抜けたようにベッドに倒れ込む。]
すまん……話は明日でいいか。
このまま続ける、あらゆる意味での自分に対する自信と信頼がないんだ。
[イステには己がそういう、いろごとの対象になる想定がないようだった。]
ソウマ…?
[ベッドに倒れ込んでしまった蒼真の顔を覗き込む。]
―――自信?
よくは、分からないが…
疲労しているのだろう、
了解した。
ん……どうかしたか、、、?
[触れてくる指先を、離れる前に握り返して。
半分寝ているような声で話しかける。
余程疲れていたのだろうか。
それに対する返答を聞き届ける前に、
イステの手を握り締めたまま、睡魔へと沈んでいった。]
っいや、特に意味はない―――
…ソウマ?
[呼び掛けた時には既に寝息。
指先は握られたまま。
イステの低すぎる体温にひとの熱は染みるようだった。]
……、違う。
[体温から。そして在り方から違う。
イステは少し、眼を伏せた。]
……。
[――握られた手を解こうと思えば
できたろうが、イステはそのまま
床に横座りし、ソウマの眠るベッドに頭を預けて、眼を閉じた++]
/*
さて、今日はどう行動しようかいなっと。
円城寺はサラとの会話が終わるまで(あるいはポルッカが突入するまで)動けないだろうし、変化が起きるまではキャスリーンも合流しようがないし。
# 流石にEndeavour社内に濫入とかミリである。
>>1:550は拾いたかったんだけど、それ拾っちゃうとそこから公園で合流してないと時間軸的にちょっとおかしいのよね。うーむ。
単独行動で小回りが利く分、他のキャラと絡んで行きたい所ではあるんだけどなあ。
*/
― 夜→朝 ―
ん………。
[どれほど眠っていただろうか。
窓の外から射す光の明るさで、ゆっくりと意識が表へと上っていく。
その、未だまどろみにある意識の中。
やけに手の感覚だけがはっきりとしている。
どこかひんやりとして、心地好い感触。]
なんだ、これ……?
[その心地好さの正体を確かめようと、
寝ぼけながら握っている物を引き寄せる。]
投票を委任します。
段田 弾は、会社員 に投票を委任しました。
−朝/自宅アパート−
[起き抜けにハルナの説明が流れたが、理解できるはずもなく。
眠い目をこすりながら、布団からもぞもぞと出る。]
ん、……ごめん、ハルナ。
ちょっと顔洗ってくる。
[欠伸や伸びをしながら、台所に向かった。
冷たい水が、寝ぼけた頭を急速に冷ます。]
ふーっ、やっと目が覚めたよ。
で、何の話だっけ?
……ふぁ。
[再び欠伸。]
蟻と像が相撲をした。
蟻が勝利。
[ダンの欠伸を眺めている。
口の中を覗き込もうと首を傾げれば
間に合わずに閉じられてしまった。]
修正。
蒼黒の機神との協力可能性。
及び住居の危険性。
本日の方針について。
[求められるなら、一からの説明を開始する。]
― 朝:ホテル ―
[目を閉じる。眠る、というのとは少し違う。
意識の整理。無意識の整理。
イステの心臓部にある、「歪んだ多面体」のエネルギーの循環を整える。状態とすれば、眠るに近いと言えるそれ。
揺り起こすのは]
…―― っ…!?
[引き寄せられる感覚に、眼を開けた。]
……蟻と象?……ふぁ……。
[わからない、と言った様子で首を傾げつつ、目を閉じて大きな欠伸をする。
再び目を開けると、目の前にハルナの顔があった。]
おわっ!……ええと。
黒い機神とは協力できるかもしれないってことだね。
向こうも“終焉”の阻止が目的みたいだから、大丈夫なんじゃないかな?
もう少しよく話してみた方がいいとは思うけど。
廃工場を嗅ぎ付けてくるくらいだから、ここも見張られていると考えた方がいい。
アテがあるわけじゃないけど、早めに離れないと、また襲ってくるだろう。
昨夜、ハルナは未知の信号を確認したよね?
黒い奴以外にも、“終焉”の阻止を目的とする機神がいるかもしれないし、話が通じる相手だったら、その人たちとも接触したいな。
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