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――――――1Day
どうやらこの中には、村人が11名、人狼が1名、狂人が1名、C国狂人が1名いるようだ。
物語の導き手 アリスが「時間を進める」を選択しました。
― 朝/自宅 ―
……奇妙、か。
確かにな。今日の俺はちょっと変らしい。
[カチャリと食器が音をたてる。
イステの方が正しい、それは明白だ。
人ではない者を人であると、一体何を以って言えるのか。
そんなもの、感情論に過ぎない。]
なんでかって、ロクな事にならねぇからさ。
何も考えずに先走って、痛い目を見る。
感情の侭行動をして、自分が被害を受ける。
……そんなの馬鹿のする事だ。
― 朝/蒼真宅 ―
私はお前に出逢ってからのお前しか知らない。
普段は今とは違うのか。
[牛乳パックを行儀よく両手で持って
ストローで中身を吸い上げる。]
……ばか?
[また、ほんの少し首を傾げた。]
それは、経験則か。
多分、な。
[少なくとも、寂しいなどと口にするつもりはなかった。
思った事が自然と口に出た事など、いつ以来だろうか。]
ああ、そうだ。
……被害を受ける奴はそれでいいのかもしれねぇけどな。
そういう奴に限って、周りの事なんて何も考えちゃいねぇのさ。
[食べおわった食器を流し台へと運ぶ。]
[カチャカチャと音を立てながら、
流し台で食器を洗っていく。
続く言葉は部屋にいるイステに対してか、
その声はまるで自分自身に言い聞かせるようだった]
……普通に学校に行って、サラリーマンにでもなって。
危ない事なんて考えずにテメェの安全を考えて。
周りと同じ様に目立たずに、流され生きていく。
―――それが一番良いのさ。
[食器を洗い終わったのか。
キュッっと、蛇口からの水を止めた。]
っと、もうこんな時間か………。
講義が始まっちまうな。
把握した。
[蒼真の顔を見てイステはそう謂う。]
…ソウマ。
[流し台から流れる水の音が聞こえようか。
イステは言葉を続けた。]
冷静で在ろうとお前は努めているのか。
戦いにおいて、それは重要なことと謂えよう。
私がお前に望むのは
共に戦いに身を投じてくれということだから。
望ましくは ある。
私たちには
お前が必要だ、ソウマ。
[静かに、確固たる意志を持って
幾度目の繰り返し。]
お前が謂う平穏も、
終焉が手を伸ばせば容易く破られるもの。
願うなら、戦ってほしい。
[青い眸はゆるぎない。]
Hello,my name is "SIG"
『こんにちは。わたしのなまえはシグです』
"SIG SAUER P220"
『シグ ザウエル ピーにぃにぃまる』
How are you ?
『げんっきですかー?』
I'm fine thank you,and you ?
『げんきがあればなんでもできる。どうですか?』
I'm fine tank you,and you ?
『せんしゃだからなんでもできる。どうですか?』
No,I do not tank ! I'm machine-early.
『いいえ、せんしゃではありません。わたしはロボです』
Oh ! Machine-early ?
『なんですか? 初期型の機械?』
No,No,No,No,No...Machine-early.
『ちがいます。近未来の機械』
......at an early ?
『近い将来?』
Yes,at an early.
O.K. at an early machine.
No,No,No.Machine-early.
Machine-early ?
Machine-early.
Machine-early !
[円城寺のデータは、異なるHMのパイロット適合者とは判断されないものの、リルの中に違和を残しつつ、蓄積される。
本当に後で、また相見える事になるのかもしれないのだが、今は。]
──……
[軽く眉を顰めたまま、むすっとした表情で、フィリップの腕を引き寄せた。]
お前は命名の重要性を説きながら、
私の名を間違えた。
そして更に、自分の名は誰にでも
気安く呼び捨てにさせている、だと。
[沈黙。上目でフィリップ見上げ、それから腕に頬を寄せるようにしながら視線を逸らした。]
はやく、
ラミアに乗れば、
良いのだ。
──そうすれば、
きっと お前にも、分かる。
[強い思念、意思の力は、くちびるを動かさずとも直接に伝わる。
相手の腕に絡めた指先が、軽い電流に痺れるような感覚を覚えた。]
……莫迦。
仕事が終わるまで位は待てる。
お前以外に、気になる事も増えたからな。
[腕に触れぬ方の手を動かし、空に円城寺にしてみせたように小さな光の波紋を作る。波紋はちょうど二人の傍を通りかかった学生をスキャンして、それから魔術のようにかき消えた。
リルからすれば「講義が終わるまでは」と諭すフィリップは、まだ、平穏な日常に執着しているように見えた。]
普通に見える服装
とやらが、必要なら
付き合ってやる**。
戦い、か。
[その言葉には色々な感情が篭っているように聞こえたか。
部屋へと戻り、ゆっくりとイステに視線を向ける。]
冷静ってのとはちょっと違うかもな。
……出たくないんだよ、当たり前って奴から。
[感情や勢いの侭行動すれば、何かの拍子にそこから飛び出してしまうだろう。
そうすれば、周りから奇異の目で見られる。
その先あるのは……当然の如く、出る杭は打たれるという結果。]
………もうちょっと、考えさせてくれ。
[必要という言葉に、今はそれだけを返す。
ああ、やっぱり今日の自分はおかしいらしい。
こんなもの、聞く耳を持たずに突っぱねてしまえばいい。
目の前の女性を部屋から追い出して、何も聞かなかった事にすればいいのだ。
所詮妄言と鼻で笑い、いつも通りの生活に戻ればそれで終わる話ではないか。
今目の前にあるのは、自分が一番嫌う『異常』そのものだというのに。]
ああ、くそ………。
[調子が、狂う。]
[服をひっつかみ、袖を通す。]
大学だよ。
特に何が目的ってわけでもねぇけど。
[行くのが普通だから、入学した。
何が学びたいとか御大層な思いなど何もない。
それが『普通』だから、そうしただけだった。]
−自宅アパート−
お腹が空いているようだけど、ハルナは普通の食事をエネルギーに変換できる?
それとも、やっぱり電気とか?
[東向きの窓から眩い朝陽が差し込む四畳半一間。
段田弾は自らハルナと名付けた存在に問うた。]
段田 弾が「時間を進める」を選択しました。
― 段田弾の部屋 ―
太陽光が主食。
夜は別のもの。
摂取する必要がある。
[差し込む陽だまりを見つめて、少女の形は答える。]
普通の食事。
不可能ではない。
晩酌。
やけ酒。
梅酒。
毒手。
多岐に対応している。
f>u:e3(ハルナ)が「時間を進める」を選択しました。
―朝/蒼真宅―
―――…。
[じ、と見上げる。]
…分かった。
[言葉を発するまでに空く、僅かな間。]
大学。学舎。
学ぶために行くものではないのか。
ソウマ。
お前は、何故、そこへ向かう?
[それから、ゆっくり立ち上がり歩み寄る。]
今、なにが起こるかも
予想はし難い。
ソウマ。
行くのなら、私もそこへ。
[尋ね聞くかのように
見上げ眸を合わせる。
断られようとも、後についていくのだろうが*]
太陽光?今流行りのエコだね!
安上がりなのはありがたい!
普通の食事も大丈夫なら、俺が食べる時は付き合ってもらおうかな。
一人より二人で食べた方が美味しいし。
あと、お酒はともかく、毒手よりはラーメンの方が美味しいと思う!
そうだ、太陽光エネルギーが必要なら、散歩でもしようか。
歩きながら、戦艦大和の話なんかも聞かせてくれよ。
エコ…。
自我、エコイズムの略称。
転じてわがままの意。
私はわがままではない。
否定する。
[ふるふると首を振った。]
了解した。
私を同席者として使用する。
ダンの目的……
「ハゲながら食事する」
の遂行に協力する。
[頷いた。]
[そっと、日溜まりへと手を伸ばす。
届かねど、陽の温かみは掴み取れる。
例え目に見えない不確かな答だとしても。
少量のエネルギーが掌から体へ、優しく流れ込んだ。]
何故って……だから。
[それが、対外的に見た時の普通だから。
学部に関しても……一応両親を知る人からすれば遺志を継いでる様には見えるんだろうか。
勿論、そんな殊勝な気持ちは殆どない。
ただ単に、周りから見て一番『らしい』道を歩んだだけだ。
素直な気持ちを言えば……
両親を恨んですら、いるというのに。]
――………。は?
[言葉を濁していれば、
続いて告げられた言葉は「ついてくる」という物。]
いや、そんな必要ないだろ。
学校だぞ?何も起こるわけ………
[自分はまだ、常識外の物を自分の常識で計ろうとしているのだろう。
『おこるわけがない』
そんな事を頭の中で当然のように考えている。見上げる瞳に少したじろぎながら、説得を試みようとするが……
結論を言えば、駄目だった。
どうあったってついて来る心算なのだろう。
最後には、こちらが折れるという結果。
小さな溜息と共に二人で家を出る事となったのだった。]
― 自宅→大学 ―
[そこまで離れてない大学に徒歩で向かう。
目指すのは医学部がある棟……講義には十分間に合いそうだ。
安堵の息をつきながら、
途中で出会う顔見知りには軽く挨拶をする。
多少好奇心の視線を向けられるのは諦めるしかないだろう。
適当に言葉を濁しながら、大学の敷地内を進んでいく]
…―――。
[だから、の続きを待つ。
答えは蒼真の口からは語られないか、まだ]
何も起こらないとは
謂えない。
私たちが目覚めたならば
ことはすでに、動き始めているはずなのだから。
[己を構成する信念ひとつにイステは忠実だ。
蒼真が折れるまでは譲らない。
共に行くことになる道、
一定の距離は保ち歩く。]
お前は、何を学んでいるのだ?
[日の光の下、
イステの瞳は藍と青とに煌めき透けた**]
……医学だよ、外科のな。
[こちらに向けられる青い視線を感じながら、
簡潔に答えを返す。]
親がな、両方とも医者だった。
だったら俺も同じ道を行くのが、普通だろ。
[そう、ただそれだけ。
自分が胸の内に何を思っていようとも、
それらしい道を進んでいれば……
周りは勝手に俺の心を推理して、同情し、納得する。
周囲が違和感を感じない、面倒事の無い道筋。]
ハルナ、それエコじゃない、エゴだよ。
よし、それじゃあ散歩に行こう。
ところで、このノートパソコンはどうする?
[適当にキーを叩きながら問う。]
のーとぱそ…?
……
これは補助デバイス。
メンテナンス時必要。
今は大丈夫。
[既に、おへその繋がりは切れている。
だがキーを叩くと反応はするようだ。
"プロトタイプの性能説明"
"シトクロムe3の操作説明"
と書かれた目次ページが出てきた。]
また眠りに就く。
私はその時必要。
欲しいなら。
今はダンにあげる。
ありがとう!大切に使うよ!
[ノートパソコンを貰って嬉しそうに画面を覗き込んだ。]
“プロトタイプの性能説明”?“シトクロムe3の操作説明”?
ハルナ、これは何?
[キーを叩きながら、ハルナに尋ねる。]
…
[嬉しそうにするダンを眺める。
一拍遅れて、質問に答えが返った。]
プロトタイプとは私の事。
シトクロムe3は。
私に関連付けて生まれた。
ただ
[画面はキーに反応し次のページへ。
そこには"準備中"とだけ書かれていた。]
責任者が失踪した。
未完成。
私――プロトタイプ。
併せてシトクロムe3。
眠りについた。
−大学・気象学研究室−
[もう誰もいない。きっとフィリップとリルを二人っきりにさせてあげよう、という心遣いなのだろう。彼らはきっとフィリップの噂話をしながら図書館で研究を続けているかボウリングにいそしんでいるかのどちらかに違いない。
幸い教授もここ1週間は海外出張中。ある意味ここは密室の自由空間となっている。
リルさえいなければ、だが]
これだけ精神的に切迫していれば間違いも起こす。すまなかった。
あと僕の呼称についてだが、これはあくまで学生と僕との関係をもっと近づけるためだ。僕自身まだ学生とあまり年齢は変わらない。場合によっては僕より年齢の高い学生もいるくらいだ。
君が機嫌を損ねるような事ではないと思うんだが。
[道すがら投げかけられた小言への返答をしながら、資料を軽くまとめる。
腕にぴったりとリルが密着しているが、離れてくれと言うのも存外気まずくなってしまい、ついそのままになってしまっている]
[それにしても、彼女から出る光の波紋。それが人に対して向けられている。
手にそんな装置が仕込まれているのだろうか。しかし他の人間にはどうもその光が見えていないようだ。
彼女はどんな人間なのだろうか]
・・・・・・あ。
[そうだ、もっと早く気が付けば良かった。
『Endeavour』から来た。つまり彼女はEndeavourが開発中のアンドロイドの可能性がある。
成る程、そう考えればいろいろ合点がいく。全てではないが。彼女がマスコットキャラクターと同じ風貌である事も。そして彼女がデータベースと主体とした知識参照をしている事も。
ただ、それがまだ過程でしかない以上、リルにはそれを口に出さずにいた]
つまり、君は試作品ってこと?
君に関連付けられて生まれたシトクロムe3も、同時に試作された機械か何か?
うーん、準備中ばかりだ。
完成前に責任者が失踪したからか……。
[カタカタとキーを叩くが、関連する情報には辿り着けなかった。]
……あ、ごめん。
エネルギーを補充しないといけないんだっけ。
とりあえず外に出ようか。
[ノートパソコンを机に置いて、ハルナの手を取った。]
[なぜなら、それが実際にどうであったとしても現状何も解決しないという事を悟ってしまっているからだ。
そろそろ帰宅時刻。だがその前にサラさんに確認しておこうと思い携帯電話をポケットから取り出し、電話をかける。
だが、数回コール音が鳴っても彼女は出ず、そのまま留守番電話になってしまう]
おはようございます、フィリップです。サラさんにリルという女性について説明を頂きたいのですが、お時間があれば折り返しご連絡頂けないでしょうか。
それでは、失礼します。
[従兄弟とはいえ年齢は10近く離れているサラの携帯電話へ電話をかけるのはいささか緊張する。丁寧に留守番電話を録音し切る]
[イステは黒を基調にした
パンツルックだった。
背が編み上げになっている青のベストが腰を締め上げ細身の体型を強調している。
前襟は開いており、
白い肌に浮く鎖骨が覗いた。
奇抜と謂うわけでもなく、
大学で浮くことはないだろう。]
試作。
けれど私の後継機。
開発されていない。
[ダンが差し伸べた手を観察する。
行為の意味を検索するより先に、メモリーが読み込まれる。
覚えたばかりの"握手"という行動。
彼の手をそっと握り返し、とことことついて歩く。]
開発者の文化圏。
不可能だった。
開発者抜きに真似られない。
機神を。
私は稼動していなかったが。
外部音声記録がメモリーされている。
[メモリー検索中...言語へ変換中...]
"終焉"に対抗出来ず基地が崩壊。
開発者の文化圏は滅んだと推測される。
機神?それがハルナのこと?
ハルナの見た目とはイメージが合わないな。
[ハルナの手を引いて先行していたが、振り返って言った。]
ハルナの故郷は、その“終焉”に滅ぼされてしまったのか。
……って、ちょっと待った。
さっき、ハルナが言ってた「俺の戦艦大和が終焉の神を撃沈する」って。
その“終焉”と関係してる?
[こくりと一つ頷く。]
眠り。
いずれ覚める為のもの。
ただ。
ダンの故郷を脅かすとは限らない。
数年先。
数十年先。
可能性は数多。
[どこか遠くを眺めるようにして、言葉を続ける。]
複数の方角から信号を感じる。
性格な距離と方角は不明。
…"終焉"であるかは判別不能。
私は眠っていた。
"終焉"に関する詳細なデータは無い。
機神は総称。
人が作り賜うたもの。
人が使用するもの。
[...交信中...]
私が機神。
正確ではない。
私はインターフェイス。
機神はダンが操るもの。
ダンが神になる。
それが戦艦大和。
[....交信中...]
複数の信号って、“終焉”と似たような存在がこの近くに複数存在しているけど、それが“終焉”かどうかはわからないってこと?
それらは“終焉”のような危険な存在ではない?
ハルナは、その信号を察知するために作られたの?
じゃあ、シトクロムe3って機械は何のために?
[話せば話すほど浮かぶ疑問の数々。
散歩の足を止めてハルナに尋ねた。]
複数の信号って、“終焉”と似たような存在がこの近くに複数存在しているけど、それが“終焉”かどうかはわからないってこと?
それらは“終焉”のような危険な存在ではないの?
[話せば話すほど浮かぶ疑問の数々。
散歩の足を止めてハルナの言葉に耳を傾けた。]
なるほど、ハルナはインターフェイス、つまり俺と機神を繋ぐ役割か。
そして俺は機神を操って“終焉”と戦う。
…………………………。
すっげー!ちょーすげー!!
俺、ヒーローみたいじゃん!
[興奮している。]
ダンの血圧が上昇。
[ダンを観察している。]
ダンはみんなのヒーロー。
何の為に戦うか。
それはダン次第。
[周りをきょろきょろと見回す。]
機体との接続に成功。
いつでも召喚可能。
未修練者の戦闘は危険。
ダンの修行場所。
確保する必要がある。
[戦闘の意思は問わない。
それは目の前の様子からではなく――
彼は、一番初めに選択をしたのだから。]
信号が"終焉"であるかは不明。
同目的のインターフェイスの可能性。
私のシステム不良の可能性。
私は未完成。
けれど"終焉"は私を知らない。
ジョーカーになれるかもしれない。
なれないかもしれない。
可能性は数多。
私も"終焉"の具体的に知らない。
有利とは言えない。
ダン次第。
何のために?
だって、“終焉”をそのままにしたら、ハルナの故郷みたいに滅ぼされるんだろう?
何故だか知らないけど、ハルナは俺の前に現れて、そのことを教えてくれた。
そして、俺がそれを止められるかもしれないって。
だったら、戦うさ!
[胸をどんと叩いた。]
俺次第……、いいね!そういうの!
よーし、俺、機神ってのがどんな機械かわからないけど、操縦の練習頑張る!
さっそく始めようか!
― 朝/病院 ―
[羽根音をたてて、空から一羽の大きなカラスが降りてきた。この病院の周辺は彼のなわばりで、天敵のいない楽園だ。だから、彼はいつも我が物顔で闊歩する。
そんな楽園が、今日は異様に騒がしい。病院の中が喧噪にまみれているようだ。カラスの好奇心が病院の建物へ向けられた時、はっきりした変化が起きた。二階のガラスが突然に砕けて、白衣を着た女性が降ってきたのだ。
女性はゴミ箱の群れへ着地して、辺りにゴミをまき散らす。彼女はその事に目もくれず、何事も無かったように駆けだしていった]
[カラスは、幸運を感じた。散らばった生ゴミに餌を見つけたからだ。苦もなく食事にありつけて、彼は喜びの声を上げた。そして女性が逃げた方を見て、
――見かけない生き物だったなと、ふと思った*]
[メモリーを検索...現在に至る経緯は不明。]
…。
良い意気。
ダンが肥えている。
[※燃えている、の誤演算です。]
……
ここで?
[太陽光エネルギーの吸収は効率的。
その分、辺りは長閑だ。
とは言え、町がそう遠いわけでもない。]
わかった。
[頷いた。
通りがかりの子供がペロペロキャンディーを舐めながら
二人を凝視している。はなみずをたれているようだ。]
周りが何も疑問に思わない……。
誰もが気にかける必要がないほど流れに身を任せる。
[群の中で、変わったことをしないならば……
それは群として認識され、個と認識されないだろう。
群の動きというのは、安全その物だ。
そこから飛び出さないならば、猛獣に狩られることもない。
死という危険性から、もっとも遠い場所。
牙も爪も必要としない。
そんなもの、使いたい奴だけが使ってくれればいい。
何の危険もなく、何の危険も知らない。
集団や国等……大きな力に守られ、危険の外で死んでいく。
そんな、流れの中に漂うだけの生き方。]
―――そんな生き方かな、普通ってのは。
EID5KED‘(ZK^V‘
HOED6K;K6 SGFUA
0T‘3.D‘I QW 3Q59
0T‘D3RH;V{6RSK
/E7HI6EW ...
風限 蒼真が「時間を進める」を選択しました。
b6/f が見物しにやってきました。
b6/fは、見物人 を希望しました。
[一陣が去ると共に、二人の背後を包む淡い光。
それはやがて白から緑へと移行し
人の――人と形容するには巨大が過ぎる形を作った。
巨人の表情は無い。
僅かだけ傾いた顔に厳かなものもなく
佇まいに、相応の質量も漏れでない。
頭部に取り付けられた植物状のパーツだけが
風に乗せられ、軽やかに揺れていた。]
[突如として目の前に現れた巨大ロボットを見上げてしばし呆然。
時間にして数秒後、我に返って問う。]
こ、これは……HMじゃないか!
機神ってHMのことだったのか!?
じゃあ君はエンデバーから来たのか??
[ハルナの両肩を掴む形で尋ねた。]
-ーー ,,_
r'" `ヽ,__
\ ∩/ ̄ ̄ ヽつ
ノ ̄\ /"ヽ/ " ノ ヽi 割り込まれなかった…
| \_)\ .\ > < |\
\ ~ ) \ .\_ ( _●_)\_つ
 ̄ \_つ
HM?
[突然両肩を掴まれ、瞬く。]
HM。エンデバー。
私のメモリーに無い言葉。
どちらも。
[...ダンの反応を解析中...解析不能。]
― 日中/街 ―
[めまぐるしい変転を乗り越えて、キャスリーンはようやくつかの間の休息を取っていた。丁度良い高さの煉瓦にハンカチを敷いて座り、赤い袋にストローを刺してちゅうちゅうと吸っている。
服装は昨日までと違って随分とおおざっぱだ。淡い青のパジャマを着て、その上から丈の長い白衣を羽織っている]
少し疲れました。
[両手で赤い個体を溶かしながら、ふと呟いた]
[昨日、ニンニクのせいで気絶した事までは覚えている。そこからどうなったのかがよくわからない。気がつくとベッドに寝かされていて、白衣姿の男女が自分を見下ろしていた。彼らの困惑の顔が印象的だった。
どうやら彼らは検査のためと称して自分の血液を採取したらしい。その結果が彼らの困惑の原因だった。しかし、それはキャスリーンの事情とはまるで関係の無いことだ。彼らは何度も異常だと言ってきたが、それが通常である事に気付いてもらえなかった]
[何時間もの地道な交渉の末、彼女はこの不毛な平行線の解決を放棄して、早々に退室するという手段を選んだ。
だが、彼らはそれも妨げようとするのだ。「治療費」だとか、「不法入国」だとか、そんな事を叫んでいた気がする。流石に煩わしくなって、強硬手段に出た。初めからそうするべきだったのだろうか]
もう少し、力があれば。
[そんな事をつぶやく。詮無きことだ。そうわかっていても、人間並の能力しかない自分が寂しくなる。気が滅入りそうになって、溶かした輸血用の血液をちゅうちゅうと吸った]
知らないって……だって、これはどう見ても……。
[もう一度その機体を見上げる。
ヒト型ロボット。]
本当に知らないのか?
Humanic Mobile、Endeavour、本当に心当たりがない?
じゃあ、これは一体何なんだ……?
そう言えば、君は眠っていたと言ってたね。
どれくらい眠っていたんだ?
1年?2年?それとも5年?
“終焉”によって滅ぼされた国があれば、ニュースにならないわけがないし、世界中が混乱するはず。
ハルナ、君は一体何者なんだ……?
/*
b6/fに気付くかどうか悩み中。そして既に眠い。なぜだ。
>>0:132
>日本古来の諺で、”キツネにつつまれる”というのがあったな。
これって外国人だから間違えて覚えているのかな?(どうでも良い所に目がいったらしい)
*/
…解析する。
[空気の質。周囲の環境。声の震え。ダンの反応。
演算機能は正常に機能していないが
演算に演算を重ねて、精度を上げてゆく。]
正確な年月は不明。
現代の正当な歴史には無い。
そう考えられる。
内部メモリーの検索結果。
私は出土した。
西方の遺跡。
土産物として梱包されたらしい。
宛先はダンリック。
現状と違いがある。
輸送ミスと考えられる。
/*
□やるべき事&やりたい事
・円城寺と再度接触
・HMを知る
・他の PC と接触
・円城寺のやりたい事を引き出す
あと何かあったかな?
*/
―大学>>51―
ああ、そうだ。俺だけじゃない……きっと世界中の誰もが、
親しい人に望んでいる"普通"さ。
……そうすれば、その人を失わずにすむんだからな。
[危険な仕事なんてして欲しくない。
安全な、ありふれた仕事についてありふれた幸せの中で生きていって欲しい。
それはきっと、誰もが望むことじゃないだろうか。
そんな思考に埋没している時、噂話が耳に届いた。]
――フィリップ助教授が彼女?
珍しいイベントが起こったもんだな。
っと、大丈夫か……ん、どうした。
[どうやら人にぶつかったらしいイステに視線を落とせば、頭が痛いのか……コメカミを押さえる様子が目に入った]
正統な歴史に無い……西方の遺跡……。
[混乱した頭で考えがまとまるわけもなく、ハルナの言葉を反芻することしかできない。]
輸送ミス、ってことは、本当は俺じゃない誰かのところに届けられるはずだった?
じゃあ、その人に返さなきゃ!
よし、警察!警察に行こう!
警察。
裁判における奉行所の主。
[ダンをただ静かに見つめる。]
ダンが望むなら。
従う。
返還――譲渡の前に必要。
契約破棄と設定初期化。
補助デバイスで行える。
[変わらない顔で説明を行う。
ちなみに、ペロペロキャンディの少年は
"すっげー、カンタムみたい!"
とか言いながら機体をぺたぺた触っていた。
後に彼が作文で『将来の夢:ロボ』と書き
「現実を見なさいボウヤ」と教師に諭され
世界に絶望しニートとなるのは、また別の話。]
―大学―
[フィリップの講義の受講を終えた。
何か面白い事はないだろうか?とあたりをふら付く]
まぁ、ないよな〜。
ただでさえ、フィリップで楽しんだばかりだぜ。
しゃあね〜よなぁ。
[何時もの如く独り言というには大きい声を発しながら歩く]
まあいい、とにかくやるか。
[通信を開く]
鈴木より本部及び各機へ。
昨日とは別の未確認HMを目撃した。これより接触を試みる。可能な機体はこっちに来い。俺だけでなんとかなるかは判らん、データ収集を頼む。
[報告と指示を出し、火器管制のセーフティを解除した]
そう、警察!あれ?警察でいいのか??
それとも運送会社?ハルナ、運送会社はどこかわかる?
[混乱した頭で事態を把握するべく努めていると、上空から黒い機体が降下してくるのに気付いた。]
あれは……Endeavour社のHM……。
― 日中/街 ―
[血液パックを空にした頃、キャスリーンは音を聞いた気がした。それは、大質量の物体が空中を移動する音]
終焉? ……いえ、違う?
[いずれにせよ、確かめるべきだと思った。いまの自分には、余りにも情報が足りない。意を決すると、彼女は音のする方へ向かって駆けだした]
/*
円城寺との合流よりも戦闘観戦を選択した意図は、
・HMと機神の情報を得に行く
・必要ならのど飴を投げる
辺り。まあのど飴は心配のしすぎのような気がするけど(笑
*/
[混乱するダンにかける言葉を検索していると
彼の様子が変わり、呟きが聞こえた。]
Humanic Mobile。Endeavour。
あれがそう?
[信号識別……敵性判定:B。]
似ている。
しかし違う。
[手を伸ばす。
伸びた先には、ダンの手。
そっと掴む。]
警戒を行うなら転送する。
会談を行うなら転送しない。
猶予は12秒。
答えて。ダン。
[すれ違った顔見知り何人かに声を掛けた。
だけど、運悪く皆講義で暇な人間はいなかった]
皆真面目だねぇ。
[当然ではある、入学していきなり余裕こいてる自分が異常なのだ]
/*
>>42
ふむふむ、ハルナは終焉と戦った事は無い、と。
ちなみにパジャマを着ている事に他意はありません。病院に担ぎ込まれたので、服を着替えさせられているかなあと思っただけで。まあ一瞬ナース服を着せようかと思った事は否定しませんg
*/
[左腕が動く。
ユニットバインダーが開き、短筒のような物を取り出せば、それを構え、マニュピレーターがトリガーを引いた。
弾頭のようなものが射出され、それが爆ぜるとワイヤーネットがターゲット(b6/f)を覆わんとして展開した]
分かった。
転送を開始する。
[握りしめた手。
それが少女のものを遺して、かすれる。
やがても経たずに段田弾の姿が虚空へと掻き消え――]
ふるき機神……そういえば、私達っていってたな。
[他にも似たような者達がいるのだろう。
そして、自分と同じ様な者に、同じ様な話をしているのか。
……ふと、思ってしまった。
それならば自分は断っても良いのではないか。
俺がわざわざ「異常」に入り込まなくても、
他の誰かが知らない間に解決してくれるのではないか。]
――……。
[段田弾の姿は、b6/fの内部に在った。
彼の目の前には、浮かんでいるのは幾つかの玉。
水晶に似て透明なそれは、それぞれが光を放っている。
一つ一つ、光彩は異なっているようだ。
数々の水晶の向こうには、巨大な水面。
そこにはデータ化された数値と――
今まさに迫りくる、ワイヤーネットが映し出されていた。]
[再び視力が回復した時、目の前には見たことの無い世界が広がっていた。
水面の向こうには先程のHMと、迫り来るワイヤーネット。]
まずい、このままでは捕まるッ!?
[咄嗟に一つの水晶に触れる。]
― 街を移動中 ―
[白衣の女性が駆け抜ける。「異音」のする方へと。豹を思わせるしなやかな身体が躍動して、欠片ほどの無駄な力も余さずに大地へと伝え続ける。長期の時の流れは、彼女から運動能力を奪わなかった。困難にぶち当たっていた彼女はその事に感謝を禁じ得ない]
――っ!
[疾走が急停止した。不意に見上げた彼女の表情に疑念のゆがみが浮かぶ。そこは建築現場かなにかなのか、作業員たちが工事を続けていた]
機神?
[作業用のHMが人間達に混ざっている。ちょうど休憩に入る時間なのか、HMの乗組員がコックピットから姿を現し、地上へと降り立とうとしていた]
乗り込む……これが、青年の言っていた「ロボット」?
[新たな疑念が忍び寄る。そして思考を整理しようとして、ふと自分が足を止めている事に気付いた。彼女は即座に移動を再開する。
そうだ、今は移動を優先すべきなのだ。走りながらでも、思考を続ける事ができるのだから]
よし、簡単に行きそうだ。
[目標物は未だ動かない。
このまま電磁ネットが巨体を完全に蔽ってしまえば、万が一それから動き出そうともスイッチひとつで迸る高圧電流がHMの駆動系をショートさせるだろう――が]
………ん?
[ターゲットの様子に、違和感]
― 路地裏 ―
[いつの間にか、空は白み始めていた。
酔いがだいぶん醒めているのは、水分を摂取し時間が経過したという理由だけではない。驚きに、そして今自分を包む状況の変化に、頭は急速に冷めてきていた]
ホッホ。
このHM、どう見ても戦闘用じゃの。工事現場にいるようなやつじゃないわい。
[そのHMを見上げ、その特徴を探る。おそらくは機動力に重点を置いた突撃、あるいは遊撃タイプの戦闘用機体。
どこから現れたのだろうか。いくらなんでも、こんなものに気付かないほど、酔ってはいなかったはずだ。そう自問自答しながら、背中に嫌な汗をかきながら、女性へと視線を移す]
そして、あんたもどう見ても人普通の間ではない。それが今流行の化粧か病気でなければな。
そうじゃな……興味があるか、と聞かれれば、あると答えるしかないわい。
[肩をすくめ、女性からの質問にそう答えた]
[段田弾が触れた水晶の色は赤。
輝く赤の光だけが、水晶からするりと抜け出す。
そして、段田弾の腕に絡み付いた。]
[同時、b6/fの腕の周囲がぐにゃりと歪み。
いつの間にか、巨大な鎌を生成していた。
段田の意思と呼応するように、
ワイヤーを断ち切らんと、デスサイズが振るわれる。]
[どこからか視線を感じた。
それもあまり歓迎できないような類のものを]
ん?? なんかやな感じがするけど。
[周りをきょろきょろとしていると。
なんだか視線が増えた気がした]
[駆ける。駆け続ける。栄養を補給したおかげなのか、全身に生気が充ち満ちていて溢れんばかりだ。この調子ならば、それほど時間もかからずに目的地へたどり着けるだろう。「異音」は質を激しく変えているが、その方向はさっきから大きく動いていない]
なぜ?
[彼女の思考は、別のことに囚われていた。「終焉」は忘れ去られている。青年がそうだったし、病院にいた白衣の物達もそうだ。此処にいる人間はおそらくみな忘れているのだろう。
しかし機神はどうだ? 忘れ去られていない。HM、あるいはロボットという名に変わっているし、出力も段違いであるようだったが、確かに機神は此処にあるのだ]
[未確認HMが振るった巨大なデスサイズは容易くワイヤーネットを切り捨てた]
な…ッ?
