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――中央エリア/低層――
[離脱する『アンギャルド』を見送り、『サンダーエース』は高空で背面飛行に移行。半円を描いて降下へと移った。
一気に速度を増して降下する、“スプリットS”と呼ばれる機動]
……速さそのもの、じゃ、追いつけないか。
じゃあ、駄目でもなんでも、使うしかないじゃない。
[見る間にその姿を拡大するオレンジと黒の機体。その機首に装備された兵装が、エネルギー充填の光を纏わせていた]
[黒い光に包まれて浮く烏羽。
東空域の下層にて留まる黒い光に覆われた死仮面]
まだ…、まだ高みを目指すというのか。
俺もヘタれたな。
[男は機体の状態をチェックする。
戦えるとは言いがたい状態ではあった。
ただの的になる可能性もある。
それでも、男は高みを目指す]
もっと、高く。
[黒い光に覆われた烏羽は、ゆっくりと高度を上げていった]
[左手首へと視線を投げる。
埋め込まれた銀色の、鈍い輝き。
それが何であるか、確たる記憶は無い。
けれど感じられる、どこか深いところでの繋がり]
――応えて。
“あたし”の――“私”の中の、記憶。
あの声は、何なの? この球体は――『禍珠』は。
どうして わたしは ここに いるの?
[鼓動がどくん、と大きく聞こえた。
球体に温かみのある赤が点り、消えた。
流れ込む感覚、自分自身が機体と一体になったような]
[――どうする、考えろ考えろ考えろ、現在の最善手は何だ?
直接の原因であろう機は撃墜した。だがそれで取り返しが付く物でもない、ならば、どうする?
ぐるぐる思考が回る中でも、機体は『アンギャルド』の接近を知らせ、身体は無意識に機体を操る。
昔何処かのパイロットが言っていた直感と思考の融合とは、今の様な状況かもしれない。]
……受けて立とうじゃない。“Lost memory”さん。
[反射的に言葉を返すがいや違うそうじゃない、撃墜す訳じゃない、とりあえず動きを止めよう、『リトルアース』が来るまでの時間を稼ごう。
速度はキツいけれど此方が上だ、向こうも『ウィルアトゥワ』戦の影響か何かは知る由も無いけれど、遠距離に離れれば攻撃はほぼ無い。
行ける、追い詰めれる。]
『アストラル』、レベル3でチャージ。
[逆に言えばあの剣、『自在剣』が当たれば此方のヤワな機体はひとたまりも無いけれど、遠距離でなら『アストラル』の威力を抑えれば『アンギャルド』周辺空間の征圧、小破に持ち込めるかと思うが――
いや、あれ?おかしい。兵装が一つの筈は――無い。]
――さっきの赤い光は、使わないの?
[そんな思ったままの呟きが、オープン回線に流れた。]
[ 今よりも遥かに遠い空。
青紫の色合い。
記憶にはない、けれどとても懐かしい風景。
戦火に染まった故郷、もうひとりの自分、炎、銃声、死者、
フラッシュバックする幾多の光景]
……どこ。どこなの、これ――?
[思い出せない空。
その色はいま頭上に広がる紺碧ではなく、夕暮れの青紫]
――中央エリア/低層――
[シャノンから届く声。ずきり、と頭が痛んだ。低い声で答える]
――使って欲しいの?
[一度瞬いて、意識を銀色の球体に振り向けた。
静かに疼くような感覚。充ちていく凶暴なパワー。
胸の奥で得体の知れない熱が渦巻いた]
――だったら、受けてみればいい!
これが何であるかを!
[叫ぶような声。起動言語は淀みなく紡がれた]
“赤光に染め上げて呼び起こせ、古き血の弾丸”!
――『エレメンタルギアボルト』!
