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ん、どうだっけ。
[ちらり、とクロノグラフを眺める。余裕がないことはない、が。
……ちょっと急いだほうがいいかもなあ、という時間]
うーん。けっこうあぶない、かも?
乗りにいこうか。まぁ、だめだったら明日乗りに来てもいいんだけどさ。
[なにしろマーケットは年明けまで続くのだ。日にちはまだアル]
[期末試験の結果が返ってきた。
彼は奇跡というものの存在を知ることになる。
全てを合わせた数字は、476(灰振り)。
クリスマス。親しかったクラスメイトに餞別を選び、贈った。
リアンには幸運のコイン。ロイにはオルゴール。ホリーには緑色のベレー帽。
ラインドールには天球儀。レーモンには斧の柄入り扇子。
ガートルードには雪兎柄のマグカップ。
フェイトにはフリル付のエプロン。エレノアには健康竹踏み(イボ付)。
そしてブリギッテには、*12殿様蛙*のラフィングアニマル]
―回想―
ミリちゃんなら、絶対なれます。今だって、こんなに魅力的な女の子なのです。これから成長して、女性になったらそれはもう素敵な女性なこと間違いなしですよ。
[真直ぐに言うミリに、ふわりと笑んで。]
いえ、こちらこそ楽しい時間をありがとうございました。寂しくても、きっとまた会えますから。ありがとうございます。
[寂しいと思ってくれるのは、嬉しいから。きゅ、と少し抱きしめて。
宣言には、一瞬きょとんとしたけれど、すぐに嬉しそうに微笑んで。]
ミリちゃんにそんなこと言ってもらえるなんて嬉しいです。ミリちゃんに目指してよかった、って言ってもらえるようにわたしも頑張りますね?
こちらこそ、本当にありがとうございました。
[一礼に、同じように返して。
ぱたぱたと跳ねる袋と少女の姿が見えなくなるまで、ずっとその後ろ姿を眺めていた*]
じゃあ、行きましょうか。…明日も、かもしれませんけれど。
[なんとなくそんなことをいいつつ氷から地面へと戻って。輝く大きな観覧車を見上げただろうか]
―屋上―
[屋上に着くと、すでに彼の姿はあった。
呆然と自分を見る目に、逸らしそうになるが踏み止まる]
ごめん。呼んだの私なのに、遅れて…
[近くまで歩み寄ると、エレノア達にしたのと同じように、転校の事実を伝える。
震えそうになる唇を、時々噛み締めて]
ごめんなさい。
……なかなか伝えられなくて、ごめんなさい。
[頭を下げると、溜まった涙がコンクリートに染みを作った]
そだね、いこっか。
[きゅっとその手を取って、観覧車の列に並ぶ。
広場の中央に設置された観覧車。少しあがれば、マーケットのイルミネーションが一望できる]
ルヴィ、みてごらん。すごく綺麗。
……俺もここからみるのはひさしぶりだ。
[いつものように手を握り返して。
真下から見る観覧車はとても大きかった。ほわぁ…とぼんやり眺めた。]
…はい、とても綺麗です。
[一望するのとそうでないのとでは、やっぱり雰囲気が変わるなと思いながら。光の世界に見とれるか]
― 年明け ―
[ケインは転校の事実を誰かに告げることなく、機上の人となる。
3学期、朝一番に登校してきた生徒は見るだろう。
空いた席にケインを模した人形が置かれているのと、
黒板に黄色いチョークの文字で]
Never Give Up
[月並みな言葉が書かれている*のを*]
[ゴンドラに乗り込んで、しばし。シルヴィアとふたり、光の世界に酔いしれていたが。
ふと、ひとつ思い出すことがあって]
ルヴィ、外見たままでいいからさ。
右腕、ちょっと借りていい?
[そっとその手首のあたりを掴んだろうか]
え、あ、はい。
[ユウトの言葉にきょとんとする。
外を眺めるにしても視界の端にユウトを収めていたのだけれど。完全に外だけを見ていた方がいいのかな?と思って掴まれている右手が気になりつつも、光の世界へと視線を移した]
[ずっとずっと、考えていたこと。
フェイトに、遠距離でも大丈夫と励まされても、拭い切れなかった想いを、言ってしまう]
私ね、転校するって決めたとき、
レーモン君とは別れようって思ったんだ。
こんなに遠くなって、会えなくて……
私なんかで縛ってちゃ駄目だって思ったから。
……ううん、それだけじゃない。
離れて、気持ちが変わるんじゃないかって、怖かったのも本当。酷いやつで、ごめんね。
[そこまでつかえながらも、言って。
俯いていた顔を上げ、レーモンを見る]
でも、やっぱり無理!
レーモン君と別れるなんて、嫌だ…!
そう、やっと、気付いた…の。
[感情のままに抱き着いて。
しゃくり上げながら、そう伝えただろう]
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