[我が目を疑う。
"そこにそんなものはなかったというのに"]
なぜ? どうして目的が忘れ去られて手段だけが残ったの?
[「終焉」への対抗手段だけが残る理由……それがキャスリーンには不可解だった。疑念の晴れるまもなく、彼女の視界に二つの巨大な影が現れる。神話の機神と、現代のHM。あの二つの巨人は、どちらなのか]
[武装変更。
ユニットバインダーよりME用の機銃が引き抜かれ、構えられる。
そのまま黒い巨体は高度を低く、標的へと距離を詰めた]
『ダン。
赤は緊急回避。
青は防衛行動。
黄は行動行動。
これが基本行動。覚えて。
水晶に関係ない。
イメージはそのまま行動として伝わる。
イメージはそのまま武具として生成できる。
詳しい理論は省く。
望むなら後で教える。』
[どこからか、ダンに少女の声が響く。]
あー、あー。そこのHMのパイロット、聞こえるか。
[公共回線を開き、通信を試みる]
こちらはEndeavour社のHM管理課所属、鈴木だ。
その機体は未登録HMである。Endeavour社にて確保・管理する。機体から速やかに降りてくれ。
繰り返す、それは未登録HMだ。Endeavour社にて確保・管理するから速やかに降りてくれ。
[照準を定めながら、平坦な言葉で告げた]
[どこからか聞こえる声に、ハルナの姿を探す。
と、水晶から腕に絡みつく赤。]
うわっ、何だこれ!?
ハルナ、どこにいるんだ?これは??
[水面には、振るわれた鎌が迫り来るネットを切り裂いた。]
う、動くぞこれ!
ひょっとして俺の意思で動いてる?
イメージ?わかった、やってみる!
[ダンの決意と、開かれる通信回路。
聞こえてきた声を、少女は冷静に分析していた。
性別は男性。
もう若くはない。
コレステロール値がやや高い。
おそらく昨晩、肉を食べ過ぎた。]
……何?
[機銃を構えて近寄りながら投げかけてくる言葉。]
馬鹿な!網で捕まりそうになって、銃で狙われて、はいそうですかって従えるか!
でも、くそっ、この鎌の間合いじゃ銃に敵わない!
そうだ、イメージするんだ!
銃に勝る、……ビームとか!
[水晶の光が、ダンの意思に呼応して収束する。
混ざり合ったそれらは、やがて緑色のそれへと変化する。]
[b6/fの動きに変化が現れた。
風に揺れていた頭部の植物状パーツが、凪ぐ。
徐に上げた、鎌を握っていない方の掌。
空に輝く陽光よりもなおも眩い光が集まって行く。
否、周囲の光のその一点に吸い込んでいるかのよう。
見る見る内にエネルギーが蓄積され――]
って、なんだあっ?!
[目標物が動く。
呼び掛けに応じぬ様子、掲げられた腕、収束する輝き――
やばい、と思うよりも早く。回避行動へと機体を動かす]
むむ?? いきなり指差されたぞ。
無礼な奴、だけど美人っぽいから許そう。
[そういえば、昨日のキャスリンも美人だったなと思い出す。
だけどアレは蹴っ飛ばしたから却下だと思いなおす。
案外、根に持つタイプだった]
あー、えー、あいつ、なんだっけ??
[知ってる奴ではあるけど、名前が出てこない。
なんか中学生とかがゲームのキャラの名前につけそうなそんな名前だったのは覚えてるのだけど]
[満ち溢れるエネルギーは機体の腕を軋ませる。
回避行動へと動く敵機。
応じるように、不意に光の吸収が止んだ。
無音。
風すら許されぬ静寂の領域。
瞬時の内に、掲げられた腕がぐわんと歪み
歪みが正常へと戻った瞬間――
腕は無骨な砲身へと変化していた。
浮き出るパイプ型の部品は、心臓に脈打つ血管のよう。]
おい、なんだあれ、絶対ぇヤバいだろ。
[形状の変化。突如として現れたデスサイズといい、常識では考えられない事態が目の前で起きている]
ええい、マニュアル対応なんかやってられっか。
[これ以上、間合いを詰めはしない。相手の周りを旋回するように動きながら、機銃のトリガーを引く。
――照準は、敢えて揃えない。相手の回避行動を予測して一面に広がる機銃掃射]
おい、なんだあれ、絶対ぇヤバいだろ。
[形状の変化。突如として現れたデスサイズといい、常識では考えられない事態が目の前で起きている]
ええい、マニュアル対応なんかやってられっか。
[これ以上、間合いを詰めはしない。相手の周りを旋回するように動きながら、機銃のトリガーを引く。
――照準は、敢えて揃えない。
相手の回避行動を予測しての、一面に広がる機銃掃射]
そうか、ビームはトドメに使う武器なんだな!
よし、よーく狙って……。
[水平に移動する機体に照準を合わせた。
機銃掃射が始まる。猶予は無い。]
ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
/*
>>97
原稿書いてから、これが音声通信じゃない事に気がついた。くそう、生身だと聞こえんではないか(笑
*/
[papas.papas.papas...papas.papas.papas...]
[三射を一連にする断続的な掃射が辺りを薙ぎ払うように放たれた]
あー、そうそうカザギリだ、カザギリ。
で、そのカザギリ君とガールフレンドは俺になんか用事かね?
先程から視線を感じるんだが。
それに指差しはだめだろ〜?
まぁ、お宅の連れが美人だから許しちゃうけどさ。
[余り親しくないとは思えない態度だった]
[と、敵機より放たれる閃光。
鈴木が咄嗟に全開までブーストを噴かせるも、その威力。右腕部・右脚部が呷られ溶けるように装甲が剥げる。
ME自体もまた、バランスを崩し付近の建物へと突っ込んだ]
[カツ、カツと足音高く、半ば自室と化した社長室へと舞い戻ると、それまで笑みを湛えていた表情は剣呑なものへと変わる。手にしていた新興のブランドもののバッグは床に叩きつけられ、自分の体は無駄に豪華な椅子へと倒れ込むようにして収まった。
無駄に予算がかかった部屋だが、見栄えというものが必要な時もあるし、さすがに様々なものが便利で丈夫だ。]
はあ。
[息をつき、冷静に、と自分に言い聞かせる。
何ひとつとして芳しい報告は上がってこないが、そうしたことは今までにもあったことだ。]
――がっ!
[衝撃に、エア・バッグが爆ぜる]
っだよありゃあ…。どこのマンガから飛び出してきやがった。
[ボヤきながら、コンソールを弄る。サブモニターに機体の損傷度が表示される。
――とても戦闘行動を続行できる状態では、ない]
― b6/fの周辺 ―
[二体の巨人がいる。一つは、見知らぬにおい。おそらくは取るに足らない存在。あれが、現代の巨人なのか。
b6/fの腕がうねって変化するのを見た。そこに伺えるのは明らかな格の違い。彼女のよく知る、古の機神のにおい]
姿に見覚えは無いけれど……あれはどちらなのでしょうね。
[やがて放たれた強力なビームの一撃を目にしても、彼女は少しも動じることが無かった]
[放たれ、拡散した光は雪のように地上へ降り注ぐ。
敵より放たれた弾丸は幾つかかすったものの
機体へ向かうものは、光の砲がまとめて掻き消したようだ。
だが、機体より逸れた弾丸までは消滅させられない。
何かが壊れる音。
誰かが悲鳴を上げる声。
そんなものが、聞こえた気がした。]
名前まで忘れてたっつうのに、調子の良い奴だ。
[少しだけ苦笑をするように、口の端を持ち上げる。
ガールフレンドと言う言葉に、少しだけイステに視線を向けて。]
別に、そんなんじゃねぇさ。
指差しはすまねぇ、俺からも謝るよ。
[片手を少し挙げて謝罪の態を。]
[まず、軍事用HMの開発がこの段階でリークされていたというのは計算外のことだった。
軍事用HMは中核研究所外でも既にかなりの規模で動いているプロジェクトではあったが、情報統制は確実に働いていたはず。マスメディアの支配・統制も着実に進んでいただけに、油断があったか。侮ってはいけなかった。
これで、Endeavourに反発的な勢力のみならず、軍事用HMの存在を知らなかった中立的な国家や勢力への対応も必要になってしまった。この忙しい時に…]
[そこに、例の未知のHM問題の悪い方向への進展だ。
万全を期して戦闘用HMも投入したのはいいが、大きな騒ぎが起こって戦闘用HMの存在が世間に知れてしまえばメディアや反Endeavour勢力が勢いづいてしまう可能性がある。
…未知のHMが敵対的に稼動する、というのは予測しえないことではなかったが、事実になるとそれは驚きを伴った。]
[こちらが撃ち放つより先に降り注ぐ機銃の攻撃。
自身の損傷度は不明だが、周辺の建物は瓦礫と化す。]
くっ、あのやろう……ッ!
関係ない人たちまで!!
[同時に、自ら放った閃光に目を眩ませて標的を見失った。
光が収まって、ようやく視界を取り戻す。]
あ……、当たった、のか?
[こちらが撃ち放つより先に降り注ぐ機銃掃射。
直後に放った閃光のおかげで自身の損傷度は軽微なようだが、周辺の建物は瓦礫と化す。]
くっ、あのやろう……ッ!
関係ない人まで!!
[同時に、自ら放った閃光に目を眩ませて標的を見失った。
光が収まって、ようやく視界を取り戻す。]
あ……、当たった、のか?
テメーが勝手に逃げるからだ、ジジイ
こっちの話も全部聞かないでトンズラこきやがって
[周囲の空気は何処かしんとしている。
だからこそ黒い半人半馬の響かせる駆動音だけが耳について届く。
冷蔵庫の立てる音に奥行きが加味されたかのような音だ]
借金?そんなモンどうでもいーんだ
結論から簡単に纏める
ジジイ、アンタから巻き上げようとしてんのは
[地に落ちる金色が流体となり
手の中に収束されて細長い硬質の物体になる。
丁度、ホテルのルームキーについているプラスチックを思わせた]
アンタの覚悟だ
よく言われるけど、そんなに誉めるなよ。
お? 違うのか??
フィリップといい、皆して連れて来てるのかと思ったぜ。
俺、いじけて拗ねちまおうかと、思ってたぐらいだ。
[既に未知のHM絡みのものとも取れる問い合わせは入っている。取り急ぎ、日本の政府筋などには根回しのために連絡を入れたが、こちらでも未知のHMについて全容を把握できていない以上、対応には限度がある。
日本は有力な政治家や官僚にもこちらの勢力が食い込んでいるからとりあえずは問題ないだろうが、これからも同様のことが続けば、踏み込んだ対策が必要になるだろう。
特に、国民に被害が出るような動きを強いられれば、さらに忙しくなることは間違いない。西側諸国の難しいところだ。
投入した戦闘用HMの兵装は最低限のはずだが、それでも実際に市街地などで戦闘になれば大きな被害を出しうるだろう。
…でなければ、商品としても実力としても成り立たない。]
大丈夫だ、まだ動く。離脱するから援護頼むわ。
[僚機へとスモークを指示し、それから回線を公共へと開く]
未登録HMの抵抗が激しく、付近住民と建物への被害も出た、か。
残念な事に機体の損傷が激しくこれ以上の戦闘は不可能だ。撤退させてもらう。
[自身もスモークディスチャージャーを射出する]
『まだ稼動している。
直撃ではなかった。
けれど継続戦闘は不可能。』
[ダンに向けて思念を飛ばす。
少女の姿は、b6/fの肩、少し上にあった。
その周囲には金属片のようなものが纏わり
外から見れば、景色がぐにゃりと歪んでいるように見えた。
少女の体を護る卵の殻のようだ。
或いは、心臓部を護る核といったところか。]
『……。
別個体の信号も感じる。
見られている。』
褒めてねぇっての。
[小さく溜息を吐いて、ワザとらしく頭に手をあてる。]
ああ、なんかフィリップ助教授が女連れだったらしいな。
あの堅物そうな奴が職場に女連れてくるなんて意外なもんだ。
[学部が全く違う為に講義を受けた事こそないが。
話題には事欠かない経歴の持ち主というのもあり、
見かけたり噂を聞いたり程度は当然するものだ。]
−路地裏−
HMって呼ぶのかい、ここでは
[首を傾げる。
その頃には金の滴りは形を潜めていたが、花紺青にだけ強く滲む。
戦闘用と判断するあたり、何らかの戦闘経験があるのだと
判断するに値する言動]
こいつはリュース…リュース・スヴァット
アンタの覚悟を巻き上げて動く
見てわかんねえコトは無ェだろうけど、存在意義は戦うこと
[人ではないという言葉に微かにわらった]
そのあたりはノーコメント
アンタの覚悟の度合いでは、教えんのも吝かじゃねえってトコかな
[…さしあたり最大の問題は、投入した戦闘用のHMが、今のところ未知のHMに退けられてしまっていることだ。
戦闘用のHMは未知のHMに性能が劣る。これは由々しき問題だ。商品としての評判にも、未知のHMそのものへの対処にも、他の様々なことにも、影を落とす。
「未知のHM」が危険だということの証左とはなるが、それはネガティブな場面に陥った時に使える言い訳でしかない。]
覚悟? ワシの覚悟を巻き上げて動く?
[言われ、訝しげに顎を撫でる。どうにも話が見えない。
しかし女性の様子を見るに、決して冗談の類ではないことは理解できる]
おかしなことを言うのう。何の……何のための覚悟じゃ?
―大学―
[蒼真が端末を覗き込むなら、
見えやすいように傾きを変える。
知り合いだ、と青年――円城寺を示す蒼真にイステは頷く。]
――、…
[やり取りの間に、円城寺を青は映した。少々探るような色を帯びた視線だった]
ガールフレンド?
私のことか?それは、違う。
[と、そんな返答をしはしたが]
[直接頭の中に響くようにして、ハルナの声が聞こえた。
徐々に平静を取り戻す。]
直撃じゃない、……そっか。
[自分で狙っておきながらおかしな話ではあるが、ほっとした。
興奮状態であったとは言え、相手を殺しかねないほどの攻撃を放ったのだ。]
ハルナ、俺は……、……別個体?
いけない!ここに留まって、またさっきのようなことになったら!
[先程の光景を思い出す。]
ここから離脱しよう!人気の無いところまで!
ハルナ、これは飛べるのか?
/*
いま気が付いた。オキセンシェルナのメモにある「■Line:ON/-2700」の -2700 って「27時までオンライン」っていう意味か(遅
←何の数字だろうと首をひねっていた奴
*/
一体何なのよ。まったく…
[再び溜息が漏れた。]
…ああ、ダメダメ。
[頭を振る。
…そろそろ「未知のHM」はまずいか。
呼称を決めなければならない段階かもしれない。
最初は、どんなものでも未知だ。未知なものは、未知なものでなくしていく努力をしなければならない。
既知のものとなれば、様々な対処の方法がある…味方に引き込むなり、明確に敵と認定して本気で対処に当たるなり、刺激しないようにして互いに利を得る関係を模索するなり。
そして、その最初の段階は、名前をつけることだろう。]
まあ、本当は過程とか色々あんだけどさ
でもジジイのその酔っ払った頭に優しくねーから、覚悟
[手にした澄んだ金色の細長い固体を弄びながら
言葉は続けられる]
大まかに言うと
ひとつ、訳のわかんねーコトでもとりあえず乗り切る覚悟
ふたつ、必要だったら自分の知り合いでもボコる覚悟
みっつ、いつ死んでも文句いわねー覚悟
まあ、こんなとこかな
特に、一つ目と三つ目は重要
[ダンの声を聞いて、周囲を見回す。
煙幕の影響で確かな方角は探れない。
地理を探る演算を行うには、
エネルギーを消費した今では負荷が大きい。]
飛翔は難しい。
出来なくは無い。
ダンがイメージする必要がある。
必要な器具。詳細に。
跳躍でもある程度は離れられる。
着陸点の安全が問題。
ったく、勘弁しろよまったく。
[ボヤく。バーニアの出力は安定しない。僚機に支えられるようにして飛行させる]
あんなのが他にもあるってんじゃねーだろうな。
[昨日の映像を思い出す。これで未確認HMは二機目だ。これで終わりと思えるか否か]
おう、本気で対策考えるぞ。しばらくは帰宅できると思うな。
[隣の僚機にそう告げて、本部へと帰還する旨を送信した]
[しかし、名前は中核研究所に考えさせようか、などと頭を巡らせた瞬間、強烈な眠気が襲ってきた。
まだ、やらなくちゃいけないことがたくさんあるのに。
日頃の寝不足が祟ったのか…
寝ちゃダメ、なのに…]
笑うな笑うな、ったく。
[ツボにでも嵌ったのだろうか。
腹を抱えて笑う様子に、思わず腕を組んで眺める。]
ほら、もうすぐ次の講義始まるぞ。
それとも次のコマは取ってないのか?
いやぁ、昨日は俺がその役回りでしたからね。
心中お察しいたします。
[スズキの機体を支えながら、本部へ向けてゆっくりと飛行する。]
また残業ですか…仕方がありませんね。
缶のコーヒーでもどうです?おごりますよ。
−大学・研究室−
[辺りの騒動とはかけ離れたのどかな部屋。
未だにリルは隣にいて、自分はというとせっせと明日の準備をしている。
さっさと帰宅したほうがいい。そしてともかく目立たない服装をリルに、と焦りつつ]
・・・・・・ふう。
[少し時間が経ったので、サラに再度電話をかけようか迷っている]
取ってない、今日は間違えてきちまった。
だから暇なんだ。
[呆れたように手を広げる。
まるで、それは誰かのせいにしているようにみえる]
ホッホウ。どれもロクでもない覚悟よな。
くそったれな戦争狂でも欲しいのかの?
[声をあげて、おかしそうに笑った。笑っただけで、そのまま流した。
もう一度その女性を見る]
ワシは、何のための、と問うたぞ。
目的はなんじゃ?
おう、ミルク入りで頼むわ。
全部終わったら飲みに連れてってやるから頼んだぞ。
[レーダーとモニターで追ってくる機影がない事を確認し、大きく息を吐き出した*]
必要な器具?
[真っ先に思いつくのは、先程の機体が扱っていたバーニア。]
いけない、あれはエネルギーを消耗しそうだ。
……そう、翼。それなら!
[風に乗って大空を舞う鷹の翼をイメージした。]
少し離れたところに、廃工場があったはず。
そこまで飛べるか?
おう、ミルク入りで頼むわ。
全部終わったらまた飲みに連れてってやるからよろしくな。
[レーダーとモニターで追ってくる機影がない事を確認し、大きく息を吐き出した*]
なんだ、誰かに嘘の講義時間変更でも教えられたか?
まぁどっちにしろ暇ってのは結構な事だよ。
[此方は昨日から考える事だらけだ、と。
心中で言葉を続ける。
ちらりとイステに視線を向ければ
其処には変わらない青い瞳があっただろう。]
生憎、俺は次の講義があるんでな。
いつまでも喋ってるわけにはいかない訳だ。
はは。それはまた、豪勢なお返しですね。
死なない程度に仕事に埋もれながら待ってますよ。
[バランスを崩さないように慎重に飛行をする。
暫く飛び続ければ、二機は本部へと辿り着いただろう*]
いや、普通に間違えた。
そもそも、俺のダチにそんなたちの悪い嘘をつく奴はいねぇよ。
もっと笑える嘘をつくやつばっかりだよ。
暇っていいことかねー、退屈で死んじゃうぜ。
[口を挟んでくる女に]
んー、理不尽な女に絡まれたり、フィリップの彼女兼妹が不思議ちゃんだったりぐらいかな。
あとは、君も変わってるねぇ。
興味深いったらありゃしない。
[少し近づき、青い瞳をじっと覗き込んだ]
戦争狂?ああ、いいね
実に理想的だ
[笑う様に僅か眉を跳ね上げるも
また逃げられると面倒なので先に進める]
望ましくない世界の終焉をぶん殴ってひっくり返す
そのためにリュースは存在して
そのためにリュースはジジイを選び
そんで
[とん、と自分を示すために握られた拳の親指が
うすっぺらい胸を示す]
ジジイとリュースを引き合わせて接続するために、ある
[ダンが提案すると同時、白い光が彼を包み込む。
b6/fの背が、腕を砲身に変形させた時と同じように
歪み、熔けるように、或いは生き物のように蠢き
真っ白な翼を形成した。
そのまま、足が地上を離れる。
ふわり――とはいかず、ぐらぐらと。]
『充填率15%。
離脱程度なら問題ない。』
[煙幕が晴れる頃には、先刻の機体はいなかった。
生えたばかりの翼を使用し、不安定に飛行する機体を
少女を包む景色の歪みが、引きずられるように追った。]
『少し揺れる。
酔い止めの錠剤をおすすめする。』
[信号を感じた方向をちらと振り返る。
そこに誰かの影は見えたか否か。
ちなみにペロペロキャンディーの少年はおもらししていた。
泣いてはいなかった。えらいぞ。]
良いことだと思うけどな。
実際に死んじまうより、よっぽど良い。
[イステから視線を外せば、
何でもない事の様に言葉を告げる。]
……なんだ、気になるのか?
[フィリップに関して随分興味深い事が聞こえたが、
それを聞き返すことはせずに、円城寺とイステに視線を向けた。]
― 戦場の跡すなわち街の中 ―
[一方的な戦闘を終えて優雅な機神が浮き上がる。その様子にどこか新兵特有のぎこちなさを感じるのは、キャスリーンが戦場の空気を思い出し始めている証か]
不思議ね。わかるはずがないのに……見られた感触があるわ。
[機神を見送ると、彼女はカツカツと音を鳴らしてそこを立ち去った。通りすがりにキャンディーを片手にした少年へハンカチを渡していったのは、何かの気まぐれか]
[絶壁だなぁと思った。言わなかった]
世界の終焉……か。なんとも突飛な話じゃ。聞いてあっさり信じろと言う方がどうかしとる。
[クツクツと笑い、リュースと呼ばれたHMを見上げる。細い眼の奥で、灰色の瞳が半人半獣のフォルムを映す。
謎の女。謎のHM。世界の終焉]
が、ワシは酔っぱらいじゃ。
[記憶の奥にこびりついて離れない、あの臭いがした気がした]
ホッホ。取り立て屋。名はなんと言う?
不思議ちゃんは不思議ちゃんだなぁ。
[そもそも言葉に具体的な意味を持たない故に説明は難しい。
印象としかいえないのだから]
この短い間でも十分だろー。
指差すし、喋り方もなんか硬いし。
普通の事はちょっと違うよ、やっぱり。
まぁ、そこがいいかもしれないけどな。
[自信の纏う空気とか可能性を指摘されて]
ほうほう、いい歓声をお持ちだ。
俺ってばやっぱり天才ぽい??
大物になれそう?なれそう?
[ローテンションに対抗すべくハイテンションを作る]
/*
公募されている名前が多彩だなあ。しかし 3DS は色々とひどい(笑
ていうかヒッポリト星人て。
そして未だにメモ欄へ現れない円城寺。内面描写も無いし経歴もわからないし、ネタ拾いしようと思ったのに拾えなくて困った。はてさてどうすべか。
*/
/*
あっ。
しまった。
オキセンシェルナ/オキセンスシェルナ(Oxenstierna)
=雄牛の星(牡牛座?)
だったことをあとから思い出したなう。
…まあいいか。
か、こ。
過去。
共にあるのが、本来の姿。
思念。
届いて、ない?
[さっきまで顔を背けていたかと思えば、今はまた今朝のように自分の目を見つめて詰め寄ってくる。
会話内容がもっと色気のあるものであれば、なんと判りやすい乙女なのだろうと感じるのだろうな、とリルのことを分析しつつも、いくつものキーワードが引っかかる]
僕の、過去。
何を言ってるんだ、僕はこの大学に進学する前はアメリカの家族と一緒に暮らしていて、確かハイスクールでは彼女もいて。
[なんだ、この違和感は。
まるで、過去の記憶を思い出そうとするならば、これを再生すればいいだろうというオウム返しが脳内で復唱されているような]
確か、そう確かそうだ。
そう、彼女の名前だ。
えーと、何だったっけ。日本ではこういうのを”度忘れ”っていうんだったな。
[すぐ喉まで出掛かっている。
これが自分の過去の証、思い出すことに集中する]
/*
>>163
>絶壁だなぁと思った
どこを見ている(笑
さっきから独り言を書いているのは眠くて頭が回らないからである。
*/
だから酔っ払いの頭に優しくねえって言っただろ
[呆れたような息を一つ吐き出した。
絶壁なんて言おうものなら黒に搭乗させる前に
葬りかねないが、きっとそれは別の話]
名前は尋ねる前にテメーからって言葉を知らねーのか、ジジイ
[最早、金に花紺青が微かに残る程度の瞳。
それを薄べったくしてから息を吐き出すのと同じように
己の名前を吐き出す音は歌の一節に何処か似ていた]
オキセンシェルナ、だ
次に取り立て屋なんて呼びやがったら地面とチューさせんぞ
──……
[息をのむようにして、フィリップを見詰めている。
大きく見開いた零れそうな瞳は、泣き出しそうな赤にも見えるかもしれない。]
お前が思い出すべきは、
大学生活や、ガールフレンドの記憶より、
もっと、大事な事だ。
[手を伸ばして、フィリップの胸──人間であれば心臓があるあたりを乞うように手のひらで叩く。]
カ※ソクキ※ク。
カドウカイシヨリ ※※ニチメ。
ツ※ノ、リル ガ※ンダト レンラクガハイ※タ。
モハヤ※タメ※ウモノ※ドナ※モナイ。
アノホ※ヲ、ワレラ※テニ。
定義って無茶いわないでくれよー!!
君と同じように捕らえどころのない子ぐらいしかいえねぇ。
不思議な部分は、なんか指が光る手品とか。
一致しないとかシグナルとか、そんな謎な単語を俺に向けてたぜ。
[女性の理解し難いような表情に]
お互いの理解はこれから深めていけば、いいんじゃないか?
うーん、これどっかで最近言った気がするな。
ま、いっか。
古きものってひっどいなぁ、俺こうみえても若いんだぜ!!
・・・・・・
[手が震え、持っていた携帯電話を地面に落とす。
この記憶は何だ。一体自分は今までどんな人生を歩んできたのだ。
全てがあやふやになってきている]
だ、だったら。
僕は君と過去に一体何をしていたんだ。
君は僕の、何を知っている!
ホッホ。威勢がよいの。
じゃが、それでもお主は取り立て屋なのじゃ。ワシにとってな。
[怖じもせず笑い飛ばして、それから女性の瞳を真っ直ぐに見た]
オキセンシェルナ、か。ちと長いが、よい名前じゃ。
ワシはポルッカ・ヘヴンベル。
[フルネームを名乗るのは久しぶりだ―――。そんなことに意味のない感慨を抱きながら、そしてそれをおくびにも出さないまま、半人半獣の機体を見やる]
話から推測するに、つまりワシはこのリュースを使って、破滅主義者でくそったれな敵をボロクズにすれば良いのじゃろう?
―大学>>171―
…捕らえどころのない…?
[鸚鵡返しに繰り返す。
自分がソレに当てはまるということが
やはりよく分からないといった様子だった。]
一致しない。シグナル。
それは、どんな者だった。
[不思議な部分の詳細を聞くにつけ、僅かに表情が動いた。]
親交を深める。
成る程、相互理解には必要なことだ。
古いのはお前自身のことでなく
お前に連なる可能性のあるモノのことだ。
だからひどくない。問題ない。
[手にした端末は、大きなエネルギーの発散を感知し、数値の跳ね上がったグラフを描く。飛行機が飛んでいくような音がして、それを追うようにイステは空へ顔を向けた。]
だから取り立て屋って呼ぶなっつーの
[笑い飛ばす男に、胸へと向けた手を下ろしながら
わざとらしいような溜息を吐き出す]
面倒だったら縮めてもいい、別に
そうだな……シェルナ、とでも
[縮めた呼び名を作るまで僅かに合間が一つ。
けれど、その合間も男の名乗った名前に
苦笑に変わった]
ヘヴン、ね
まあ、そのままポックリってのは勘弁な
[澄んだ金色を弄ぶ指先が止まる。
男同様に黒を見上げながら]
そーゆーこと
話が早くて助かる
[軽い金属質の音は、携帯電話が床に転がる音。]
──…
私は、
私は、
今のお前の事は、然程、
知らない。
知らないから、今、こうしている。
──過去は、
何度も言っているように。
私がインターフェイスで、お前がパイロットだ。
[完全なる同一存在では無いが、記憶データを継承していると言う意味では、同じ存在と言って良いかもしれない。
胸を叩いた手も震えていた。]
思い出せない事に、
何か理由があるのだろう、な。
それが何に由来する原因かは分からないが。
……──ラミアに乗れ。
直ぐにでも。
そうすれば、少しでも分かる。
[酔っ払った男と粗暴な金色の視線が持ち上がったとき
黒はその二つを認めるように微かに駆動音をあげる。
黒い装甲と兜の奥に金色が燈る様は
まるで電気が回路に奔る様にも似ていた]
どんな奴って見た目でいいのか?
[とりあえず、リルの見た目を伝える。
もはや、それ以外に情報は持ち合わせていないから]
そうそう、親交を深めよう深めよう。
さっきから、リルの話ばかりだぜ??
[わざとらしい泣きまねを一つ]
連なるっていわれても、うち普通の家系のはずだぜ。
今は一人暮らしだけどな。
ラミア。
僕が乗るはずのHMか。
[乱れた呼吸を正そうと深呼吸する。
胸元に添えられたリルの掌が、自分の心を鎮めてくれているような気がした]
判った、乗ろう。
そのHMは何処にあるんだ、Endeavour社の倉庫か。
じゃあ、これから一緒に行こう。
[リルの瞳を見つめて、そう告げる。
全てが壊れてしまうかもしれない。だが知らなければいけない。そんな予感があった。
そして、何時の間にかフィリップの腕はリルを強く抱きしめていた。理由は、判らない。
ただ、今この手を離してしまったら大切な何かが二度と戻らない気がした]
シェルナ、か。ではそう呼ぶことにするかの。
[自分の名前を揶揄されたことに関しては、思わず吹き出した。理解した。
薄々感づいてはいたが、この相手は自分のことを何一つ知らないのだ。名前すらも。
世界の終焉などという大それたものを相手取るにしては、あまりな適当さ……しかしそれが、無性に心地よかった]
このまま、ぽっくり逝ければ良かったんじゃがの。そうできんくさせたのはお主達じゃろうに。
[笑いながら皮肉で返し、そしてそれから目下とても重要で、絶対に必要な質問をする]
さて、それで……どうするのじゃ?
[その内容は、とても間抜けだった]
―中核研究所―
何?
[二つ、瞬き。]
「リル」が自律的に動いて脱走した?
[目の前の部下…常駐の中核研究所員が玉のような汗をいくつも湛えた顔を必死で下へ向けている。]
「報告が遅れてしまい、申し訳ありません。しかし、盗聴等の恐れもあります。ここからの連絡はできませんし、外との接触も限定されており…」
ああ、いや、構わない。そんなに怖がるな。
ラミアは、私が居た場所と同じ
Endeavour社の研究所、に、
──…ッ ん
[回される腕に、その力強さにビクリと背を震わせる。
双眸を見開いたまま静止して、それから眸を伏せ、そろりと抱きしめ返した。]
フィリップ
一緒に。
あ……、
[校舎の外で、屋外で何かが起きている。Endeavour製ではないHM、古代の機神のひとつの新しい目醒め──。]
どうした、リル。
[肌越しに、リルが何かを感知したのが伝わってくる。
本来ならば不思議な現象だが、既にフィリップにとっては有り得ない事象ではなくなっていた]
……何だよ
[噴き出された。笑われているのだと理解できる。
軽く首を傾げた頃には、すっかり花紺青は金に塗りつぶされていた]
そりゃあ悪かったな
ま、その詫びっちゃなんだけどポックリ残念な老後が
過激でエキサイティングな老後になることぐらいは約束してやる
[金色が滲む黒を見上げ、満足そうに息を吐き出したあと]
何するって、取り敢えずは
[軽く首を傾げ、んー、と考えるような相槌が一つ入って]
取り敢えずはジジイの身形を整えることじゃね?
[このままで路地裏の外に連れ出すのはよろしくない。
この世界のことを余りわかっていない頭でも、
それぐらいのことは理解できた]
オキセンシェルナが「時間を進める」を選択しました。
身なりか。ふむ。
[自分の格好を見回した。ダメだった]
しかし、お前さんの格好もかなり浮いておるぞ。なんとかなるんかの?
[金色が滲むシェルナを指摘し、そして視線はリュースへ]
コイツに至っては、どうしていいか分からん。
[知れず、笑みが浮かぶ。
「サラ」は忙しさから後回しにしていたようだが、「フィリップ」からの連絡が入っていたのは、おそらくそういうことだろう。
…つまり、成功だったということだ。]
…以後、「リル」については私が処理する。
「リル」に関するデータは私の研究室のもの以外全て抹消。施設は稼動停止、新規のデータ取得も停止した後、施設そのものはしばらくの間の保存とする。作業終了後、手の空く者はMEの部門へ暫定的に転属させろ。忙しくなるぞ。
何か質問はあるか?
そうだなぁ、このあとお茶でもどう?
