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[頷くのを見て、ニカッと笑ってからもう一度強く抱きしめる。]
ん、また一緒に料理するか。
簡単な奴なら大丈夫だろ?
[調理実習の悲劇は大げさに誇張されたものだと思っている。
当日サボった上に初めて食べたのが例のハンバーグだった訳で。]
なんだ、最初からクライマックスが望みならそう言ってくれれば……。
[手がワキワキと動く。]
……むしろ、ワザと出ない奴が多い気が、する。
―207―
[どうやら動ける程度には回復したようだ――と気づいたのは、起きてから随分経った時のこと。窓を開けると妙な立ち眩みがして、一息つこうとベッドに座った後の話だ。
昨日、出せるだけの熱を出し切ったのが功をなしたのだろうか。]
ここは……こう……違うな。こうだ。
[足の上には相変わらず物騒なソレ。いわゆるBombの形。
作っては分解し、作っては分解していた。
その方が、昨日の出来事に考えを囚われないで済んだから。]
[それでも長時間の作業を体は許してくれない。
目が疲れてきたところで、Bombをさっさと片付けた。]
あれ。中辻さん、お帰り。
? どうかしたの?
[伸びをしている最中に声をかけられ、少し調子が狂う。
訊ねる声に不満の色がなかったのは、中辻が大層慌てていたせいだろう。何というか、慌てている人を見るとこちらが冷静になれるというのは本当のようだ。]
見失った、って。誰をさ?
[中辻の話は脈絡がないというか要領を得ないというか。
何を言っているのかさっぱりだった。
更科と風峯がどうしたとかそういう話らしいのだが……。]
ええと。
つまり、今朝も更科さんの背後霊をしようとしていたんだけど、うっかり眠りこけてしまって、その間に更科さんがいなくなってしまったと?
[纏めるとそういうことのようだ。中辻は頷いた。
当人達はどこへ行ってしまったか分からないらしい。]
で、中辻さんは山田さんの声で目を覚ました、と。
[そして時既に遅しだったらしい。
……というか、寝坊する幽霊は色々なことが間違っているんじゃないだろうか? 訝しげに目を細めてみたが、中辻はおろおろしているだけだった。]
あ、あの……
ん、
……なんとか、
して、みる。
教えてくれるか…?
[なおも自信がない。
やっぱり油断すると爆発するかもしれない。
きっと勘違いしてるんだろう…!とは思いつつ慎重]
い、謂ってない、
謂ってない!
[首を慌てて横に振って
わきわきしてる手を止めようと掴む。]
……――嗚呼。それは。そんな気が、する
とにかく、お腹がすいたよ。
僕はご飯を食べに行くけど。中辻さんは?
[中辻は更科をもう少し探してみる、と行って部屋を出て行った。
扉とか窓とかじゃなく、壁から。……幽霊って便利だ。
静かになった空間で独りタイツに着替えた。]
―207→廊下―
[部屋を出ると、これまた静かだった。
朝の空気はどこでもそんなものなのだろうか。]
(更科さんと風峯くんか。……うーん。)
[普段なら、失踪者が出たとなれば大騒ぎしているところだ。
しかし今の状況下では、ある予感があった。
問題は。
それが円満な失踪なのか、そうでない方なのかだが――。]
ん、勿論だ。
教えられることなんか、手抜きの仕方だけだっちゅう話だけどな。
[大丈夫大丈夫と背中をぽんぽん。
ちなみにワキワキと動かしていた腕は必死に静止された為断念。
でもいつかきっと!風峯は、そう夜空に誓った。(今は朝)]
……あ、でも今は誰もいないな。
[思い出したように、手を叩く。]
―エントランス―
[エントランスに張り出された紙。
淡々と印字された文は、なるほど日恋の仕事らしさが出ている。]
(……もう時間がない、か。)
[既に仕掛けた場所は三つ。倉庫と、食堂と、モニター室。
追加分を仕掛けるために、食堂ではなくそのまま外へ向かった。
途中でお腹が鳴った。空腹を忘れる呪文を心の中で唱えた。
ポマードポマード。
暫くの間、ログハウス周辺を蠢くダンボールを目撃することが*出来るだろう*。]
鶯谷 阿太郎が「時間を進める」を選択しました。
投票を委任します。
鶯谷 阿太郎は、戸田 万寿夫 に投票を委任しました。
―食堂―
[本日の朝食はオムレツにサンドイッチ。オムレツはプレーンでサンドイッチの具は見かけた食材いろいろだ。総勢34種類くらいのサンドイッチを大皿に並べてひと息。]
じゃ、僕、他のみんなを呼んでくるね。
[言って、食堂を出て行った。]
…その、美味しかったから。
手抜きも、上手なんじゃないかな、と
…思った。
……ありがとう。
[肩の力抜いて、笑む。
手は抑えつけてほっとした。
手加減はしてくれたのだろうが。
誓いは知らない。知らない。]
…?
[手をたたくのを見て眼を瞬かせた。]
おう、それじゃ頼んだぞ。
西のほうより遅れてると小言が増えてな。
全く面倒なことだ、マニュアル通りにやっても此方のせいになるんだからな。
おう、それじゃ頼んだぞ。
西のほうより遅れてると小言が増えてな。
全く面倒なことだ、マニュアル通りにやっても此方のせいになるんだからな。
[通信を切って、背筋のばす。]
あーったく、元々俺にデスクワークは向いてないんだよ……。
「また上から小言があったんですか?」
あー、ちょっと西より遅れててな。
麻黄の所はもう3組出たらしいわ。
「結構差が開いてますね。」
マニュアル通りやっても、対象が人の時点で毎度上手くいくわけねぇっつうのな。
現場の事わかってんのか、解っててアエテいってんのかはしらねぇけど。
[通信機からアラート音。爆発物を感知。]
またか・・・・・・。何個目かな。
[つーかどれだけの機能備えているんだi-pod。日本政府はi-podをどう改造したんだ。いいのか日本政府。ありえない日本政府。
ともかく、爆発物の反応を追って走り出した。]
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