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(後、殺せるのはベルナルトと、私?
ベルナルトは今ここにいないから、私しかいないわね。)
…。
(死ぬのは別に構わない。
勝手に怪我して勝手に死んでいく、どうでもいい女のために、
殺されるのは、いやだな?うん、嫌。)
(どうしようかな?)
「此処にはそんな見境が無いのは…
…いや、二人居るか。うん、気を付けた方が良い。」
(気をつけて、か…。)
「……間違えるんじゃねーよ?」
「間違っても、俺を撃つんじゃねーぞ…?」
ああ、間違いじゃないなら、いいのよね?
撃ちたくて撃つならいいって、そういうことよね。
[微笑みながらそう呟くと、エーテルを抱きしめて
身動きのとれないユーリーの背後に立てば、
ポケットからリボルヴァーを取り出して、震える手で構えて、
銃口を背中に押しあてて、]
それが正しいと思うなら…!
[引き金を、ひいた。]
[ナタリーが近寄るので]
もぅ致命傷なんだろう…?
ほら、こんなに血が溢れてる…
[左手を掲げてみせる。掬い上げられ、手の平から零れ落ちる赤い筋]
………撃ちたくて撃つって
ねぇ、誰を……?
[向けられたのは、ハッキリとした『殺意』]
[カチャリと耳障りな音が聞こえた。
全神経を背中に集中させる。
落ち着け。
タイミングをはかれば何とかなる。
背中に銃口を当てられれば。
引き金を引かれる前に。
背中の筋肉を隆起させ、背を反らし、更にきゅうと収縮させた]
[銃口が当てられたせいで、じゅうと肉の焼ける音と臭いがしただろう]
………あぁ、スリー
[エーテルを左手で抱えたまま、右肘を立て、背後に立つナタリーの脚に一撃を入れる]
[ナタリーの身が少しでも離れれば。
膝をつき、身を捻りながら腕を横になぐ。
狼の毛に覆われた腕を。
鋭く尖る爪の生えた手を。
エーテルの身体は膝の上から床に滑り落ちた]
(感傷に浸る暇もねぇ……。
だが、お陰であいつが引っ込んだ)
[腕は空振るが、ナタリーの正面を向くことが出来た]
結構、機敏なこって。
[グルルと唸る]
[...は>>102ユーリーの言葉に軽く頭を振った。もう、何も言う気はなかった。
そして、エーテルの行動に体が固まっていたが、嘆くユーリーと対照的に、冷静なナタリーがじっと自分を見つめた>>111
何を考えているかわからず、息を呑んで見返した。その後に響くくぐもった銃声]
[ナタリーがユーリーに造反したことはわかったが……体が怯えで動いてくれない。ただ見守るのみだった]
>エーテル
[聞えるかどうかは分からないが。
せめてこの音は聞えるようにと。
エーテルの耳朶に唇を寄せ、キスをした。
そのまま呟く]
なぁ。俺の為を思うなら。
狂っちまえば良かったのに。
まぁ、それが出来ないからこそ…俺も変な気を起こしたのかもな。
…俺は最後に、お前を喰いたかったぜ?
[喉奥だけを、ぐるると鳴らし。
…は人の姿を捨てた。
薄茶色の毛並みに覆われた狼の姿に。
伏せられた腹側と四肢の先は乳白色をしていたが、赤い血で染まっていた]
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