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不器用もなにも、山田は名前と格好と喋りですごい問題があると思うけれど・・・。
[山田が調子よく球を落としている様子を眺めながら。]
恋心を。んー・・・。
想像がつかない。
[首を傾げた頃、7番がカコンと音を立てた。]
共鳴かぁ。ちょっと、羨ましいな。
……二越さん、台拭き取ってくるね。
[零したのは見逃さない。
伸ばしたのも見逃さない。
立ち上がるとキッチンまで言って台拭きを持って帰ってくる。]
はい。
雷も鳴ってるんだねぇ。
[のんびりと外を見つつ。]
ふうん? でも、なんとなくわかる気はするなぁ。
顔見てて、思ってることはわからなくっても、感情は予想つく感じ。
機嫌悪そうだなぁとか、嬉しそうだなぁとか。
でも、それ以上わかるってことは、それだけ良く見てるって事よね。
[西野の適当言ったのに真面目に返した。]
ああ二越のことはよく見ているかもな。……天敵だし。
[イマジンブレイカーの胃ネタを引っ張ってみた]
矢口。真夜中に突然部屋に行ってコーヒー淹れろ、なんて言う馬鹿は、殴り倒していいと思うぞ。
[そう言ったところで、一瞬の光。雷光]
格好、シャツにジーンズ。
名前、やまだたろう
喋り、アタシ言葉。
うーん。やっぱ言葉だけ違和感よね。
よし、やっぱまた、男言葉に戻すぞ!
これでどうだ、違和感ねーだろ。
[ふふん、と得意げにキューで手球を突く。
球はコロコロ横へそれた。]
―→食堂―
[戻る時についた雫の跡は、もう薄れ始めているようだった。
なぞるように歩き、特に何事もなく階段を下りる。
そうして階段の下へ辿り着くと、また見回した。
エントランスを見て、浴場の方を見て。
最後は食堂の方へ向き直り、ひたひたと歩き出した。
靴を脱いだままで裸足だったと目視のは途中のこと。
立ち止まりかけたが、一つ息をついただけで、また歩いた。]
碓氷……たまに思うんだが、君は恋バナが大好きだろう?
[テーブルに身を乗り出し、碓氷の顔を覗き込んで見る。からかおうとしているのか、それとも真面目なのか。
どちらにしても、好きなことは間違いないように思うが]
以心伝心で分かるぞ。
ちぇこちゃん大好き!
何で自分が女の子やってるのか疑問になるぐらい好き!
[きゅん。全力で応じてくれた友人に心の声でラブコール。
…何を言っているのかわからねーと思うが( ]
……、ありがとー…。
[バレないように、こそこそ零したカフェオレを手で伸ばしていたが
碓氷にも西野にもしっかりバレていたらしい。うう。
差し出された台噴きで零した所を拭いて、
西野から渡されたハンカチを有難く借りて、手を拭く事にする。]
ゴメン、西野くん…ちゃんと洗って返す…、
[天敵にハンカチを貸してくれるとは、何て良い人なんだ。
と、腹の底から唸るような音が響いた。…紛う事無く雷だ。
びく。と再びマグカップを揺らしたけれど、今度は辛うじて零さなかった。
セーフ。いそいそと、気付かれないように窓際から離れる準備。]
[稲光。正直びっくりしたけれど、キッチンには誰もいなかった。
なんというか――イベント的な意味で、切ない。
涙をこらえながら、何十秒か蒸らした粉に、くるくると湯を注ぐ。
静謐に、響く雨の音。入り混じって、黄金の泡が弾ける音も聴こえるよう]
……はい、どぉぞー。
[……正直、鈴はカフェオレ飲んでるし、手を挙げたのはなんか別の意味な気がしなくもない。
だが私は顧みない。だってなにか勘違いして、キッチンに逝ってしまったから。
まあ、自分の2杯目を淹れるついでに、誰かに追加したんじゃないかな。かな!]
いや、それ逆効果だと思うよ。
[呆れ顔で目を細め。山田の打った手球が何にも当たぬまま動きを止めたのを確認し手に取った。]
顔立ちはちゃんと美人なんだから、それに合わせたらしい格好すればいいのに。
肩があるのだって服装によっては利点だよ。
[手球を設置して8番を狙う。軽く引き球にしておけば次で9番も落とせるだろう。キューを構え、狙いを定めて引きしぼった。]
別に返さなくてもいいが。
しかし以心伝心はできても、雷が苦手なのは知らなかった。だがまあ、ここは日恋の最新無駄技術の結晶だ。そうそう恐がることもないよ。
[雷にはまったく動じず、ミルク多めのコーヒーを飲む。宇留間が好きそうな味がした]
え〜〜、美人?
アタシが?
[キューを構えてまさに今、打たんとしている結城に、驚いた声をかける。]
ジョージってば、実はアンタガチホモだったんでしょ?
ガチホモだから、アタシにははなっから興味がないんじゃないの?
―食堂―
[あほ毛を揺らしながら扉を開く。
中には朝と違う人影が屯していた。
ハッスルしている面々を見て、おはよう、と小さく挨拶した。
届いたか届かなかったか分からないような小さな声だ。
姿に気づかなかったなら、雰囲気に呑まれて消える程度の。
ほんの少し、矢口の姿を見て、瞑目した。
口を開きかけて、閉じ、顔を別の方向へ向き直らせた。
視線の先はキッチン。ぺたぺたと歩いていく。]
―2階廊下―
………なんだ、これ。
[204号室から出ると、濡れた足跡が階段の方に続いている。
はて、と首を傾げ、こんな真昼間から近くの海で溺死した幽霊でも出没してるのかな、とちらと思った。]
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