俺、講義もなくて暇なんだよ。
そっちのカザギリはこれから講義みたいだしさ。
[自分の言葉に頷く。
きっと完璧な誘い出しのはずだった]
ん? 機神??
え、ちょ、まっ!!
なんで、そうなるんだよ!!
カザギリ、お前講義は!?
あー、もう馬鹿野郎ぉぉぉぉぉぉぉ!!
[完璧でもなんでもなく二人を見送る事しか出来なかった]
[泣き出しそうな表情の名残は、寄せられたままの眉に。
寄せた身体は離れない。しかし、口元には作った小さな笑みを浮かべ、]
丁度良い、と言えるのかは分からないが。
Endeavour社のシグの視界とリンクする。
これを──、見てくれ。
[片手だけを空中に伸ばして、指先で光輝く薄いパネルを複数枚並べた。
そこに移っているのは、ME=08 シグのモニタと繋いだ画面。b6/f との戦闘の様子、社員達の会話が少し割れた音声で再生される。]
画面に映り対峙しているのが、我々の敵。
捕獲、もしくは殲滅すべき、古のHM。
昨夜、フィリップが外へ出ようとした時、
確認されたHMとはまた別騎の──。
―大学―
[蒼真の侘びには]
いや、問題はない。
ついて行くと謂ったのは私だ。
っ、…
[そう答えたのまでは淡々と。
次いで手を握られて少しだけ眼を丸くした。
指先が空中で微かに泳ぐ。
状況が把握できぬ様子の円城寺へ肩越し振り返り]
――私はイステ。
いずれ、また。
[再び会うことを予測しているように円城寺へ言葉を向け、蒼真に引かれるように走り出す。]
倒すべき敵?
そんなものが、この世界にはあるのか。
[その失われた記憶も、ラミアに乗れば手に入るのであろうか。
作り上げられた映像に視線を集中する]
古のHM、ということはEndeavour社のものではないという事か。
またサラさんへの質問が増えたな。
[そのディスプレイ越しに、口元に笑みが戻ったリルの顔が透けて見える。だが先ほどの泣き出しそうな眼の名残が気になり、そっと掌をリルの後頭部へと回し、軽く引き寄せ、耳元で囁く]
もう大丈夫だ。これ以上、君を困らせはしない。
[以前もこうやって彼女を慰めた気がする]
どうすればいい。何処に行けばラミアに乗れるんだ。
倒すべき敵?
そんなものが、この世界にはあるのか。
[その失われた記憶も、ラミアに乗れば手に入るのであろうか。
作り上げられた映像に視線を集中する]
古のHM、ということはEndeavour社のものではないという事か。
またサラさんへの質問が増えたな。
[そのディスプレイ越しに、口元に笑みが戻ったリルの顔が透けて見える。だが先ほどの泣き出しそうな眼の名残が気になり、そっと掌をリルの後頭部へと回し、軽く引き寄せ、耳元で囁く]
もう大丈夫だ。これ以上、君を困らせはしない。
[以前もこうやって彼女を慰めた気がする]
どうすればいい。何処に行けばラミアに乗れるんだ。
アンタほどじゃねえよ、ジジイ
[裏路地では浮いているかもしれないが
外に出ればそれなりだと思った。
そういう風に思っているだけかもしれないが]
ああ
[黒へと再び持ち上げられる視線。
唇は呟く]
>>God natt, Ljus
[路地裏に響く、謳うような一節]
ー 大学→自宅 ー
[来た道を、今度は走って戻っていく。
イステの手を握ったまま、行きと比べれば半分以下の時間で目的地へと辿り着けば慌てて部屋の中へと上がり込んだ。]
――……ッ、……ハ。
部屋は無事、か。
[僅かに息を切らせてそう呟けば、
どっと力が抜けたようにソファーへと腰を落として息を吐いた。
流石に住所を調べられてアレソレという展開ではなかったようだ。
………何とか息が整った頃、未だに手を握ったままだった事に気付く。]
― →蒼真宅―
[走り抜ける最中、街のどこからか上がる
煙幕のような、小火のような煙が見えた。
引っ張られ、走りながらイステはそれを視界に収める。]
――、…
[辿りつき、イステはひとつ息を吐いただけ。
ソファへと腰を下ろす蒼真の動きを
阻害しないように床に座り込んだ。]
…、あつい。
脈拍が、上がっているが
…問題はないか、ソウマ。
[見上げながら、たずねた。
イステには心音は、ない。]
[謳うような声に反応するように
金色は再びしなやかに奔る。
二度の明減。
そして金色が引くと共に
すう、と黒はその姿かたちを消す。
そこには金色も、黒い巨きな影すらも無い]
――よし。ではすぐにかかれ。
[いくつかのやり取りを終えた後、はい、とひとつ声を残し、所員が去っていく。有能な男だ。如才なくこなすだろう。
MEについては後で追加の注文や修正などが必要だろうが、開発そのものは加速するはずだ。中でも、試用段階にあるものの稼動実験などに特に人手を割くよう言い含めた。]
……っ、と。すまん。
[イステのひんやりとした手を離す。
その手を少しだけ眺めてから、視線は天井へと。]
大丈夫だ、少し走ったからな。
ただ……それだけだ。
[肺の奥からゆっくりと息を吐く。
緩やかな深呼吸、それは冷静さを取り戻す為に丁度良かった様だ。
少しづつ頭の中がクリアになっていく。]
捕獲と言う緩い言葉は適切ではないな。
この惑星上のあらゆる場所で時を待ち目覚めたHM
──そう、Endeavour製ではない、
古代の遺産、機神そのものを、
取り込んで食らうか、消滅させるかの二択。
[暗にこのME=08 シグのパイロット達の判断は至極甘いと伝える。
そして自分達のボスであるサラの活動も、一企業として突出しているとは言え、まだ何処か社会に適合した人間特有の回りくどさを保有しているような気がした。]
敵機を倒すことに躊躇しては
我々がやられる、
ぞ……、
[耳元に声が落ちて来て、言葉が止まる。]
…どうやら、時間がないようだからね。
[「未知のHM」と「サラ」が呼ぶモノのひとつを見上げる。
「僕」の目覚めは遅すぎたようだった。
結局手に入ったのはこれだけ。
しかも、万全の準備ができたってわけじゃない。
残りは、おそらく「僕」の機能の復活が近いことを察してだろう、動き始めてしまっているらしい。]
[空に浮かんだパネルには、最新の戦闘だけではなく、ヴォルバドスと対峙した時のME=08 シグのデータも同時に展開されている。黒い機体の影に反射しているのは、リルの真紅の瞳の色。]
… では、
共に、乗る事を。
[触れる手のひら、フィリップ身を預けるようにして、そこまで言い掛けて。小さく首を振り、相手を正面から見詰めなおした。]
また共に、乗る事を、
約束 してくれる のだな?
我々の機体は──、
[そこまで言って、戦闘から離脱したME=08 シグのモニタとのリンクを切断した。研究室の中は、再び静寂。]
―蒼真宅―
…いや。わびることはない。
[手が離れた。温度の残る掌へ視線を落とし
ゆるく握ってから、イステは蒼真の顔へと眼を向けた]
そうか。
落ち着くのが、いい。
[頷いて、見守る様子。
呼吸が落ち着くのを待って、口を開いた。]
此処からは離れているが、
街から煙が上がっていた。
交戦が行われたものと推測される。
イステちゃーん、またなぁ!!
[やけくその様に叫ぶ。
結局何も収穫はなかった。
そして、何時もは気にならない周りの視線が痛々しかった**]
交戦……まるで戦場、だな。
[顔を手で覆ってから、静かに眼を閉じる。
昨日の戦闘、HMを破壊した事。
此方にも事情があったのは確かかもしれないが、対外的に見れば問題を起こしたのは此方だろう。
自分が乗ったHM……機神は、現代で作られたものではない。
とすれば個体ナンバーどころか機種信号すら未登録の筈。
それが街中で戦闘を行った、大問題以外の何だというのだ。
もしかすると、社会的に裁かれる恐れもある。
家に誰も訪ねてない所からすれば、まだ名前や顔はばれてないのだろうが……最悪を想定した方が良いかもしれない。]
……非日常、か。
[こちらは望んでないというのに、向こうから転がり込んでくる。
一体何の恨みがあるというのだろうか。
俺はただ、群れの中で生きようと決心しただけだというのに。]
とりあえず、荷物纏めなきゃ、な。
[いつでも逃げ出せるように。
準備だけはしておかなければ行けないだろう。
そう思って上体を起こせば、
此方を見守るイステが視界に入る。]
[光学迷彩……ではない。細い目を見開いて、その光景に唖然とする。
先ほどまで響いていた、駆動音がしないのだ。
シェルナの詠うような一節と共に、リュースはこの場から消えた。それを理解して、なおも驚きを隠せはしなかった]
やれやれ、これはまた……高くついたのう。
[独りごちて、そして残る問題は自分だけとなったことに気付き、懐から財布を取り出す。紙幣で分厚い財布から数枚の札を抜くと、シェルナに差し出した]
すまんがこれで適当に見繕って来てくれんか?
お主もこんな小汚い格好の爺と表通りを歩きたくないのは、分かるよってな。
俺はどうすれば良いんだろうな。
[どうしていいかわからなくて。
まるで数年前の日が脳裏によみがえってくる様で―――
藁にも縋るような思いで、イステへと手を伸ばす。
それは拒否をされなければ、頬をそっと撫でただろう。]
……聞いても、わからねぇよな。
[これで問題ないだろう、と老人へと視線を向けたとき
既に瞳の色は花紺青へと戻っていた。
滴る金色も既に遠いものであった]
…何だよ、借金取りに追われてるんじゃなかったのか
[出てきた分厚い財布。
渡された紙幣の額面を見る。
尤も、渡された額面の丸の数を数えただけで
特に金額の単位がわかっているわけでもない]
でも、この時間に店とかやってるのか…?
[一番の問題はそこじゃないのかと
渡された紙幣を手にまじまじと老人を見返した**++]
じゃあ、ラミアとやらがある場所に行こう。
Endeavour社の場所なら判るが、ラミアがある場所に心当たりは無いな。
だが、行くしかないだろう。
[抱きしめていた腕を緩め、外に行こうとリルの手を掴む]
じゃあ、ラミアとやらがある場所に行こう。
Endeavour社の場所なら判るが、ラミアがある場所に心当たりは無いな。
だが、行くしかないだろう。
[抱きしめていた腕を緩め、外に行こうとリルの手を掴もうとする]
何を求めてる、か……。
[別れ際の両親の笑顔。
それが未だに自分の内を、理不尽に締め付ける。
指先から伝わる感触はひんやりと冷たくて、
イステの頬に触れていた指が少しだけ震える。]
わからねぇよ、そんなの。
わからねぇから……俺は―――……。
[その言葉の続きは、結局紡がれることなく。
冷たいはずの肌は……何処か、暖かく感じられた気がした*]
[共に。その言葉は契約の印となる。]
──……
契約を
我が胸に焼き付ける。
[言の葉で誓う必要も無いと信じていた故の揺らぎが消えて、リルは小さく息を零した。見詰め合う眼差しが近く、吐息が触れそうな事に気付いた。]
フィリップ。
[名を口にする。
腕が緩むと離れ難そうに、だが同時に安堵したように、笑みを浮かべた。]
機体は、ラボまで戻らずとも召還しよう。
ただし、此処ではない場所で。
先へ踏み出せば、戻れぬとしても。
この場所は、望まないだろう。
召還出来るのか。
オートパイロット機能までついているとは、随分と進んでいるな。
場所か、少なくとも大学は危険だ。
この都心部で呼び出しても問題が無い場所と言われれば・・・・・・
ビルの工事現場、か。
[昨日、帰り道に通ったときには作業は終わっていた。夕方以降の作業は禁止されているかもしれない。
そしてあそこであればHMが稼動出来る場所もあるし、人目もガードによって防げる]
大学にくるまでの道にあった、ビルの工事現場にしよう。
―中核研究所・自室―
[「リル」のデータを呼び出す。次いで、既にこの部屋でしか閲覧することすらできない「フィリップ」のデータを。]
…ふう。
[眺めても、もはやどうにかなるものではない。
賽は、投げられたのだ。]
ぱぱ。まま…
[そっとディスプレイを撫でる。]
─ 大学→工事現場へ向かう ─
[掴まれた手。指を重ねたまま、フィリップの頬を撫でて離れる。]
開発中の他のHMとは、種別がまったく異なる。
誓約の深さ、我々の繋がりが、
召還を含む、機体の性能に大きく影響する。
──工事現場。
嗚呼、あったな確かに。
―蒼真宅―
――……。
[言葉を、イステは待つ。]
ソウマ。
[震えた指先に己の指先を触れさせ
重ねたまま、名前を紡いだ。
もう一度薄く開いた唇は
声を発することなく、
彼の父母のことを知るはずもないイステは
ただ傍に寄り添うように、在った*]
─ 工事現場 ─
[日はほのかに暮れ、既に工事現場は静寂に包まれていた。
白いガードに囲まれ、入り口は閉められている]
とりあえず、今日の工事は終わっているようだな。
この中に入れればHMの1つくらい呼んでも大丈夫だろう。
[入れれば、なのだが。昨日のリルの身のこなしを思い出せば、空中からの進入は可能だろう。
自分は不可能だが、と心の中では付け加える]
…ふ。
[短く息をつく。自分を笑うように。
そのまま指をデバイスへと滑らせ、キーを入力する。]
じゃ…頑張ってよね。
[「ラミア」にかかる、全ての防護を解く。]
─ ビル建設現場 ─
工事は終わっているが、
無骨で原始的な鍵が掛かっているな。
電子制御でないものは壊すと後が面倒だ。
[幸い通りには誰も居ない。軽く鍵のかかった扉を蹴飛ばしてから、フィリップに首を傾ける。]
よし、乗り越えよう。
私を抱いて、跳躍しろ。
──出来る、はずだぞ。
[当たり前のように言って、片手を伸ばした。]
な、何を言ってるんだ!?
[だが、彼女の真剣な眼に、断れない]
・・・・・・判った、ためしにやってみよう。
[そう言うと、リルをお姫様抱っこの体制に持ち上げる。
昨晩もそうだったが、リルはこういう時に全く自重を感じさせなくなる。不思議な能力だ]
さて、いくぞ。
[少し膝を曲げ、ジャンプする。
当然その場にすぐ落ちる・・・・・・はずが、そのままガードを飛び越え中への進入に成功してしまった]
え?
[リルを抱えながら、今自分の身に何が起きたのか理解出来ないでいる]
[工事現場のガードの中は閑散としていた。
日々日頃HMでの作業が行われているため、建設中の箇所以外の地面の面積は広い。
またガードのお陰で中で何が行われていても気が付かれないだろう]
─ ビル建設現場 ─
だから出来ると言ったろう。
[断定的なリルの言葉には、一縷の迷いも無かった。
風圧で髪を括っていたゴムが解けて、何処かに飛んで行ってしまったようだ。長い黒髪をなびかせて、リルが地面に降り立つ。
口端を吊り上げてわらう。]
呼ぶぞ。
[黒と黄の蝶の羽根のような袖がバサリと音を立てる。
黒い手袋に包まれた腕を腕を真っ直ぐに伸ばし、手のひらを空に翳す。]
全ての呪縛から解き放たれし、
ラミアよ。
──来い。
我らの元へ。
そして──開け。
[高い白壁ハネルに包まれたがらんとした工事現場に、唐突に影が落ちる。それはまるで闇の召還。──紅く細い幾何学紋様が仄かに光る漆黒の機体が音も無く現れた。
インターフェイスの声を受けて開いた、コックピットの中は更に暗い。まるで、異界へ続く紅く深い闇が広がっているかのように。]
これが、ラミア。
[まさしく召還。瞬間転移のようなレベルだが実際にそれは起きた。
漆黒のボディ。そして、底なし沼のように先の見えない刻ピット]
・・・・・・入ろう。そこに自分の過去があるのであれば。
[休んでいる時間はない。
直属の部下へ連絡を取る。]
私だ。ああ、うん。負けたのはいい。
未知のものだったんだ、仕方ない。
だが、次に見える時に「未知」では困る。
…データは取れているのだろうな?
よし。破壊されたMEもこちらへ送れ。データになる。
代替機は好きに使え。また、武装の制限を一部解除。訓練済みの武装は全て戦闘時に限り使用を許可する。
二機以上でチームを組み、説得が不可能な場合戦闘に移り、捕獲が不可能であると判断した場合破壊へ移るというプロセスそのものは徹底させろ。
根回しが必要な場面があれば援護させる。
データを解析した後、さらなる対応が必要であれば急ぎ対応する。戦力の増強も検討しておく。
最後にだが…
生き残り、データをこちらへ送ることを最優先に考えろ。
お前たちのようなものを再び一から育てるような時間はない。
犬死には許さん。以上だ。
[通話を切る。]
くっ。
[コクピットの中に入ると、頭にじりじりと電流が流れる。
今までの自分の記憶がフラッシュバックのように浮かんでは通り過ぎていく。
そして闇の中、未知の扉を開こうとしていた。リルと共に**]
−コクピット内−
[周囲には闇。近くにリルがいるのかも怪しい。
そっと息を吐き出し、その身を委ねる。
ゆっくりと、意識の中に誰かが話しかけてくる]
−闇の中−
language:Japanese
<設定完了>
※翻訳不可能な単語は【】で類似単語へ変換されます
<日付表記変更完了>
パイロット:フィリップ 認証完了
記録再生可能領域:5セクター(残セクター4)
<記録再生開始>
セクター1 記録時期 B.C.∞
[本日付で、我々【美しい星】人の別惑星移民計画が発動された。
既に【美しい星】の命が尽きかけているのは明らかである。
我々は、この滅び行く【美しい星】から脱出しなければいけない。
私は未だに後悔している。
現在研究している【美しい星】の【自己統制システム】を用いた気候・生態系修復装置の実用化がこの【美しい星】の寿命に間に合わなかったからだ。
自らを責める理由など無いかもしれない。だが、この【美しい星】を殺し、【美しい星】人を他の惑星へと移民させなければならなくなったのは私の無能さからだ。
だから、私は志願した。移民先の星を探す調査団に。
また私が開発設計を行った惑星調査装置も船に積まれる事になった。
妻は反対した。だが、私は愛する妻にも生き残ってほしい。だからこそ、この身を捧げる事に躊躇いも無い事を告げた。
また妻を泣かせてしまった。私は最低の【人間】だ]
セクター2 記録時期 B.C.∞
[残念な事が起きた。調査団のメンバーの中に妻の名前が入っていた。
彼女もまた、私と共に旅立つ決意を固めていた。
危険な旅になる、もう戻れないかもしれないと私は言った。
しかし、妻が決意を変える事は無かった。
私は最低の【人間】だ]
セクター3 記録時期 B.C.∞
[調査団はとある【青い】【星】へと到達した。
これより、調査団はこの【星】に移民の可能性を探索する任務を開始する。
船に積んだ惑星調査装置を、この【星】に下ろす。
調査団員は、現時点では降下はせず船で待機する。
これより、この【星】の自転周期を【1日】として観測記録をつける事にする。]
セクター6 記録時期 B.C.∞
[観測記録 調査装置稼動開始より【112日】。
【青い】【星】に降下した惑星調査装置からの報告はさらに深刻になっていった。
原住民による反発、それに伴う装置に対しての破壊活動はさらに進んでいる。自衛能力を有しているとはいえ、劣勢は間違いない。事態は深刻になる一方だ。
しかし、修理を行う為には我々の誰かが【青い】【星】に降下しなければいけない。
だが、それは二度と船には戻れないという意味でもある。
私が志願すると妻に伝えた。しかし、妻は泣いて私を止めた。
しかしこの船も既に限界が近づいている。私はどうすればいい]
セクター8 記録時期 B.C.∞
[観測記録 調査装置稼動開始より【138日】。
きっと、これが最後の観測記録になるだろう。
作業中、妻の【リル】が死んだと連絡が入った。
そして先ほど【リル】を宇宙葬で弔ってきた。
私は憎い。あの【青い】【星】に住む我々を拒んだ存在全てが憎い。
もはや躊躇うことなど何も無い。
あの【星】を、我らの手に。
私はこれより、【青い】【星】に降下し惑星調査装置の修理を行う。
【リル】、愛している。これからも、ずっと]
ぐっ・・・・・・ぐあああああっ!!
[脳が焼けるような感覚。
記憶のの改竄。常識の崩壊。
彼の脳は急激な覚醒のショックを一身に受け止めていた。
闇の中、手を伸ばす。その先は虚空ではあるが、求めているものは唯一つだった]
・・・・・・ リル、もう二度と。
君を、離さ、な、い。
[意識が混濁し、闇の中に落ちていった**]
知らねーよんなこと。
[呆れた声でツッコミを入れ]
だがまあ、どんな言葉であろうと俺たちを大事に思ってくれてんだ。
――途中退場なく働き尽くせ、か。ありがてぇ話さ。
[肩をすくめてみせた]
知らねーよんなこと。
[呆れた声でツッコミを入れ]
――途中退場なく働き尽くせ、か。
だがまあ、どんな言葉であろうと俺たちを大事に思ってくれてんだ。ありがてぇ話さ。
[肩をすくめてみせた]
―Endeavour社―
さぁ、どうだろうね。
少なくともツンに見合うデレの量とは思わないけど……。
[スズキの横でデータ検証の報告に眼を通しながら軽口を叩く。]
っと、スズキさん。
例の映像データの解析上がってきましたよ。
[そういうと…一部を引き伸ばした写真だろうか。
2組の男女が写った紙をスズキに手渡す。]
顔はハッキリと映ってますね。
前後の状況から、恐らくは彼らが操縦者…少なくとも関わりのある人間ではないかと。
おう、社長から諸々お許しが出たんだ、こっからはぬるい考えは捨てるぞ。
各自、自分の役割を果たせ。以降の出撃は3機毎のフォーメーションを徹底しろ。
それと周りの被害なんざ気にするな、そんなもんは情報部の仕事だ。いいな!
ふむ…OK、情報部にまわしてどこの誰か確認しろ。こいつら直接捕まえるぞ。
[受け取った画像を確認し、即座に指示を出す]
よし、社長から諸々お許しが出たんだ、こっからはぬるい考えは捨てるぞ。
各自、自分の役割を果たせ。以降の出撃は3機毎のフォーメーションを徹底しろ。
それと周りの被害なんざ気にするな、そんなもんは情報部の仕事だ。
さしあたってまずは可能な限り未確認HMのデータの解析と対策を講じる。をいいな!
[激を飛ばし、とうに冷め切った缶コーヒーに口をつけた*]
解りました、同時に住民データとも照らし合わせてみます。
まぁ莫迦正直にこの街の住民って事はないと思いますが。
[眼鏡の真ん中を人差し指でクイと押し上げる。]
暫く会社に軟禁と決まったからには張り切っていきますかね。
俺、こうみえて結構負けず嫌いなんで。
[カッと靴の音を響かせて、会社員は部屋を後にした*]
― 自宅 ―
……ありがとう、落ち着いた。
[どれほどそうしていたか。
ぽつりと呟けば、触れていた指先を離す。
良く考えれば、とんでもない真似をしたものだと、
どこか恥ずかしそうに視線を逸らせれば
その後は気不味そうな雰囲気を崩そうとテレビの電源を入れる。
其処に映るのは、いつも通りの見慣れたCM。
Endeavourのマスコットが画面の中で微笑んでいる……。]
―――あれ、ちょっと待てよ。
[先ほどの円城寺との会話。
其処に出てきた、フィリップ助教授の妹兼恋人の特徴。
それは、このマスコットキャラの外見そのものではないか?]
……変な事もあるもんだな。
コスプレでもさせてたのか?
[まさか、それがイステと同じインターフェイスと考えるはずもなく。
気を取り直した後、部屋の荷物を鞄の中へと詰め始めた。]
…そうか。
[離れていく指先と、
逸らされる蒼真の顔を青い眸が映した。
そっとイステも手を下ろす。
TVの音が沈黙を喰らう。
耳に残るメロディラインと共に、映像が流れた。]
――――。
…これは、エンジョウジの謂っていた「リル」の姿とかなりの割合で合致する。
[同じことを感じたか、
イステはそう口にした。]
…リルか。
[確かめるような呟き。
記憶に刻む。携帯端末を手にして]
ソウマ、コスプレとは?
[荷物を纏めている蒼真へ、
イステは尋ねた。
必要不可欠知識以外は、怪しいようだ。]
何をしている。
ん、コスプレってのは自分以外の誰かや特定の職業の格好をする事だよ。
最近はアニメやゲームとかの架空のキャラの格好をすることが多いみたいだけどな。
[きっと、フィリップの妹だかもそういうのが好きなのだろう。
もしかすると、フィリップの趣味かもしれない。
そのような印象は全くなかったが、
人間の内面など基本的にわからないものだ。]
荷物を纏めてるんだよ。
良く考えりゃ、あのHMの所属してる団体に昨日の騒ぎで逆恨みされるって可能性もあるからな。
警察でも面倒だ、向こうが納得できることなんて何も説明できやしねぇだろうし。
だから、いつでも逃げられるようにな……っと。
[服を何着か鞄に詰め込み顔を上げる。
窓の外は既に日が落ち始めていて、景色が朱色に染まろうとしていた。]
/*
ん? 素直に異星人ってことでいいのかな?
自己統制システムを「作った」っていうのがよくわからないけど。
*/
―――それは、所謂文化のようなものだろうか。
神官や魔導士が、
衣を纏うようなものとは、違う?
[アニメ。ゲーム。
ほんの少し首を傾げた。]
もう、魔導士たちは、いないのか…。
機神を模したものは、居るのに。
[ほんの少しもの思うように眼を細めた。]
逆恨みか。
HMと呼ばれるものを破壊したゆえ、あれを有する組織がそう出る可能性は低くない。懸命だ。
―――逃げる。
否、お前は、戦う術を持つのに。
[夕陽の赤の中で、青は染まらず青だった]
借金は方便じゃ。これでも、金にだけは汚くない性根でな。
[店の開店時間を気にする声には、自らも渋面を作った]
どうしたもんかのう。奇特な店が開いてれば良いのじゃが。ワシが寝泊まりしおるホテルは、少し離れてるしのう。
[頭を掻き、そして諦めた。路地裏の壁を背にどっかと座り込む。
世界の終焉を相手取ろうとする者が、まず身なりで困り果てるとは、なんとも間抜けな話である]
まあ、開いてないなら開くまで待てば良い。
……すまんが、老体には少々刺激的すぎて疲れてしまったわい。ワシはここで一休みさせてもらうから、お主もしばらく自由時間としてくれ。
ああ、服さえ買ってきてくれれば、余った金は好きに使って良いぞ。
[そう言うと、道端で寝ることに慣れているのか、腕を組んだあぐらの姿勢で寝息を立て始めた**]
―Endeavour社―
ん、判った。
[指示を出してからさほどの時間も経っていない。
第一次解析の資料を手に先程の戦闘の映像を2・3巡眺めただけでポツリ呟いた]
しゃあねえだろ。
俺ぁ専攻持ちのお前らと違って営業上がりなんだからよ。
こんなデタラメな数値見て思いつく事なんかあるかっての。
[ばさり。デスクへと資料を投げ出された資料には、これまで自分が触れてきた物と余りにも懸け離れた数字が並んでいた]
ちっと現場見てくる、なんか判ったら連絡くれや。
[背中越しにそう伝えると、扉を開けて出て行った]
−コクピット内−
[少しずつ意識が覚醒していく。それでもまだ微睡みの海に沈んでいるようなだるさが脳全体を支配しているが、情報の混乱は治まってきている。
頭の中に流れこんできた情報。その中にあった”フィリップ”と、今の自分はまだ乖離している。まるでだれかの人生を映画か小説で見せられているようだ。
昔そんな小説を読んだ気がする。地球のシミュレーターで生まれた人格を移植された現実世界の男がヘルメットを被る事で、シュミレーター内の自分の人生を体験するといったものだった。それに近いのかもしれない。
深呼吸。情報を整理しよう]
むしろ、一般人が神官や魔導士とか戦士の格好を真似るって感じだな。
………って、その言い方だとイステが居た場所には本当にそんな奴らが居たように聞こえたんだが。
[確かにヴォルバドスは異常だ。
イステも人じゃないというのは本当なのだろう。
だがまさか、遥か昔には人さえも異常な力を宿していたとは思わなかった。]
この国にはこの国の決まりがあるんだよ。
そこかしこで戦ってちゃ、こっちが悪者になるんだよ。
世間を敵に回しちまったら、もうおしまいだ。
[それに……と言葉を続ける。]
――力を持ってるって事と。
それを進んで使いたいかって、また別の話だろ。
[情報と自分の現在との間にミッシングリンクがいくつか存在しているのは事実だ。例え今まで信じてきた自分の記憶が全て偽りであったとしても、だ。
まず、この記録は紀元前のはるか昔のものであったようだ。なら今の自分は一体何なのか。同日人物だとしたらコールドスリープ等の処置が必要だが、そんな長期間コールドスリープを維持出来る機械が存在するとも考えがたい]
[次に、この”ラミア”との関係。
この記録にはラミアの記述はなさそうだ。しかしリルは以前このラミアにリルと共に搭乗していたと告げた。
つまり、この記憶が存在しない。
そして、そもそもリルの存在だ。
記憶の中ではリルという名前の妻は死んでいる。
ならば、何故今僕の目の前にリルが現れたのか。
・・・・・・もし、僕の推測が確かならば。
Endeavour社がリルというアンドロイドを作ったのであれば。
このミッシングリンクは、Endeavour社、もしくはサラさんの中に存在するという事になる]
―蒼真宅―
居た。
[あっさりと、簡単な言葉で肯定する。]
機神の存在と共に、
特殊ではあったが。
……。
ふるきときのひとびとも
それを恐れた。
必要に迫られなければ行使せよとは求めない。
《適合者》も、ときが来ねば現れない。
[そして、ロックのかかっている部分。ここには一体何が存在するのか。いつかこれを僕が見る事になるのだろうか。
・・・・・・もしくは、見せるつもりが最初からないのか。
ため息を付く。少し疲れた]
―――――。
使え、と
私は、お前にそれを望んでいる。
ソウマ。
先程の言葉、続きを聞いていない。
お前は、どうして
[―――つけたままのテレビから
臨時ニュースが
この街で原因不明の火災が起きたと知らせる。]
…先程の反応の場所。
[傍らに置いた携帯端末も新たなグラフと数値を描いた。
イステは視線をそちらへと向け、徐に立ち上がった。]
確かめなければ。
[自分の中で変わりつつあるものもある。
一つは、倒さなければいけない敵の存在。
記録の中の彼の憎悪。それが今の僕にも何故か芽生えている。
脳裏に5体のHMのデータが展開される。
うち一体には☓印が付けられている。
どうも、ラミアのデータのようだ。
それ以外の4体。それが、記憶の中の彼の憎悪の対象であり、僕が・・・・・・僕達が、倒さなければいけない、敵。そう強く認識するようになっていた。
そして、もう一つは。リムへの感情だ。
言葉に出来ない懐かしさと、そして彼女に惹かれている自分の感情が芽生えていることを実感している。
この憎悪と慕情は、イミテーションなのではないだろうか。思考と感情が激突し、弾けていく]
[自分の中で変わりつつあるものもある。
一つは、倒さなければいけない敵の存在。
記録の中の彼の憎悪。それが今の僕にも何故か芽生えている。
脳裏に5体のHMのデータが展開される。
うち一体には☓印が付けられている。
どうも、ラミアのデータのようだ。
それ以外の4体。それが、記憶の中の彼の憎悪の対象であり、僕が・・・・・・僕達が、倒さなければいけない、敵。そう強く認識するようになっていた。
そして、もう一つは。リルへの感情だ。
言葉に出来ない懐かしさと、そして彼女に惹かれている自分の感情が芽生えていることを実感している。
この憎悪と慕情は、イミテーションなのではないだろうか。思考と感情が激突し、弾けていく]
[嗚呼、このまま全てを放棄し混沌の海に沈んでしまいたい。
嗚呼、理性を必死に掴んでいるこの手を離してしまいたい。
嗚呼、全ての記憶を消し去ってしまいたい。
このHM達を破壊すれば、すべて終わるのか。
そうすれば、僕は結論に到達し安息の日々を取り戻せるのか。
どうすれば、僕は救われるんだ。
誰か、教えてくれ]
どうして……って
普通じゃない事をすれば不幸になるからだよ。
本人も、周りも、な。
[その時、臨時ニュースが流れる。
場所はここからさほど離れていない。]
さっきって、交戦してたって場所か?
――って、お、おい!今から行くつもりか!?
