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[抱き上げられ、視線が傘を捉えられたのは、偶然か。
兄と父に貰った、真っ赤な蛇の目。
ゆっくりと瞼が閉じて行く。
世界が遠退いて行く。]
俺は別にありませんわ。
ただ、アンタがまだ何かするってぇんなら。
ちぃっとばっか、話が変わりますな―――。
[姫倉を抱き上げている、忠勝自身。
抱き上げる為に、傍に刺した蜻蛉切り。
互いに呼応するかの如く、
普段よりも鮮烈な稲光が包み込む。]
何もないなら放っておいてくれるかな。
君に関係ないことだ。
何もね。
[不機嫌。]
やる気かい。
その身体で…
[既に現出した水を周囲へ集める。]
…っく。
[魔力が大きく揺れる。]
ちっ。
[舌打ち。]
[魔力が、定着していないのか。]
ブライも弱っていたからな…。
[溜息。]
仕方ない。
尻尾を巻いて逃げるか。
[大量の水、そのほとんどを霧へ変える。
周囲の視界がほぼ失われる。]
生憎、退く事を知らねぇ猪武者でしてね。
[やる気か、と言う問いには、眼光を以て。
体が気合に答えてくれている。
最悪"名を捨て"れば……可能性はある。
その末に起こる事も覚悟の内に入れるが、
どうやら、相手の状況が変わったようだ。
逃げるという言葉と共に、霧へと。]
じゃあね。
その人は、なかなか貴重な人だった。
侵すような真似は、しないようにね。
ふふ。
[笑い声が周囲に響く。
幾度も反響を繰り返し、その反響が消える頃には、ナルキッソスがどこにいるか、判別はつかない。*]
……チッ。
[聞こえ、反響する言葉には舌打ち。
それでも、正直退いてくれた事自体は有難い。
例え気合で動いても、満身創痍なのは変わらないのだ。
回復には、少なくない時間が必要だろう。]
よぉ、姫倉さん。
したい事があるなら、生きろっつったでしょうに。
[まだ体は冷たくはない。
抱き上げたまま、静かに声をかける。]
[閉じかけていた瞼が、寸前で止まる。
その細くだけ残った奥で、瞳はおとこを映す。]
――――、
[何かを言おうとしても、口が動いてくれない。
最期に何を伝えるべきか、思案して。
笑っていない彼の顔が、気になった。
ああ、それはきっと、死ぬまで変わらない願い。
死ぬまで変わらなかった、「したい事」。
笑っていない顔を、笑顔にしたい――と。
願い続けた。]
[最後の力で、そっと彼の頬に顔を寄せる。
ごめんなさい、と囁くべきか。
ありがとう、と囁くべきか。
泣かないで、と囁くべきか。
…生きて、と囁くべきか。
結局、口が動かないのでどれも意味がなく。
そのままそっと、――頬に、触れるだけの口付けをした。]
[母さん。…扇子、少し汚れちゃった。
山田。ちゃんと正月くらいは親孝行するんだよ。
石川。……最初に会った時のあれは、本当は嬉しかった。
福井。今年の墓参りは、何を持っていくの?
加藤。……あんたがいるなら、大丈夫だよね。うん。]
[父さん。兄さん。
私は、立派な姫倉の跡継ぎであれましたか。
オルグロス。
……約束、守れそうも無いや。…ごめんな。
エウロパ。
……やっぱり呆れられるかもしれないけど。
私はそれでも、――あなたの笑顔も見たいと、想ったんだ。]
[最期に、表情は、穏やかな笑みを形作った。
頬には、一筋の涙の跡だけが残った。
地には使い古した赤い傘が、静かに役割を終えていた。**]
[戦闘の跡だろう、服は破け肌蹴ている。
其処から覗き見える体から、本来の性別の予想はついた。
恐らく様々な事情があるのだろう。
その重みも、理由も自分にはわからないが。
其処に篭められた覚悟だけは、伝わった気がした。]
[ふいに、抱き上げている姫倉が身を動かす。
休んでいろ、という言葉は。
頬に触れる何かによって、遮られた。
少しの、呆然とした瞬間。
その間に姫倉の体からは力が抜け。
頬に一筋の涙が伝う。]
馬鹿、野郎が。
死んだら何も……ならねぇって、話で。
[彼は……いや彼女は。
一体最後に何を思ったか。
そんな事、解る訳もないが。
願わくば……例え幻想であろうとも。
幸せな時を過ごしていれば良い、と。]
阿呆……そんな、笑顔で逝きやがって。
[そんな事を想える程に。
その笑顔は、とても穏やかだった。]
[その後降りてきた志乃に、ゆっくりと首を振る。
志乃は、それで全ての意味を理解し、
姫倉から零れ落ちたものを拾い上げた。]
教会、で
良いんですかね……。
[小さく、そう呟いてから。
腕に抱く者を弔う為に、教会へと。]
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