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……………。
(小首を傾げて、オズマの言葉に耳を傾ける。その言葉に何を思っているのか表情から伺い識る事はできないだろう)
御意。
あの2人の行く末は貴方にお預け致します。
(ぽつりと、呟く)
ただ、何もしないのは………
―――― つまらないね。
(くすりとまた一笑。再び包丁を遊び持ちながら、キッチンへと戻る。食材は何があったかなぁ…というか、僕料理出来たっけ。そんな怪しげに発言しつつ、直ぐに出来そうなもの…食パンにバターを塗って、ハムとチーズ、レタスを挟んだだけのサンドウィッチ手早く作る)
今はこれで。
後ほどきちんとした料理を作りますから。
…いい。
(一言で断ると、サンドイッチをつまむ。後1日…長くて2日。もてば充分なのだから。)
ごちそうさま。
…さて…どうしようかな。
君は…惨劇が見たいの?
(くすりと笑う。それから、返事を待たずに続けた。)
狼はね…
その身に宿る、業の数が増えれば増えるほど、人の姿を保つのが、難しくなるんだ。
(何を思っているのだろう。淡々と続ける。)
業と言っても色々とあるけど…
まぁ、端的に言えば、流した血の量、だろうね。心の傷から流れるものも含めて。
(小さく笑う。自嘲の色を含ませて。そして、見上げていった。)
…人も、同じだ。
(厳しい視線。)
人も、背負う業が大きくなりすぎれば、人ではない…化け物になる。…時に、狼よりも。
…それ以上、壊れるな。
(それだけ言うと、背を向けて歩き出す。ついてくると信じて疑わない様子で。)
育ちませんよ?
(皿をかたしながら、そう一言)
貴方は。あの人が目覚めるまで、生きて欲しい…と、
これは僕の本音です。
(業…その話には若干胸がちくり。闇は笑顔の中に隠してきた。小さく頷き、理解してるよと、示す)
難しい命令をされますね…。
(歩き出したオズマの後ろを、一定の距離を開けてついて行く。その手には既にあの鍵束も、中華包丁もなかった)
…元々、成長は遅い。
(寿命だって長いんだし、と呟く。
言われた言葉に振り向いて、少しだけ笑って見せる。寂しげに。)
…一緒に眠ろうかなって…ちょっと、思ってる。
でも、まだ、やり残したことがあるから。
(とんとんと、階段を上っていく。)
君の心がどんな苦しみに泣いているのか、僕は正確には分からない。
でも…
君が必死に考えて、やったことは、決して間違いじゃなかったと、僕は思うよ。
(敢えて感情を消して語りかける。振り向かない。ただ、言葉を紡いだ。)
そんなものですか…
(そればかりは、自分は狼でないから分からず。そうといわれたら頷いて理解するしかなかった)
……ロミオとジュリエットみたいな悲劇は嫌ですよ。
最後はハッピーエンドがいい、道中どんな闇に飲まれても…。
(顔を合わせないでいる状況に助けられた。今の自分はとても酷い顔なのだろう…と思う。オズマの背中を眺めながら、一緒に階段を上っていった)
…っ。
…………ありがとうございます。
(そこに、どんな感情が隠されていたのか。掠れた声で返事をした)
…君の考えていることは、やっぱりよくわからないな。
(階段を上がると、皆の部屋が並ぶのとは逆の方向に歩き出す。)
ロミオとジュリエット…か。
(状況的に僕がロミオ?と少しおかしくなりつつ。)
大丈夫だよ、僕は彼が生きているのを知っている。
(それは全く根本的な解決ではないのだが、柔かい調子で言った。同時に自室に着くと、戸を開けて中に入っていく。閉じられた寝室の戸に目を向け、しばし立ち止まる。)
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