[立ち上がり、今にも外に向かおうとするイステを追いかける。]
―――…不幸。
やはりそれも、経験則なのか。
お前の語った「普通」という状態が
私には、…わからない。
それは、私が
[謂いかけて止まり、青を少し伏せた。
そのまま外へと向かおうとした足を止める]
そうだ。
確認が必要だ。
何か問題が。
― 廃工場 ―
[b6/fの姿は、廃工場にあった。
不安定な飛行ながらも着地には成功し
瓦礫が音無く粉塵を撒き上がらせる。
やがて、内に留まる段田弾を黄色い光が包み
彼を機体の外へと転送した。
それから暫くもせず、b6/fの姿は露と消える。
文字通り、光の露が空へと落ちるように、蒸散した。]
経験、まぁそうだ、な………?どうした。
[言葉を止め、目を伏せる様子に
少し不思議そうに首を傾げる。]
問題っていうか、だな。
昨日の今日だ、もし交戦っていうなら俺達と同じ状況になったのかもしれない。
そんな騒ぎの中に行って、何かの拍子に俺達の事までばれちまったらどうする。
――大人しくしておいた方が、いいんじゃないのか。
― 廃工場 ―
お疲れ様。
[ダンが廃工場へと降り立てば、そこには少女の形。
微笑むでもなく、賞賛を重ねるでもなく
必要な言葉と解析データを繋げる。]
プラストメタルの活動が減退。
危険。
非推奨。
今すぐのオリンピック。
ダンはふやけたブルドッグになっている。
情報の整理。
心地の整理。
私は待つ。
必要なら答える。
――でも。
肝要。
まずは体調回復。
混乱と疲労。
ダンから検出。
ほとりのネッシーが収まるまで。
休憩。
見張りは行う。
[言って、廃工場の入り口を見た。]
休憩後、警察。
予定が込み合っている。
おかけ直しください。
[※エネルギー消費の影響で誤演算率が高くなっています。]
―蒼真宅―
大事ではない。瑣末ごとだ。
[イステは、そう謂い置く。]
一理ある。
だが、此処に居ても
入る情報は限られている。
派手には動かなくとも、情報は必要だ。ソウマ。
というわけで、今回はおとなしくしようと思いつつ軽めの参加希望をしたところ、うっちーと一緒に村設定を考える羽目になったbdhekiでござい。
村の設定に順じて軽めに流す予定だったのに!!これじゃあいつもどおりじゃないか!!!
ちうわけで、とんでも設定のオンパレードで非常に申し訳ない・・・・・・(正座中
ん、ならいいけどよ。
[それ以上は追求せずに、
イステの傍へと歩み寄る。]
………そっか、そうだな。
[思い出すのは今朝の大学へ行く前のやり取り。
このイステという人物は、譲らない時は決して譲らないのだ。
諦めて小さく息を吐く。]
わかった、なら一緒に行こう。
そもそも狼(GM側)設定がほぼ固まったのが昨晩っていうね。うっちーがダウンしちゃったからね。こっちはもうフィリップ動かすのに精一杯ですお。
そもそも地球防衛村でアイディア枯渇してるのにこの村の設定考えるとか無理がありますよ。ええい畜生!!
/*
念のため、伯爵の正体について触れておいた方がいいかなあ。まあみんなわかってるとは思うんだけど。
>>104
根に持たれているらしい(笑
>>182
普通の家系で一人暮らしか。ふむふむ。
*/
キャスリーン ロンズデールが「時間を進める」を選択しました。
まあそろそろお分かりかと思いますが今回の参考文献暴露です。
○ゼーガペイン
○スーパーロボット大戦(アクセル=アルマー)
○ぼくの地球を守って(調査団設定)
○ガイア仮説(またかよ)
ガイア仮説はもう使うつもり無かったのですが、なんかこれから引用しないとうまくこなせないんじゃないかっていう要するにネタ枯渇状態における最終兵器でござんす。ただ今回はファンタジー的な内容ではなくほんとに気象学・生態学からのアプローチです。
またラスボスの目的がテラフォーミングなのですが、これとガイア仮説は完全にこじつけです。
ログ書いたときに「あんさんガイア仮説は前科もちなんだから控えんさい」と言われて名称消したのは内緒です。
今回は全般設定事前打ち合わせ無しという流れなので勢いで投下しているのですが、これ一番大変なのは狼側ですね・・・・・・ここはもうちょっと世界設定や悪役設定についての意思統一をしないと厳しかったなと。でもまあ相方がやみーさんぽいので無茶を承知で楽しんでます。はっはっは。いやいや当初の予定より楽させてもらっていますがきっとリルには負担かけているに違いない。ショウジキスマンカッタ。
――…。
[じ、とイステは蒼真を見上げる。
それから、頷いた。]
いまだ、不確定要素が大きい。
可能な限り、情報を蓄積すべきと考えている。
…、…
[それからひとつ、瞬いた。
ほんの少し、意外そうに。]
一緒に。いいのか。
−廃工場−
[どのようにしてここまで辿り着いたのか、混乱と興奮で何も覚えていなかった。
静寂の中、抑揚の無いハルナの声だけが響く。]
俺は……。
[Endeavour社のパイロットは無事だっただろうか。
自分は相手を殺しかねない事をした。
無関係の人もたくさん犠牲になった。
膝を抱えて座り込むダンの背に、その事実が重くのしかかる。]
――警察?ああ、そうか。アレを本来の持ち主に返さなきゃいけないんだっけ……。
ハルナ、君はあのとき、「俺が望むなら」と言ったね。
じゃあ、俺が望まなければ、本来の持ち主の処に行かなくてもいいのか?
いやしかし、相方がやみーさんだとやりやすいなあ。やみーさんのからは散々文句いわれてそうな悪寒がするけどもwwwwww
中々こんな境遇無いだろうなと環境に甘え中。
問題はアテクシのラブコメ成分枯渇問題。これ深刻。
ていうかフィリップシナリオはエロゲルート驀進中。あれ??
お前は、俺が止めても行くんだろ。
[瞬く瞳を見つめながら、
面倒そうに頭をガリと掻いた。]
だったら、次は俺の我が儘だ。
どうせ後で後悔するんだろうけどな……。
[外に通じる扉の方へと向かい、イステへと背を向ける。]
……それで今度はお前が帰ってこなかったら。
俺は、何を責めればいいか解らなくなる。
―蒼真宅―
そのつもりだ。必要と判断している。
……後悔。
お前の言う「普通」、では ないからか?
「今度は」とは?
[背を見ながら尋ねる。]
……お前は、不可解だ。
ひとは、ずっと、そうだった。あの時も。
されど。
お前なしに、ヴォルバドスは動けない。
万一を思えば、助かる。ソウマ。
[ひやりとした指先が、手首を引こうと伸びた]
本来の持ち主。
発掘者の事情。
[座り込むダンをじっと見つめて、その様子を解析する。
解析不能...未学習。]
経緯は不問。
現在の契約者はダン。
ダンが契約を放棄しない。
横入りは強奪行為に該当。
ダンが契約を放棄する。
設定初期化の後、譲渡される。
余談:bdhekiがやみーさんを見極める方法。
気がついたらさらっと確定ロールでボディタッチが行われている。(あまりに自然すぎて時々見逃す
ああ、普通じゃねぇ。
――普通なわけねぇだろ。自分から戦場にいくなんて馬鹿げてる……ッ!
それで死んだらどうすんだよ。どうしたらいいんだよ!
[背中越しについ声を荒げた後、
しまったといった感じで顔を覆う。]
―――気にしないでくれ。
不可解なのは当然だろうよ、俺だって……何もわからねぇんだ。
[自分の不安定さに思わず失笑してしまう程。
ただ単に交戦後を見に行くだけだというのに、放って置けないだけでなく、ここまで過剰反応をしてしまう。
―――馬鹿そのものだ。
そんな自嘲めいた思考をしているとき、手首に指先が触れた。]
…――。
[荒げられた声に、
青の双眸が僅か見開かれる。
背中を向けている蒼真には見えない僅かな変化。
暫し黙した後、
手首を指先で掴み]
お前は死なせない。ソウマ。
私が守る。
それもまた、私の役目。
だから。
[ハルナの話を聞いて、しばらく考える。
やがて、項垂れていた頭を持ち上げて、ぽつりぽつりと言葉を紡ぎ始めた。]
ハルナ……俺は…………。
正直、君の言う契約とか、たぶん理解できてないけど……。
[立ち上がり、ハルナを見つめる。]
俺、このまま逃げたくない。終わりにしたくない。
俺はもう、観客じゃないんだから!
[力強くそう言った。]
/*
風限イステ組が実に良いですねえ。渋くて格好良いのであります。
円城寺がどうしたいのかがわからないので、表に一発言落として待機するかな。
*/
…
[無言でダンを見つめ返す少女の瞳は揺ぎ無く
彼の瞳の形を捉えている。
さながら液体ヘリウムにも似た。]
ダンの安全は保障された。
可能性が高い。
要求は引渡し。
[己の手を見る。
襲撃の刹那、ダンと繋がっていた場所。]
それでも。
私を逃がそうとした。
ダンの言葉。
信頼性がある可能性――
――……。
[捕まれる手をそのままに、暫く無言の時が過ぎる。
数秒か、数分か。
どれぐらいの時が過ぎたのか、
ぐちゃぐちゃの頭ではわからなくなっていた。]
……行こう。
陽が落ちちまう。
[辛うじてそれだけを呟けば、
玄関の扉を開けて歩き出す。]
……。
[閉ざされた唇を僅かに、噛んだようだった。
一度目を閉じてから]
では成る丈迅速に。
[頷いて外へと共に行く。
イステの視界には蒼真の背が映るばかり。
街は夕暮れ。赤、赤、黒。
サイレンの音が聞こえた。
報道陣も集まりつつあるだろうか。
証拠隠滅をするには少々困難そうな破壊活動の後。]
― 日中/街 ―
[キャスリーンは謎の囁きに導かれて歩いていた。近くの木になっていた果実を無断で頂戴して、歩を進めつつかじる。陽光の下ですくすくと育った実は甘くて美味しいものだった]
ひかり、か。
[彼女は空を見上げて、空に眩しく光る太陽を見た。「伯爵」と違って彼女は日光の影響を受けない。十字架も弱点になりえない。「伯爵」とも「コンゴウ」とも違うこの身体が、時に悲しく思える事がある。仲間のいないこの時代ならばなおの事]
けれども。
[だからこそコンゴウを託されたのだ、という事実が、彼女を孤独感から守っていた]
― 交戦跡地 ―
……酷いもんだな。
[夕暮れで紅く照らされる中、
何か突っ込んだのだろうか、崩壊した建物。
辺り一面の抉られた地面。
まさしくそこは、いつもの日常とは違っていた。]
何か、解ったか?
[傍に佇んでいるイステに声を掛ける。]
ありがとう、ハルナ!
[重圧に押し潰されそうな中で選んだ道を肯定された事で舞い上がったせいか、無意識のうちにハルナを抱きしめていた。冷たい肌に触れ、はっと我に返って後ずさる。]
あっ、ご、ごめんっ。
俺、嬉しくて、つい……。
[ばつが悪そうに視線を外して、頭をぽりぽりと掻いた。]
……こ、これからどうしようか?
さっき戦闘中にこちらを監視していたのは、やっぱり機神ってやつなんだろう?
相手が“終焉”と呼ばれる存在でなければ、協力し合えないものかな?
たぶん、向こうもエンデバーに見つかったらまずいだろうし。
[顔の火照りを誤魔化すように、話題を変える。]
― 交戦跡地 ―
……――
[交戦跡を青い眸に映す。
其処此処で聞こえるざわめきと、
テレビクルーらしき者の声。
イステは手にした端末を片手で差し伸べるようにした。
液晶に忙しく数値が浮かび上がり流れていく。]
高エネルギー反応の残滓が残っている。
「終焉」かどうかは分からないが
アレが本当に目覚めてのことなら
この程度では済まないだろうことから
可能性は低いと見る。
相手は《Endeavour》
私たちの交戦したものと同じ型だろう。
……機神の乗り手は
既に此処からは退避しているだろうな。
接触をはかるもひとつかもしれない。
だが手がかりは少ないな。
それにあの時も一枚岩になるまでに時間を要した。
[視線を横に流すと、
目立たぬようにか一歩ひいた。]
《Endeavour》は彼らにとって未知の脅威に
交戦の姿勢をとるということか。
或いは捕縛を狙うか。
どちらにせよ、歓迎できない。
[手を胸元に引き寄せ、
軽やかにタッチパネルを叩く。]
これよりも、もっと酷くなるって言うのか。
[正直に言えば、気分が悪い。
此処で被害を受けた人は、普通に暮らしていただけだ。
牙も爪も持たない、必要としない。
守られて生きていく、それが許される人達だった筈だ。
それがなんで、こんな理不尽な目にあわなければいけない。]
……Endeavourに事情を説明できないのか。
あそこには山ほどHMがいる筈だ。
それに協力してもらえば、終焉とか言う奴だって―――。
これよりも、もっと酷くなるって言うのか。
[正直に言えば、気分が悪い。
此処で被害を受けた人は、普通に暮らしていただけだ。
牙も爪も持たない、必要としない。
守られて生きていく、それが許される人達だった筈だ。
それがなんで、こんな理不尽な目にあわなければいけない。]
……Endeavourに事情を説明できないのか?
あそこには山ほどHMがいる筈だ。
それに協力してもらえば、終焉とか言う奴だって―――。
[自分で言っていて、希望的観測だというのはわかっている。
そもそも、人は"普通ではない物"を排除しようとするものだ。
まさに異常その物である機神やイステ等を受け入れてくれる可能性は低い。]
ん。
[温かい肌が、不意に体を包む。
原因がダンに抱きしめられた事だと知るまでに
彼は我に返っていたようだ。]
嬉しい…?
…確かに上昇している。
脈拍と体温。
[目を逸らすダンをじっと見つめる。じぃ。]
機神ほどの信号ではない。
しかし所有はしている。
情報統合。
推測。
恐らくインターフェイス。
協力の会合。
成功するかは未知数。
インターフェイスが開発された文化圏は多岐。
思想と目的。
異なる場合もあると考えられる。
私の開発者の場合は……
[...メモリーを検索中...
...]
…修正。
最悪の可能性。
マッドエンジニア。
― 交戦跡地 ―
私の記憶から当時の事実を口にするならば、
瓦礫の山と焼け野原が残った。
[淡々と口にする。]
却下だ。
《Endeavour》へ協力を仰ぐことで
事態が好転する可能性は低い。
それどころか、私たちのような
過去からの「異物」は実験材料にされるのが関の山だ。
それは私たちの望むところではない。
それに、《Endeavour》が必ずしも
「味方」とも限らない。
…そしてそれは他の機神にも謂える。
[夕陽の染める赤の中に浮かぶ青の光。
液晶に点るそれ。
電子地図にあいまいな範囲が示されていた。]
弱いが反応はある。
[イステは謂い、廃工場の方面へ顔を向けた。
あくまで反応のあった、大まかな方角であるゆえに
確信を持っているわけではないようだが]
ソウマ。
お前は、どうしたい。
おう?
[格納庫から戻ってきたところで示された一枚のディスク。
そこから再生された映像を見て、なるほど、確かに面白いと頷いた]
これで未確認のHMが3機目ってことか。唐突に現れたところを見るに、前の2機と同じだな。
場所はどこだ、調査に1小隊出しとけ。
それと、映っている人物の詳細は――もう調べているよな?
ええ、勿論です。
[不敵な笑みを浮かべ、眼鏡をクイとあげる。]
此処からが更に面白いんですがね。
女性の方は詳細不明、いくら調べても現在では何かを断定できる程の情報はありません。
しかし老人の方…此方は意外な名前が出てきましたよ。
…ポルッカ・ヘヴンベル。
過去に英雄とまで言われた軍人と同じ名前ですね。
――ッ!
[ハルナに見つめられて、ますます頬を赤らめる。]
そっ、そうか、インターフェイスか。
目的って、つまり、インターフェイスの中には、“終焉”に手を貸すような奴もいる可能性があるってことなのかな。
……ハルナの開発者がマッドエンジニア?
でも、ハルナの故郷は“終焉”に滅ぼされたんだろう?
ハルナとシトクロムe3は、“終焉”への対抗手段として開発されたんじゃないのか?
[その言葉と共に、書類を手渡す。
そこには映像の老人が英雄と同一人物であると断定できるデータ。
そして現在部屋をとっているホテルの名前まで記載されている。]
ああ、それと例の映像データも解析が終わってます。
信じられませんが、男性2人はこの街の住人です。
[更に追加で渡される調査報告書。
其処には二人の男…【風限 蒼真】と【段田 弾】の情報が記載されていた。]
女性の方はこれまた同じく該当データなし。
女には秘密が多いって、あれ本当だったんですね。
[わざとらしく肩を竦める。]
[淡々と告げられる、過去の情景に思わず拳を強く握る。]
実験材料……イステが。
[先程まで自分が考えていた事そのもの。
いや、単なる排除や拒絶よりも更に悪化した予想を語られる。
もしかしたらそうならないかもしれない。
だが……その未来が容易に想像出来てしまうのもまた事実。
イステの顔を、じっと見つめる。]
――……反応。敵か、味方か。
[自分はどうするべきなのか。
逃げたいと思っている自分は確かにいる。
この非日常から逃げ出して、日常へと戻りたい。
だがそれとは別に―――]
――……お前は、必ず聞いてくれるんだな。
俺が、どうしたいか……って。
ヒュ〜♪
[報告にすました口笛を鳴らす]
またえらい名前が出たもんだな。こっちの二人については聞いた事ねーがなんだ、秘蔵のオリンピック候補生とかスーパーハッカーとか言うのか。
[資料をぺらりとめくるも、期待した人材ではなかったようで舌打ちをしてみせた]
うちの最新鋭機を凌駕しまくる未確認HMの傍には男女の姿、うち女はどれも謎の美女、と。
シチュエーションが固まってやがるな。無関係って事は…ねぇだろうな、やっぱ。
…
あくまで可能性。
参照は外部音声メモリー。
解析は現在の私。
[外部音声メモリーを再生中...]
基地崩壊前。
生命反応。
失踪した私の開発者一名。
それが確たる事実。
― 交戦跡地 ―
[握られるこぶしに僅かだけ視線を向ける。]
そうだ。
もとよりひとではない身、
暴かれるのは不都合極まりない。
それでは使命が果たせない。
[そう謂って、心臓のあるあたりに
端末を触れさせた。
僅かに伏せた眸を、視線を感じて蒼真に戻す。]
…断言できる材料が揃っていない。
だが…機神の乗り手はお前と同じ人間だ、ソウマ。
話す事はできるだろう。
インターフェース…私のような存在は、
どうかは分からないが。
――……。
[青の双眸を真っ直ぐ向けたまま
一拍の、間が空く。]
……ひとには意志がある。
意志の向く方向を確かめるは、
私にとって、重要だ。
偶然も三つ重なれば必然だっていいますよ。
[そういって、通信端末を手渡す。]
ポルッカ・ヘヴンベルに関しては現在位置がまだ特定出来ていないため宿泊しているホテル周辺に。
残りの2人については既に発見、周囲に人員を待機させてあります。
シグは現在3チーム9機が出撃準備済みで待機中。
私達の機体も新しい物を用意しなおしました。
また、武装の許可が下りましたので一部の武装を限定解除、既に装備させてあります。
…指示をお願いします。
/*
さて、どうやって円城寺と契約すればよいのだらう。
面倒事を嫌っているわけだからなあ。
・好きな要素を刺激してやる気を出させる
→好きな事ってなんだろう?
・トラウマを突く
→何かわからない以前にかなり難しい。
・報酬で釣る
→うまくいけば楽だが一歩間違うと不信感増大で取り返しの付かない事態に。
むむむ……。
*/
その、外部音声メモリーを、俺が聞くことはできない?
ひょっとしたら、何かわかるかも知れないし。
俺、ハルナが悪い奴じゃないって信じてるから。
ハルナの生みの親の事も、そう信じたいんだ。
判った、俺も出る。
1チームは散策、残る2チームで手分けしてカザギリ ソウマとダンダ ダンの確保に行く。
未確認HMを発見したら迷うな、乗り込まれる前に破壊しちまえ。
[言って立ち上がり、脱いだ背広をデスクへと投げ出した]
人じゃない、か。
[イステを見る眼に、何とも言えない感情が籠る。]
機神ってのは、人の手を借りないと動けない。
つまり誰かしら絶対に、現代の人間が関わっている。
そういう事か。
[つまり、あの強大すぎる力は……
人間の心ひとつでその方向性がすべて決まってしまう。
なんて危うい話だろうか。]
―――イステは、どうしたいんだ?
俺だけを優先してちゃ、
お前の意思を無視しちまうだろ。
了解。
それでは私はBチームを率いて此方に向かいます。
[そういって端末を指した先は廃工場。
それは現在、段田 弾が居ると報告されている場所。
端末でBチームに指示をだしながら、
自分も格納庫へと向かう。]
さぁて、お仕事といきますかね。
― 交戦跡地 ―
ひとではない、
私をどう思おうとお前の自由だ、ソウマ。
だが、私たちがお前に望むものは、変わらない。
そうだ。
インターフェースだけでは
機神動かすことままならない。
其処に必要なのはひとの意志。
狂えば狂う。ひとりには重過ぎる力。
故に私は居る。
[それから。尋ねられたことにひとつ、瞬き]
……。
お前は変わっている。
私の意志を、尊重するのか。
…私は「終焉」を退けることを
第一目的としている。
それに近づけるならば、話し合いを持つも吝かでは な
…――
[不意に黙り、視線を周囲に走らせた。]
どう思うかは自由……。
[イステの言葉を、そのまま小さく呟く。]
話になる奴なら良いけどな。
……、イステの意見を聞くのっておかしいか?
[変わっている、と評価されて。
何処か納得がいかないように首を傾げる。
その時、イステの言葉が不自然な場所で途切れた。
どうも周囲に気にしているようだが―――]
……どうかしたか?
そう、自由だ。
[もう一度繰り返し頷く。]
そこまでは分からない。
性格分析は範疇ではない。
……。
…私は過去、
其処までの発言権を持って居なかった。
[首を傾ぐ蒼真を見ながら、
ゆっくりとした瞬きをひとつ。
声をひそめて、耳打つように]
こちらを窺っているものが、
いる、ようだ。
―日中・街中―
[街中をぶらぶらと歩く。
あてなどもちろん無い]
あーあー、ここ数日暇すぎて死にそうだ。
皆付き合いわりーしさぁ。
どこもかしこも美人つれて歩くし。
何で俺のところには来ないわけー?
[ぶつぶつと呟きながら歩く。
ソレは何時もの光景――
町の人間はまた、アイツかと視線を送ってくるのだった]
― 日中/街 ―
……そう。
[納得と驚きが入り交じった顔で、キャスリーンは青年の姿を眺め見た。脳裏の導きに任せて動いたのは二度目。二度とも彼に出会った。偶然では無いのだ]
どうやら、お暇のようですね?
[昨日の「におい」の有無に警戒しつつ、円城寺に声をかけた]
/*
(GMの許可が出たので)善良な市民からバイクを強奪しようと思っていたら、円城寺があらわれた!
*/
あ、理不尽な女ことキャスリーンじゃないか。
なに、その格好……。
まさか、病院から逃げ出してきたとかじゃねーよな?
そもそも大丈夫なのか? 具合の方は。
[本当に逃げ出してきたなんて思うわけなかったけど、
昨日の電波具合から、まさかなと思いなおす]
発言権?
そんな物が必要なのか、言いたい事を言うだけなのに。
[人じゃない。
それは、人以下の扱いしか受けていなかったと言う事か。
再び心中に、複雑な思いが淀んでいく。]
窺っている……もしかして昨日の。
[悪い予想が当たってしまったか。
家から出たのはやはり失敗だったのかもしれない。
自然と自分も、周囲へと視線を送る。]
病院? 白衣の人間達がいた施設の事ですか? 追いすがってきたので強行突破して来ました。
服装の事は彼らに言ってください。先に私の服を奪ったのは彼らです。
私は昨日も今日も健康そのものです。昨日倒れたのは毒物のせいですわ。
[呆れたように言った]
─ ラミア/コックピット内>>236 ─
[ラミアの内部、吸い込まれれそうな深淵の闇に包まれたその場所。起動前の機神の内部は、インターフェイスの視界では、漆黒に真紅のワイヤーフレームだけが映っていた。
──何者かの記憶の再生。
おそらく、此れを開くのは始めてでは無い。
だが、パイロットとインターフェイスには全ての記憶が継承されておらず、既視感或いは違和感だけを味わう。
記憶の断片と共に、再生されるエモーション。
故郷を失う絶望と、別離を宣告された時の喪失感と──そして。
心音に似た規則的な脈動音がゆっくりと闇の中、響いている。
リルもまた、四肢を電流が駆け抜けて行くような感覚を味わった。]
さーて、今夜のダンさんは…
・Endeavour、少年少女発見!
・ハルナさん、エネルギー切れです!
・ダンは一人じゃ何もできないもん!
の三本です。
[暗黒に包まれていたコックピット内に、明かりが灯る。
闇の空に浮かぶ紅やオレンジを基調とした様々な色のランプ。薄いパネル型のコンソールやモニタ。
最も明るいのは、正面方向に工事現場の白いパネル壁を映す、360度オールラウンドビューの広いスクリーン。そう、そこには先刻までのフィリップ・ミラーが暮らしていた日常が映っているのだ。]
……私の記憶もまた、
破損、修復行為により
欠落および困難が生じている部分が有る。
[互いの表情が見えるようになった視界。
掴まれたままの腕を見て、それから上を見上げた。]
──だが、離すな。
否、離さないでくれッ。
お前が此処に在るのは、
過去とは言え、
お前の、
お前自身の
意思であった、はず──**。
[額に手を当てて首を横に振る。
まさか本当に脱走してきたとは思わなかった]
いったい、何をしてるわけ……。
食中毒なら大人しくしておけっつうの。
まったく、早く病院に帰って安静にしろよ!!
[呆れているせいか、少しだけ語気が荒くなった]
―高空―
[夕闇に紛れ、姿を隠すようにして6機のMEが飛翔する。
内、3機が列を離れ飛んでいく。向かう先は廃工場だろうか。残る3機は昼間に戦闘のあった地域を見下ろすようにして、その場に留まった]
この高さで気付かれてるなんて言うんじゃねーぞ?
[不安を払拭するための軽口。モニターに映された地上図を見て思うは昼間の戦闘。
直撃していれば自分が乗っていたシグは跡形もなく、自身の命も失くしていたであろう]
ああ、嫌なもんだ。
[ボヤき]
各機、そのまま待機して地上部隊の動きを見る。
状況により一気に行くぞ。のんびり構えるなよ。
[通達して、通信機のボリュームを大きく上げた]
私は健康だと言っていますけれど……。
[此処にも平行線が生じている。しかしこの溝は埋めなければならない。彼が主の可能性があるからだ]
私が倒れたのはあなたのせいですよ、色男さん。あなたが、あのニンニクのにおいをまき散らしているから。
血液を提供していただけるのなら、しばらくはあの毒物の効果を中和できるのですけれど。
ああ、二度と、離しは、しない。
[不安はある。背中に感じるリルの感触に震えが起きる。恐怖でも悪寒でもない。
まだ、そこに在るという”奇跡”を、体が感じている]
全てを取り戻そう、リル。
この、ラミアで。
[コクピットだけではなく、未来も闇の中なのかもしれない。
しかし、この思いを忘れるわけにはいかない。
例えそれが虚構でも、守りたい現実がある。
例えそれが虚飾でも、取り戻したい記憶がある。
ならば、障害を打ち貫くのみ]
・・・・・・ ラミア、行くぞ。
[リルの手を強く握る。
それに呼応するように、ラミアは嘶いた**]
/*
推測される素性的に、イステとは交流してみたい気持ち。おそらくはお互いに、機械よりは魔術の世界にいる存在のはずだから。
オキセンシェルナの正体はなんだろうなあ。ちと想像がつかん。
*/
…じゃあ、なんで
[金に汚くなく、飲むだけの金があり、
それなのにこの老人はどうしてこんなところにいるのだろう。
知識よりも疑問がまず先立つ]
ホテル?
[寝泊りしている、といったので大体どんなところかは想像がつくが
それ以上は余りぴんと来ない。
取り敢えずは宿屋、ということでよさそうだ]
ここでって、あ
[本当に寝始めた。
これでよく公的権力が黙っているものだと呆れるしかなかった]
そうかそうか、まぁ、平気なのか。
急に強く言ったりして悪かったよ。
[じっとキャスリーンを見つめて]
でもさ、その服目立つからせめて着替えたら??
[ニンニクの言葉には]
ニンニクの臭いだけで倒れるとはずいぶん酷いアレルギーだな、おい。
血液の提供ってなんだよ……。
吸血鬼じゃないんだし、勘弁してくれ。
[ハルナに問いかけたが、返事がなかった。
その代わりと言うべきか、しきりに周囲を伺っている。]
ハルナ、どうした?
[自然と声を抑えて問うと、普段よりトーンの低い声で返答。]
『黙れ。
監視。
警戒。』
ご、ごめん……。
[しゅんとして、小声で謝罪した。]
―交戦跡地付近―
[2機のHMが戦闘を行った場所。近所で工事を担っていたHMなどが駆けつけたのだろう、崩れた建物に埋もれた人などはすでに救助された後だ。
警察が近隣住民に避難指示と目撃情報の収集を行っており、マスコミはスクープを求めて重箱の隅をつついている。]
――はい、Endeavour社より協力と、状況の確認にと、はい、はい。
[警察に話を通し、現場へと立ち入ったのは社員数名。救助と探索の名義で作業用HMも1台繰り出している。]
衣服を調達できる当てがあればそうしています。私は目覚めたばかりで、この時代のこの地域での通貨を持たないのです。当時の金貨を見せてもまがい物だと取り合ってくれませんでした。
ニンニクに弱いことが、それほど不思議ですか? 種族的にその弱点はありふれたものですけれど。
吸血鬼? 私が? ――まさか。
[キャスリーンはくすくすと笑った。一瞬自虐的な笑みが混じったが、それはすぐに消えた]
−路地裏−
[結局、日中を隔て服を選んで戻ってきたのは昼過ぎだった。
幾つかの紙袋を提げて、ヘヴンベルが座ったまま眠っている
その場所へと戻ってきた。
現れたときと同じ服装なので、自分のものは用意しなかったのだと
それくらいは男にも見て取れるだろう]
おい、ジジイ
起きてんのか?それともまだ寝てるのか?
…ジジイの服なんか見立てたことねーから、わかんねーぞ
[趣味と違っていても文句言うな、とばかり
とにかくその横っ面に紙袋の束を突きつけた]
/*
>>345
>種族的にその弱点はありふれたものですけれど。
「その」じゃなくて「この」だよ!(涙
*/
なんというか、昨日も思ったけど。
キャスリーンはいったい何者なんだい??
目覚めたばかりとか金貨とか、この時代とか。
[冗談とか電波だと思っていたのだけど、
それにしては度が過ぎているのだ]
それに臭いだけで倒れるってのは、びっくりだよ。
…………。
[一瞬だけ見せた自虐的な笑み。
何故か気づくことが出来た。
きっと自分も同じ事をすることがあるからだろう]
……ヴァムピーラ。
私は《混血の女/ヴァムピーラ》。吸血鬼と人間との間に生まれた忌み子。人間から迫害され、吸血鬼から恐れられて、孤独な運命に抗い続ける一族《ヴァムピール》のうちの一人。
吸血鬼の王たるアモン伯爵に救われて、自らの生涯を伯爵のために捧げた女。
……と言えば、信じますか?
[キャスリーンの瞳は笑わない]
おお、すまんな。ありがとう。
[戻ってきたオキセンシェルナの乱暴な物言いに、すでに起きていたのか、ポルッカは顔を上げて礼を言う。時刻は昼過ぎだが、日当たりの悪い裏路地はこんな時間でも薄暗い。
紙袋を受け取り、中から選ぶとその場で上半身だけ着替え始めた]
お主は何も買わなかったのか。多めに持たせたと言うのに、欲がないのう。
[地味な新品のシャツと上着に袖を通し、表通りに出ても何とか目立たないような格好になって、オキセンシェルナに視線を向ける。
紙袋の中には、女物の服は一つもなかった]
[ダンがしゅんとしている事に気付く。
ふるふると首を振る。]
ダンが謝る事ではない。
[保存しておいたメモリーを再生。
...]
――
先程の質問。
メモリーにロックがかかっている。
開発者キー。
強い強制を感じる。
信号を翻訳。
"喋ってはならない"。
/*
なんとか円城寺が合わせてくれた気がする。感謝感謝。
ちょっと設定出すの早かったかなあ。まあいいか、すぐにでも処刑されそうだし(ぉぃ
*/
[常にそうあった。それが普通。
自分は今まで普通であろうとしていた。
対外的に、相手によって一番違和感のない行動。
だったら自分は、
イステの言う「普通」の方法で接するべきなのだろうか。]
――……。
[答えは、出なかった。]
工場跡……。
さっき言っていた反応もそっちなのか?
[進む先は、イステの導く通りに。]
せめて体拭くとかしろよな
折角新しい服なのに、意味なくね?
[一応のマナーというものなのか、着替えている男に背を向けて
手の中の金色を弄ぶこと暫し]
欲がないってわけじゃねーけど
どういうところで何が買えるとか、あんまよっくわかんないし
その服だって、人に聞いたんだ
[似たような年頃の、背格好の似た男を探し
どういう服を選んだらいいのかわからないので付き合って欲しいと
なるべく人のよさそうな老人を選んで同行してもらい
そして現在に至るわけで]
…わかることと、わかんねーことと、結構色々あんだわ
[最後には手で長方体で遊ぶことにも飽きたのか
頬にかかる金色の髪を指先に巻きつけて遊ぶ]
信じないかな。
[笑わないキャスリーン。
きっと彼女は真剣なんだろう。
だけど、自分にとっては論外の話だ。
信じる要素がない]
まず、そんな種族は聞いた事が無い。
そして、なにいってるかわからないぜ!!
