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最後……は、「最後」だよ。
[逆に尋ねられて、独り言のように呟いた。
その事象を示すもっと分かりやすい言葉は、あるけれど口に出すことはしない]
いつまで生きる、って。変なこと聞くなぁ。
[はは、と自嘲するように笑って]
それは俺の意思で操作できる問題じゃないよ。
最後まで。
終わりまで。
[またひとつ、嘘をついた。
視線から逃れるように目を伏せる]
[長すぎるこの旅も、
本当は終わりにしようと思えば、いつだって。
ただその結末を選べないだけのこと。
それはまるで、呪いのように]
……分からない?
[耳に入った言葉にもう一度微笑んで。
目を開けて、静かにグラスを持たない方の手を取った]
心配しないでいいよ、最後までここにいる。
姐さんが望む限りはね。
[視線は下へ。
壊れ物を触るように、両手で包む。]
誰かに飲酒を止められそうなRP(お酒苦手とか)をそれまでやっていない件について。
お茶で察するのも難しい部類。
無理じゃないですか…無理ゲー。
あんたは優しいね。
臆病なくせに。
不安ではないの。
私は不安だよ。
あんたが不安に、悲しい未来に心を奪われてしまわないか。
幸せであるほど不安になる。
優しいのは、姐さんの方だろ?
[声色は穏やかなれど、きっぱりと。]
ばかだなあ。
俺の問題で、姐さんが不安になることは何もないのに。
そんなことでこんなに飲むの?
[それは心を添わされることへの拒絶。
微笑んで、瞳を見て呟くように。]
……ごめんね。
そんな事、じゃない。
[瞳を合わせられても底は知れない。
それ自体は気にならない。
ただ、その奥に、限界が見えない事が不安で目を逸らす。]
嫌なら、訊かないよ。
そんなこと、だよ。
でもさ、嫌と言っても気にするんだろ?
[視線を逸らされて、自らもまた俯く。
取った手を撫ぜながら呟いた]
考えるんだ。
どうしたら悲しませないで済むか、って。
気持ちに無理をせず。ただ、幸せでいて欲しくて。
でも、駄目だね。優しすぎるよ。
[いつの間にか微笑みは消えて。]
どうしたら笑ってくれる?
どうしたら、幸せでいてくれる……?
[答えが明白な命題を、諦めたような声で問いかける。]
……嘘?
[その言葉の意図が読めず、瞬く。
だけどすぐに合点して。
重ねられた手と言葉に、息を少し深く吸った]
幸せでいて欲しいと願う気持ちは嘘じゃない。
ただ、そうできないだけで。
[手に視線を落としたまま、自嘲する。]
諦めないと言ってくれてありがとう。
けれど……。奇跡は、起きないよ。
[それはいつか、がいるに言った言葉>>1:197とは真逆の。]
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