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うん、見たまま。――買い物帰り。
…何ならドーナツ食べる?
[投げられた問いに、こくりと一つ頷いてがさりと袋を揺らす。
別に隠すことではないだろうし、正直に答えておく。
もう片方の箱も僅かに揺らして、中身を示しながら]
…そーいうおにーさんは、昼から呑む気?
[ワインボトルに、…恐らく小さい其れも酒。
抱えたそれに視線を向けて、かくんと首を傾いだ。純粋な疑問。]
―南ブロック―
……目立ちたくはない。
此処でやり合おうという気も、ない。
[それははっきり云う。漸くなんとか、歩けそうだった。]
…。
[少女はどうやら察してくれてしまったらしい。
とても気まずそうに、灰銀から藍の隻眼を逸らした。
聞いてくれるなという意思表示。]
ヒメクラ、やはりそれは風呂敷なしでは
運びづらいのではないか。
…ドーナッツ?
[甘い匂いのする箱を見やった]
俺は着物って時点で目立つしなあ…。
なんというか、洋装の自分が想像つかん。
[呟いて。向けられた灰銀の瞳の行方を追う。
手の中。ワイン。ワンカップ。
なるほど、これを今から飲むならまるでおっさんだ。]
親父はよう昼から飲んどったけどなあ…。
俺も酔いはすぐ醒めるけど、多くは飲まん。
…どっちか言うたら、相方のご所望。
[ちら、とドーナツを見る。]
…ドーナツて、ワインのつまみになるんかな。
パンならワインと定番やけども。
運びづらくはないけど。
…まあ、いざとなったらこっそり使うわ。
[魔術を。
一応、天下の往来ではあるが、使いようによっては他人にバレないように出来る。
そもそもそこにある空間を使うのだ。
それを括って抽出した形が目に見えたりしたら、人間は今よりもっと住み辛いに違いない。]
[笑う英霊に、静かな笑みを返す。]
まあ、直接手を下したかと言われると少し微妙ですが…。
すべては、生れ落ちた時から決まっていた事ですから。
[そして、己の最期も決まっている。今更それに逆らう気は無い。]
まー、まさか、か弱い乙女に前線に立たせる気ですか?
男子たる物、女性を護れてこそ価値があるというものですよ。
(…よく食べる)
[とりあえず良く食べるマスターを見ていると
自分が食事をするペースが落ちて意図せず満腹になりかけた。
こうして、再び食べ過ぎたと言う感覚に陥るわけだが]
とりあえず、貴方の食事量を考えると圧倒的に食料は足りません。
料理をすることはかまいませんが、ここでは農業をしているわけでも
ないようですし、材料を調達してこなくてはいけません。
辺りの調査がてら、少し出かけてこようと思うのですが…。
[構わないだろうかと主に尋ねると、何かを渡された。
端にトナカイの刺繍が入ったファンシーな斜めがけの鞄。
中から現れたのはやっぱりトナカイをデザインしたえらく可愛らしい財布。
中には現金が入っていて、金種や必要なことを教えてもらった。
それからその辺の紙を引っ張ってかかれるメモ。
マークやらなにやら入って、目的地に赤く星がついた。
つまり、ここに行って買って来い、と言うことなのだろう]
―中央・隠れ家―
[隠れ家に戻って球形をとってもファフは不機嫌な様子のままだった。
いままでのように皮肉すら吐かず、黙り込んでいた。
よっぽど、例の目隠しサーヴァントが気に入らなかったらしい]
なぁ、あのサーヴァントのクラスってなんだと思う?
なんか得体の知れない武器使ってたから三騎士ではないよな。
ライダーはどっちかというとあの清楚な美人さんだろうし、
キャスターもちがうだろうし、バーサーカーってところかな?
[無言のまま時を過ごすのは無駄に感じたので、
目隠しサーヴァントのクラスを考える事にした。
そして、消去法で消していくと残ったのは狂戦士のクラス。
語り、台詞、武器、全ての面で納得できるような気がした]
―南ブロック―
…父君か。
[ぽつ、と呟く。]
…あまいもの、なら。
女性は喜ぶのではないか。
[妻と嘯いたのを思い出しながら姫倉を見た。]
運びづらくない、ならいいが。
…。
[使う。彼のもつ魔術をだろうか。
隻眼を一つ瞬かせる。]
――そ。だったら良かった。 此処でやりあうなんて言われたら、
折角のお誘いに申し訳ないけど、全力逃走するとこだもん。
[隻眼の男からはっきりと口に出された其れに、漸く安堵らしき吐息を零す。
逸らされた視線に、少しだけ痛々しそうな視線になったのは不可抗力だ。
…勿論、それ以上傷口を広げる心算はない。聞きませんとも。]
ああ、じゃあ。…おつかい?