[自責の念を否定されて、少しほっとした。]
ロック……?ハルナの生みの親は、そうまでして何を隠したかったんだろう?
善とか悪とか、そんな表面的な事じゃなくて、もっと深い部分で問題を抱えていたのかもしれない。
[吸血鬼という名前は知っている。しかし、《ヴァムピール》は知らないと言う。そして有る程度予想された通り、自分の真実を信じないと言う。つまりは]
吸血鬼一族も滅びているのですね。
[大木は枯れ果てたのだ。覚悟していた事とはいえ、気が滅入る]
わかりませんか? そうなのかもしれませんね。おそらく、あなたにとって私の言う事は突飛な話なのでしょう。あなたが疑問の渦から抜け出せないでいる事が、少しわかった気がします。
私にも疑問があるのです。あなたがHMと呼んだもの。あれは似ています。私が居た時代、古の時代に生み出されたもの――機神に。
なぜあなた方は「終焉」を忘れたのですか? なぜ機神は未だ此処にあるのですか?
なに、新しい服に着替えるだけでも、だいぶん違うものよ。
[カラカラと笑って、続く言葉にもやはり笑った]
深窓の令嬢には見えんがのう。お嬢ちゃんのように突飛な者なら、そういうこともあるのかの。
まあ、世間知らずはおいおい慣らしていけばよかろうて。そうすれば、新しい欲も生まれるじゃろう。
人として生まれたからには、欲に翻弄されるくらいでなければならんぞ。
[着替えを済ませたことを知らせるため、金の髪をもてあそぶオキセンシェルナの横に立つ]
さて、まずはワシのホテルに行こうか。お主達のことについては、いろいろ聞きたいこともあるしの。
それが何なのか、俺にはまだわからないけど。
『ダン、静かに。
信号が近付いてくる。
警戒が必要。
“終焉”の可能性もある。』
[声を抑えるハルナの様子に、身構えた。]
そういうもんかよ
まあ、ジジイの金で買ってるし
アンタがそういうなら別にそれでいい
[笑われた。とかく笑われる。
流石に頬を膨らませるくらいの不満は見せたが
それも直ぐに萎んで消えた]
突飛、世間知らず
…随分な言われようだな
[背を向けたまま、聞こえた声に僅かに苦い表情もあったが
それは微かな笑い声の合間に消えたあと
軽く肩を竦め、着替えが終わったらしい様子に振り向く]
はいよ、了解
吸血鬼は滅びたかは知らねーな。
そもそも、存在自体が御伽噺の存在で、空想の産物だと思ってる。
わからんねぇ、俺にはわからんよ。
とっぴ過ぎてさぁ、まったく持ってわからねぇ。
[まだ、私の時代など言葉を発するキャスリーンに頭を掻きながら]
HMはさぁ、歴史自体はそんなに古くないぜ。
Endeavourって会社が独占して作ってる感じだよ。
終焉がなんだかはわからん、そんな名前はきいたこと無い!!
HMが機神だってんなら、Endeavour社に聞いてみればいいんじゃないか?
[自分にはお手上げだった。
変わりに情報を持ってそうなところを示してみた]
/*
ちなみに今回、何にも考えてない。マジで。
作りこみすぎて近寄りがたいとか言われて最近切ないので
今回はまったく考えずにいるだけなのだけどさ。
はい、Endeavourもしもしなんでも質問コーナーです。
お電話ありがとうございます。
お名前と職業、年齢を言ってから質問をどうぞ。
/*
金色の長方形>インベルのキー(…
金色のぽたぽた>何かしらのエネルギー体
どこからきたん>わからない←
おまえなにもの>とりあえずリュースとの媒介
人ですらなさそうな気配。
古くない? とすると、機神のことも一度喪われていた……?
[機神に似たものが再び現れたのは偶然か、それとも予兆か? 嫌な予感が彼女の脳裏を駆け巡った]
Endeavourという組織がそれを生み出したのですね。その場所はわかりますか?
[それを調べてどうするのだろう。自分でもよくわからなかった。ただ、捨てておけないという予感だけが耳元で何度もがなりたてる]
結果的に会う事になった、か。
[恐らく、自分と同じ様に巻き込まれた人間。
機神に選ばれた、現代の人間。
その人物は、一体どの様な気持ちでこの先を歩いていくのだろうか。]
あそこだな。
[進む先にある、大きな建物。
腕を握られたまま、自然と足は速くなる。]
―廃工場上空近辺―
っと、こっちに両方揃ったか。
やはり何か組織立って動いているのか……?
[移動する影をモニターで追いながら。
シグは静かに上空に佇む。]
どうしますか?スズキさん。
2チームで包囲することも出来ますが。
喪われていたかは知らないけど。
少なくとも実用化されたのは、十数年前ってところだぜ。
場所は、ちょっちまちたまえ。
[胸元から携帯デバイスを取り出し検索を始める]
ほれ、ここだここ。
現在地からの道順も乗せておいたぜ。
いきなり行って、話し聞いてくれるかはわかんねーけどな。
[携帯デバイスをキャスリーンへと投げる]
円城寺 海人が「時間を進める」を選択しました。
/*
今のところ面白そうと思っているのは風限イステ組と弾ハルナ組かな。あとキャラとして個人的に好きなのがポルッカ。投票するとしたらこの中から選ぶかなあ。
*/
― ホテル近くの表通り ―
[シェルナが多めに買ってきた服の紙袋を片手に提げて、徒歩で表通りを進む。
異国人の彼が金髪の美女が隣を歩く姿は、端から見れば散歩中の親子にでも見えただろうか。途中、ファストフードで買ったハンバーガーを頬張りながら、日溜まりの中を、日の光を楽しむようにゆっくりと歩く]
ワシが思うにな、この国はとてもいい所なんじゃ。
豊かで、平和で、便利で、飯が美味い。
そして何より、こないだデビューしたお笑いの新人が最高にツボでの。モヒカンと逆モヒカンの二人組じゃが、お主は知らんかの。
ホテルに戻ったら録画を見せてやるから、楽しみにしておれ。
[ホテルにたどり着く頃にはその間、彼はこの謎の女性に対し、大した話をしなかった]
イステが「時間を進める」を選択しました。
了解。
もうシグが二機やられてるわけですからね…。
油断は出来ません。
[チームに降下命令を出すと同時、
鉄の巨人がゆっくり地面へと降りていく。]
[携帯デバイスを円城寺から受け取ると、画面に映された地図を確認する。このデバイスが魔導器なのか純機械なのか魔導機械なのか、そのいずれなのかが気になったが、それは些末な事だと脳裏から消した]
訂正します。あなたは思ったよりは色男ですね。私の時代であっても。
[そしてデバイスを投げ返すと円城寺に背を向け、そして背中越しに円城寺の瞳を捉えた]
今日、偶然あなたと出会ったと思いますか? 私があなたを人づてに捜したと思いますか?
私は私の求めている人を捜して、ここにたどり着いたのです。二度捜して、二度ともそれがあなただった。今ならまだ、偶然で片付けられるのかもしれませんね。
−ホテル付近表通り−
あ、これおいしい
[買い与えられたハンバーガー。
ハンバーガーよりも、そのなかのピクルスが好みだったらしい。
歩き食べは良くないと注意したのはついさっき
今となってはすっかり受け入れてしまっていた]
ふーん、そうなのか
……モヒカンって、なんだ?
[黙々とハンバーガーを齧る傍ら、疑問に思ったことは何でも尋ねた。
ハイティーンらしい身形ではあったし、
短パンや黒いシャツといった姿は世界に溶け込んでいるけれど
その裏側で子供のような問いかけをしたり
この世界では当たり前のようなことを平気で尋ねる。
時々足を止めて、ショーウィンドウをじっと眺めたあと
男の姿が遠いことに気づいて慌て追いかける様は少しだけ
リードのないままに散歩をする犬のような風情でもある]
でも、私は三度あなたに出会う気がしています。その時はコンゴウをお見せしましょう。私のたくされた、古の機神を。
[キャスリーンは愉快そうな微笑みを浮かべて、歩き始めた]
[現れた女性の姿を見て、ハルナが告げる。]
『あれはインターフェイス。
信号が一致。
間違いない。』
そっか、わかった。
――こちらも対話の用意がある。
できれば友好的にお願いしたい。
[廃工場に響く声に応えた。]
フィリップ・ミラーが「時間を進める」を選択しました。
そっかあ。コミットしなくていいんだ。ボクね、戦闘用ロボットだから、よくわかんないんだ。コミットしなくていいんだよね!戦闘用ロボットはコミットしなくていいんだよね!
[投げ返された携帯デバイスを受け取る]
だろう?? じゃ、ついでに名前も教えてやるよ。
俺は海人、円城寺 海人だ。
偶然にしちゃ出来すぎてる、かな。
昨日はいきなり腹蹴られて、むっとしたけど、
よく見てみりゃアンタ美人だ。
だから、運命って事でも大歓迎さ。
[相変わらずの軽い口調。
それはあえての選択]
[音も無く、展開される都内付近のマップ。Endeavour製のHMの通信機能接続する事で、シグ達が捕獲目標としているターゲットが分かる。]
確認された古えの機体が、
この24時間以内で、三騎に増えている。
対してこちらは一騎のみ。
また、厳しい戦いになるかもしれんな。
だが、
──嗚呼、
取り戻せるとも。
[真紅の双眸に強い光が宿る。]
ラミア発進!
よく分からないけど一応楽しみにしておく。
俺もなんとなく、会うような気がする。
一応忠告しておく、Endeavour社は技術に貪欲だ。
だから、うかつな事はいわないほうがいいぜ。
[機神がHMなら、きっと黙っていないだろうから]
じゃ、『 またな 』
―廃工場前―
[ズシン…と軽い地響きを鳴らしながら着地する。
外部スピーカーのスイッチをONに。]
あー、あー。
中に居る者達に警告します。
私達はEndeavour社のHM管理課の者です。
君達には未登録HMの操縦及び器物はそうその他諸々の疑いが持たれています。
我々はHEの管理権限によって、HMの確保並びに君達から事情を聞かせて貰いたいのです。
10分以内に出てくるならば乱暴はしません。
ただし、出てこないならば危険と判断し強攻策に出させてもらいます。
繰り返す....
モヒカンとは髪型のことじゃ。こう、側頭部だけ剃り上げて、縦に一列だけ髪を残すんじゃな。ファンキーな若者たちの髪型じゃよ。
逆モヒカンは、その逆に縦一列だけ髪を剃る。こちらは、そうそう見かけんなぁ。
[質問には、自分の頭に手を添えて楽しそうに説明する。時折シェルナが何かに気を取られ遅れると、気付かぬふりをしながらもわざと歩調を遅めた。
それは本当に連れとの散策を楽しんでいるだけのようで、老人の顔も始終穏やかだった]
おおそうじゃ。お主、音楽は聴くかの?
この辺りに素晴らしいジャズを聞かせるサルーンがあってじゃな。そこは酒も料理も絶品なんじゃ。
夜になったら繰り出さんか?
[かけられた声に足を止めて、再び背中越しに円城寺を見た]
ご忠告感謝します、円城寺。「また」お会いできる事を楽しみにしています。
[そして軽く首で礼をして、その場を立ち去った]
― 廃工場/夕刻 ―
インターフェース、そして
いにしえの機神の乗り手とお見受けする。
私はイステ。
[淡々と言葉を紡ぎ――
情報を交わせたか、交わせなかったか。
スピーカーを通した声が宵の闇に響き渡る。]
…――!
[ほんの僅か眉を寄せ、
視線を自分たちが入ってきた入り口の方へと向けた。]
― 廃工場/夕刻 ―
インターフェース、そして
いにしえの機神の乗り手とお見受けする。
私はイステ。
“私”たちが求めるのは「終焉」を退けることただひとつ。
[それから。
蒼真の方を見上げた。
お前は。と尋ねるように。]
_ ∩
ソレ━━━━━ ⊂/ ノ )━━━━━ !!!
/ /ノV
し'⌒∪
:。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚'┴┴ ┴┴'
同じ問いを返そう。
お前の望みは――
[淡々と言葉を紡ぎ――
情報を交わせたか、交わせなかったか。
スピーカーを通した声が宵の闇に響き渡る。]
…――!
[ほんの僅か眉を寄せ、
視線を自分たちが入ってきた入り口の方へと向けた。]
ソウマ。
[手首を握る指先に力が篭る。]
⊂ ⌒ つ
エンデバウア━━━━━/ ( 。A 。) ━━━━━━━━━ !!!
/ /\ V V
(__) (__)
┷┷ ┷┷*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚'
/*
三十日の朝六時更新って事は、一日目はまだ明日のまるまる一日分あるって事かな。じゃあ、他のキャラと接触する事を考えておくか。
*/
そっちの!ここは協力しよう!
お互い、その方がいいだろ!
[警戒しつつ、召喚と転送を間断なく。
ハルナに目配せしながら、足音のした方に声をかけた。]
…ふーん、変わってんな
[手を当てて説明をされると、ハンバーガーを支える手を止めて
自分の頭を言葉のとおりになぞったあと嫌そうな顔をした。
少なくとも、自分はやりたくはないという意思表示だろう]
ジャズ、ってのはよくわかんねーけど
祝詞とか…声明とかはよく聞いてた、気がする
…そういえば、ここは、音がたくさんあるんだな
[足を止め、きょろ、と辺りを見回したあと
音に耳を済ませるように目を閉じた]
夜?
よくわかんねーけど、どっか面白いトコなら付き合う
でも、その前に
[話を、と言うつもりだったのだろうか。
aの音で唇の形を止めたまま、耳に手を当てて何かの音を確認する]
/*
>>391
>いにしえの機神の乗り手とお見受けする。
漢字だとやっぱり読みにくいかしらん。こういう時ルビが欲しくなるのよねえ。まあルビがあったらあったで色々凄い事になりそうな気もするけど(笑
*/
― 廃工場 ―
[年のころ、蒼真と同じくらいだろうか。
青年の声にイステはこたえた。]
その提案に賛成する。
[蒼真の事は――見上げて。
名乗るなら彼に任せようと、いう態。
蒼真は頭をがり、と爪で掻く。
声を聞きながら、手首に添えた手はそのまま、]
――私はイステ。
――私は歌う。
[中空に、手を差し伸べた]
こちらも同じだ!“終焉”を阻止したい!
だから今は協力してくれ!!
[転送されながら、男の声を聞く。]
この状況があんたの言う“普通”とか“平穏”に釣り合ってるか?
現実と向き合え!俺達はとっくに平穏から引き離されてるんだよ!!
3機、か。
[フィリップ自体のHM戦闘技術は本来のものまでは目覚めていない。
しかし、自身の中に流れ込んでくるラミアの操縦に対しての知識は、今までの人生の中では有り得ないものであった]
そのHMが現在いる場所は把握できるか。
出来れば単独で行動しているHMを狙いたいが、それが叶わぬなら乱戦も致し方ない。
[光吸い込むが如き漆黒の機体が、
その姿を現した。
最初は腕。
イステの差し伸べると同じ腕。
蒼の光を、輪郭に纏いながら。
《適合者》と《魂》を、己が裡へと誘う。
その名はヴォルバドス。]
[添えられる手、掛けられる言葉。
そして響くのはイステの謳うような声。]
――……結局こうなるのかよ。
[戦う事になるのだろう。
機神にのり、HMを倒し。
自分の日常が、足元が崩れていく感覚。]
くそッ!
祝詞、なぁ。神官とかがやるあれかの。
[顎に手を当てて、むぅと呻る。その視線は隣を歩く金の髪へと向き、そしてすぐに反対の方向へと落ちる。
シェルナの意外な面について思惑を巡らせたのと、自分もいくつか思い出すことがあったために]
……どうしたかの?
[しかし、脳裏に浮かんだ二つはシェルナの異変に遮られ、霧散した]
……ソウマ。
[指先に力が篭る。ほんの僅か。
今は、有無を言わさずコックピット内へと、導く。
相手の――もう一人のパイロットの声は
乗り込んでいても聞こえるようだ。]
[黒。青。黒。黒。
漆黒と青が其処にある。
鮮やかな、深緑の機神と並び立つ。
圧倒的存在の密度をもってして
呼びかけに反逆の意志を示すもの。
眸の位置、青く澄んだ宝石のようなレンズが煌く。]
[警告を繰り返す中、突然工場の天井を突き破るように大きな影が現れる。]
…二機、中に隠していたのか!?
[思わず、声が出てしまう。
気を取り直せば指示を飛ばすべく通信機を握り締めた。]
抵抗の意思ありと見なし、攻撃を仕掛ける!
各機フォーメーションを崩すなよ?
練習したとおりだ、常に挟み込む様に動け!
たぶん、そう
[祝詞や声明に関しては肯定し、
けれど開いたままだった口は]
聴こえる
[そんな一言を呟いた。
花紺青に僅かに入り混じり始める金色]
機神の声だ
[どこにいるのかもわからない。
何が起きているのかもわからないまま、ただぼんやりと呟く]
どこかにいるんだ
他にも、リュースと同じようなのが、きっと
―コクピット内―
[蒼真のそれは、心の叫びか。]
…ソウマ。
[青のコードに両の腕を絡め取られる前。
イステは僅かに蒼真の腕を撫ぜるように指先を滑らせた。]
――…頼む。
[願う声だった。
ヴン――と、低い唸りと共に、視界は開ける。
スクリーンに映し出された、《戦場》となるであろう場所と標的。
そして、今このときの共闘相手たる機神。]
廃工場付近が、二機。
10分以内の投降を要求するME=08 シグと交信中。
──だが、決裂するだろう。
[スクリーンに映し出されるのは、
漆黒の機体──ヴォルバドス。
続いて深緑の──b6/f。]
三騎目は──…、
[網目のようなネットワークに接続して探る情報。
パイロットの拠点は、ポルッカ ヘヴンベルの宿泊しているホテルとやらになっているが。]
二機と、シグ・・・・・・Endeavourの戦闘用HMか?
[単独で行動しているほうが叩きやすい、しかしEndeavourの人間と接触するのも都合が良い]
リル、2機相手に戦えると思うか。
君の客観的な判断が欲しい。
戦えるというなら、ラミアを廃工場へと向かわせる。
[蒼真は、《適合者》として
理屈でなく理解するだろう。
この機体の特性。
近接での戦いに重きを置いていること。
メインウェポンたるは青き焔を纏う剣。
操縦者の意志ひとつで鞭へと変化する、天青の剣。
――黒と青。
この機体を構成する、
神話の時代の魔導。
それを編み上げるイステの歌を。]
アンタが納得するかどうかなんて、どうでもいいんだよ!
今の自分に何が出来るか、それが大事なんだ!!
いい年して駄々こねてんじゃねぇよ!
[水晶に手を添えながら、戦いのイメージを送り込む。]
[心の中で葛藤を続ける中、
ふと腕に冷たい感覚が流れた。
振り返れば。そこにはイステの視線があっただろうか。
思い出すのは、先ほどまでの会話の一部……
"人間じゃない""実験材料"
"発言権を持っていなかった"
そうだ、自分は確かに言ったではないか。
『イステは、どうしたい?』と。
その彼女が今確かに言ったのだ……
―――頼む、と。]
三騎目、
現在地不明。
[首を横に振る。]
現出している二騎に対して、
三機のシグによる廃工場一斉放射。
シグは、Endeavourの戦闘用HMだが──彼等はおそらく長く保たない。
[こめかみに手を当て、首を傾けた。何かをスキャンするような音が、コックピット内に響く。]
ラミアと我々の接続に異常無し。
二騎との交戦も可能。
[その瞬間、流れ込むのはヴォルバドスの知識。
そして周囲から迫り来る銃弾と言う脅威。
ならば自分は思い描こう。
蒼き焔を纏う剣を。
ならば自分は望み命じよう。
銃弾全てを溶かし斬り捨てる一振りの剣閃を。]
―――叩き斬れ!ヴォルバドス!
判った。廃工場へ向かおう。
シグをバックアップし、可能であれば二機とも撃破する。
またシグの搭乗員には聞きたいことがある。これも確保する。
リル、君の力を借りるぞ。
[ぐっ、と力を込め、スクリーンに映し出された風景の場所へとラミアをジャンプさせるイメージを脳内に作り上げた]
・・・・・・行け!!!
[スズキの命令と同時に、此方のチームも攻撃を開始する。
常に三機が連携するように周囲を移動しながら、断続的に銃撃を続けていく。]
いいか、兎に角確実に当てろ!
捕獲はもう良い、最低でも破壊までは持っていくんだ!
スズキの命令と同時に、此方のチームも攻撃を開始する。
常に三機が連携するように周囲を移動しながら、断続的に銃撃を続けていく。]
いいか、兎に角確実に当てろ!
捕獲はもう良い、最低でも破壊までは持っていくんだ!
―ヴォルバドス/コクピット内―
[ほんの僅か。
イステは眸を細めたようだった。
接続のためのコードが腕に絡む。]
――歌う。
[呟き、青い光が回路を走り、
コックピット内を照らす。
魔法陣のような――]
― 大道路に沿う歩道 ―
[脳裏に残る記憶と目に映る情景を噛み合わせながら、キャスリーンは颯爽と歩いていた。小気味よくかき鳴らされるヒールの音と、風になびく白衣の揺らめき。それらは嫌でも周囲の目を惹いてしまう。しかし当のキャスリーンはそんな視線を全く意に介さない]
あれは……この時代のウォーホースかしら?
[彼女の目を惹いたのは、歩道の脇に一時駐車された中型のオートバイだった。動きを止めていない大排気量のエンジンが辺りに重低音を響かせている。その所有者はちょうど休憩だったのだろう、自動販売機のそばで缶の飲料水を口にしていた]
そこのあなた、私と交渉をする気はおありかしら?
[彼は不幸な人間だ。なぜなら、キャスリーンは既に交渉よりも手っ取り早い手段を学んでしまっている――]
─ 廃工場上空 ─
[現出した時と同様、密度の高い闇に溶け込むような機体の移動。
紅い球形を頭部に抱くHM──ラミアが、滑空するシグ達の背後に現れる。]
何処かに、他に居る……か。
[キシン。そう呼称されたそれが、あの半人半獣のHMとルーツを同じくするものだとは理解した。
思慮深げに、重々しく口にする]
ワシはな、お主らのことがよく分からん。
だがお主らにも過去があり、目的があり、理由があるのはなんとなく分かる。
しかし、おそらくは……どうにも、奇妙な話じゃが。お主は今のこの世界の住人ではあるまい。
[朝の邂逅、突然現れて、そして消えた信じがたい機能を持つ謎のHM。そして、ここまでの道のりでの会話や仕草。
繋げれば、そういう結論より他は思いつかなかった]
なぁ……お主は世界の終焉を止めるという。だがそれは、お主にとってどれだけ大事なことじゃ?
[ヴォルバドスは応える。
その意志に応える。
蒼真。《適合者》の意志に。
鋭く青の眸光らせ、
騎士が如く踏み出し、重さを乗せ。
シグより放たれた弾丸をその一閃が弾き飛ばし
斬撃が射手を裂かんと奔った。]
[第一小隊が廃工場の上を抜ける。
すぐに体勢を翻せば、第二小隊と合わせ6機で2機を囲むかのような配置に。
第一射は効果を為さなかった。
安易には近づかない。
互い違いに旋回し、敵機の正面に2機は並ばぬよう動き、時に浮き、時に沈み、他の建造物も盾にして黒鋼達が断続的な射撃戦を仕掛けた]
[ラミアのスクリーンに飛び込んでくるのは、シグ達に寄る一斉放射の閃光。
滑空するシグ達とは別に、三機がフォーメーションを組んで廃工場の周囲を移動しながら断続的な攻撃を行っているのだが。真紅の双眸が捕えようとするものは、閃光と粉塵の膜の向こうにある二体。]
嗚呼、これは確かに
──古の機神の気配、だな。
この感覚は、
忘れない。
[ぞくりと肌が粟立つような違和感。
類似した形態を有しながら、目的を真逆とする相容れぬ者達。]
──…ッ
フィル。
次の一刃が来る前には、
最前線に居るシグ達の前面に
リフレクトシールドを!
ポルッカ ヘヴンベルが「時間を進める」を選択しました。
いる、覗き見してるのがすくなくともひとつ
[開き、そしてポルッカを見る眸は金と花紺青が半々といったところか。
重たく開かれた言葉を耳にしながら、唇は語る]
わからない
本当は、世界だけじゃなくて
自分のことも、良く分かんねーんだ、けど
[総てにおいて曖昧なのだ。
ただ、わかっていることが幾つかあるだけ]
多分、終焉を止めることが
自分の存在意義なんだ、と、おもう
リュースと、自分の
[耳に当てていた手を下ろしながら、
それが自分に返せる返事だと男を真っ直ぐ見た]
―ヴォルバドス/コクピット内―
……機神と呼んでよい存在の密度だ。
いにしえの――漆黒と赤。あれは。
[どくん。と
無いはずの鼓動が波打つように
体の中心の《コア》が反応する。]
…《終焉》に似た気配…?
まさか。
[シールド展開の命令を出しながら、シグのコクピット全てに通信傍受を行う]
シグに搭乗しているパイロットへ。
我々は君たちを援護する。
但し、この戦闘が終わり次第君たちに聞きたいことがある。
上司か社長への面通りを要求する。
これが君たちを助ける交換条件だ。
呑むなら、今すぐ眼前の2機を撃破しよう。
う、うわ、わああああああーー…ッ!!
[状況に認識と精神が追いつかない。
限界を超えたパイロットの一人が叫び、乱射しながらバーニアを噴かせ――黒鋼の機体が真っ直ぐにヴォルバドスへと突撃した]
―シグコクピット―
…どうしますか、スズキさん。
確かに見たことのない機種ですが。
機体識別信号が登録されてる上に、こっちに手を貸すみたいですけど。
[フィリップの声が上がると同時、ラミアの頭部から薄紅い波紋が放たれ、ヴォルバドスの刃の間合いに居る最前線のシグ達の前で、幾何学紋様のシールドを形成した。]
[シグ達の通信機能傍受する手段は不正アクセスではなく、Endeavour社から直接許可を得てのもの。そして、ラミアの個体識別信号は、向こうに登録されているらしい。]
ふ、ふ。
……彼等、シグとそのパイロット達が
幾ら壊れても私には、何の問題も無いのだがな。
本来であれば、庇う理由は無い。
[フィリップの指示を優先させる。]
[オキセンシェルナの様子に、困ったように頭を掻く。
意味の分からぬ発音と、零れ落ちる金色。
そして、覗き見をする者の存在と、彼女の返事。
やれやれ、と呟いて、細い眼をさらに細めた]
覗く者か。なるほど、面白いの。
敵か味方かは知らんが、警戒はしておかなければな。
[その口調は重く、そして眼光は鋭く]
だが、それよりお主じゃな。
存在意義などという、そんな理由じゃつまらん。面白くない。何一つ笑えん。
新兵なら新兵らしく、願いの一つも口にしたらどうじゃ? 終焉を止めた、先とかのの。
[鈍い、悲鳴のような音。弾ける、雷撃のような火花。
突撃した一機を両断せんとした刃は幾何学の盾によりて阻まれ、難を脱した黒鋼はそのまま隣の廃工場へとその身をぶち当てた。]
[薄紅い壁は、ヴォルバドスの斬撃を阻むと、その刃を取り込むようにぐにゃりと歪んで波打つ。そしてそれに呼応するように、ラミアの頭部にある真紅の円環が不気味に光った。]
事情は君たちの社長に聞きたまえ、我々の事を我々自身よりも知っているだろう!!
[通信を一方的に遮断し、落ち着いた声でリルへと話しかける]
油断も出来なければ余裕も無い、持てる全てを奴らに叩き付ける。
全て撃ち尽くせ、そして灰にしろ。
事情は君たちの社長に聞きたまえ、我々の事を我々自身よりも知っているだろう!!
[通信を一方的に遮断し、落ち着いた声でリルへと話しかける]
油断も出来なければ余裕も無い、持てる全てを奴らに叩き付ける。
全て撃ち尽くせ、そして灰にしろ。
[何が起こったのか。
だが確かに僚機は撃墜されるを救われ、墜落したとはいえ部下の命に別状はないと予想された]
………ふ。
[じとり背中に流れる汗。改めて"未確認の味方識別機"へと言葉を返した]
判った。あんたの救援に応じよう。感謝する。
要望については俺が責任を持つ、今はこの場をなんとかしてくれ。
[何が起こったのか。
だが確かに僚機は撃墜されるを救われ、墜落したとはいえ部下の命に別状はないと予想された]
………ふ。
[じとり背中に流れる汗。改めて"未確認の味方識別機"へと言葉を返した]
判った。あんたの救援に応じよう。感謝する。
要望については俺が責任を持つ、今はこの場をなんとかしてくれ。
[ダンが操る機体が前線から少し退けば
メタルの殻に護られ浮かぶ少女も同じく
3体――否、2体の戦いを観察する形になる。]
『ダン。
増えている水晶。
前回の戦闘で学習した。
鎌とビーム。
一度イメージしたもの。
次回から専用の水晶。
増える。』
[機体にいるダンにメッセージを飛ばしながら
輝く血色を瞳に映す。]
炎陣……こんな感じか!?
[イメージするのは、足元より噴出す炎の壁。
それは己を護る盾となりながらも、
相手を飲み込む奔流ともなって溢れ出して行く。]
──まあ、シグ達が引かなければ、
機神達と共に灰に成るだけなのだがな。
[呟きは紅い闇の中に溶けるように消えた。
髪をかきあげて、フィリップに頷く。]
了解した。
……Tillägg misslyckas
[ぽつ、と小さく呟き金色は消える。
補足出来なかったのは遅かったこともあるだろう]
…路地裏で寝こけてたジジイの台詞とは思えねーな
[軽く肩を竦めて見やり、息を吐き出す。
けれど、その視線がこちらに向いたことに眸が瞬く]
先の願い?
……いや、あんま、こう
ないっつーか
とりあえず下がるぞ!
こんな中にいちゃ損失がでかすぎら。
[全機へと退避の指示を出し、バーニアを全開に救い上げた僚機を抱え空へと上昇した]
[薄紅色のシールドは有機的に蠢きながら、その範囲を広げようとしていた。ギリギリ、後方シグが前線の機体を回収した瞬間、ヴォルバドスから放たれた炎の壁に相殺されたように、或いは、拮抗する事を拒むように、シールドが消える。
かわりにラミアの頭部と双肩から発射されるのは、大砲から放たれたような新しい波動。真紅の巨大な球が円形の波紋を空に残しながら、廃工場の二機を灼き尽くすように向かう。
中空に持ち上がるラミアの片腕には、無機質なロッドが握られている。]
謎の影が「時間を進める」を選択しました。
サラ・ミラーが「時間を進める」を選択しました。
[蒼真がイメージし、命じる。
ヴォルバドスは応え、歌う。
燃え盛る青が黒を取り囲むように咲いた。
それは独特の幾何学模様を内包する、魔導の焔。
バーニアを噴かして離脱する
鋼の機体の脚を、深まる夜を灼(や)く。
剣を包まんとしていた薄紅の幕を飲み込んで、
無効化したようであった。
蒼の眼が深紅を見上げる。]
息を整える隙を与えるな、リル!
一気に畳み掛けるぞ!!
[右手に電流が走る。
体制を崩したほうへとロッドでの追撃を与えるよう指示を出す]
──フィル。
今使ったこのロッドの使い方は覚えているか?
インターフェイスの私だけでは、
この程度しか使えないのだが、
お前、なら……、
[声には僅かに緊張と期待が含まれている。]
この国は平和じゃからのう。
酔っぱらって路地裏で寝こけても、襲ってくるのは銃も持っとらんガキ共くらいじゃて。
[肩をすくめた。詠うような声の意味はまったく分からなかったが、声色からあまり効果を上げられなかったことは察する]
先の願いもなくて、何が戦じゃ。
理想もなく、望みもなく、欲もないなら、それはただの戦争狂じゃ。
何も残らん。戦火と共に自身も灰になって、後に何も残らん。
それは、あまりにも不格好じゃ。見ていてつまらん。
[瞼を伏せ、溜息と共に言葉を吐き出す。
それは遠慮も何もない、残念そうな、失望したような声音だった**]
ああ、任せろ。
コントロールを僕に委譲してくれ、リル。
[右手に電流が走る。
体制を崩したほうへとロッドでの追撃を与えるために神経をロッドへと通わせる。
ロッドがフィリップの意のままに宙を舞う。
攻撃の目標は・・・・・・]
[上空から襲い来る、無数の波動。
それをモニターで把握すれば、唾を飲み込みのどを鳴らす。]
くっそ、この距離じゃ分が悪ぃ!
[流れ込んでくる知識。
それはこの機神……ヴォルバドスが明確な中・近接機体だと言う事を明確に伝えていた。
明らかに此方のリーチの外。
このままでは一方的にやられる。]
―――ッ、飛べ!!!
