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[そして、あらかたシュテファンの食えそうな部分は食しただろう。
それを追いかけてきたロランやサーシャはどんな顔で眺めていたのか。
だが、獣はそれだけでは飽き足らず、また匂いを嗅ぐ…。
それは、やわらかく、甘くて瑞々しい子どもの香り…。]
[隣の部屋が騒がしいです。
悲鳴や怒号が聞こえてくる気がします。
誰かが昔いっていました。人間が力を合わせれば、人狼だって倒せるのだと。
今聞こえてくるのはうなり声や何かが折れる音、ぐちゃぐちゃりとした粘り気のある不快な水音、悲鳴、うなり声…。
果たしてあれに対し、本当に人間は勝てるのでしょうか。やっぱり人間は、エサに過ぎないのしょうか。ふるふると体育座りで震えながら、少女は耳を澄ませています。]
震え。
此処は寒くも在るが、そうじゃない。
本能的なものだ。
この躰には、実績が足りない。
この躰には、経験が足りない。
あの程度の獣を恐れるとは、な。
[獣は今は食うことに集中していた。
そして、そのまま、隣の部屋に移動しようとする。
それは、多少の制止や叫びでは止まらないだろう。
今はまともな声もまるで夢のような高揚感。
おそらくは何かしらの武器を持って攻撃しない限り…人間の部分は、どんどんと獣の本能に埋もれていく。]
― 一等車両 ―
[それが最初から“死んでいた”ことなど、知らない。
辿りつけば、既にその食事は始まっていて、
悲鳴の一つもなかったことがおかしい、と気づけなかった]
――……ッ、
[亡骸が肉塊に、――ただのモノになってゆく。
跳ね上がる血飛沫も吐き気を催すような血臭も、感じているのに遠い。歩みを進めれば、靴底の粘ついた感触、ぴちゃり、跳ねて白に赤の彩がまた、増える。]
何故私を襲わない。
[こぼれた呟きに問う意図はなく。
ただ、その手はコートの下の火器に触れて]
[クローゼットの中には、新鮮な少女が震えながら潜んでいます。
果たしてそれは、床に横たわっているおねーさんと比べてどちらが美味しそうでしょうか?
少女に出来ることはただ、震えながら待つことだけです。]
ぅわ…
[シュテの部屋で。ツーペアの食事シーンを目の当たりにする。手袋を嵌めた手で口元を覆う。思わず零れた笑みを…眉を潜めて無理矢理押し隠す]
ジョーカーが見ていたら、何て言っただろうね。
本能のまま生き急ぐあんたの事…馬鹿だと思うし、そぅ少し羨ましい……とも思うよ。
[くらくらと、人の部分が悲鳴を上げる]
あぁ、気を失いそう……
―少し前・一等車両、自室―
はてさて、一体何があったと言うのでしょう。
食堂車から出て…、いつの間に部屋に帰りついたのでしょうねぇ。
[記憶の一部がすっぽり抜けている。
その事についてぶつぶつ言いながらも、他の瑣末な異変に気づいてもいる。
妙に体が軽い。]
…………。
ひっ!!
[ふと振り返って、びくり、と飛び上がる。
足元には男の遺体。
よくよく見ればそれは自分の顔をしている。]
えぇぇぇ〜〜?
あの…、もし、ちょっと…?
[胸には、自分がシャノアールから回収し、いずれ証拠品として容疑者に突きつけようと思っていたナイフがぐっさりと突き立てられている。
その時の事は幸い覚えていない。襲撃者の顔も解らない。
男の…つまりは自分の遺体の目の前で手をかざし、振ってみるが反応はない。]
これは。
すっかり死んでますねぇ…。
あああ…何てことを…。畜生…。
[自分の死より、傍らで粉砕されているライカの死の方が哀しかった。
その修理不能な様子を見て、がくり、と細い肩が落ちる。]
しかし…僕は無事にフィルムを隠せたのでしょうかね。
[隠せていたなら、テツをなめんな、とばかりに人狼達には決して見つからない場所に隠せていたと思うのだが、その前に襲撃されていたならばどうしようもない。
そんな事を考えているとがちゃり、とドアが開き>>22ダニールが姿を現した。]
おお!これはいい所に!
