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[四人のうち誰のものでもない悲鳴に、ことり、首を傾げた。
やがてそれが哀れな運転士のものであることに気づけば、忘れてた、と呟いて。
名も知らぬ誰かの死を悼むような高度な機能は青年には未だ未搭載。]
―少し前―
好ましく?
[ダニールの言葉をオウム返し。一瞬手が止まるけれど、熟練の編み手が手元を見ずに作業を続けるように、すぐに再開。]
ユーリーが、おおかみさまじゃなかったら?
[思い出す。軽薄な様子に好感を抱いた覚えは……ない。]
う……。
[口ごもった。]
……運転手。
[忘れていた。
――訳では無いけれど、人狼は彼を襲う事は無いだろうと無意識に思い込んでいた]
駅まで、あとどれくらいなんだろう。
[列車を停めれば、目的地に着く事は無い。
生存者が揃って北の地を踏む事は]
…………どうするつもりだ?
[床にへたり込んだ格好のまま、前方へと意識を向けた]
……悲鳴?
[扉に掛けた手が止まる。
列車前方の闇に目を凝らした。]
………誰の?
いや、前に居るとしたらシャノアールか……
[その筈なのだが。嫌な予感が拭えない。
後ろの車両にちらと目を向け、それから前方車両へと走る。]
今にして思えば、やはりあなたを冷"凍"庫に捕縛しておけば良かったですねぇ。
その方が、安全だったかも知れません。
[>>+100 アナスタシアの言葉に、そちらへと向き直り、自嘲的な笑みを認めて眉を潜める。
表層的な現象に惑わされて、彼女を糾弾した筆頭は自分であったから。
彼女を突き落としたのは、自分だったのかも知れない、と気づいてしまった。]
あー、だめです。
死んでは、だめなんですよ…。
[彼女を冷凍庫に保存しておけば。
生き延びられれば、何かのきっかけで人生、どうなる物かは解らない。
それは、今こうして皆にお茶を淹れてくれている彼女を見れば、よく解る。]
生前に、こうしてたくさん言葉を交わせなかったことが悔やまれます。
[やっとそれだけ搾り出すように言った。]
……でも、おーかみさまは、おーかみさま。
[理屈ではないのだと。伝わらないもどかしさに苛まれながら、ぽつり。**]
あー、あのバカ女。
何考えてやがる。
もう、やりたい放題だな。
[運転手に手をかけたのだろう。
さて、列車はどうなったか。
とまるのか、それとも、加速がつくのか。]
>>+111
奴らもだし、オレらもだ。
身体は、オレは、あんなんで死んだしな。
お前とは離されるのは見えてるよ。
[ぽつり]
[特等車か、それとも別の部屋だろうか。
扉を開けた先に広がるのは、およそ想定を超えた情景だった。
床に広がる鮮血と。
座り込む小さな身体と………?]
――――!!
どういう…ことだ………?
[シャノアールは恰も隠れんぼでもするかのように前方へ消えたはずだ。何故血の海の中で座り込んでいるのだろうか。
首を振る。分からない。
罠だろうか、しかし―――
恐る恐る近付いて行く。
乾かぬ血が、靴を濡らした。]
おお!いいですよ!
そこです!そこを一気に左のジャブで!
[そして今、写眞店の男はサンドラのナイスファイト>>64に興奮している。]
いやー、言われてみればサンドラさん、実にいい体をしていますよねぇ。
ええ、あの体格なら階級は―…。
[ボクシング好きの血がうっかり失礼な事を言わせようとして、危ないところで思いとどまった。
そしてまた、今度はダニールの言葉>>+108を耳に留め、「え?」と蒼ざめ振り向いている。]*
−食堂車−
[もみ合う3人を離れた場所で見つめていた。
サンドラは間に合ったようだ。
けれど、カチューシャは捨てぜりふを残して、前方車両へと消える。
とりあえず近くにあった救急箱を手にして、サンドラの側に駆け寄る。
そして、その時に聞こえた赤い囁きに苦笑を浮かべた。]
[運転手の死体の傍で、少女は涙ぐみながらぺたんと座っていました。赤く赤く染まって。運転手の喉は、どうやらナイフで掻ききられてしまったようです。少女の手の中の、ナイフによって。]
…べるおにーさん…?
[からん、と。少女は呆然としたように、ナイフを取り落とします。訳がわからないといったように。まるで、悪夢でも見ているかのように。]
あはっ、お見通し、だった?流石、賢者様、ね。
もしかしてベルナルトさん籠絡失敗も想定の範囲内?
でも、私、あなたのことを積極的に殺すつもりはないのよ。
死んでも構わない、と思ってるだけで。
後、やっぱり“人”のことが好きみたい…。
ジョーカー、あなたのことも嫌いではないけどね。
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