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―市街地―
あー、キャスリーンのばーかばーか!!
さっさと、出て来いこのやろう!!
[うろうろと街を徘徊したがまったく持って見つからなかった。
思わず叫んだせいで周りから好奇の視線を寄せられていた。
そうやって目立つ事で、相手が見つけてくれれば楽なのだが]
『漆黒はイステ。
契約者はカザギリ ソウロウ。
登録した。』
俺達を探していた?
ちょうど俺達も貴方達に会いたいと思っていたところだよ。
ってハルナ!ちょっと違う!
ごめん、ソウマ。
ハルナはちょっと言葉に不自由なところがあって……。
[ソウマと名乗る長身の男性に詫びた。]
ソウロウ?
いや、ソウマだ。
[訂正したが、さて修正は為されるのか。]
そちらも、探してくれていたということか。
ならば、話は早い。
率直に謂おう。
お前たちと協力関係が結べればと考えてのことだ。
−市街地−
…なあ、なんか行き先決まってるぽいけど
[どこまでいくのだろう。
地理には詳しくないからこそ、ただついて行くだけなのだが。
暫く進んでいけば目指しているものがどんなところなのか
なんとなく目の前には見えてくるのだが]
………。
[突然の侮辱に少し固まる。
お前は俺の事を知っているのか……まさか!
ば、ばかなお前は確かにあの時……!?
とか、そんな超多元宇宙的思考に意識が飛びかけた所、謝罪の声が耳に届いたことでなんとか自我を取り戻すことに成功した。]
い、いや……別に良い。
機神を呼ぶ奴は何処か常識が抜け落ちている部分があるってのは既に痛感してる。
[ちらりとイステに視線を向ける。]
― 市街地 ―
[彼方に騒音が現れて、此方へと迫ってくる。たなびく白衣を気に留めもせず、またがる軍馬のいななきも何処吹く風。そんなキャスリーン・ロンズデールは円城寺のすぐ後ろにまで近づくと、視線を辺りに走らせた]
注目を浴びているようですけれど……何をしたのです、円城寺?
[円城寺へ向けた声には呆れの感情が混じる]
―街―
ソウマ?どうした。
[見られた気がしたのか顔を向けた。
それ以前に、今何かよく分からない思念が
蒼真の方ではじけたような気がするが
深くは追求しなかった。]
あんたを探してたんだよ、あんたを!!
[現れたのはいいのだけど、
なんだか、サラリとしていて文句を言いたくなった]
ふぅ、ところで。
そこの理不尽なお姉さん、俺と楽しいところに行かないか?
[一呼吸置いて、何時も調子に戻した。
そして本来の目的を伝えた]
奇遇だね。
こちらもイステ達と手を組みたいと思ってたところだよ。
俺もソウマも、恐らくEndeavourに素性が知れてるだろうし、イステもハルナも、“終焉”を阻止するという目的は一致しているだろうから。
『演算補助デバイスの破損。
現代の技術では修復不可能。
大丈夫、問題ない。』
[イステの蒼眸を見つめ返すハルナ。]
あなたが私を捜すなんて、どういう風の吹き回しですか?
でも……名前すらわからない未知の存在では無いのですから、呼ぶなら名前で呼んでください。キャスリーンでもロンズデールでもご自由に。
長いと仰るならキャスでもキャシーでも構いませんわ。
楽しいところ……少々、いかがしい響きのする言葉ですね。詳細は先に教えていただけるのかしら?
[円城寺に向けられるは、興味と不審のオッドアイ]
―街―
ダン、ハルナ。
私もまた、お前たちとの目的の一致を見ている。
そう、《Endeavour》は
私たちを狙ってくるであろうと考えられる。
態勢を整えて、確実に捉える、
最悪でも破壊しようと考えるはず。
各個撃破を狙うかもしれない。
あの、紅の機神のこともある。
互いの特性、情報交換含めできれば、と考えているが、どうか。
[ハルナは答える。問題ないのだろうか。
澄んだ琥珀のような眸と青色の宝石のような双眸が、じっと。]
そうか。破損。私は生憎と機械文明には詳しくない。
問題ないなら、いいのだが。
え、理不尽なお姉さんってなんだかいい響きだと思うけどな。
詳細は教えたくない、面白くないから。
主に俺が。
[驚かせるぐらいではないとつまらない]
一つだけ、キーワードを教えちゃおうかな。
エンデバーとHMかな。
……。
[キャスリーンはあからさまなため息を吐いた。よりにもよっての、キーワードだったからだ]
あなたが楽しむのは構いませんけれど、その前にせめて私の疑念を晴らしてください。
あなたは私の敵なのですか? 味方なのですか?
私は四度、導きに従って主たるものを捜しました。うち三度、出会ったのがあなた。ここまではいいとしましょう。
問題は残りの一度。つまり三度目のとき。導かれる先に立ちふさがったのはEndeavour――。その時、あなたは何処にいたのです? かのEndeavourの中にいたならば、あなたはそこで何をしていたのです?
あなたは、何者なのです?
[彼女の目が険しくなる]
そう、あの赤いのが一番の問題なんだ。
あれは“終焉”ではないのか?
『可能性は否定できない。
しかし、出力に疑問。
抑えていた?』
実際に手合わせしてみて、どう感じた?
あれが“終焉”だとしたら、Endeavourに手を貸した理由もわからない。
こちらから提供できる情報は限られてるけど、出来る限り協力したいと思ってるよ。
[イステの提案に頷きで返した。]
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