[飛行できる、確かにそう言っていた。
それに一抹の望みを賭けて、空を駆ける姿を思い描く。]
[ごうん、とロッドが空中を切り裂く。
振られるたびに、その長さは増していき、なおかつ速度はさらに上がっていく。
程なく、そのロッドの奇跡はまるでラミアの周囲に球状のバリアを形成しているかのような錯覚を覚えさせる]
[ヴォルバドスの身を包んでいた焔が
翼に似た形を取る。
青き焔の翼は光の粒子を散らしながら
漆黒の機体は重力の楔から解き放たれたように
操縦者のイメージするまま、空へ舞い上がる。]
[刹那、ロッドの動きが停止する。
既にロッドはラミアの周囲を幾重にも周回する程に伸びていた。
そしてラミアの右手がロッドをヴォルバドスへと勢い良く振り放つと、ロッドは巨大な鎌を天空から振り下ろすかのように、ヴォルバドスの脳天へと拘束に凪ぎ降ろされた]
―ヴォルバドス/コクピット内―
――ッ… !
[緋色の奔流がスクリーンに映し出される。
腕に絡みつくコードを流れる青の光が明滅する。
深緑の機神も、己がことに精一杯であろうか。
青。黒。赤。赤。赤。黒。青。
目まぐるしく夜を侵す。]
……ぁ、
[黒黄のピタリとしたスーツに包まれた胸を上下させて、リルは息を零す。]
了解、ロッドのコントロールを
パイロットに委任。
[舞うロッドが、空を切り裂く音がコックピット内にも響く。
対抗機が飛翔するようだとはインターフェイスが伝えるまでも無かった。]
――ソウマ!剣を!!
[彼の反応が早いか。
どちらだろう。]
させるか…ッ!!
[コードの絡むイステの腕に、
ヴォルバドスに描かれると同じ
奇妙な青光を帯びた幾何学模様が奔る。]
ふーん
…そういう、もん、なのか
[余りぴんと来ない。実感がないというほうが正しいのかもしれない。
そのうちに、男の言葉によって視線が下を向く。
わかっていないというのがありありと見える様だった。
叱られた犬のようでもある]
しょーがねえじゃん
不恰好でも、何でも、今はそれしか
[金色の長方体を手にしながら、俯いたまま呟く。
耳に届く機神たちの響きだけは確かに理解しながら]
他に…何にも知らねえんだよ
[曖昧な記憶を手繰り寄せたところで
他に何も出てこないのだと伝えることは出来るのか、さて**]
[だが、その斬撃はヴォルバドスが空中へと飛び上がった事と剣で防いだことにより目標から逸れ、腕の装甲を削ぐだけという結果になった。
]
……イステ、一気に逃げるぞ。
出来るか?
[状況は不利。
剣を構え敵を見据えながら、声を掛けた。]
っ…、
[僅かに眼を眇める。だが、すぐに頷いて]
了解した。
――この場より離脱する。
[イステの声は命令。
モードを切り替えよと命ずる。]
[ヴォルバドスの剣はロッドの斬撃の斜線をずらし、ヴォルバドスの肩の装甲を切り裂くのみだった。
しかし、振り下ろされたロッドは驚異的な速度でその軌道を変え、ふたたびヴォルバドスへ襲い掛かろうとする。
しかし]
[力の奔流に呼応するように、ラミアのコックピット内の光が緋色に点滅する。]
──…ッ ク
向こうの上昇速度と合わなかったか。
幸運なヤツめ──。
[逸れた残りの大きな力は廃工場を刹那に光の奔流で覆い尽くす。]
緑の機体はまだ下方に居る、が?
[緋色と青が弾けぶつかり合おうとする
その刹那に、
ヴォルバドスは
一瞬身を引くような動きを見せる。
漆黒に浮かび上がる魔導の力秘めた
青の幾何学模様。
恐るべき速度で襲い来る
深紅のロッドの軌跡を紙一重でかわし]
・・・・・・くっ。
[右腕の赤い光の筋が強く輝くと、フィリップの右手は麻痺状態となった。
その結果、ロッドも動きを止め、だらんと垂れる]
まだ、ラミアのご機嫌が斜めのようだ。
すまない、ラミアのコントロールをリルに戻す。
[左手で右腕を押さえる。ふう、とため息をつきながら背もたれに自分の体重を預ける。
赤い光はなりをひそめ、力を込めた右腕の中指がぴくり、と反応した]
[モニターにはもう一機の影が映っている]
まだ操縦に馴染んでいないようだ。
今日はここまでにしよう。
なに、リルさえいれば戦えるという事がわかっただけでも収穫だ。焦る事は無いさ。
[ヴォルバドスを
青で描かれた巨大な魔法陣が回転しながら取り囲む。
そしてそれは瞬く間に収束し、
眩い光がはじけ――
廃工場の上空から、
漆黒の機体は離脱した。]
コントロール再委任了解。
ロッド機能縮小変換。
[ラミアに追撃指令を出してから。
僅かに眉を寄せて、身を乗り出す。
背もたれに身を預けたフィリップの額に、手を当てた。]
ッ、フィル。
大丈夫 か……。
[それは一瞬の隙。
眼前の黒い機体の腕が動きを止めた瞬間、
操縦桿を握り締め一気に叫ぶ。]
――……今だッ。
[思い描くのはこの場から消え去る自分自身。
そのイメージにヴォルバドスは呼応したか。]
―ヴォルバドス/コクピット内―
深緑の機神。無事を祈る。
[段田と彼のインターフェースへ向け、
離脱の間際に通信を送った。
見る間に戦場は遠のいていく。
コードをいまだ体に絡みつかせたまま、
眉を寄せ、肩口を手で押さえる。]
[不吉な真紅の真円を描いたロッドは長さを初期状態へ戻し、中空に浮かび上がる。散弾銃の要領での照射は、下方に居る緑の機体へ向けて。
ヴォルバドス へ向けては、再びラミアの双肩から砲弾が放たれるが──。]
ああ、大丈夫だ。
だがリルには情けない姿を見せてしまった。
[額に当てられた手が心を鎮めてくれる]
次はもっとやれると思う。
― 廃工場上空→ ―
[戦場から暫く離れてから、
シートに沈み込む様にして大きく息を吐く。]
――すまない、機体に傷を……ッ!どうした!?
[振り返れば、肩を押さえているイステの姿。
驚きと心配から、つい声を張り上げる。]
―ヴォルバドス/コクピット内―
…ソウマ。
――無事か。
――無事 だな?
[離脱した先は、何処であったか。
蒼真の無事を確認すれば、どこか安堵したように。]
…問題はない。感覚連動があるだけだ。
まだ切り離しがうまくいっていない。すぐ、塞がる…
[蒼真は見るだろう。
ヴォルバドスが傷ついたのと同じ、
肩口の辺りに傷が走り、青色の体液が流れるのを*]
……黒蒼が、
消えた、か?
──奇襲の可能性。
ラミア、黒蒼瞬間移動圏外と思われるエリアまで一旦、上空へ。
レーダ感知、
機神反応消失。
黒蒼のそれが退却であれば、
こちらもこのまま──引く。
[額に触れる手はそのままフィリップの頬に伸びて。
ラミアとの接続は継続したまま、彼の顔を上から覆い被さるように覗き込む。]
……悪く無い。
腕は後で見る。
馬鹿かっ!俺なんていいんだよ!
……とにかく何処かに下りるぞ!早く!
[傷口から流れ出る体液。
その明らかに人間ではない色を視認しながらも。
とにかく下りる場所を必死で探していた*]
[上空からb6/fの方角へ放たれる最後の一弾は、さしずめメテオライトの落下にも見えるか。砲撃の効果を軽スキャンして、ラミアもまた真紅の虚空へと掻き消える。]
・・・・・・ あっ。
[リルと初めてあってから、いつも顔が近かったり、リルがぴたりと寄り添っていた気がする。
呆気にとられていたというか、気後れしていたというか。そんな部分もあったのだろうが、それ程意識していなかったのかもしれない。
しかし、何故だろう。今は気恥ずかしい。
すっ、と視線をそらす]
あ、ああ。頼む。
…──何だ。
激しく痛むのか。
違和感が有るなら、それを言え。
[逸らされた視線を追い掛ける。インターフェイスの椅子から降りて、フィリップの傍にしゃがみ込んで、至近距離で顔を見詰めた。]
わっ。
そういう事じゃない、べ、別にこれといって負傷をしているわけでもないし、体調も至って万全だ。
心配をかけるような事は何も無い。
[くそっ、余計な記憶め。心の中で独りごちる。
少し体を引きながら、リルとにらめっこをしながらそう告げたが。
最後の最後で耐えられなくなり、また視線だけを左にすっとずらしてしまった]
[じ、とにらめっこをする事数十秒。
視線が逸れた事に、軽く眉を寄せて、フィリップの頬をムニと摘んだ。大丈夫だと言う腕に視線を落とすが、起動能力を落としているコックピット内は徐々に暗くなりはじめていて、良くは見えない。]
……ふむ。
降りてからか。
私も大丈夫だ。
今日の戦闘状況含めて、
おそらく何の問題も無い。
あの工事現場もしくはまた別の着地地点と、
Endeavourのラボ、どちらが良い?
[それから、ラミアは着地地点に選んだ場所へ到着したのだろう。
降りる前、闇の中、ふと思い付いたようにフィリップの額に、まじないのようにくちびるを落とした*。]
[中核研究所へ連絡を取る。]
私だ。ああ。大丈夫だ。
シグのバージョンアップは進んでいるか。予定より投入が早くなるかもしれん。
…いや、実地での想定外の問題は今のところ報告されていない。方向性はいいだろう。
中でも操作性の向上は緊急の課題とする。コックピットの安全性はさすがに力を入れてきただけあってこちらも現状では確保できているようだ。だからと言ってこれをないがしろにしていいわけではないぞ。今のシグで一番確保が大変な部品は操縦者だ。彼らを死なせるようなものは作るな。
武装は安全性の担保が取れたものから訓練機へ回しておけ。そちらで実用性を確認でき次第実地へ投入させる。急げよ。
…私はしばらく社の仕事に追われることになるだろう。可能な限りそちらで問題を解決しろ。頼むぞ。
[通話を切る。]
―社長室―
…く。
[眠気が襲い来る。
「サラ」へのバトンタッチが迫っている。]
[視線を逸らした刹那、頬を指でつままれ引っ張られる。
彼女はどういうつもりでこの仕草をしているのだろうか。それは判らないが、こんな光景に対して郷愁感が胸をよぎる。
甘んじて受け入れながらも彼女の質問に答える]
Endeavourにしよう。
会わなくてはいけない人物がいる。
[サラの事だ。
Endeavourのラボ社のシグがこちらと同じ目標と戦っていた事で、さらに彼女への疑惑は深まった。
年が離れた従兄弟で、しかも社長であるサラとは少し話しづらい関係であったが、彼女と話さなければいけない]
[「サラ」と自分は記憶を共有しているが、取り出そうとする記憶しか取り出すことができない。だから「サラ」は中核研究所やMEなどに関する記憶を効率よく扱うことができないし、「僕」は「サラ」のようにうまく社を運営はできない。
ただ、特に「サラ」は「僕」の記憶をうまく使えない。
「僕」と「サラ」では記憶容量が違いすぎるからだ。]
でも、今のところ僕らは、ギブアンドテイク…
[椅子に腰掛ける。]
−Endeavour社ラボ−
[着陸を要請する。
シグのパイロット達に話は通っているのか、それともこのラミアがこのラボに配置されていたからか。歓迎とは言わなくとも警戒される事は無かった。
ラボの天井は、まるでラミアを受け入れるかのように穴が開いていた。
誘導どおりに穴を通過してラボへと着陸する。
それと同時に、サラへと電話をかける。コール音が鼓膜に伝わってくる]
・・・・・・正解です、サラさん。
単刀直入に言います。
何故、僕の傍にリルがいるんですか。
そして、何故僕はラミアという名のHMを操縦出来るんですか。
・・・・・・そして、僕は一体何者ですか。
…まず、ひとつめ。それは「リル」に訊きなさい。
と言っても、女の子にそんなこと訊いたら、それはそれは怒るかもしれないけれど、ね。
ふたつめ。あれは誰にも動かせなかったのよ…今まではね。
詳しく調べたいから、うちの施設へ来て。
みっつめ。…それは、あなたしか知らないことだわ。
ま、会って話しましょう。
今色々と忙しいから、ちょっと時間がかかっちゃうかもしれないけど…我が社謹製の高速ヘリで会いに行ってあげる。
判りました、お待ちしています。
[そう告げて、電話を切った]
リル、一度ラミアから降りよう。
少しサラさんと話をする。
[そう言ってリルへと振り返る。
不意打ち。
感情の波が、押し寄せる]
[だめだ、この感情は本物ではないかもしれない。
そんなものを、リルにぶつけてしまうわけにはいかない。
せめて真実を。過去の全てを取り戻すまでは・・・・・・
そう思いながら、自制をしていたつもりだった。
しかし、気が付けば。
闇の中、リルの腰を引き寄せ、彼女の首筋に顔をうずめていた**]
[不安と言うのか、違和感はある。]
……──
フィル。
私は、ずっと、
お前のものだった。
お前のものだった──はずだ。
[フィリップの腕の中、密着する身体。
白い喉だけを僅かに反らせて、せつなげに息を零した**。]
― 廃工場 ―
[鎮火に向かっているとは言え、まだ焦げ臭い。
幸運なのは、延焼を起こすほど脆弱な素材で
廃工場がつくられていなかったことだろう。
爆発を起こす機械が無い事も幸いした。
それでも、周囲には幾つもの弾痕。
着陸したままのb6/fも、多くの傷を負っていた。]
…。
[少女を覆っていたプラストメタルが自動解除される。
機体を保つエネルギーも、残りわずかだろう。
光の苔に変わり始めるb6/fを眺めながら
ただじっと、少女はダンの転送を待っていた。]
[最後の重圧の前に割って入った通信をメモリーに登録。>>493
適正ランクの決定及び、次回遭遇時の対応を想定。
紅色の機体の危険度を数値化。
行動分析。適性三機体を庇うようにシールドを展開。
目的は不明。
適性度78%。]
終焉の可能性もある。
しかし。
[蒼黒の機体と互角。
世界を脅かす出力を秘めているか算出...エラー。]
[ビーム発射時の燃費効率を計算。
柔軟に使用可能な武器への転化可能性……算出、修正。
段田弾の武装イメージパターンを計測。
有効なアドバイスは...
... 警告。
エネルギー不足。
演算を中止シテクダサイ。]
……
[シトクロムe6の可能性の伝達。
及び段田弾の士気向上。
...警告。
操作の修練。
...警告。
工程算出。
...警告。
メモリープロテクト。
開発者キーの解除を試みる。]
[ilkesanl;d5475lkvj,mmjdlzbp:fxhis,m
lihgseak,k389ujkksd:@c57sry8934jh,jkljh
089ghkl,jkdz98j,.jh9d8nl/bio9d9jkjkdfi8hn.,
ioweuijkw4k,m,sdl-0573sduyujjjxkhdfg,op90kj
8jisekh98nildj98iwnlckjklnk[@sop65146432jui
li ....]
[動力部≪インターフェイス≫に過負荷を検出。
エネルギーが喪失シマシタ。
予備エネルギーに切り替え、休止モードに入リマス。]
リルが「時間を進める」を選択しました。
―上空―
[星、煌めき始める空を
黒く青い巨人が行く。
操縦者――蒼真の意志に応え、
なるたけひとの目につかぬ場所を探して。
やがてヴォルバドスは、
市街地から少し離れた公園の上へと空中で停止する]
―――…
[破損率。
深紅の機神の推定能力。
残エネルギー量。
諸々の情報を現す半透明の文字列が
イステを取り囲むように浮かび上がり、青い眸の奥に映り込むが―――]
…ソウマ。
ここで。
[彼は急かすだろうか。
イステはコードの絡む手、
青に濡れていないほうの手を差し伸べて触れ、
―――転送。
人通りまばらな公園の一角に、
蒼真とイステは降り立つこととなる。]
[夜に青と黒の機神。
蒼真とイステを守るように
巨大な手が降りてくる。
伸ばしたイステの白い指先がヴォルバドスに触れれば、巨体は燐光に包まれ、見えなくなった。]
………気に入らねぇなあ。
[自動販売機のボタンを押す。ガコン。いい音を立てて缶コーヒーが落ちる。
正体不明の識別登録機はすでに受け入れられた。
パイロットの社長への面会申請さえ、それがすでに約束されていたかのようにすんなりと通った。
――色々と説明を用意していたが、全て不要だったほどに。
経緯の説明は、未だない。
未確認HMの格納されたハンガーへも、立ち入りが禁じられた。
会社のやる事に文句はない。だが、不満は募る]
やれと言われりゃなんでもやるがよ、やっぱちっとくらいの説明は欲しいわな。
[缶コーヒーを取り出すと、待機部屋へと戻った]
おう、まあ言いたい事は判るからいいぞ。
[どっかりと椅子に腰を下ろす]
思う事はあろうがまずは先の戦闘のデータ解析を進めてくれ。
なんであろうとも、俺達のやる事は変わらねぇ。
[即ち――会社の利益となる事を]
― 夜/公園 ―
[夜の公園の一角。
周囲に人の影は無く、疎らに配置された街灯の光だけが照らす中。
体温の感じないイステの腕を握り、引き寄せる。]
いいから早く怪我を見せろ!
[半ば叫ぶように、言葉を発する。]
― 夜/公園 ―
っ…、
[引き寄せられ、
痛みにかほんの僅か眼を眇めた。
肩を押さえていた手をずらす。
傷に滲む青い血――と、ひとが呼ぶものは薄暗い街灯の下でもはっきり確認できただろう。]
…そう急かずとも
大きな問題は、ない。
[蒼真とは対照的に落ち着いた声色であった。それが当然というような。]
/*
公園はきっと、広い、公園。
ソウマの過去を聞いたりできるのかイステ。
ところで参加者一覧が
飴アイコンまみれで
ちょっとびっくりした。
――……なんで。
なんでそんなに落ち着いてんだよ!
[流れる青い血を、破った服の端で拭う。
そこまで深くはないが、決して軽い怪我ではなかった。]
怪我したんだぞ!?
しかも戦闘で、機神が破損したら自分も怪我をするなんて……そんな馬鹿な話があるか!
[落ち着いた声が、何故か気に入らない。]
――何故?
[瞬く。傷は拭われるに任せていたが
そっと止めるように手を重ね]
問題ない、傷は修復はされる。
そのようにできている。
[傷は確かに、塞がり始めていた。]
…、…
インターフェースである私が傷つくのは、
ヴォルバドスとの感覚共有に起因している。
共有することにより動きの精度が上がる。
必要だと判断したが
切り離しがうまくいっていなかったのも
また事実だ。
ッ……。
[その言い分に思わず言葉に詰まった。
傷口は徐々に、だが人では考えられない早さでふさがっていく。
重ねられる手、触れる肌。
もはや何回も感じている、低すぎる体温。]
修復だとか、必要だとか。
そういう問題じゃねぇだろ……。
……――では、
お前は何を問題にしているのだ、
ソウマ。
[ごく僅か、首を傾けるような仕草。
表情は余り動かないが、何処か困ったようにも見える。手は、振り払われなければ重ねたままだ。]
……痛かったんだろうが。
[確かに、痛みに顔を歪ませていた様だった。
搾り出すような声とともに、
重ねられている手を取り、握り返す。]
苦しかったんだろ?
なんでそれを問題にしねぇんだよ!
辛かったら逃げればいいだろうが!
避けて通って、危険のない道を進めばいいだろうが!!
―――なんで、自分から……
死にに行く様な真似するんだよ。
−夜/ホテル付近表通り−
…他に、何にも
[ぽつん、と繰り返す。
澄んだ金色を手に小さく息を吐き出した]
何にも
[考えたことがないのか、それとも忘れているのか。
世界にもうまく馴染んでいないことはわかっているし
欠落したたくさんの記憶はどうやったら帰ってくるのかもわからない]
……ちょと、歩いてくる
[ホテルの外壁を見上げ、これが目印だと記憶する。
それからポルッカに背を向けると、少しだけ足早に踵を返した]
…、――
[蒼真の剣幕と叩きつけられる声に
イステは眼を確かに丸くして]
…、…ソウマ
[何と謂うべきか。
唇を薄く開いて逡巡するような間がある。]
…避けて通る、という選択は
私の中に ない。
痛みにも 意味がある。
…私の痛みを問題にしながら どうして、
[手に触れていた指先を、
そろりと頬の辺りに、伸ばした]
お前の方が、
痛そうな顔をしているのだ、…ソウマ。
/*
欠落した部分は適当に作っとかないといけないことに気づいた。
どーおすっかな。
って言うか投票どうすっか な − 。
−夜/通り−
[ショートブーツの爪先が、カコン、と小石を蹴飛ばす。
それは、街路の植木の中に飛び込んで見えなくなってしまった]
不恰好、かー
[呟く。そのまま空を見上げる。
人工の光、空を飛んでいく飛行機の光。
この街の空は、酷く明るいと感じる。
沢山の音、沢山の人、それなのに感じるのは]
…さびしい
[独りぼっちになったような、そんな気分。
記憶の淵で淡く揺れているのは、星の光。
今よりずっと暗くて静かな夜だった───ような、気がする]
[『蒼真、父さん達は医者なんだ。
たしかに危険かもしれないけれど……。
沢山の人が傷付いてるのを放っておくなんて出来ない。』
『そんな事をしてしまったら、僕達が医者という道を選んだ意味がなくなってしまう。
だからね、見て見ぬふりをして放っていくっていうなんて選択は、父さんと母さんにはないんだよ。
この危険には……意味があるんだ。』
『大丈夫……半年もしたら戻るさ。』
――……そういって。
困ったような笑顔で駄々をこねる俺の頭を撫でた。
それが、最後。]
[かこん。もうひとつ石を蹴る。
今度の石蹴りはうまくいって、二度、三度、と
人の間をすり抜けていく。
六度目の蹴りで側溝の隙間に挟まってしまった]
願い
[なんだろう。歩きながら考える。
もう少し記憶の欠片が残っていたら、わかるのだろうか。
でも、記憶なんてものはもうさっぱりだ。
まるで、必要最低限のこと以外は与えられていないかのようでもある。
リュースが言葉でも喋れるものなら聞くというのもあるが]
わっかんねえよ、くそジジイ
[昔はわからない事をどうしていたんだろう。
かすかに唇を尖らせながら思い出そうとするのだけれど]
そんな簡単に、見つかるわけ、ねえだろ───────!!!
[往来であることも忘れて、遠慮ない腹式呼吸。
気づいたときには遅く、人々の視線が
こちらに向かうのがわかる。
慌てて持ち上げた指先から、ぽたん、と雫の落ちる音。
金色は街路の舗装に落ちて染みこむ。
ショーウィンドーの前、大光量のそばであったことが幸いと
考えるよりも先に走り出して路地裏へと引っ込む。
とりあえずはホテルまで戻ることを優先しながら、
その中で気づいたことがひとつ]
…こうなったら、意地でも見つけてやる
[自分に与えられている義務。終焉への反逆。
与えられているそれが一先ずのゴールテープだというなら
その先に何を見出すかは、まだ───いくらでも**]
似たようなもんだろうが……。
[死ににいくわけではない。
それは両親も同じだったはずだ。
死のうとして戦場に向かったわけではない。
……それでも、戻ってこなかった。]
嗚呼。
忘れてた古傷抉られたもんでな。
[揺れる眸を真っ直ぐ見ながら。
小さく舌打ちをする。]
―――なんでまた、こんな……。
違う。
私は―…、…
[形よい眉を少しだけ寄せる。
傷はもう、薄皮で塞がっていよう。]
使命を果たすまでは、
戦わなければならない。
だから。死にはしない。
死ぬわけにはいかない。
お前も死なせはしない。ソウマ。
――古傷?
なにが、あった。お前に。
……。
[死なない、死なせない。
信じられたらどれ程楽だろう。
だがどうしても、楽観的になれなかった。
過去に失ったという事実が
希望的観測を過剰なまでに否定する。
それでも……きっと縋りたかったのだろう
自分より目線が低い彼女の頭を、
そっと触れるように撫でた。]
――個人的なつまんねぇ話だよ。
気にする必要なんか、ねぇさ。
…?ソウマ…?
[動きの少ない表情に、
やや狼狽えたような色がさす。]
何故、そのように、触れる。
[イステはゆるく己の手を握りしめる。]
…お前が言葉を荒げるほどのことが
つまらない話だとも、
気にする必要がないとも
私には、判断できない。
すまん。嫌、だったか?
[頭に触れていた手を引っ込めるようにして、
本当につまんねぇぞ、と前置きをしてから口を開く。]
……親父は一言でいえば自由な奴でな。
「思った通りにやれ」
「自分の世界は自分で回せ、他人に乗っかるな。」
が口癖だった。
俺もそんな親父が好きだったし、俺自身もそういう風に育ってたよ。
[どこか懐かしむように、
少しだけ笑みを浮かべる。]
でもな、ある日他の国で戦争が起こった。
……医者として放っておけなかったんだろうな。
いくら周りが止めても聞かなくてなぁ。
お袋と一緒に行っちまったよ。
――……そして、帰ってこなかった。
[静かに目を閉じて、夜空へと顔を向ける。]
周りの皆は悲しみながらも言ってたよ。
「普通にしていれば、危険な場所にいかなければ。」
「皆の言う事を聞いていれば。」
……本当にその通りだ。
変な信念やこだわりなんか捨てて、普通に暮らしてれば死ななかった。
俺も、独りにならなかった。
誰も不幸になんてならなかった!
[最後の言葉だけすこし声を荒げた後。
気を取り直すように軽く頭を振る。]
周囲と違う事をすれば、不幸になる。
普通と違う事をすれば、危険がある。
だから、俺は群の中で「普通」に生きる。
不幸にならない為に、誰も不幸にしない為に……な。
[最後に頭をガリと掻いてから、大きく息を吐いた。]
―――それだけの、話だ。
それは違う。
拒否の意味ではなく。
[けれど、離れていく手にはそれ以上は言葉を重ねない。語られ始める蒼真の過去に、イステは耳を傾ける。
街の中心部から外れたこの公園では、人々のざわめきも遠い。]
・・・・・・!
[音にならないため息が漏れる。
ついさきまでそこにあった現実。それはすでに瓦解していた。
まるで遠い記憶であるかのように。そして自分とは乖離しているはずの見知らぬ”フィリップ”の影が自分に入り込んできている。非現実的な記憶と、湧き上がる理由の無い感情。フィリップという個体の中は矛盾で溢れかえっている]
―夜/公園―
「普通」の中にあったものも
否応なく戦いに巻き込まれる世界になりつつある。
「終焉」を、退けなければ終わる世界。
[死したこと。孤独。ひとり。
ひとではない身であるイステは、智識を組み合わせて想像するしかない。もう片方の手で蒼真の腕を掴む。]
ソウマ、お前には――
《適合者》たる所以がある。
己の信じるものへ、信念のまま進んでいく、
想いの強さ。私たちにはそれが必要だ。
今、話しに聞いたお前の父は、
そのような者であったのだと私は推測する。
ソウマ、今、お前は ――
[人間という存在をハードウェアに例えるならば、肉体はマザーボードおよび筐体、思考能力がCPU、記憶がメモリ、経験がソフトウェア、そして記録がハードディスクだと考えている。
本来ならば記憶領域であるメモリの中にある大事なものをハードディスクに記録していくのだろう。
しかし、今の自分は違う。メモリとハードディスクが全くリンクしていない。現在のメモリの中に存在する情報には行き場がなく、霞となって消えていくのみ。しかしディスクには記録されているのだ、自分が記録していないはずの記憶が。
未知のアプリケーションが起動し、勝手に演算処理をこなしていく。
経験の無いデータを拾い上げ、何事も無かったかのように再生していく。
いや、今までもそうだったのかもしれない。ハードディスクの入れ替え後も入れ替え前も、メモリにあった記憶がが記録されたディスクなど存在していなかったのかもしれない。
自らインストールしたと思っていたソフトウェアも、それは幻想で他の誰かが勝手に仕込んだ物だったのかもしれない]
[左手が、その掌の感触を味わうために軽く握り込む。
ああそうだ、フィジカルハードディスクだけは真実だ。今フィリップ・ミラーという存在がここにいる。これだけは記憶してもいい。
では、魂は?オペレーションシステムは、一体何なのだろう]
[改めてリルの顔を見つめる。
愛しい。
愛しい、のか。
愛しい、はずだ。
愛しい、と言うべきなのだ。
・・・・・・・ 何時僕は、リルに恋をしたのだろうか]
[恋をしなければ、愛しいと感じてはいけないのか。
恋をしたという記憶がそれ程大事なのか。
恋をした事が無いのか。
そもそも、フィリップという個体にとって恋とは何なのか]
[リルの肩を掴む。その手はリルを引寄せるでもなく、かといって遠ざけるでもない。ただ、そこにいるリルという存在の肩を掴み、彼女が現在存在する座標を理解したかっただけなのかもしれない。
考えるのを辞めて、沈んでしまえば楽なのかもしれない。今ある全てが正だとして、受け入れる事も大事なのかもしれない。
人間の記憶とはそういうものだろう。記録されたものが記憶の完璧な再現である可能性は低い。そうやって人間は自分に都合良く自らの人生を蓄積し、構築していく。現実から逃げているわけではない、それは現実と向き合い付き合っていくという知恵なのだ。人間という存在は、全てを虚飾ないまま受け入れて生きていくには脆弱な生物だ]
・・・・・・ すまない。
[ぽつり、と呟いた。
リルを抱きしめることを拒絶したわけではない。
敵を倒すことを拒否するつもりでもない。
ただ、今の自分という存在が、まるで霧の中にいる迷い子のような存在で、ただこの霧を抜けるための目印として何処に続くか判らない地面に敷かれたレールの上を、ただ漫然と歩いて行るだけなのが許せない。
そんな状態で、何故僕はリルを抱きしめられるのか。抱きしめる権利があるのか]
[目が覚めた時に、自分がどこにいて何が残っているのか。
何もかも失ってしまうかもしれない。
今思い直せば、自分を思ってくれるリルと、従兄弟のサラ、そして現実の准教授という地位が手元に残る。寿命が尽きるまでそうやって生きて行くことが幸せなのかもしれないし、人はだれもそうやって生きていくのかもしれない。
じゃあ、それが幻想で、現実のフィリップはこの太陽と月の元、既に孤独なのだとしたら。
知らないことは幸せなのか。
知ることが不幸なのか。
だったら、僕の中にあるフィリップという名の誰かの記録の中では、リルとどうやって恋に落ち、そして古のHMに憎悪を燃やしたのか。
今の自分だけが空虚な事に気がついてしまった以上、ここで停滞したくない]
[リルの肩からぬくもりが伝わってくる。
僕とリルの距離はゼロなのに、僕の心はリルという存在から遠く離れた場所に存在している。
辛い。
共に居たいと、安息が欲しいと魂は叫んでいるのに、それが僕には出来ない]
[コクピットのハッチが空き、ラボの蛍光灯が刺し込む。
眩しくて、目を細める。
だがその光は、まるで自分が今いるトンネルの出口のような気がした**]
/*
ログ読み読み。
>>487 >>498
お。FSSのバックラッシュみたいなのがあるのかな。
>>506
まあパイロットが一番高価なのはそうなんだけど、こういう発言を見ていると割と人間的にまともっぽい感じだなあとか。
>>543
オキセンシェルナは割と人間くさい所があるっぽい。正体はなんだろうなあ。
*/
/*
>>547
従軍医? いや、国境無き医師団とかそっちの方かな?
>>550
ふむ……。どうだろう。拾えるかな?
>>557
やっぱり国境無き医師団辺りっぽいな。
*/
/*
「コンゴウ」は「混合」の意味を含む事にしました。
※さっき突然思いついた。
※後付ですね、わかります。
*/
― 夕方/Endeavour社入り口 ―
[爆音が鳴り響いて、受付嬢たちは顔を見合わせた。何事かと訝しむ彼女たちの前に、白衣を羽織った女性が颯爽と姿を現す。その上着の下は相変わらずパジャマのままだ。
そんな異風の身なりを気に留めることなく、キャスリーン・ロンズデールは軽やかにカツカツと足音をたてて受付へと向かう]
HMについてお聞きしたいのだけれど。
「はい、技術部担当へのご用件でしょうか? アポイントメントはおありでしょうか?」
いえ、そういう事ではなくて。そうね、HMの歴史について、少し尋ねたいの。
[キャスリーンは受付嬢からパンフレットを渡されて、Endeavour社とHMの歴史について説明を受けた。元気の良い受付嬢の軽快な口調は耳に心地いい。特にHMについて「画期的」だと言って胸を張った様子が小動物のようで、本来の目的を忘れそうになる]
画期的……やはり最近までこれに類する技術は無かった? 「終焉」も「機神」も喪われて時を重ね、そして今「機神」だけが……? とすれば、それは何のため?
[思考を整理する。散乱した推測の切片をふるいにかけ、まとめあげて三つの可能性へ収束させる。はたして正解は「敵」か、「味方」か、「偶然」か]
此処の「王」は、どんな方なの? どこにいらっしゃるの?