ダニールさん、あの、フィルムが無事かどうかですね、確認を…。
[しかし彼の声は霊能者にさえ届かないようで、再びがくり、と肩を落とす。]
― 一等車両 ―
[小傷の目立つ金の懐中時計を、無造作に投げ上げては片手で受け止めた。ぱし、という乾いた音が室内に響く。]
形見とか言われたって、顔知らねーし。
遺すんならもっとマシなもん遺せってんだ、ったく。
………
[否、屋敷にはもうこの懐中時計しか残されていないのだろう。殆どが処分されたようだと、部屋付きの使用人が語った。
母親――事故で死んだ継母ではなく、生みの母――の持ち物だというそれは、一度とて止まることなく二十数年もの時を刻み続けている。]
[ヴィクロノフ家最初の息子が生まれた日、その妻――自身の母親に当たる女は他界した。
家同士の取り決めで結ばれた婚姻よりも、自らの意志で決めた妻に思いが移るのは世の常、そしてそこに生まれた子供により深い情を抱くのもまた、世の常だ。
程なくして迎えた新たな妻に子供が生まれ、元々その家にあった筈の「家族」という枠組みが形を失った。
そしてまた不幸なことに、新たなその枠に収まることの出来ずに取り残された少年も居た。
家族への正常な愛情を培うべき幼少期より、人間の悪意と策謀が蠢く屋敷に置かれ、親を親と呼べぬ環境は飢餓を生み、疎外され隔離される不条理は歪みを生み、それはやがて怨恨として蓄積され。]
[十数年後、枠からはみ出してしまった少年に突きつけられたものは、
正式な家督権を弟の物としたいと懇願する、継母の言葉と。
一も二も無く聞き入れようとする父親の声と。
憐れむような弟の目と。]
[――その藍を見た時。
初めて、人を 殺してやりたいと思った。]
[半年と少し前。偶々同じ町に滞在した街で人狼騒動に巻き込まれた時のこと。
占いが出来るのだ、と。偶々同じ村に滞在していた「弟」が思い詰めた表情で告白してきた夜、
己の生の保障と引き換えに、狼にそいつを売り渡した。
狼に引き裂かれる弟の断末魔の声を聞き乍ら、部屋が視界が己の魂が赤く染まって行くあの感覚を、今も覚えている。]
[偶然立ち寄った街だ。知らぬ人間だ。村が滅びようと、人が死のうと、どうでも良かった。
自分と一つも似ていない、自分から全てを奪った忌々しい弟を葬ることが出来さえすれば、何がどうなろうと構わなかった。]
―一等車両・自室―
[なりたての霊体ゆえ、何をどうしたものか解らない。
退屈しのぎの娯楽品も、すっかりトランクから消えている。]
殺した上に窃盗ですか、まったく。
人の風上にも置けないですねぇ。
…って、うわぁぁぁ!!
[憤慨のあまり、よく解らない不満の声を漏らしていると、今度は真っ黒な毛皮の巨大な狼が、扉を蹴破り乱入して>>58びくり、壁まで飛びずさる。]
[あの騒動の収束と共に紅い視界は自然と戻り、以来人狼の声は聞くことが出来なくなった。
死んでいった無実の村人の断末魔の声が時折ちくりと胸を刺す気がするのは、狂気が去りつつあるからであろうか。
それでも、後悔などしては居ない。今も。
あの人狼騒動が己に与えたのは、痛みや疵ではなかったのだから。]
― 一等車両・カチューシャのいる部屋 ―
[そして、カチューシャの匂いを辿り、その部屋に獣は入る。
すぐにクローゼットに寄ると爪をその戸にがりりと立てた。]
ガオオオンッ……グルルルル
[クローゼットを揺らしはじめる。
それは明らかな目的のある行為。
少女を襲うという……。]
………何だ?
[はるか遠く、女性の悲鳴。また誰かが死んだのか。
次いで聞こえた獣の咆哮には、扉の向こうを透かし見るように瞳を細め眉根を寄せる。寝台から半身を起こした。]
あーあ。やっぱな…。
案内人一人を喰らっただけであいつらが満足するわきゃない、か。
[近くの廊下に人の集まる気配。
恐怖に慄いたような、悲痛な叫び。
部屋の扉を背に、喧騒の方向へとゆっくりと歩を進めて行く]
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