[無色の閃光が、黒騎士に埋め込まれた『禍珠』から迸った。
『自在剣』の形状が組み変わり、白銀の長大な銃へと変換。
砲口から、赤いエネルギーの粒子が漏れ落ちる。
そして、0.5秒。
『アンギャルド』を中心に突風が巻き起こり、天を貫くような赤く巨大なビームが*放たれた*]
[死仮面から出ている黒い光は烏羽を包み、大きな黒い翼のようになっていた。
中央空域へとゆっくりと飛んでいく。
残り3機の行方を追うように、大烏は空を駆ける。
高みを目指して**]
[――使って欲しいの?はっきりと、そう聞こえた。
なら何故今まで使わなかった?使えなかった?
――使いたく、無かった?
本当のところは判らない、けれど自分のその一言が引鉄だった様だ。
見る見る間に形状が、変わってゆく。
オーバーフローしたように零れ出る、暴力的で禍々しい、赤い光。
直感で判る。
だめだあれはまずいよけないと――!]
――あ――がっ―くぅ―……!
『アストラル』、コン……トロール、 オー…プン――
[みしりみしりと悲鳴を上げる機体を、無理矢理にバンクさせて左下に抜けようと、操縦桿を倒しペダルを蹴る
。その放たれたビームのほぼ真横を抜けるが、それでも幾許か遅かったようで右翼が半分に近く、消し飛んだ。
それでも置き土産のようにアストラルを『アンギャルド』付近に炸裂させて。]
――このっ、言う事、聞けっ!飛べっ!
[暴れる機体を、力ずくで抑えて飛ばす。それももう限界に近い。
それでも尚、バンクした機体を上方宙返りで高度を戻す機動、シャンデルでもう一度同高度まで引き起こしす]
全駆動回路リミットオフ、スクランブルドライブ。
核から駆動タービンまで、過駆動励起。
全速全開、オーバーブースト!
『ミストラル』左翼に集中過剰展開!
[核が、全てを搾り出すような駆動で悲鳴を上げる。
機体も同じ、空中分解寸前だろう。
それでも、持てる火力の全てを以って、機体は翔ける。行跡を橙に染めて。
きっと、これで最後だ。けれど自分がダメでも、まだリトルアースが、ニーナが居る。
せめて、何か後に繋がなければ、今まで飛ばしてきた意味が無いし、飛んできた理由も無くなってしまう。]
“早く”
[中央空域に向けて飛ぶ、その機体を声が急かす。中央空域では、たった今シャノンが戦っているのだ。移動なんかに時間をかけている暇はない。急げ]
“早―速くはやく―は――速―はやく―く”
[その思考に、空白が混ざる。気体のダメージこそ抑えることはできたが、エネルギーの損耗が激しすぎる。
それでも別にかまわない。ただ、なすべきこと、自分のなしたいことを果たすまで体と機体が持てばいい]
[視線の先を走る赤い閃光]
[ばつんっ。と。そのとき、何かが繋がった。旧い旧い記憶。そうだ。あのとき。じぶんは。
物言わぬただの力で、何も思わず、ただ壊すことしか知らず、そして。
破壊の果てに、あの赤い光と出遭って、初めて恐怖を知ったんだ。形を成さない自分、壊されることはないと思っていた自分を“破壊”しえる、あの、赤い光に。
怖いはずだ。恐ろしいはずだ。自分は一度、あの光に負けたのだから。
けれど、今は]
お お お お !
[声を張り上げ、雑念を振り払う。そうだ、もう、過去の記憶なんか雑念に過ぎない。もう、怖くなんてなかった。
あのころの自分とは、もう、違うんだから。
自分にはフヅキがいる。ウィリアムっていう友だちもできたし、シャノンだって戦友だ。
この地球に来てからでさえ、多くのことを知った。
それさえあれば、赤い光くらい、怖くない。
今はただ、決着をつけ、そして勝つ。そのために]
フヅキ、力を―――!!
[今、戦場へ]
[黒い光の翼は風に乗り、中央空域の上層まで辿り着く。
烏羽の残った片翼は、サンダーエースに切り裂かれたものを補修していて
強度が落ちている。持って攻撃一回だろう]
あの光は…
[男の目は、下方からくる大いなる赤い一筋を…**]
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