[「王」という言葉に戸惑いつつも受付嬢の答えた情報は、キャスリーンの思考になんら寄与するものではなかった。不幸なことに、キャスリーンは交渉よりも手っ取り早い、そして大きく危険を伴う手段を学んでしまっている。
彼女を救ったのは、円城寺との会話経験、そして彼の忠告だった。それが無ければ、招かれざる客がサイレンを響かせて現れていたに違いない]
拒否じゃない?
[短すぎる言葉の返答は上手く理解できず。
疑問符を頭の中に残しながらも、
それ以上の発言がなかった事で此方もそれ以上の追求はしなかった。]
―――……。
[その後に続くイステの言葉には無言で聞き入る。
それでもなぜか、視線だけは外すことはできなかった。
平穏など、終焉の前では泡沫の夢。
手の平に止めようとする水の雫程度でしかない。
もしそうだとするならば……
自分は、どうすれば良いのか。
今まで周囲から望まれる普通を演じてきた自分は
その普通が壊れる時、どう生きていけば良いのか。]
つまりこれは悪手だ、と。……さじ加減がわかりませんね。困りました。
[悲鳴と怒号を背に受けて、キャスリーンはEndeavour社を出た。通り過ぎる人々の視線を浴びながら、まるでおびえる事無くバイクへまたがる。彼女が現代に馴染むには、永い時間が必要のようだった]
[再び、腕へと手が触れる感触。
それが冷静な判断を阻害させると同時に……
冷静と言う仮面に覆っていた、その奥の物を揺さぶっていく。]
―――親父、か。
[父ならばどうしただろうか。
いや、恐らく考えるまでもないだろう。
俺みたいに悩まず進む道を決めた筈だ。]
俺は、どうしたいんだろう……な。
[周囲にとって、「如何したら良いか」じゃなくて。
自分自身は何を望んでいるのか。
やり場のない感情から、握る手に力が篭る。]
/*
■初回処刑が我々だった場合
・円城寺はどうしたいのだろうね?
・まあGM通して聞けばいいか。
・ドメインぐらいは使いたいかな。
・バットスクランダーは標準装備じゃないと苦しそうである。みんな普通に空飛ぶし。
・ついでにバットスクランダーをブーメランにするのはどうか?
・他のPCに「コンゴウの盾」を託すとかどうだろう?
・コンゴウの特性的に、盾辺りの方が有用そうだよね。
・Q:ていうか盾なんかあったんですか?
・A:今思いつきました。
・いや「板」なら設定案にあったけど。
*/
/*
ていうか周りのHM見ていて思ったんだけど、コンゴウの性能ってちょっと駄目過ぎたかもしれない(笑
基本設定だと肉弾戦型過ぎて雑魚敵に近づく事すらできそうにない(笑
*/
/*
風限イステ組がもの凄い勢いで発言pt減らしてるなあ。状況次第では飴投げられる位置に移動する事も視野に入れるか。まあ二人とも三つ持ってるし大丈夫だとは思うけど。
*/
――…ソウマ。
私は、
[眼を閉じた蒼真を見上げた眸に力が籠る。]
待っている。
お前の、答えを。
[微かに体が前に傾ぐ。
眼を閉じ、俯いた。]
−夜/廃工場−
[謎のHMが去った後、ハルナのそばに転送された。]
“終焉”の可能性……。
あのプレッシャー、普通じゃなかった。
……ハルナ?
ああ、そっか。エネルギー、足りないよな。
[倒れ込むハルナの身体をそっと起こすと、瓦礫を背にして隣に座り、頭部を自分の肩にもたれかけさせる。と、空中戦に加われなかったとは言え、初めての本格的な戦闘という極度の緊張から解放されたためか、一気に疲労感が襲って来た。]
俺、も……。
[呟きながら、目を閉じる。次の瞬間には、静かな寝息を立てていた。]
『……疲れていると言った方が適切かな。
彼らは躍起になっているが……私はどちらでも良い。
一度、滅んでみるのも良いかもしれない。
滅ぼした側も、滅ぼされた側も、
それで新たに得るものもあるだろう。
やらせたいならやらせておけば良いものを。
抑制されれば反発する。反発すれば反攻される。
とても自明な不可逆定理を、一体何度繰り返すんだ。
過ちが取り返せないなど、獣ですら知っている。
……まるで狂気だよ。
連脈の先には破滅が先に見えているというのに。
好んで彼らは、同じ道ばかりを歩くのだ。』
『彼らは、私がいずれ出す結論に気づけない。
彼らが私とお前に興味が無いように、
私も、彼らの事など知ったことではない。』
………ありがとう。
[待つ。そう言ってくれた。
自分の希望を押し付けるわけではなく、
あくまで俺の選択を優先すると。
自然、両手がイステの両肩を覆うように動く。]
もうちょっとだけ、待ってくれ。
俺が……俺自身が、答えを出すから。
― 廃工場 ―
[少女の瞳に、うっすらと光がともる。
生命のそれとは比べ物にならない程、脆弱な。]
[予備エネルギーを分解、分解済みの要素を再エネルギー化。
IDPからITPへ。
低電力モードに移行。]
[感覚を取り戻しても、まだ体は動かせない。
自ら触れない限り、何一つとして届かない。
だから、初めに流れ込んできた情報は
とても近くに在る、誰かの熱エネルギー。]
―公園―
…礼を謂われることではない。
[やや俯きがちに伏せていた眸をあげる。
肩を包む体温に、イステはびく、と小さく反応した]
――――、
…待っている。お前を。
[それは祈りのように。]
… ひとの、体温は
随分と 熱いものだ。
[ふと、囁きのような声。
僅かな違いではあったけれど]
私の体温は冷たい。
熱を奪われよう。
[そ、と一歩離れようとし]
お前は、休むべきだ。
場所を探す。
礼を言うべきか、決めるのは俺だろう?
[小さく震えた肩を手の平で温めるようにしながら
真っ直ぐに視線を送る。
離れようと身を引こうとすれば、
少しだけ力を入れて、その場に留めるように。]
俺の我が儘で待ちぼうけさせてるんだ。
少しぐらい奪っても、バチは当たらねぇよ。
――しかし、本当に休む場所をなんとかしなきゃな。
[既に陽は完全に落ちている。
危険を承知で家に帰るか、それとも場所を探すか。
恐らくは後者になるとは思うが。]
/*
うむ、ハルナもいい感じに裏設定を背負っているようだ。
私はもうとっくに吐き出し切りましたけどね!(笑
コンゴウのコックピット、レバー付けようかなあ。なんかガシャコンと動かす何かがあった方がパイロット側もロールしやすいかなあとか、そんな感じ。
*/
/*
風限イステ組がいい具合に交流を深めている感じ。風限がどう変わっていくのか、イステがどう反応するのか、その辺りが楽しみなコンビですね。
弾は猪突猛進的主人公としてそのまま突っ走って欲しい(ぉぃ
直情的にに戦う熱血漢がロボット物には一人欲しいのであります(個人的趣味)。
ポルッカはキャラとして凄く好きだけど、これからどう転がっていくのかちょっと読めない感じ。パイロット勢では唯一の戦争経験者(あ、フィリップは別なのかな)なので、その要素をどう動かしてくるか興味があります。
オキセンシェルナはまだ裏設定を握り込んでいるみたいで、まだまだこれからかなあ。
円城寺は裏設定を抱えているのかすらわからない(素
割と一番読めないキャラであったりとかむむむ。
*/
それは …
お前の謂う通り、だが
[視線が合う。
ほんのわずか瞼を伏せる。
力込められれば
問いかけるように顔をあげた。]
――――、…
冷えると、体によく、ない。
[謂いながらも、
もう離れようとはせず]
望むなら
何らか方策はとれる可能性はある。
ソウマ―――荷物は。
そんなに柔じゃねぇさ。
……ま、これ以上は困らせちまいそうだな。
[そっと肩から手を離して。
最後に髪をくしゃりと撫でる。]
なんかアテでもあんのか?
って、あー……しまったな、荷物か。
[纏めておいたのは玄関に置きっぱなしだった。
まさか急にこんな事態になってしまうとは。]
財布もカードもあるから、なんとかなるだろうが……。
取りに帰った方がいいのか?
[眠ってしまってからどれほどの時間が経過したかわからないが、気配に変化を感じて目覚めた。首だけを動かして、隣を確認する。]
……気の、せいかな……。
[休んでいる様子のハルナを見て、自分も再び目を閉じた。]
/*
>メモ
>今日は深夜までイケる。
深夜までラブラブできるという意味に一瞬取りかけた私の頭はきっと膿んでいる。
*/
気のせい。
判定が困難。
[目を閉じたまま、少女は冷静に状況を整理し始めた。]
転送後ダンが目撃。
停止状態の私。
現在ダンが目撃。
低消費状態の私。
状態は変化している。
しかし。
ダンの違和感知と同一であるかは不明。
――…、…
[離れる手。
蒼真が触れていたところに、自分の手をそ、と触れさせた。]
っ、…
何の、意味が。
[撫でられ、先程より狼狽えが大きい。髪が風に揺れた。]
―――ホテルをとる、
それくらいならシステムを触れば問題ないだろう。
[手があるようだったが非合法じみている。]
必要なものがあるならいくべきだろう。
彼らも今は退いただろうと推測する。
/*
■行動案
・他キャラとの接触
・他キャラが在席している必要あり
・円城寺と会う
・まあ今日は接触しなくてもいいかな(←
・着替える(←
ていうか、フィリップ・リル組と(生身で)接触しなくていいのかなあ。してみたい気もするんだけど。
*/
[休んでいると思ったところで急に喋りだされたため、びくっと身体を震わせた。]
お、起きてたのか。
よく解らないけど、まだエネルギーが足りないってことかな。
どうしよう、夜は太陽光も望めないし、メシでも食いに行く?
[肩にもたれたままのハルナに声をかける。]
礼の一つだ。
……少し気分が楽になった。
[まるで長い間胸につかえていた物が
少しづつ、だが確かに溶けていくような。]
いや、それはなんつーか……。
そこまで余裕があるわけでもないが金は一応あるぞ……?
[犯罪的行為を仄めかす返答に少しだけうろたえて。]
そうだな、取り合えず戻るか。
えーっと、此処からだと近い道はどっちだ……。
稼動停止時。
人間は目を閉じる。
ダンも同じ。
不思議。
[それだけ言うと、あっさりと目を開いた。
身体を震わせるダンの肩から頭を放す。]
ナシ……水分が過多を占める果実。
エネルギー補給には適さない。
それに。
[戦闘の爪痕も真新しい廃工場。
暗くとも、荒れ様は見て取れる。]
交戦した敵性機体と似た形状の機。
先刻の襲撃で投入。
Endeavourに情報が割れている可能性。
移動は賛成。
お前以外に誰に言うんだよ。
[苦笑しながら一つ溜息。]
……本当にヤバくなったら頼る事になるかもしれねぇが。
それは最終手段で頼む。
なんだ、そんな事も解るのか。
[便利なもんだな、と。
歩きだしたイステと共に歩を進める。]
― 公園→自宅 ―
……。
そうだな。
慣れてないせいかもしれない。
[一度眼を閉じて、それから頷く。]
最終手段か。承知した、ソウマ。
地形に関しては調べれば分かる。
網目状に張り巡らされた情報の糸を拝借している。
[ネットへの不法接続も込みであるようだった。]
―蒼真宅へ―
― 夜/街 ―
[キャスリーンはバイクのエンジンを切って、ペットボトルの炭酸飲料を飲んでいた。情報を整理するためと、休憩のためだ。ペットボトルは先ほど手に入れた少量の小銭で自販機から購入した。
その小銭は数度にわたる交渉の末に古の金貨との交換で手に入れたものだ。金貨を貰って喜んでいた少年が後にそれを詐欺だと思ったかどうかは、キャスリーンにもわからない]
/*
自己紹介にあるオキセンシェルナのスペルで検索したら三十年戦争の時のスウェーデンの宰相が引っかかった件。なにか関係があるのかな?
*/
/*
しまった、キャスリーンと接触すればよかったか。
ソウマがなんとかしてくれr
[まるなげ]
ところでソウマ、
私には、お前が冷静にはまるで見えない。
熱血だお前。
― 自宅 ―
[それから暫く歩いて、自宅へと辿り着いた。
こちらに手を回されている可能性もあると警戒していたが、特にそのような事は無かった様だ。
――もっとも、手を出していないだけで監視されている可能性もあるが。]
……よし、これで大丈夫だ。
荷物を纏めておいて正解だったな。
[少し大きめの鞄を肩に掛けて、玄関から出てくる。
これだけあれば多少は外泊が続いたとしてもなんとかなるだろう。]
あとは寝床だな……。
今からチェックインできるホテルがありゃいいんだが。
[もしなければネットカフェやカプセルホテルも致し方ないだろう。]
/*
飴が必要ない速度なのは
絡む相手が相方に偏るからだな。
もうちょっと他とも話してみたいが、ソウマはどうなのだろう。バラバラに行動してみるのはアリ?
ナシも美味しいんだけど、カロリーは低いからなぁ。
もっと高カロリーな食べ物の方がエネルギーになりそう。
確かに、エンデバーの連中がまた来るとやっかいだね。
早めに移動しておこう。
立てる?
[立ち上がって、ハルナに手を差し伸べた。]
ん。
[差し出された手。
解析...メモリーより検出。]
行動に支障はない。
演算機能が著しくやぶへび。
マルチーズではステゴサウルスに勝てない。
[腕の辺りを軋ませながらも立ち上がる。
そのまま、ダンの手に手を重ね、握手をした。]
ああ、大丈夫だ。
今の所は何もないが、それもいつまでか解らねぇ。
早く移動しよう。
[イステを促すように街の方角へ歩き出す。]
一応、宿泊施設が密集してるのはあっちだな……。
もしくは駅前にいくつかって所だ。
といっても、心当たりって程じゃないが。
三つの可能性。「敵」か、「味方」か、「偶然」か。
[情報を整理する。ペットボトルは既に空いていた]
偶然と期待するのは弱気の類でしょうね。円城寺に笑われます。
味方。新たなる対抗手段の構築のため? 「終焉」が忘れ去られた時代、「終焉」の存在を周囲に信用させるのは困難かもしれません。私の体験的に考えても。
だから目的と手段を切り離した? 私が見たあれが余りに脆弱過ぎたのが気になりますが。
敵。ならばあれは対抗手段の研究として? 考えられなくもありません。もしそうであれば、「終焉」の眷属の仕業でしょうか? そんな存在が居るという事実は不安ですが、同時に「終焉」の復活はまだである、という推測も成り立ちますか。
[収束した三つに更に推測を重ねて拡散させる。収束と拡散、そして情報の追記。これらをくり返せば、真実にたどり着くだろうか。
しかしきっと、時間はそれほど残されていない。そういう予感がした]
― ホテル近くの公園 ―
[オキセンシェルナが歩み去って、それを追いかけることはせず、老人はホテルの近くにある公園でベンチに座っていた。空を見上げていた。
この街は明るすぎて、故郷ほど星は見えない。それがありがたくもあり、同時に残念でもあった]
やれやーれ、じゃ。面白いのう。ちょっと揺さぶっただけであの有様じゃ。
[思い返し、人の悪い笑みを浮かべる。とてもとても、嬉しそうな笑み]
兵士としても、人としても、まるでなっちゃおらん。
世界の終焉を止めるとか大それたことを言うにしては、あまりにも半人前じゃ。何を考えとるのかのう。
[自力で立ち上がって手を握るハルナに苦笑い。]
それじゃ、行こうか。
繁華街に行けば、適当なお店があるだろうし。
マルチーズ?ステゴサウルス?
ハルナは時々よくわからない事を言うね。
エネルギー不足?
[歩きながら尋ねた。]
― 街中 ―
解った、適当に入って聞いてみよう。
ビジネスホテルなら開いてるかも知れない。
[そう言って、記憶にある幾つかのビジネスホテルを目指して移動を開始した。
周囲の景色が賑やかになっていった頃、
突然イステがある一点へ向けて
視線を送っているのに気が付き声をかける。]
何か見つけたのか。
……もしかして、また監視か?
[ため息を一つ吐いてふと視線を流した時、彼らは現れた。そのうちの一人、人型の女性に見えるそれを見てキャスリーンの表情が変化する。それは驚きと愉悦の混じり合った顔]
懐かしいにおい――人ならぬにおい――決意のにおい――。
――戦いの、におい。
[そしてキャスリーンは微笑する]
私はアモン伯爵に縁ありし者。あなたは?
[そう、イステに問いかけた]
言語検索の際のエラー。
演算補助デバイス破損の影響。
ルーチンが狂っている。
適切な言語に辿り着けない。
[閑散としている廃工場から街を目指して。
ダンの後ろについてあるく。]
エネルギーは演算ごとに消費。
[蒼真の横を歩いていたイステの足が止まる。]
違う。
監視ではなく―――
[私と同じ存在《インターフェース》。
蒼真は声を聞いたろう。
質素な衣に似つかわしくない艶やかさで、そのおんなは微笑んだ。
対するイステは、変わらず愛想に欠けた表情で]
―――私はイステ。
いにしえに連なる、者。
その伯爵が名、私の記憶にある。
[近くの店で調達した酒瓶の栓を開ける。この近くで作られた地酒。コップにも注がず、そもそもそんなもの持ってもおらず、そのままラッパ飲みする]
くはぁっ。おお、美味いのう。この国は酒が美味くてとてもよろしい。
[強い酒精が、喉と頬を熱くする。時刻はもう夜で、冷たい夜風が肌に心地いい]
なーんも分からんしのう。あれも詳しいことは喋らんしのう。ワシはただの酔っぱらった爺じゃしのう。だからといって、そのままほっぽり出すのは少々気が引けるしのう。
いや、愉快愉快。
[酒をもう一口。それから、クツクツと笑う]
イステ……不穏な響きですね。
私の故郷、遙か彼方の古の時代。何かの禁書に似た名前を見たように……思えるのは、偶然かしら?
……いえ、きっと記憶違いでしょうね。失礼をしました。
そちらは、あなたの主かしら?
[彼女は礼を改めるように二人へ正対して、一礼した]
伯爵の次に華麗で、伯爵の次に聡明で、そして伯爵の次に美しい。地上最高の秘書にして伯爵の第一の従者――それがこの私、キャスリーン・ロンズデール。
機神《コンゴウ》をたくされ、「終焉」に仇なす事を命じられ、此方より彼方へと参りし者。
/*
>>620
>伯爵の次に華麗で、伯爵の次に聡明で、そして伯爵の次に美しい。地上最高の秘書にして伯爵の第一の従者――それがこの私、キャスリーン・ロンズデール。
この台詞が言いたかっただけだろうというツッコミは自動的に却下される。
*/
破損?修理……は、できないんだっけ?
まあ、何とかなるさ。
[持ち前のポジティブを発揮した。]
そう言えば、さっきの黒い機体も機神なんだろう?
向こうのインターフェイスも“終焉”を退けるのが目的だって言ってた。
去り際にも、こちらの無事を祈るような事を言ってたし、ひょっとしたら手を組めるんじゃないかな?
/*
風限を置いてけぼりにしている自覚はあります(お前
大丈夫だよ! 趣味丸出しなのはここまでだよ!
下書き原稿はここまでだよ!(書いてたのか
*/
/*
お。気が付くと1000pt強しかないや。<風限
いや、審問だとこれが一日の発言ptなんだけど(笑
*/
―街―
[――禁書。
イステはほんの僅か眼を細め、
それについては否定も肯定もしなかった。]
―――ソウマは。
[主か否かの問いには、
蒼真の方へ視線を向けて。彼の答えに任せる風。]
キャスリーン・ロンズデール。
終焉に仇なすならば、
目的は私たちと同じ――だが、
[このインターフェースはひとりでいる。
イステは尋ねた。]
乗り手は、如何したか。
ー市街地ー
[街をぶらつくと面白い噂が広まっていた]
「マジ受けるって、未確認HMだって〜。」
「ヤバいヤバい、エンデバーもまじHMじゃない?」
ああ、そうなのか??
「カイトも見にいかないとやばいって!!」
[要領を得ない説明にイライラする]
じゃ、探してみるよ。
サンキューね!!
「あ、ちょっとぉ!? 遊びに行くんじゃないの〜!?」
[声に振り向かずあるきだした]
−ホテル傍路地−
…確かこっちでよかったはず、だけど
[迷ったら、空を見上げる。
建物の隙間から見えるホテルの影
それを目指してあっちへいったりこっちへ行ったり。
まさか老人にからかわれたのだと知らない金色は
とりあえずホテルまでたどり着くのを目標に]
いや……主ってのはちょっと違うと思うんだが。
[少なくとも、自分はそのようなつもりではない。
勿論、対等な関係という意味での否定である。]
――……はぁ、そりゃまた。
[言ってる意味の大半は解らないが、
とりあえずその「伯爵」とやら至上主義である事は間違いないようだ。
ついでに言えば、その次に自分大好きらしい。]
つまりは、あんた……キャスリーンも機神を呼べるって事でいいのか?
乗り手は……忸怩たるものがありますが、少々不手際があったのです。可能性のある人物を一人、見つけてはいるのですけれど。
[自らの失敗を認めた割に、その表情は明るい]
ええ、機神を喚び、使役の補助をする権限を与えられています。もっとも、肝心の乗り手がいなければ、どうにもなりませんけれど。
主では無いのですか? では、あなたが従者の側なのかしら。
じゃあ、味方と思っても……?
[あの、漆黒の機体の例もある。
完全に信用できるわけでもないが……
イステの反応からすれば、大丈夫なのかも知れない。]
いや、従者とか主とかそういうのじゃないんだ。
俺は、イステと対等でありたいと思ってる。
だからそんな上下関係みたいな物は要らないんだ。
―街―
[蒼真の答えに僅かに瞼を伏せる。
否定は未だ定まらぬ心ゆえと思ってのことだった。
キャスリーンの声に視線はそちらへ向けて]
不手際が。
私たちのいた時代と今は随分と変わった。
予測不可能な状況も起こりうる。
既に動き出しているものがある。
機神のインターフェース、
コンゴウを託され
終焉に歯向かうならば、
深紅の機体に注意することだ。
[まさか弱点がニンニクで、相手が円城寺だなどとわかるわけがないのでそんな答えを返す。]
ソウマが従者?それは違う。
[今度は即答だった。]
あなたが「終焉」に敵対する者であるなら、取りあえずは当てにしていただいて構いませんよ。私も、あなた方を当てにさせていただきますわ。
[「取りあえず」の向こう岸は、彼女にもわからない。しかし、何の縁も無しに、いきなり仲間として手を取り合えるとは彼女も思わなかった。――が]
対等?
[それはとても奇妙な響きに思えた]
お戯れを……と、いうわけでも無さそうですね。それが果たして形だけのものなのか、深淵にたどり着く答えなのかは存じませんが。
イステ、あなたは面白い方を選んだようですね。
[振り向けた微笑にどんな意味が込められたのか]
真紅の機体? つまり、それはあなた方に敵対したのですね? その巨人の所属はわかりますか?
−ホテル−
…戻ってきてない?
[どういうことだ、といわんばかりの顔をフロントマンに向ける。
逗留中かどうかの確認が取れただけでもましだろうが
そんなことを金色が理解するはずもない]
あ、いや…それなら、いい
[部屋を聞けばと思ったがどうやら数えている余裕もなさそうで
早々に諦めるしかないのをひとつ学んでホテルの外に出る。
流石に叫んだり走ったり、予想外の状況が続いて
これ以上無駄に金の雫を扱うわけにもいかない。
尤も、感情の吐露によって駄々漏れるのはどうしようもないが]
あのジジイ、どこ行きやがった…
[仕方ないので歩き出した。手にした澄んだ金色が微かに光を宿す。
自らを媒介とする機神が、繰手を探すその意思を頼りにするべく]
[金色を媒介に
澄んだ金色によって望みを伝える。
宵闇の黒の間を縫って
機神は顕現と消失を繰り返す。
光と闇、見え隠れする様は
古い都市伝説を再現するかのようでもあった]
/*
困った。
風限イステ組との会話が楽しいんですが(ぉぃ
どっかでブレーキかけないと延々と喋ってそうだ。
*/
いやぁ、まことに……。
取り立てられたのう。
[夜空を見上げ、酒を手に、呟く]
分からんのう。
逃げれんのう。
酔うておるのう。
[かかか、と笑い]
なら、仕方ないのう。
[キャスリーンの言葉。
そしてイステから向けられる視線。
その両方が、なにか今自分が「普通ではない事」を言ったと告げているように思えた。]
……な、何か変なことを言ったか?
[意見を求められた事は初めてだ、と言っていた。
つまり彼女達の時代に於いて、この考え方は異常なのだろう。
でも、だからといって自分までイステにそんな扱いをするかと聞かれたら。
――答えは、否。悩む必要すらない。]
かのEndeavourに……とすると……。
私は寡聞にして存じませんが、「終焉」に眷属はいたのでしょうか?
「終焉」も「機神」も喪われて久しいこの時代、Endeavourが機神に似る物を生み出し、私が永き眠りから覚めた。それは偶然より必然。
Endeavourの壁の向こうに「終焉」が眠る……この予感はただの憶測の域を出ないのでしょうか。
[そして風限の戸惑いを見て、キャスリーンは好奇心の表情を隠さなかった]
対等に至る道には、壁がそびえているものです。あなたと彼女は「ちがうもの」だから。
時にその遮りを尊び、時にその遮りを乗り越える。そうして、対等へと近づく。壁を避け続けては、対等に近づく事すら叶わない――私の古における経験は、そう答えを出しました。
あなたはどう答えを出したのでしょう。あるいは、どう答えを出すのでしょう。僭越ながら私から言えることは、その程度の言葉だけ。
[イステを見る。彼女の意志はどこにあるだろう。尋ねてみたい気持ちを、敢えて抑えた]
私の記憶では「終焉」は「ひとつ」であったように思う。
確証を持っては謂えない。
――…《Endeavour》のもつ
喪われた筈の技術か。
HMは此処近年に急速に普及した。
そうだったな、ソウマ。
……。「終焉」を。
可能性のひとつとして、記憶すべきか。
脆弱とはいえ、HMは間違いなく機神の似姿だった。
[キャスリーンは好奇心を隠さない。
イステは少ない動きだったが彼女を見て、蒼真を見て。]
−街−
『ダン、止まって。
信号が複数。
一つは漆黒。
紅色は不在。
他は不明。』
な、なんだって!?
ああ、でも、エネルギーを補給しておかないと、万が一戦闘になったら大変だ。
さっと食べられるもの……。
そうだ、ハルナ、こっちへ。
[ハルナの手を引いて街中を駆ける。辿り着いた先は牛丼チェーン。
入店して二人前を注文すると、席に座るのとほぼ同時に丼が提供された。]
さ、食べよう。
あ、ああ。
HMが発表されたのは数年前……しかも突然だ。
当時は大事件だったからな、よく覚えてる。
しかし、それが終焉と……?
[彼女達が「終焉」と呼ぶもの。
それがもし本当に、裏でEndeavourと繋がっているとするなら。
もはや現代の大部分を裏から操れると思っても過言ではないかもしれない。
その絶望的な予想に、思わず口を噤む。]
[「違うもの」
「壁を避けては通れない」
その言葉が、どこか重く心の奥へとのしかかる。]
――解った、肝に命じておく。
「それでも、返答に躊躇をすることは無かった。
あれほど「異常」を嫌っていたというのに。
何かが小さく……でも確かに、内から変わってきている証拠だった。」
−ラボ−
[コックピットのハッチが開き、フィリップはラミアの外へと身を乗り出し、近くにいるクルーへと声をかける]
着陸準備感謝する。
サラ・ミラー氏との待ち合わせをしている、ここにいると連絡をいれてくれないか。
[怪訝な表情を浮かべたクルーが、何処かへ連絡を入れている。その姿を確認した上で、ラミアから降りる準備を始める]
−ラボ−
[コックピットのハッチが開き、フィリップはラミアの外へと身を乗り出し、近くにいるクルーへと声をかける]
着陸準備感謝する。
サラ・ミラー氏との待ち合わせをしている、ここにいると連絡をいれてくれないか。
[怪訝な表情を浮かべたクルーが、何処かへ連絡を入れている。その姿を確認した上で、ラミアから降りる]
[卵を割って、器の中で軽く溶いて、丼にかける。ハルナもそれを真似た。
器を前にして、手を合わせる。ハルナもそれを真似た。]
いただきます!
『いただきます。』
[丼を片手に持って、その縁に口をつけると、箸でがつがつと口の中に流し込む。ハルナもそれを真似た。
しかし、ハルナの小さな口はそれを受け入れきれず、端からぽろぽろと零れる。]
ああ、ごめん。
ハルナは君のペースで食べてくれていいよ。
[ハルナの頬についた米粒を取って、自分の口に運んだ。]
軍事用HMについては、いくつかの省庁とは密に連絡を取っていました。日本と私たちは常に友好的だった…そうでしょう?
そういうことにしておいた方がそちらにとっても都合はいいはず。Endeavourの本社機能が日本にあることで日本が得ている恩恵がいかほどのものか、あなたは知っているでしょう。
…「ME」についてあなた個人が「知らない」というのはそちらの問題でしかありません。
[日本の縦割り行政は、助かる場面も多いのだが、いちいち別々に説明しなくてはならない場面などがあると鬱陶しい。指で机をコツコツと叩き、苛立ちを相手に伝える。]
そんなことより…
早く本題に入ってもらえるとありがたいのですけれど。
…先日から起こっている、HM絡みの事件のことでしょう。
[少し、姿勢を正す。]
…そんな。とんでもないことです。未だ調査中ですが…
あら、ふふふ…そちらが私たちの調査を阻害したとして、我々以上の成果を得られるとお思いなのですか。こちらが調査を終えた後のそちらの調査を阻害することはしていません。その意味するところは分かるはず。
賠償?ええ、私たちが加害者なのであれば…。
Endeavourに敵対的な態度を示す勢力は未だ数少なくありません。過激派は今までも大規模な攻撃やテロを仕掛けてきた…今私たちができるのは情報収集と自衛です。
マスコミ対策はこちらでもしていますが…
[キャスリーンは両手を広げて、少し影のある笑みを浮かべた]
私の両手はこの程度。世界を覆うにはとてもとても。
神の智恵が借りられるならば、どれほど有り難いことでしょうね。
[予感は予感でしかない。確信に至るには、余りにも情報が乏し過ぎるのだ]
他の可能性、気付くことがあれば教えてください。この両手を少しでも遠くへ伸ばすために。
[風限の躊躇無き返答には一瞬だけ厳しい視線を向けたが、すぐに彼女は柔和な瞳に戻した]
次に事が起きるならば、私よりもあなた方なのでしょうね。次なる時に微力をお貸しできるよう、私も自らの務めを。
[そう言うと、キャスリーンはバイクにまたがった]
−ホテル傍公園−
[澄んだ金色の中で揺れている光は
長方体の中を上がったり下がったり、まりものようでもある。
漸くたどり着いた、というほど実際に時間はかかっていないのだが]
…ホテル戻ったんじゃなかったのかよ、くそジジイ
[手にしていた金色はゆらりとゆっくりその光を落とし
次第に元通りのレジンクリスタルのような見た目に戻る。
手に地酒の壜があれば、呆れたような顔してみたか]
…ええ。できることなら協力を。
余計な混乱は避けましょう。
そうですね。助かります。
[これは貸しですぞ、と相手ががなり立てて通話が切れる。
まったく疲れる作業だ。
だが、こういうことで現場の作業効率が大きく変わるのだから、やっておかなければならない。]
─ Endeavourラボ ─
[腰を引き寄せていたフィリップの腕が緩んだのを感じた。
フィリップの顔を見詰め返す。
言葉を発しないまま、沈黙が闇の中に落ちる。
インターフェイス──Endeavourラボのネットワーク、都市のインフラ、セキュリティへの侵入、各種データベースとの接続が可能な存在の記憶はどのようであるのか。
フィリップが何かを確かめるように掴んだ肩には、触れていた肌には温度があった。]
──……
謝って、
何になる。
[口端をつり上げるが、それ以上の言葉は続けない。]
[こんな事が過去にもあった。
既視感。遠い──記憶が再生する。
其処に想いは存在する事は確かなのに、心は上手く繋がらない。
だから、おのれは出来るだけ多く触れようとするのだ。せめて、容易なものだけでも、触れて、繋いでいたい。その、繰り返し。
愛しさが深まる程に感じるのは、孤独。
胸を締め付けるような痛みが甦るが、何も口にはしない。
コックピットが開き、白っぽく明るい人工照明が差し込んだ。リルの双眸は瞬きもせず、首だけを巡らせて外を見る。]
次、か。
期待させてもらうよ、それじゃあな。
[そうだ、まだまだこの状況は続いていくのだろう。
バイクに跨がるキャスリーンへ更なる言葉を続ける。]
気をつけろよ、Endeavourはでかい。
それこそ世界中に名を知られ、それに相応しい影響力を持ってる会社だ。
もし想像の通りなら―――……。
[その言葉に対する返答はあったか。
バイクを駆り去っていく姿を見送る。]
――さぁ、行こう。イステ。
おおう、来たか。来たか。
お主なら別に待ち合わせんでも、ワシを捜せると思っておったよ。しかし、なんど見てもけったいな道具じゃのう、それ。
[近づいてきたオキセンシェルナに、陽気な声を掛ける。その視線は彼女の手の長方体。言外に、自分を捜せるかどうか、を試したような含みがあった]
ここは夜風が気持ちいいでな。酒を飲むには気分がいいのじゃ。
―ホテル傍公園―
[情報あつめは一旦終了。
缶ジュースを片手にベンチに腰掛ける]
かぁぁ、働いた後の一杯は溜まらんねぇ。
[まるで仕事上がりのおっさんのような一言だった]
[とりあえずは「過激派の仕業」だ。
まだ相手のことはよく分からない。
だが、そうしておけば分かりやすい。
ある程度対応のガイドラインができているものでもある。]
…一般の社員たちが不安がらないように、その方面の対策もしておかなきゃいけないわね。
[とりあえずは、情報を適当な範囲で公開しておくことと、既に上層部が動いていること知らせておくことか。
Endeavour上層部が動く、それは即ち解決を意味してきた。
…少なくともこれまでは。]
[背中越しにイステと、風限の姿を見る。二つの顔、二つの表情を眺めみて、その違いが招く未来をかすかに思った]
[そして片手を軽く挙げると、バイクの爆音をまき散らす。走り去る白衣は彼らからすぐに見えなくなった]
・・・・・・判った。
[リルがいなければいないで、もっとサラを追求出来たこともあるのかもしれない。
だが、自分からもそうしようと思っていた。
まだ、具体的な言葉には出来ない。だが、自分の中でリルの存在が変わり始めている気がした]
あと…なんだったかしら。
誰か人を待たせていたような…
[ダメだ…また眠気が来た。
今日はもう一度、少しうとうとしていたようだったのに。
結局、あまり眠れていないからか…
最近、こういうことが多い気がする…]
―街―
――無事を祈る。また逢おう。
[キャスリーンへそう声をかけ。
彼女がバイクに乗って行ってしまったなら
蒼真のほうへと顔を向ける。
しばらく、黙ったまま
彼の顔を見つめ。]
――……承知した。ソウマ。
[そう、答えた。]
確信犯かよ
[思わず突っ込みを入れずにはいられない。
けったいな、と称された道具に視線を合わせたあと]
でも、便利なんだぞ
リュースと繋がるために必要なんだ
[ゆらゆらと手の中の直方体を振って見せながら近づく。
酒を飲んで相変わらずご機嫌らしい男から
視線をベンチに腰掛けている男へ向ける。
丁度声が聞こえたので、ただ視線を僅かに向けただけの話]
[ダンが三杯目を完食した頃、ようやくハルナが一杯目を食べ終えた。]
エネルギーの方はどう?
