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[「達政さんが亡くなられてから、十一年になりますね」]
そうやね。
[「お辛くはありませんか」。]
ないよ。
[「……本当に?」]
本当に。
[「…………。」
紙戸の向こうの気配は、ほんの少し笑ったようだった。
「相変わらず、頑固なお人や」]
…ふん。何とでも言え。
[返して、姫倉もほんの少しだけ*笑った*。]
…――あー。
いや、ここの目の前までは、一緒に帰ってきてたんだけど。
[サーヴァントの居場所を問う声>>848に、微妙に言葉を濁した。
仮にも「バーサーカー」である彼を、彼是と縛りつけられる程強制力は持てない。
…あの場を命に従って納めていただけでも感謝すべきなのだ。
先のセムルクの言葉>>839を思い出して、一つ深い溜息を落とす。
一利あるから、間違ってなかったから。…言い返せなかった。
戦術的な理由なんて、無い。
ただあの場で、自分があの理由では戦いたくなかっただけ。
聖杯が欲しいと思っているのは本当なのに、
其れを手に入れる為にまで、理想を求めているだけで。
――結局、魔術師として自分は甘いのだ。判っている。
…判っているけれど。]
…――、
[瞬間、ぴく、と僅かに肩を揺らした。令呪を介して伝わる感覚。
サーヴァントの魔力に、変化があったのだと直ぐに判った。
ただ、何かが違う。
いつもと、似ている様で――]
…、え?
[己の魔力は減らない。――むしろ、逆だった。
ほんの僅かながらではあったけれども、
眉を、寄せる。
…彼は、そんな術を持っていただろうか。
己が知らないだけという可能性は、十二分に有り得るが
其れにしても、「バーサーカー」が?]
…っえ、あ。 ゴメン、何でもない!
[ユーリに訝しまれれば、咄嗟に「何でもない」と否定を返した。
一度だけ、令呪の刻まれた親指の付け根に視線を落とす。
ほんの僅かな変化。
気のせいかと、そう思えるほどに直ぐに判らなくなった其れ。
…自分に、不利益がある訳では――ないけれども。
先の彼(サーヴァント)の言葉を思い出す。
唯でさえ魔力を消費しやすい現状での、僅かな兆し。
僥倖だと――そう単純に喜ぶには、
嫌に重い何かが胸の奥を去来して、少しだけ、*難しかった*。]
―夜明け前・南ブロック―
ぅ――……。
[――夢をみていた、そんな気がする。
勿論、サーヴァントは、夢をみない]
まだ、明け方前……か。でも。
[さして、日の出まで間もあるまい。
布団を整え、少しハネた髪を適当に撫で付けた]
喉……乾いたな。
[そう、台所を捜して、彷徨うと。
じゃらじゃら。じゃらじゃら。
なんだか、良い音がしていた。なんだろうか。覗いてみれば]
『あっれー。姐さん、どーしたんスか、こんな早くに』
――……ちょっとね。目が覚めちゃって。
『昨日、機嫌悪かったッスけど。まだ引き摺ってるんスか?』
――え?
『あーっ、よくないッス。よくないッスよ、姐さん。
徹マーやってんスけど、いっちょ、気晴らしにどうッスか?』
『……なら、俺が代わろうか』
『馬鹿野郎、山田手前、何考えて――南原、おい』
[東1局 親・東山(25000)/エウロパ(25000)/西村(25000)/北野(25000)]
――……幾つかで上がれる場合、どれで上がれば?
『よっしゃ、教えたるから、倒してみ?』
『メンチン、ドラ3か。高いのう。ビギナーズラックちゅうやつか』
『……んん? いや、待て……この形は!!』
『九蓮宝燈……だ、と!?』
[東2局 東山(9000)/親・エウロパ(57000)/西村(17000)/北野(17000)]
……あの、最初から揃ってる場合はどうすれば?
『……は? どういうこっちゃ?』
『まさか――天和……!?』
『待て……! し、しかも……!!』
『緑一色、四暗刻……!! ト、トリプル役満!?』
[終局 1位・エウロパ(201000)/2位・西村(-31000)/2位・北野(-31000)/4位・東山(-39000)]
/*
うわあああうちの子赤組だったああああ!!!www
かわいいなぁかわいいなぁあああ!!←
よしちょっと性格路線変えようそうしよう。
ということで、ちょっと考え方が甘くなりました。
一応、戦略的理由も考えてはいたのだけれど。
考え方が必要以上にシンクロしちゃうと、行動を許容しかねないから
村側ポジションキープできなくなっちゃう!
…と思ったりしたのだが、今見直したら魔術師としてより、
一般人に思考が近くなってしまった気がしなくもないのだが大丈夫かな…!
本家の凛が甘い子だから、まぁいいのか。 いいのか?
*/
/*
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
エウロパ姉さんパネェっすwwwwwwwwwwwww
*/
[――庭に出た。少し湿った、冷たい空気。
ひとつ、大きな欠伸に。視界が滲んだ]
――……ねむ。
サーヴァントに、睡眠は必要ないのに――なんで、まだ眠いのかしら。
[単純に気分の問題か、どうなのか。
機嫌が悪いのかと、山田は言った。
別に、悪いわけではない。良くないだけだ。
昨晩の会話で、すべてが元通り――というわけでは、ないのだから]
……まあ……どうしようもない、けどね。
[それでも、まあ、願わくば。
幾らもしないうちに訪れる、曙のように。明るい道行きにならんことを**]
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