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―― 観客用BF格納庫 ――
[空での戦いが開始間近な為、観客用BF格納庫の人影は随分まばらだ。スタッフ控え室に、ダイアナから買った「焼きそばを使った料理」のかごを置くと、調子が悪くなったBFを修理しているスペースへと資材を持っていく。]
通信で言われた資材だ。
食事の間、代わろう。
[調子が悪いBFと格闘中のスタッフと交代。黒隗がメロンを一切れ差し出すと、汗を拭いながらを受け取り、控え室に去っていく。
紅蓮は、グローブを装着した上に、グローブの甲から腕を覆う機器を取り付け、修理の続きをし始めた。]
―― 観客用BF格納庫 ――
[やがてどれくらいの時間が経ったのか。]
ん。予定分はこれで最後だ。
[繋ぎ目のないBF後部は、パワーグローブを操作すると繋ぎ目が現れ、内部を曝け出した。バトル用のBFと比べれば、シンプルな構造。
中心部に備え付けられた赤いコアは、まるで息をするかのように、コア表面に光のパターンが等間隔のタイミングで浮かび上がる。周囲へエネルギーを供給するラインは、青白い光で満たされていた。
紅蓮は、必要なパーツを交換し出力パラメータ等のデータを確認する。一連の作業は構造が頭に入っているのか、手早い。開いた時と同じく、BF後部は音もなく閉じ、]
修理完了。
あとは在庫補充で終わりだ。
[在庫保管室へ向かい、幾つかの棚から資材をパワーグローブの重力制御機能で降ろした後、先程のスペースへ向かい補充を完了させた。]
[単なるグローブをパワーグローブ化させた機器を取り外した後、スタッフ控え室を覗いた。
先程のスタッフは焼きそば料理を口に入れたまま眠りこけている。かごの中身は他のスタッフも食べたのか綺麗になくなっていた。
紅蓮は口元を緩め肩をすくめると、格納庫の他スタッフに修理完了を伝達し、左腕の腕章に触れた。ホログラムの矩形ディスプレイが、紅蓮の手元に展開される。]
こちらグレン。
予備の観戦用BFの修理は完了した。
これより見回りに戻る。
[大会本部への連絡も完了。その直後、黒隗から声がかかる。]
「紅蓮。
大会出場者の格納庫に、もう一度行こう。」
―――、分かった。
[紅蓮も思う所があるのか、再度大会出場者達のBF格納庫へと、白兎を肩に乗せて*歩き出した。*]
―格納庫―
(おや。先ほどは、素敵な星々をどうも)
[叱り付けられるのではないかとびくつきながら(というのも、ここに到達するまでの間にも既にいくつかのチームからそのような扱いを受けていたので)近づいていったところ。通信回線で聞いた、低く響くような音声でそんなような言葉をかけられた。
どうやら少なくとも目線の先で小山のようにうずくまった“生物”…あるいは“機体”…は、邪険に扱ったりはしないでいてくれるらしい。
そのことに、まずはほっと胸をなでおろして足を止める]
いえ、こちらこそ、先ほどは急な申し出にお付き合いいただきましてありがとうございました!
[ぴしりと敬礼をして、改めて感謝の言葉を伝える。…とはいえ、見ればドラゴンは被弾したらしき箇所をゼリー状の何かで覆い、修復しているらしい。
空にいたとき遠目でははっきりしなかったけれど、やはりというか、目の前の“機体”はナノマシンを使った生態的なものであろう、などと、内心で分析しつつも。
…言葉だけの感謝では、少々不公平だろうかと少し考える。
あちらは手の内を明かしてくれたというのに、コチラはほとんど明かしていないも同然だし…かといって、自ら勝ちから遠ざかるような行為ができるほど、余裕のある身の上でもない。さて、どうしたものかと思案に暮れていると。
ふと、先刻検索していた言葉が頭をよぎった。曰く、『一緒に物事をする間柄、また、その人』]
…お礼と言うにはいささか不釣合いかもしれませんが、どうかこちらを!
