546 Fate / the last toast 聖杯戦争村6th
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バーサーカー
ん……。
[無理しているのは明白。
それでも少女は立ち上がった。]
―――ありがとう。
[さぁ、帰ろうと。
カレンの背を支えるように軽く触れて、
その場を離れようと促し、歩き出した*]
シャスカ ゲイルズバーグ
……そうですか。
［ああ、そうか。
頬を伝う熱さに、今さらながらに理解する。
最初に出てきたときからずっと、メチャクチャな英霊だと思っていた。
だけど］
あなたは変人で、奇人で。
天才と呼べる才覚を持ちながら、何も成し遂げず消えていく。
まったく生前と同じ、メチャクチャぶりです。
［だけど］
私は、そんなあなたが、嫌いではなかった。
私も、楽しかった。もっと一緒にいれたら……良かった、のに。
キャスター 平賀源内
［嬉しい。良かった。
また嫌われるんじゃないかと思ってたから］
うん・・・・・・ありがと。
私も、貴方に会えてよかった。
［もう、時間］
凌霄 歌漣
それとも、私が引き摺って帰らないと駄目かしら。
[青年の被った被害の深刻さを考えれば、
其方の方が相応しいかも知れないが、勿論冗談だ。
男の体重を運べるはずもない細腕は、彼に導かれるまま、
山の稜線も白み始めた*岐路の途へ。*]
シャスカ ゲイルズバーグ
［光となって、平賀源内が消えていく。
地面についた膝は汚れるままに、光が全て消え跡形もなくなっても、その場を動けないでいた。
遺された一言は暖かくて、嬉しくて、だから悔しい］
…………。
［声もなく、ただ涙を流し続けていた］
神蔵 盛仁
―― 中地区・某所 ――
………。
[ 深夜。
街の西では、雷と嵐が衝突していた。それを見つめ、深く大きく息を吐く。]
やはり、70年前と同じじゃ………。
[ じっと手を見る。その手には、何の力もない。
ひときわ大きな雷光が輝いて後、西の空はそのまま静まり返ったのだった――。]
メイド セリア
―電話ボックス内―
いえ、拳銃の件ですの。
教会に便宜を図るというのは、前にお約束したことでしょう？
[にっこり。
その微笑の気配は、電話の相手にも伝わったようだった。]
無理なことは言いませんの。捜査結果を逐一伝えて、危ういと思ったらそこでやめてくれれば、それだけでいいことですの。
[と、無茶振り。
電話の相手は警察のごにょごにょ。
ちょっと弱みを握ってごにょごにょしている。
警察を抑えてしまえば、仕事はとても楽になる。]
そう、魔術師は拳銃を使わないものですの。
でも、例外というものが世の中にはよくありますの。
今の話の内容みたいなものですのー。
メイド セリア
[と、西から強い魔力のぶつかる気配。]
…参りましたの。
これでは本格的にOVAを見る時間がありませんの。
[溜息。
今回は不発弾にでも爆発してもらおうか。
電話ボックスを出て、音もなく、風のように、走り出した。]
越智 暢
[え、なんだよ。
とくとく、という音が、やけに大きく聴こえる。]
…おれ。
[声を発したつもりなのだが、かすれて頭の中にだけきんきんと自分の声に似た何かが響いただけだった。]
…な、い
[目の前には平行に近い斜めになった、黒い地面。
おかしい、と思って、手を付いて、立ち上がろうとした。]
あ、つ。
[とくとく、とくとく。
黒い液体が、目に入る。
あ、なんだろ。雨かな。]
越智 暢
―深夜・道端―
[でも、それにしては。
やけに、胸が熱い。]
っかしー、な。
[自分の中の何かが欠落した感覚。
胸だけが異常に熱く、他が異常に冷たい。]
神父 宇吹
―― 道端 ――
………。
[ 雨が降り始めた。道端に倒れた男を見つめ、そっと歩み寄る。]
もし、大丈夫ですか？
[ 判っていることを、問うように。
話しかけ、傍らにしゃがみこんだ*]
【赤】 神父 宇吹
[ 手には心臓。とくとくと、未だ脈打つかのように。]
さあ、今、ひとつの日常が終わりました。
この若者の日常を捧げましょう――私の花嫁よ――
[ 闇夜に立つ少女の姿へと、差し出した。]
【赤】 神蔵 ケイト
[――"Tekeli-li, Tekeli-li"
――"Tekeli-li, Tekeli-li"]
ゃ………。
[ 拒絶し、歪む顔。しかし、コールタールは差し出されたそれを求め、身を伸ばした――*]
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