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返す?
貴方が?
[果たして、女は苛立ちを顕わにした]
これの正当な持ち主に如何してお前のような――!
[女の落とす黒い影から、深く昏い闇の気配が濃密にその場へ沁み出す。
礼拝堂の暖かい灯、月の光は、ふつりと空間が切り抜かれたように途切れてかき消えた]
[怒鳴り声をあげた事を恥じるようにつと瞬く。
表情のない深い碧眼をぬばたまが射抜くように見つめた]
[手を伸ばす。古風なレースの喪服の、詰まった襟を掴もうと。
背後に礼拝堂を負うフィグネリアへと向ける動きは鈍くとも、意志だけは明瞭に]
「同じ穴の狢」。貴方もでしょう?
その血。
――夜の民の匂いがする。
[ぶつかる苛立ちと、憤りの声。
さすがの娘も瞳に驚きを浮かべ、身を強張らせる]
正当な、持ち主……?
[ではハンカチは、ユーリーのものではなく…。
先ほどまで感じていた暖かな灯火、
その気配は消え身体をぬばたまの夜が包み込んだ。
瞳を逸らせない。魅入られそうに]
[返答>>*1を待っていた僅かな時間の間、男の心を徐々に侵食していくのは、焦りのようなもので]
……我が主。
[しゃがみこんでいた状態からゆるりと立ち上がって]
これでも、心配しているつもりなのですけどね。
彼女の前でユーリー様が死んでしまったのではないかという、最悪に近い予想をしてしまいまして。
[自らの死を悲しんで涙を流したアリョールなら、彼女と近しいと思われる者が目の前で死んだら悲しむだろうと、ごく単純に思ったのだった。
そう、かつての自分のように]
[間を開けて城主は本棟四階にある自室へと戻りゆく。
何の気まぐれか自らの足でその道筋を辿った]
―居室―
[重く堅固に見える扉も城主の前では容易く開く。
部屋の中に進むと背後では扉の閉まる音]
――…ロラン
あれもまつろわぬ者であったが――…
[其れも闇へと堕ちてしまった。
最期に城主を呼び此処にあることを望んだ青年。
請わずともそうなる彼、今は小鳥の許にあるか]
――では、あなたも夜の民だと?
[襟に触れる手を払うことはない。
首筋に感じる指先には、人間とは思えぬ冷たさがあった。
ああ、と理解する。
彼女は夜の民なのだと。でも、自分とは違うのだと]
あなたは吸血鬼、ということかしら。
[ぬばたまに意志を持って視線を返す。
飲み込まれはしない。そこに恐怖の色は浮かばなかった]
[イヴァンの呼びかけに瑠璃を持ち上げる]
なぁに?
[促す言葉を掛け彼の話を聞けばふっと表情が和らぐ]
イヴァンの優しさは変わらないわね。
それがあなたの美徳なのでしょう。
ユーリーはそう易々と殺される者ではなさそうだけど
心配ならば私が彼の安否を確認しましょうか?
[壁が立てた音は宵闇に小さく響いた、か。
主の言葉>>*10を聞くと焦りが和らぐのを感じて――表情も和らげた]
少なくとも今の俺は、我が身可愛さで動いているだけですよ。
あの子やアリョールに会ってからというもの、村でのこととか、事件の裁判のこととか、森の中でみんな死んで行った時のこととか――封じていたはずのことが次々と浮かんできて……
[事件――小さな村で起きた作物の窃盗及び目撃者の殺人未遂。
被告人は男の兄だった人。
その小さな村では作物の窃盗も殺人も大罪であり――男及びその家族は、村民にさんざん痛めつけられたうえで獣の棲む森に放り出された。
ともかく、その忌まわしい記憶を追い出すために、最悪の想像に走ったのだと男は自分を省みた]
いえ、我が主の手を煩わせなくとも、安否は俺が確認しに行きます。
[抗わない娘の襟を引き、折れそうな首に冷たい指を触れさせた]
――?
[困惑に目を細める。
痕がない。
どれほど旧くても消えないだろうと思える己の傷と引き比べて。
では勘違いなのだろうか]
[数秒で、重い腕を挙げているのが辛くなって手を離した。
元の褪めて皮肉げなそれへと表情を戻し、素っ気無く返す]
どう呼ばれようが知ったことじゃないわ。
私は私。それ以外のモノになった憶えはない。
吸血鬼なんて……
皆燃えて灰になってしまえばいい。
[闇色の火花がチリ、と辺りに散って、
女が腕を組むと宵闇に歪んだ夜は元の顔を取り戻すだろう]
[小さくも鈍い音>>+4が届き城主は柳眉を寄せる]
――…物にあたってはダメよ。
あなたが痛いのも、私はイヤだから。
[イヴァンは人から眷属へとなったとはいえ
全ての痛みを感じぬわけではないだろう。
吸血鬼である自分も、傷付けば痛みを感じるのだから]
そんな風には映らないけれど。
……そう。
若しその記憶を思い出すのが辛いのであれば
何時でもそれを忘れさせてあげる。
話すことで何かが変わるならいつでも聞くよ。
[過去を無理に語らせる事もなく
和らぐ彼の気配に微かな安堵が滲む]
遠慮しなくても良いのに。
この所、イヴァンは退屈する間もないね。
ダニールは、ここまで読んだ。 ( b2 )
[そう言うとゆっくりと歩き出した。行く宛などないに等しかったけれど]
俺はもう、過去には囚われてなどいないつもりだったのにな――
[城に囚われ夜に囚われ。
それでも、
ヒトであった者をも捕えようとする忌まわしい”過去”からは、それを封じることで逃れたつもりだったのに]
……
[主の言葉>>*11を無言で聞いていた男だったが、最後の言葉にふと苦笑すると]
ごく稀にはこういう事態も悪くないと思えてきましたよ。
この先がずっと平穏無事、順風満帆、もう死者は絶対に出ないと約束されていればの話ですが。
[そう、男の今の願いは、これ以上死者が出ないこと。
とはいえ、単純に人間達を心配しているのか、この城の悪い噂が増えるのを心配しているのか、本心は表情からも声からも窺えないだろう**]
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