[どうやら自分で飲むつもりではないらしい言葉に、一つ相槌を返して。
相方。その言葉に一度だけ灰銀を瞬いた。
って事は、別クラス同士のマスターとサーヴァントって事なんだろうか。
そんな取り合わせで、街中バナナの皮という小道具を用いたコントを即興やってのけたというのか。
コメントに困るが、 とりあえずすごいや。]
…どうだろ。――ミスマッチって事は無さそうだけど。
[まだ飲酒が許されない歳だ、流石につまみになるかは判りかねる。]
何言ってやがるんですか。
戦場なんて、どこも前線みたいなもんですわ。
死にたくない、殺したくないってぇんなら、最初から戦なんぞ出なけりゃいいって話で。
[当然だ。
戦は"相手を殺したい"からするもんだ。
その理由は様々なれど、それだけは変わらぬ。
殺したくないから戦をする等、滑稽過ぎて反吐が出る。]
護られたいってぇんなら、塒に篭っといてこれりゃいいって話ですわ。
俺は単に、自分の為に戦うだけでして、ね。
[パンツの裾をショートブーツに入れて、
紐を丁寧に閉めてゆく。それから主を振り返って]
とりあえず、戻ってくるまでに空腹になったら
厨房に、パンに朝食のあまりを挟んだものがありますから
それで我慢していてください。あと、何か食べたいものはありますか?
可能な限り、用意できるように努力してみます。
ああ、ちゃんと鍵も掛けてくださいね。
私が戻るまでに何かあったら取り敢えずは彼と共に
逃げてください。Dasher、アルを頼みます。
[ダッシャー、と名を呼んで視線を向けたのは
主の足元で小さくなっている白いトナカイ。
うずくまっているのではなくサイズが小さい。
大型犬ぐらいの大きさ。緊急時にはもちろん大きくなる]
そ。…まあ、体質も含めて色んなもん貰ったわ。
ええことも、悪いことも。
[今更気付いても、感謝も、憎まれ口も、どちらも伝えることは出来ないのだが。]
甘いもの…ねえ。
そういうもんなんかな。
[姫倉は、甘いものが苦手だった。が。
昨夜に聞いたライダーの嬌声を思い出し、頷いた。]
おつかい…ていうか。まあおつかいではあるけど。
今頃、家でおとなしく――してくれればええんやけど。
[多分、してないだろう。さっきちょっと魔力が減った。
それが宝具(犬)の散歩とは思いもしない。]
ほなら、大人しくしてもらうための交渉材料のためにも、一つ貰おうかな。
[ファフは何か言葉を返してくれるだろうか?
返事がくるならば、他のサーヴァントについても話を続けるだろう]
それと、俺の魔術の詳細はなしてなかったよね。
あと君の宝具の詳細と戦闘スタイルも。
うかつだったとしかいえないから、今のうちに詳しく話そうか。
[自分の魔術の詳細を話す。
そして、ファフの宝具の詳細、詳しい戦闘スタイルを聞く。
こればかりは、真剣な表情だったからファフも答えてくれた]
[破けたメモを見る青年。…目を逸らしかける、も。]
うん? 何や。
案内か。それとも荷物持ちか。
何でもするよ。
[蹴った手前。向けられる視線にそう返す。]
では───行ってきます。
[片手にメモ。
どう見ても服装に似つかわしくない鞄。
こうして、サーヴァントの初めてのお使いは
商店街を目指して始まった。
郵便局のポストの前を過ぎたところで思いだして、
つぶやきかけ]
…まあ、いいか。
[潜伏行動をとるための言葉は今は選ばない。
自分自身を囮の撒き餌にしてみようと]
…大人しく、
[しないんだ。とは口にしなかった。
何のクラスのマスターかは知らないが、少々大変そうなのは理解した。
…幸い、自分のサーヴァントは今のところそういう傾向は無い。
――どうだろう、今はどうか判らないが。]
どうぞー。調子乗って沢山買いすぎたし。
小さい紙袋も入ってるからお持ち帰りに使っていいよ。
[かぽ、とドーナツが入った箱を開けながら、中身を見せるように其方へ向ける。
一つに絞りきれなくて、欲しかったものを手当たり次第に購入したから種類だけは豊富だ。
正直、相方を巻き込んでも食べきれる気はしないし、一つと言わず、とばかりに。]
…そっちのおにーさんも、食べる?
[何処かへ向かう途中であるようだし、無理にとは薦めないけれども。]
それと、魔力もっていっていいから腕は直しておいてね。
[言葉を発した瞬間に魔力が吸い上げられていく。
だけど、まだ大丈夫、1日2、3回程度までなら負担なくすごせる]
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