『炭水化物。
分解、変換、吸収。
時間が必要。』
そっか。俺の好みで選んじゃったからなぁ。
チョコレートとかの方がよかったかな?
『チョコレート?
データベースには無い。』
じゃあ、明日はゴディバのお店にでも行こうか。
[こくこくと頷くハルナ。少しだけ、瞳が輝いた気がした**]
/*
とりあえず、イステはグリモワールかそれに関する何か、って事でいいのかな。そこに触れて良かったのかどうかわからんけど、まあ触れることが出来るとすれば面子的にキャスリーンぐらいかなあと思うので(あとはシェルナがどうか、という所?)加減しつつやってみた。
風限については「避ける」がキーワードっぽかったのでちょっとだけ発言に入れてみた。これでロールプレイになにかしら貢献できたら嬉しいですよね、と独り言。
*/
──…
ん。
[見慣れたはずのラボの廊下は、研究施設の規模縮小に伴うのか、一部通路の電灯が消えていたりした。サラが居る場所へ向かう廊下には明かりが点っている。]
一日見ないだけで、
此処が、随分と殺風景な場所に感じる。
と、…サラ・ミラーか。
[インターフェイス、リルが認識するサラ・ミラーと言う存在を、一言で表すなら「不自然な空白地帯」と言える。
おそらくサラから直接入力されたと思われるデータ、ラボの記録、Endeavourの業績と現在も続いている社針等、すべてを総合しても、リルに取ってもサラの存在は不明瞭なもの。そして、フィリップとは異なり、空白がある事への疑問姿勢が欠けていた。
それが、本来のリル自身の性質に由来するのか、インターフェイスと言う特質に由来するのか、またそれともまた別の要因かは──未だ。]
なるほどのう、必要不可欠な道具なんじゃな。
[シェルナが視線を向けた先をちらりと見て、そこにいる男を視界に収める。だが、気には留めなかった]
さて、と。ではお主も来たことだし、ここでちょっと基本の方針を聞いておこうかの。
[にやり、と人の悪い笑みを浮かべて、老爺は人差し指を立てる]
戦闘は大別して二つじゃ。
つまり……守るか、攻めるか。
世界の終焉とかいう敵に対して、お主はどう戦う?
あら、イステちゃん??
いや、ちょっとだけ違う気がするぜ。
[視線の冷たさはほぼ同一。
だけど、なんかが違う]
あ、髪の毛か。
金髪ではなかったな、イステちゃん。
あともうちょっとスタイルが良かったよなぁ?
[気づいてみれば単純な話だった。
見た目が全然違ったのだった]
―中核研究所・外殻―
…しかし、二人してここに帰ってきていたとはね。
[カツ、カツと歩く。]
「歩かれるので?」
ああ、乗り物はいい。急ぐぞ。
中に入るところからは私だけでいい。
[と言いながら、周囲を眺める。
特に異常はない。「ラミア」の姿も見えない。あれが収まる場所はあるし、異常なく収める方法もあるにはあるが…]
「ラミア」の能力の片鱗…か?
[首を縦に振る。
ちら、ともう一度ベンチの男のほうに視線を向けたが
今は作戦会議のほうがやや重要。
よってポルッカの言葉に優先的に耳を傾けた]
…守る、ってのは向いてない
リュースも、力とスピードはあるけど、小回りが聞かない
だから力押し一択ってとこだ
― 街→ホテル ―
[再び、イステと共に街を歩く。
この街にはEndeavour社関連の施設が幾つか存在する。
その為だろうか、ビジネスホテルが充実している区画があった。
幾つかのビジネスホテルを回り、
特に苦も無く部屋が取れる所が見つかれば
二人は漸く腰を降ろす事が出来ただろう。
部屋を取るときに2人で一部屋とするか、
それとも各自で部屋を取るか。
過程にどのような会話を経て、どんな結果になっただろう―――]
[イステが蒼真に向ける視線は
会話を重ねるうち、
最初のころとは違う何かが、混ざるようになる。
表情は相変わらず乏しかったが。
ホテルにて、イステはこう謂った。]
部屋は一緒のほうがよいと考えるが、どうだ。
[さて、彼はどう返事をしたか。]
なるほど。
[ポン、と顔の前で手を叩いて、我が意を得たり]
じゃあ攻めよう。すぐ攻めよう。
とりあえず、ここから攻めてみよう?
[ポルッカが重ねた手を離すと、そこにはカードが二つ。
それは、社員証。とある会社の、社員証だった]
覗き見の不埒者が居ることはお主に聞いておったからの。ワシなりに張り切ってみたわい。
これはこやつらの持っておったもんじゃ。
[ひょうきんに首を傾げ、自分のベンチの背後をシェルナに見せれば、>>316 の人員が植木に隠れるように倒れて寝ていたり]
…イステ?
[きょろ、と辺りを見回す。
ベンチの男の視線が自分を向いているので
おそらく自分を指してその名を呼んだのだとわかる。
何処かで聞いたことがあるような、気がする。
けれどそれもやはり欠落した記憶の何処かにあるのだろうか。
結局はわからないままに肩を竦めた。
スタイル云々に関しては、流石にカチンときたような顔をしたが]
[中核研究所の施設すら操作するか…。
背筋にぞくり、と震え。]
…客人は、どこで待っている。
「…その前に、あの方々は一体何者なんです。HMで、しかもこの中核研究所に!乗り付けるなど…」
……。
「も、申し訳ありません!出すぎたことを…」
いや、いい。気にするな。あれは、従兄弟のフィリップとその連れだ。フィリップは研究者だ…必要があって、ここにいる。それで説明は足るか?
「はっ!客人は、」
[少しの沈黙があって、あちらに、と部下が示す。]
/*
>>674
>[ひょうきんに首を傾げ、自分のベンチの背後をシェルナに見せれば、>>316 の人員が植木に隠れるように倒れて寝ていたり]
つええ(笑)。やっぱりポルッカ好きだ(笑
※例によって眠いので独り言に逃亡中。
*/
―Endeavour本部―
……甘く見ていましたね。
老いても英雄と言うことですか。
[監視からの連絡が途絶えたという報告。
それが上がってくると同時に、スズキへと提出する。]
とりあえず上へと報告をしておきます。
スズキさんは指示を、多少混乱しているようなので。
うっわ、なんか物騒な事が聞こえてきたぜ。
あの爺さん、顔の割りにまじぶっそうだ。
俺、びびって死んじゃう……。
[直後に視界に入る不機嫌なイステ似の女性の表情。
覗き見している不埒者の言葉]
あー、俺もやばそう?
[頭をぽりぽりと掻いた]
お久しぶりです、サラさん。
[サラの姿を視認し、挨拶をする。
いつも通り彼女の体からはオーラのようなものが滲み出しているような気がする。
しかし、今までは従兄弟としてのサラを尊敬し、絶対に正しい人として接してきたが、今は違う。そんな概念もまた瓦解していた]
説明してもらいましょうか。
とりあえず、廊下というわけにはいかないですよね。
[くす、と笑う。
成長したな。]
久しぶり、フィリップ。
そして…「リル」。
[じっとその姿を見つめる。]
…握手をしてもらっても?
[と、「リル」に手を差し出す。]
は
[一瞬何のことかがさっぱりだった。
ポルッカが手にしているのは、おそらく何かの
手形のようなものだろうと認識していた。
状況から察するに、植木の影に転がる男達を
のして強奪したものだろうと理解できる]
へえ、何かよくわかんねーけど
ジジイもやるときゃやるのか
[かっくいー、なんて棒読みと気のない拍手がいくらか]
[蛍光灯の下、無機質なラボの廊下を進む。
淡い色をした培養液が足首から浸して、水槽に引き戻されるような錯覚を覚える事に気付く。
胸を締め付ける愛しさ。
置いて行かれる事の痛み。
遥か遠く離れた故郷の郷愁に満ちた記憶でもなく。
この施設の培養槽に居たリル達の記憶。
嗚呼──何体目で成功したのだろう。
サラの事を考えるはずが、プールに満たされて行く水が「サラ」と言う一カ所だけを不自然に避けるように、意識は別所へ向かう。]
うむ、そうじゃろうそうじゃろう。
[かっくいーと言われ、うむうむと頷く]
そこな青年!
[そして突然立ち上がり、そばで見ていた円城寺にカードの一つを投げた]
テロが起きるぞ。とても景気の良いテロだ。
貴様はそれを持ち、その相手方に伝える役目をくれてやろう。
[気が付くとサラが目の前に来ていた。
フィリップは年の離れた従姉弟、容貌は似通っている部分も有るように思う。]
──……
握手、を?
[瞬きをして、人形のような細い首を傾ける。
けれども、差し出された手に素直に、白い手を重ねた。]
[カードが額へとぶつかる]
いってぇ!!
何すんだよ、爺!!
[テロの言葉とカードを見て絶句する]
え……、あのそのお爺様???
本気ですか???
貴方、死に場所を探していらして???
[思わず口調がおかしくなった]
…ありがとう。
[顔がくしゃくしゃに崩れそうになるのを、なんとか堪えた。]
さ、こっちへ来て。お茶を用意させてあるわ。
あまりお客を呼ぶことがない場所だから、前に来てもらったうちのビルの待合室ほどは居心地がよくないかもしれないけど、空調はちゃんと効いてるわよ。
死に場所を捜す? 面白いことを言う。
どこの誰が好きこのんで死ぬと言うのじゃ。そんな破滅主義者になった覚えは微塵もない。
これは単純な話じゃ。
―――戦争とは、宣誓と共に始まらねばならぬ。
[重々しく言い切る声]
世界の常識じゃ。
[きっぱりと言い切る]
[ぱちぱちと、気のない拍手をしながら
円城寺とポルッカの間で視線を往復させる]
…テロって、何だ?
[首を傾げる。
取りあえず成り行きを見守りながら]
−打ち合わせ室−
[色気の無い扉を開くと、そこは確かに会議室のような場所だった。
サラの指示通り、椅子に座る。
間もなくして作業員らしき人物がお茶を持ってくる。
あまり客人にお茶をいれた経験が無いのだろう、慣れない手つきでそれぞれの目の前にお茶を置き、部屋を出て行った]
・・・・・・先ほど電話でお話した件です。
一つ目は、置いておきましょう。
[サラは、リルの事について”本人に聞け”と言った。
ならば言及してもらちが明かないし、それ以上にリルを目の前にしてそんな話はしたくはなかった]
僕の記憶と、そしてラミアについてご説明頂きたい。
何故あんなHMが存在し、そのパイロットが僕なのか。
そして、ラミアに搭乗した際に僕が見せられた記録。
あれは一体、何ですか。
シグをいつでも出られるようにしておけ!
[本部内に怒声が飛びかう。]
泣き言を言うな!
こんな時の為の俺たちの部署だろうが。
戦うサラリーマンの意地を見せてみろ!
整備用予備パーツが底をついた?
馬鹿野郎!今すぐトラック走らせて持ってこさせろ!
それともなにか、うちは緊急出動が2回あった後は次の日まで出られませんとでもいうつもりか!
[詰問口調のフィリップに対して、対峙するサラは二人に対して何らかの感慨をいだいているように見えた。
手を握ったまま、真紅の双眸でじっとサラを見詰めた。
お茶を用意させていると言う言葉にコクリと頷く。頷こうとして──、]
えー、まぁなんというかよくわかんねぇ。
だが、一つだけ言いたい。
[実際は分かるけど、分かりたくないのが本音だ]
なぜ、俺がそんな事をしなくちゃならねぇぇぇ!!!
いいか、爺さん俺がこのカードを持ってエンデバーにいくだろう?
そしたら、俺は明らかに敵対者だよね。
さて、エンデバーは俺をどうするでしょうか?
1.社長がいいこいいこと撫でてくれる。
2.実戦部隊の剥げそうなトップに嫌味を言われる
3.捕まる。
さてどれでしょうか??
─ 打ち合わせ室 ─
[握手をかわした後、リルは小さな電流に痺れたように不自然に立ち尽くしていた。真紅の双眸を大きく見開いたまま、何処かギクシャクとした様子で、フィリップに続いて、招かれた打ち合わせ室へ入る。]
監視部隊は今すぐロストした監視対象の捜索!
同時に通信の途絶えた奴らも保護してやれ!
いいか、絶対に生きて保護しろよ!
後できっちりと説教をしてやらなきゃいけないんだからな!
ああ、それは大丈夫じゃ。
とうの昔に、このやり取りは聞かれておる。
[まったく知らない、ただそこにいただけの青年に通信機器を見せる。後ろで寝ている二人が持っていたものだ]
じゃから、お主がワシの仲間と間違われることはない。
じゃが、宣誓はちゃんとせんとならん。だってちゃんとせんと、相手がしらばっくれるかもしれんじゃろう?
変わってる……?
[普通を目指してきた自分が、
この短い間に何度その言葉を言われただろうか。
少し困った顔で頬を掻いた。]
自分では解らないんだけどな。
どっかおかしいか?俺。
…!
私と、つながってしまっているの?
ふふ。やっぱり「彼」は、完璧に成功したわけじゃ、なかったのね。…まあ、当たり前か。それにしても、驚いた。
さて。
[目の前に置かれた紅茶をすする。
…きっちり時間と分量を計ったのだろう。
そんな味がした。]
まず、どっちから説明して欲しい?
あ、お菓子も食べていいわよ。
最高とは言えないけど、ちょっといいお菓子よ、これも。
なら、ラミアについてまず聞かせてもらいたい。
今のHMとは使われている技術が違いすぎる、
たとえあれが実験機だとしても、だ。
それに、敵対しているHMも同じくオーバーテクノロジーの塊。
一体、ラミアや他のHMは何なんだ?
[紅茶を置く。]
…HMは私が作った。それは知っているわね。
でも、「ラミア」は違うわ。
驚かないで聞いてね。
あと、嘘はついてないわよ。
「土掘ってたら、出てきた」のよ。
──…ッ
[動揺している。長い髪を揺らして、一度上目にフィリップを仰ぎ見た他は、白い面に浮かぶ表情は無い。ただ、リルの様子には気付かず、サラに対して質問を畳み掛ける様子のらしさに、少しだけ笑みを浮かべようとした。]
・・・・・・
[驚く、というよりも思考が追いつかない]
冗談はやめて欲しい。
なら、その土から掘って出てきたHMは誰が創ったんだ?
インターフェースであるリルも土から発掘されたとでも言うわけじゃないだろう。
それに、その土から掘って出てきたHMが何故僕にあんな記憶を・・・・・・
[はっ、と息を呑む。
見せられた記録の日時は、B.C.
・・・・・・ 紀元前]
そ、そんな馬鹿な!
[興奮の余り、勢い良く立ち上がる。
机に両手を突き、だん、という音が部屋の中に響き渡る]
どこかのSF小説みたいに、古代文明があれを創ったとでも言うのか!
なら、あの記憶は!記憶の主は!!
[なら、僕は一体]
…ダメ。眠い。
本当は、あなたに色々なことを教えてあげたいんだけど…
私はサラ。サラ・ミラー…
あなたのパートナーのいとこ…ということになっているわ。
また、会えることを願ってる…
愛してあげて。フィルと…
彼、を
それはそれで、納得できないな。
俺の安全が保障されるとも限らないじゃん?
まぁ、いっか。
本当にアレなら言ってあげてもいいよ。
その代わりなんか、報酬をおくれ。
[安全が保障されるなら受けない手はない。
HMの情報がもらえる可能性があったり、なおかつ爺からも報酬をもらえるだろうし]
[サラ・ミラーと言う名と、フィリップの従姉弟の関係にある「と言う事になっている」。それは既にデータとしてリルの中に存在しているが、思念が繋がったと言う事実とは遠い表層に過ぎないだろうと、認識する。]
…… ……、
[投げかけられる言葉への混乱。]
、嗚呼
ま、待て。
[ また、会える事を願う ]
[ 愛する ]
[ フィルを ] [ 彼を? ]
行くな、まだッ──
[眠りに落ちて行くらしき、サラの思念を追おうとする。]
さあ、ね。
誰が作ったのかとか…そういうことは調査中だったわ。
ただ、あれが何かと戦うために作られたこと。そして、「リル」とあなたがいればあれは動くこと。
それはほぼ間違いのないことだわ。
そして、あなたの記憶…
ね。ふふ。
記憶は、信じなさいな。
記憶だけが、自分の証明…
報酬だの安全だのめんどくせえな
[視線を右へ左へと振り子のようにしていたが
息をひとつ吐き出して首を傾げる]
なあ、ジジイ
報酬だの何だので頭使ってるよりも
こいつ引っ張ったまま揃って殴りこみに入ったほうが早くね?
[花紺青の眸を一つ二つ瞬かせながら
とても力に訴える手段を進言する。
尤も円城寺の意見を聞く気はなさそうだ]
・・・・・・ それはつまり。
僕とリルが、古代人という事になるぞ。
[汗が頬を伝う。
記憶と今の話、整理が追いつかない]
そして、戦っているHMもまた古代の兵器。
何故敵対している?
奴らは人類にとって敵か?それともラミアが?
もしくは、双方とも違うのか?
報酬か。がめついヤツじゃのう。ああ、シェルナ。そうはやるでない。
青年、これでどうじゃ。
[懐から札で分厚くなった財布を取りだし、まるごとポンと渡した。
そして、とても悪い笑みを向ける]
これだけ渡すんじゃ。声明を朗読くらいはして貰うぞ。
「我らは世界の終焉を止める者なり。義によって立ち、この世の終わりを望む者を討ち滅ぼさんとするものなり。
此度、その脚がけとして貴社を陥落せんと望む者なり。
その代表ポルッカ・ヘヴンベルの名において、貴社Endeavourへ、ここに宣戦布告を行う」
……とま、こんなとこじゃかな。
ああそれとな、これだけは言うておかねばならぬ。
[今思いついたように、今それにやっと思い至ったかのように、口にする]
正義は我らにある。ワシの勘じゃ。
[快活に笑いながら、あっさり言い切った**]
[気が付くと、両腕で自身の身体をキツく抱いていた。
目の前が暗い。だが、現状のおのれが一体何をどう認識しているのかが定義出来ない。]
……──
フィル。
ラミア含む、HMに関しての
サラの言葉は嘘では無い、ぞ。
[少しだけ言葉を挟む。
挟んでから思い出したように、ヘッドセットに指をのばして、おのれが培養槽に居た時、実験データを管理していた研究者のコールナンバーにアクセスした。紅茶と菓子では無く、生体育成に使われた薬剤を求めるコールを。]
おい、ジジイ…正気か
[分厚い財布の登場に流石に目が丸くなる。
それだけ危険なことをさせる気なのかと
尋ねるような視線は老人へと向かうが、
その次には報酬を求めた青年のほうへと向かう。
依頼した声明を一通り聞いて、思わずといった風に
派手な溜息がひとつ零れた]
…随分ぶっ飛んだジジイだな、まったく
[その思考に対する理解が及ばず、肩を竦めるしかない**]
私たちと、「古代のHM」が対立しているのは、善とか悪とか、そんな大層な理由があってのことじゃないわ。
私たちがあれを確保して調べようとしたら、あちらさまから攻撃を受けたのよ。
…でも、あれは危険だわ。
「ラミア」は発掘された時、無力だった。
でも、他がそうだとは限らないし、事実そうだった。
そして、「ラミア」は現代では考えられないほどの威力を持った兵器にもなりうるものだった。
意味は分かるかしら。
…私たちは、なんとしてもあれを手に入れるか、無力化しなくてはならないのよ。
そしてそれは、あなたの記憶にも関わることかもね?
[ちら、と上目遣いにフィリップを見やる。]
そこの色気がないねーちゃん、乱暴すぎるぜ。
もうちょっと、慎みがないと駄目だぜ?
[財布を渡してくる老人ににやりとして]
OK、いいだろう、演説だな。
だけど、これはいらね。
貸しにしておいた方がよさそうだ。
[大金は魅力だった。
だけど、此処で貰うより貸しを作る方が得だと判断した]
くっ、そんなごまかしを。
[だが、リルの言葉にそれ以上の言葉を飲み込んだ。
少なくとも、リルは自分に対して不利益な嘘をつかない、そう認識が固まっていた。それはお互いの信頼とも感じられるが、リルの言動や思考を考察した上で嘘をつくという事に対しての有意義さを認めていないのではないだろうかと判断している部分もあるのだろう]
[財布を女へと投げる]
だけど、それは違うと思う。
正義はそれぞれにある、それぞれに正義がなければ戦争なんておきねーよ。
それと、俺は俺の勘しか信じない。
[ちょっとだけ本音が漏れる。
いつもなら笑って過ごすところなのに]
無力化、か。
何も説明せず懐柔しようとするとは、貴方にとって僕とリルは随分都合の良い存在のようだな。
[だが、彼女の”記憶”という言葉に惹かれざるを得なかった]
[コールには──即摂取出来る形状の物を、点滴でも良いと言う内容も。やって来た見覚えのある研究者に腕を差し出し、チューブで薬剤を摂取しながら、また沈黙して話の続きを聞く。
サラがフィリップを大切な家族だと言う、その言葉の真理はリルにも計り知れないのだが。]
──……
活動可能な古代HMには、
パイロットとインターフェイスが騎乗する。
先刻、戦闘を行った二機も。
パイロット、インターフェイス。
どちらも意思を持っている。
……私とフィルのように。
[Endeavour社のあの社員達が作成した最新データにアクセス。]
Endeavour社の調査によれば、
パイロットは身元の判明する──人間。
・・・・・・ リ、ル?
[リルの言葉に振り返る、というよりも。
この研究所にて、日常の出来事のように薬物の投与を受け始めるリルに驚きを隠せなかった。
ふっ、と思考が明後日の方向に飛んでいた所を、リルの言葉が現実に引き戻す。
”他のHMのパイロットは、”身元が判る”人間”
自分をその例に当てはめるのであれば、少なくとも安心はする]
それよりも、何故リルはこうやってこの施設で何事も無く治療を受けているんだ。
サラ、貴方はやはりまだ何か隠している。
…。
[「リル」の方を見やる。
その腕からは、チューブが伸びている。
朗々とした「リル」の声が聞こえる。]
「リル」…
君は「リル」
…フィルのパートナー…
そうだよね。
…施設は、保存してある。
もし、自分の身体に問題を感じたら、いつでも来るといい。
まあ、僕…あ、いや。
私が言わなくても、「リル」と「ラミア」ならいつでもここへ来ることができるのかもしれないけど。
―Endeavour社―
[受付上の型にはまった挨拶に軽く返事をする]
あー、社長に用事があるんだけど。
今暇かなー?
「はい? アポイントメントはおありでしょうか?」
いやー、それがないんだよねぇ。
とりあえず何とか呼べねぇかなぁ?
そうそう、弟のフィリップ・ミラーの件とでも伝えてみて。
「少々お待ちいただけますでしょうか、確認いたします」
(ん? 弟だっけ……。
[疑問は口に出さず、そのまま少し待った。
受付上はとりあえず内戦で確認をしているようだった]
―Endeavour社―
[受付上の型にはまった挨拶に軽く返事をする]
あー、社長に用事があるんだけど。
今暇かなー?
「はい? アポイントメントはおありでしょうか?」
いやー、それがないんだよねぇ。
とりあえず何とか呼べねぇかなぁ?
そうそう、弟のフィリップ・ミラーの件とでも伝えてみて。
「少々お待ちいただけますでしょうか、確認いたします」
(ん? 弟だっけ……。
[疑問は口に出さず、そのまま少し待った。
受付上はとりあえず内線で確認をしているようだった]
…「リル」は、ここにいたのよ。そして、「リル」はここを出て、真っ先にあなたに会いに行ったんだわ。
「リル」の身体のことは…本人に聞きなさい。
私、研究者やら経営者やら、なんだか因果な商売ばっかりやってはいるけど、好んで女の子の身体のこと男にペラペラしゃべるような趣味はないから。
普通に考えたら会えないよな……。
でもさ、有名な親族の件といえば運がよければ会えねぇかなぁ?
[ぶつぶつと呟く。
フィリップの件というのはまったくの嘘。
ようは、お使いで宣戦布告をしたいだけなのだ。
社長にしなければ、ただのいたずらになってしまうから]
[フィリップの表情に困ったように眉を寄せた。]
──…フィル。
今、サラが言った通り、
私はこの研究施設から直接、
お前の部屋へと向かったのだ。
発掘されたラミアは、このラボの最深部にある格納庫で
解析を受けながら眠っていたはずだ。
私とフィルが契約を結ぶまでの間──と言うのが正しいか。
[聞けるわけが無い、そう心の中ではき捨てた。
結局、謎が増えただけだった。
しかし、進むべき道は見えた]
まだ聞きたいことは山ほど残ってはいるが、しかし貴方はこれ以上僕に何も教えてくれなそうだな。
ならいい。ここから先は僕とリルの二人で答えを探そう。
あと、貴方への協力もしよう。他のHMを破壊、もしくは捕獲すればいいのだな。
その代わり、施設は有効活用させてもらう。
[警戒を解く事の無いフィリップに視線を向けたまま、ふと遅れてやって来る違和感に小さく首を傾ける。
今、女性であるはずのサラが「僕」と口にしなかっただろうか。]
──……
判った、リル。
君の言葉は全て信用している。大丈夫だ。
[ここから、直接。それは間違いないのだろう。
問題は、生まれてからどれ位この施設で過ごしたのか。
そして何故リルは僕を知っていたのか。
今は聞かずにいよう、そう考えた。
思考をまとめる時間が必要だ。情報量が多すぎる]
いや・・・・・・
[判らない、それが正しい。
懐柔という定義は、あくまで目的があっての行動だ。
しかし、彼女にはそれが無い。サラの言いなりになっているならともかく、そうとも言い切れない。単純に、彼女がそこにこだわっていないのではないだろうか]
そんなことは無い。リルは純粋な子だ。
[そう言うのが、精一杯だった。
偽りの言葉ではない。ただ、判らないのだ]
…。
[なんか二人の空気になった気がする。]
えっと…こほん。
問答無用で破壊するんじゃなくて、交渉を持ってみてね。
味方になってくれそうなら、味方になってもらえばいいわ。
[少なくとも、今はまだ]
そう、その「古代のHM」に乗っているのは話が通じる、「人間」なんだから…ね。
[返事はNOだった、強大にそんな人間はいないと]
あー、ごめん従兄弟だった。
あと、意外と急ぎの内容とでも伝えてくれるかな。
ってことで、もっかい確認してくれる?
[もう一度内線を掛ける受付上を尻目にロビーに備え付けのソファでだらける]
お前に、嘘を付いている
と判断されない事には安堵する。
が、
純粋。
何だ、その表現は。
[むと言う音が聴こえそうな表情でフィリップを軽く睨む。]
あ、そうそうねーちゃん。
もう一つ追加しておいて。
キーワード、ポルッカ・ヘヴンベル、と。
[此処まで言えば在ってくれるだろうか?
まぁ、最悪伝言だけでもいいのだけど、
折角だから爺に貸しを作っておきたい]
純粋。
ピュア。
穢れひとつ無いという意味だ。
穢れという単語自体の意味が曖昧ではあるが、つまり君は僕から見て後ろめたい事をしていない、という事だ。少なくともそう信じている。
・・・・・・すまないが、少しだけ外の空気を吸ってくる。
酸素が不足しているみたいだ、頭の回転が鈍っている。
[扉の外で、少し空が見えるような場所がいい。
そんな所はすぐには見つからないかもしれないが、リルもまだ時間がかかるのではないかと考えた]
ちょっと用事ができちゃったみたい。
好きにしててね。ごゆっくりー
[小走りに部屋を出て、すぐに別の部屋へ入る。
そのまま左手を動かして、部下へ連絡を取る。]
私だ。
何?…へまをやった、のはいい。
さっさと内容を言え。
…なんだと!
迂闊な…
[Endeavour社の調査によれば、
パイロットは身元の判明する──人間。
そして、インターフェイスは、少ないとも簡単に戸籍等が判明するような存在では無く、だが女性である事は確認されている。
──ではリルは?と繋げれば、現状のフィリップの疑問に接続するだろうか。だが、その内容をフィリップに機会は。]
後ろめたい事等何も無い。
だが、意味が分からないぞ?
[む、と言う表情が二乗になる。]
外にでも、何処にも行くが良……、
相手のプロフィールはわかっていなかったのか。
最大限の警戒を持つべきだった…
く、仕方ない。
捕まった社員の安全を第一に、交渉を持て。
こちらの立場をうまく伝えろ。
…何?
面会の希望?
今そんな暇があるわけが…
なんだと!!!
[キーワードは効果抜群だったようで、
応接間らしき部屋に通された]
フィリップの名前は案外使えなかったな。
当然か、企業のトップとしては好ましいかもしれないね。
[通された部屋の椅子でも相変わらずだらりとくつろぐ]
…末端の社員たちに情報統制を敷け。
何も聞かなかった。いいな。
…以後、情報部から人をやってことに当たらせろ。
相手の要求を聞き出せ。
こちらから「何ができます」とは、間違えてもやるなよ。
その面会希望者の名前は…いや、後でいい。
とりあえず奥へ通せ。
人目に触れさせるな。
ふっ。
[息が漏れた。真剣に反論するリルの表情が、急におかしく感じられた。
リルがどんな存在なのか。それをいつか聴くときがくるかもしれない。必然ではないかもしれないが、自分を構成する要素の真実のひとつがリルである事も間違いない。
だが、今だけはこのままでいい、そう感じた]
ああ、少し・・・・・・
[だが、先に部屋の外に出て行ったのはサラだった。用事、らしい]
サ、ラ?
「彼女」に、
質問したい事があったのだ、が。
[フィリップより先にサラが緊急の用と言った態で部屋を開ける。]
──…ッ
何が可笑しい。
[点滴のチューブは既に抜かれて居り、息を漏らしたフィリップを咎める。]
忙しい人だ。相変わらず。
じゃあ、ちょっとだけ留守番をしていてくれ。すぐ戻る。
[そう言うと、フィリップもまた部屋の外へと向かった**]
あー、早くこねぇかな。
別にたいした用事じゃないというか、伝言に着ただけなんだけどな。
ちょろい相手なら、伝言を餌に交渉もしくはなんか貰っていくんだけどなぁ。
[ぼそりと呟く。
盗聴されていても聞こえない程度には警戒はしている**]
うーむ。
昼間寝て深夜にonするか、夜寝て昼間頑張るかの二つに一つ。
…の休みだったんだけど、
むー。
深夜起きるのは無理っぽいなー。
リアルタイム反応が必要なバトル村でこれは厳しい。
どうしようかしら。
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