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どこほっつき歩いてるかは知らないわ。
そう離れてはないと思うけど。
[パスを手繰りながら、強張る左手を眼前に持ち上げる。
己が頬に当てて見ても、温度はおろか柔らかさすら感じられなくなっていた。
多分、現代医学でどうこうできる範囲ではなさそうだと嘆息。]
veritàは……、
[見たことはないけれど、異国の風貌だから名がイタリア語でも
不思議には思われないだろう。
近くて、遠い。するり雲のように掴めない、
その魔剣の主につけた名を秘密めかして打ち明けて、微笑した。]
―中地区・商店街書店(4日目)―
[いつかの夜。
姿かたちは見えていても、はっきりとはしなかった。
得物を振るっていない今、それとは見て取れない。
だが、首筋を這う警鐘が、何よりも"それ"だと告げる。]
……。おはようございます。
[書店へ入り、呟くような、静かな声で一礼した。
並びの法則を知らない女は
一列一列、丁寧に見定めて行く。]
そいつも中々の変態で、寮の奴らが部屋に水着のポスターとか貼ったりする中……
なぜかアベノセイメイの水墨画ポスターを貼っていた。
部屋には女神転生の資料集とかミニ悪魔の像とかあったしな………
う”ぇりたー、さん
[あ、嬉しそう。
やっぱりカレンちゃんは彼のことが好きなんだ…]
詳しいことは、彼の方に聞くね。
たくさん喋って、大丈夫?欲しい物とかある?
入院準備とかもしてくるね。
あ、
ひとつ教えて、カレンちゃんに酷いことした人の
人相風体って、わかる?
―4日目(朝)中区/商店街・本屋―
[凛とした、清廉な印象の女性であった。
初めて見る――始まりの夜の一瞬では
判断がつかなかった――姿。
サーヴァント。]
……。おはよう。
[挨拶を返す。
ごく丁寧に本を見定めていく様子を眺め。]
……何か探しているのか。
[何とはなしに訊く。]
や、彼は今は……、
[絶讃魔剣様降臨中。会わせたら不味い気がする。
ついでに今回の酷いことした人、張本人でもある。
正直に言ったらどめすてぃっくばいおれんすと誤解されそうだから、勿論黙殺。]
見えないんだから、人相風体なんて分かるわけないじゃない。
ええとね。金髪ですごい美女らしくて米人で銃持ってた。
[最初の銃撃に関して嘘は言っていない。
入院準備は喉から手が出るほど有難かったが、
生憎とそう何日も病室に閉じ込められている気はなかった。]
……葉子、もう少し側に、来て?
―3日目・夜/中区 教会前―
…本来なら流石に無理だと一蹴すべきだろうが。
君なら、一概に出来ないと言えないのが――凄いな。
[己が現存出来る時間は、残り僅かだと理解しているが。
それに急いた様子も無く。青年が薄く笑う様子に、榛を細めた。]
…嗚呼、承知した。
何だか不思議な話ではあるが――世話を掛ける。
[…確かに、己の方が幾らか背が高いのだから其方の方が楽だろう。
――というか、仮にも英霊なのだから風邪などを引く訳でも無い
本来ならば、自分がこの中へ入る必要もないのだろう、が。
億尾も出さず傘を受け取ると、其方へと翳しながら歩きだす青年の後を追う。
…尤も差されるよりも先に随分と濡れていたものだから
タクシーに乗ったところで、随分と嫌な顔をされただろうが
――それはまた別の話。]
……、
兵法の書や、修行中の僧に役立つ書などがあれば、
最も適しているのですが。
現代の書店で売買されているとは思えませんので、
………、
[見定める目を止め、改めて男の顔を見る。
その瞳は、深く深く、戦場に立つ武将旗のように紅く。]
つかぬ事をお伺いしますが、
殿方は、どのような書をお好みになられるのでしょうか。
[真っすぐと見捨え、真面目な顔で――疑問した。]
―4日目(朝)中区/商店街・本屋―
……兵法?…修行僧…?
[うつくしい黒髪のサーヴァントを見ながら
少しばかり首を傾ぐ。]
随分と、…硬い本を探すものだ。
……――「とのがた」?
[なんのかたちだろう。
いやいや――「男性」のことだろう、と
知識が遅れてやってきた。
こちらもとても真面目に悩んだ。]
人による、気がするが
……そうだな、刀剣の、本とか……
[ちなみに「カイン」という名には鍛冶屋という意味がある。]
/*
ああ、ティルヴィングのこと調べるのか。
うちのTって、真名もクラスも知らなさ杉だよね。
ライダーなんか結局かすりもしなかtt orz
ある種見えないハンデと聖杯戦争知らないせいと……。
昼にすることがなくなるはずである。
/*
刀の人に逢えたので
あとはゾーンと。
それから狂(魔剣)に会っておきたいか。
でも病院どうして行こう。
周防ははやくケガを治すべき。
う、うん。
[素直に顔をよせつつ]
[金髪美女の殺し屋が来るなんてアメリカ映画みたい…!
でもそれだけ見た目が判り易かったら出入り禁止は簡単かも
あとで看護婦さんにお願いしとかなくっちゃ!]
あっ!!(ポンと手を打つ
協会側の目撃者隠滅って事で一つwww
(ココの教会はやらないと思うけど、原作だったら普通にしそうだよねぇ。
後で怒られても知らないwww
……修行中の教え子がおりまして。
[例えばこの列の一番上に並んでいる
"有☆意☆義☆王"という書は、褒美としては良さそうだが
強く在りたいと願った彼に適すかどうかは分からない。]
刀剣……ですか。
確かに刀と剣(つるぎ)は武器でもありますが
権限の象徴――伝家の宝刀とされる事もあります。
[女には知る由も無い事だが、英国王室では
切っ先の無い剣を象徴として扱っているらしい。]
殺傷の決意も形状の美も、一つに凝縮し鍛え造る師と、
己が信心に従い、それを振るう者。
二種の心を内包する刀剣は確かに、
"強さ"を求める殿方には、感じる所も多いでしょうから、
これ以上ないものであるのかもしれません。
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