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―格納庫―
[まだビニールで包んだ食べ物を持ってウロウロしていた]
……うぅ、いい加減にスネイルネンの調整をしなきゃ…。
会社の人も来ているかも知れないし…。
お、怒られてしまうけれど、捨てて後から騒ぎになるよりは、良いと思うわ。
[そうして、元あった場所に食べ物をそっと置いてBFの元へと駆け出した。
もしも、その際に誰かに見つかって咎められたなら事情は話すが素直に謝るだろう]
[格納庫の中で、自らの機体を目の前にしている]
ふむ、丁度調整も終わった頃のようだな。
礼をするぞ。
[ナサニエルはチームに整備員を雇ってはいない。それは、個人のチームであるからだ。その代わり、かつてナサニエルが気まぐれで作った優秀なロボットが整備員の代わりのようなことをしてくれている。
ロボットに命令を下せば、必然的にそのような事をやってくれる優れ物ではあるが、あくまでもロボットなのでそこに意思は無い]
■BigFire Name
「Silvern」(ズィルバーン)
かつて地球上で使われていた、古い戦闘機を復元(レストア)して作られたBF。
古い戦闘機を復元するのは彼の趣味の一つで、他にもいくつか戦闘機を復元した形のBFが存在している。
■BigFire Arm
☆弾幕兵装:銀の護符
相手の弾に当たりそうになった時に発動すると相手の玉を打ち消すと同時に、星型の弾が現れる。
カウンターとしての能力も十分に期待できるが、相手の弾をぎりぎりで避ければ避けるほど星型弾の数が多く美しくなり、それを狙ってあえて危険に飛び込む場面も見られた。
☆弾幕兵装:銀色の炎
敵の周りを炎が取り囲み、それが敵機を目掛けて飛んでくる。ただし、それは弾の間が広くすり抜けられる。
だが、この兵装の怖さはすり抜けたその先にある。そこに待っているのは一見すると残像のような炎。それがしばらくして弾になり無数に降って来る。
☆通常弾:銀色の矢
敵を追尾する形の、無数の矢をイメージしたレーザーっぽい物。
敵を追尾する性能には優れているが、反面で攻撃範囲は狭い。
[白兎の瞬き。ゆっくり、一度、二度。]
「今日の空、気持ち良さそう。」
戦闘空域近くは、ぱーっとはいかないが、別の場所なら飛べるよ。
[にこりとグレンはダイアナに笑う。]
[ぴるるぴるる、とケータイ端末に着信。]
あ、はい!真嶋です。
わかりました、すぐ戻ります。
ゴメン、最終調整しに戻らないと。
またね!
[片手で拝む様な仕草で詫びて、慌しく格納庫へ。]
[帽子の男に笑い返す少女]
ありがとうございます。ではお言葉に甘えて……といきたいところですけど、その前にこれを店に戻さないといけないのですよねー……
[これ=焼きそばを使った料理が入ったかご。
少女は曲芸風飛行ができる程度の腕前であるため、料理を乗せたまま飛ぶとえらいことになるのだ。主に操縦席が。]
――休憩スペース→格納庫――
[マシマとは一旦別れ、少女は格納庫へと向かう。出入りする人の数は先程よりもずいぶん増え、何人ものクルーや参加者、報道関係者らしき姿が行き交っていた]
だんだん、あわただしくなってきた、かな?
……といっても、あたしは他に話する相手とか、いないけど。
[出入り口の脇に寄って、人の流れを眺める。ふと、飛び出してきた辺境宙域のスクラップ屋を思い出した]
あそこだって、こんな忙しそうなことなんてなかったしなー。
お爺さん達、いまどうしてるだろ?