ええと…
[手にしたフヅキの端末から、穴や凹凸の目立つ半透明のフィルムを出力させる。数百年前から普及している、様々な入力機器に対応した万能の名刺みたいなものだ。書かれているのは、フヅキとリトルアースに直接通信可能な固有アドレスと、その周波数帯。
それを、ドラゴンのすぐそばでこちらを見ていた女性へ(まさかその人が宇宙規模で有名な人物とは露とも知らずに)差し出した]
本戦の間、互いの利害が一致する範囲において救助協力要請に応じることをここに誓うであります。
無論、信用できない、ないし不要と判断された場合はお忘れくださって結構ですので!
[…と。思いついたことをそのまま言ってみたのは、覚えたての言葉を使いたがる子どものような心理のせいだったかもしれない。
でも、フヅキも否定的な反応を示していないことだし、おおむね間違った行動でもないはず、と予想して、相手の反応を待った]
/*
ううーん…
縁故偏りすぎちゃったかも。
ってゆか長文多すぎかも。
この辺は反省点だなー。
とはいえ、本戦が始まれば、少なくとも長文の法はもう少し改善されるっ!はずっ!
…と、信じたいでありますな
黒詰 ユージーンは、智狼 に希望を変更しました。
黒詰 ユージーンは、霊能者 に希望を変更しました。
/*
ようやっと落ち着きましたが、はてどうしよう。
というか格納庫から出てませんねこの子…座敷わらしか。
ちょっと、この大会に出場するにあたっての目的などなどが定まっていないので今固めている所です。
ちょいまとめ。
・シャーリーは社員?→社員の娘で会社とは特に関係はなし。
・なんでシャーリーが乗ることになったのさ?
・他にパイロットは居なかったの?→居たという事に。
何故シャーリーがこんなにでんでんむしにこだわってるのか、という部分と空に挑む理由が明確になってないー…。
やたらと友達扱いにしているから、廃棄寸前だったとかその辺から攻めるかしら。
マシマさんと逆の意識を持ってる感じ、かな。
何故空へ?でんでんむし>自分、の意識なのででんでんがBFとして生まれて来た以上、ゴードンに挑戦してみたいという意思はあるものと考えてみるる。会社そっちのけ。
垂れ流しだけど一旦これをそっと置き。
―― 格納庫・入り口近辺 ――
[青い―― 空 。
確かに、クロノはラント軍の中で過激派であり、他文明へ強引な手をとる事を推奨しようとする者の一派だ。
いや、一派「だった」。
だが、宇宙の端で行われる、華やかで苛烈で刺激的な大会。
――BigFire.――小型化した球体の、万能的なエネルギーとその制御システム。それを使った、機体。
ラントよりチキュウの事が取り上げられるのを聞き苛立ちを感じる事とは別に、「大会」に、「大会」の事を間接的に体感する度に、言い知れぬ興奮や期待を感じていた。
そう、元々は、何時か大会には出たかった。ラント製BigFireを作っていたのも、その為だ。それが――…]
―――!?
[クロノは、視界の隅に、誰かの肩に乗った見知らぬ同胞を見かけた気がして、ハッとした。]
―格納庫―
[整備や調整の為、TweeHeart Companyのスタッフらがマリンブルー・スネイルの点検を行っている。
...は大した作業こそ出来ないものの、少しでも手伝いをと忙しなく彼らの間を駆け回った]
「シャーリー、少し動作の確認をしよう」
[呼び掛ける声に慌てて駆け寄る、其処にはスタッフと同じ作業服を着た、...と同じ青い髪の壮年が眼鏡をずらしてBFの頭部を指していた。乗れ、と言っている]
お父さん。
私…
[壮年は答える素振りを見せず、首を横に振るだけ]
……。
スネイルネン、少しだけ確認しましょう。
[言葉を遮られ、少しばかり頬を膨れさせたが言われるままにBFへと乗り込んだ]
―― 格納庫・入り口近辺 ――
(チッ、兎人ではない。
あれは、ヲレが酒店でガキと争った時に割って入ったスタッフの一人と、その連れだ。)
[あれで、ニーナのBFリトルアースとクロノとの戦いは避けられたのだが、当のクロノは腹立ちが収まらない。]
おい、貴様。
先程はよくもヲレの邪魔をしてくれたな。
[近づくのを待って、そう切り出す。]
フン
「大会」前だ。
見逃してやる。行け。
[クロノは、まだ暫く青空鑑賞をするつもりのようだ。]
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