/*
曲芸飛行+弾幕
……ほむ。レベル2の名前は変えたほうがいいかもな。
あの曲名使いたかったんだけどなーーーーーー
*/
―屋台通り―
あいつも参加者か。
若いのばっかりそろっているんだな。
[参加者の一覧をチェックしていて、約一名年齢を追求していいのかどうかわからない夢物語の案内人がいたが
3人以外は若いやつらとウサギである]
これも時代の波かね。
[男は独身だが、一つ上のセンパイ、真嶋には子がいるようだ。
そんな事がデータにあったのを覚えている。
そして男は格納庫へと歩いていった**]
[白兎は、ふんふん、と匂いをかぐ仕草。]
黒隗、きみはちょっと食べすぎだ。
[グレンは紫色の瞳を瞬かせ笑い、]
良ければ、それは買い取ろう。
あっちはまだ食べてない奴達が多いからね。
この上に乗せてくれないか。持っていこう。
[白兎――黒隗が器用にグレンの体を伝い、代金を差し出そうとする。この上というのは、資材の上の事のようだ。]
―格納庫・リトルアース格納スペース―
………。
[リトルアースの脇に座り込み、先刻受け取った『やきそば』なる未知の食物をしげしげと観察する。フヅキの走査結果、害になるものは検出されなかったようだけど…]
…あ。おいしい。
[調べるのに手間をかけすぎた成果、すっかり冷えていたが、やきそばは美味しかった。
やっぱり警戒しすぎたのは悪かっただろうかなんて思いも少しよぎったけれど、いやいや意図は別のところにあったのかもしれないしと思い直す。
そうして、しばし、やきそばを食べることに没頭して]
『なか‐ま【仲間】:1 一緒に物事をする間柄。また、その人。「趣味を同じにする―に加わる」「飲み―」2 地位・職業などの同じ人々。「文士の―」3 同じ種類のもの。同類。「オオカミは犬の――――』
[食事を終えて、フヅキに頼んだ調べ物の結果がバイザーに表示される。そのどれもがピンとこないものだった。
大会に出るためのここまでの道のりも独りだったし、リトルアースの整備をするのも独りだったし、それに―――
…調べられる限りの情報を見るに、どうやら『仲間』とよばれる存在はよいものであるようだし、客観的に考えてもよいものなんだろうと思う。でも、どうしても『客観的にしか』考えることはできなかった。
自分に置き換えて考えてみようにも、実感が沸かない。
…あるいは、フヅキがそうなのだろうか。フヅキは『人』じゃないけど…]
…まぁ、さして重要な情報でもなさそうでありますな。
[最終的にそう結論付けて、バイザーを外した。気づけば、周囲の格納スペースも賑やかになり始めている]
[白川重機のピットブースの雰囲気は、かつて地球上で一世を風靡した周回自動車レースのピットのものによく似ている。
白地に細い青のストライプ、背中に筆文字の社名がプリントされた、揃いのツナギを着た整備士達は、最終チェックに余念が無い。
真嶋が袖を通すプロテクトスーツも同じデザイン。
整備士たちのものよりは幾分タイトな作りで、強化弾性樹脂の装甲が縫い込まれている。
襟元に付いた飾りネクタイは、かつて24時間戦っていた企業戦士たちの戦闘服をモチーフとしている、らしい。]
では、第一シンクロ調整、開始します。
[ヘッドセットを身につけると、オーソドックスな単座式のコックピットに身を滑り込ませた。]
さて。
それではリトルアースの整備をー…
…あ。
[整備を再開しようとして、肝心のパーツを先ほど転んだ際にぶちまけたままだったのを思い出す。
やきそばに気をとられすぎて忘れていた]
無事だとよいのでありますがー…
[予備はたくさん貰ってきたが、ぶつかった衝撃が衝撃だった。無事に使えるものが残っていればいいけど…と少し不安になりつつ、ふたたび格納庫の空きスペースに向かった]
[少女は帽子の男の太っ腹さに感激すら覚えた。
兎が差し出した代金を受け取り、多すぎる分の小銭とかごを帽子の男に渡す]
それで、別の場所とはどこですか?
あと……そういえばまだ、あなたの名前を聞いてなかったですよね?
――格納庫――
[つかの間、想起されたのは懐かしい――というには近すぎる記憶。少女が意識を取り戻した一年ばかり前の日常]
……あそこも、こんな風に幾つも機体が並んでて。でもどれもこれもボロボロで、ばらしたり組み替えたり付け足したり。
……けど、ここのはどれも、綺麗、だね?
『――お前ぇなぁ、見てくれが重要なんじゃぁ、ねぇんだよ』
『――大事なのはメカの腕前と、ココだ』
『――心? 違げぇよ、魂だ』
『――ま、シュウにはまだ分かんねぇだろうがな』
[そう言って、二人の老メカニックは笑うのだった]
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