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―モニター室―
[なんの考えもなくこんなところに入ってしまった。]
えっと、どうしよう二越さん、、、。
[食堂の方からはなにやらゲージが消費された音。多分に誰かが捕まった。というか御手洗。あーめん。
モニター室は思っていた以上にがらんどうだ。隠れるための机もない。棚もない。寝床や炉、台所なんてあるわけもない。洗面だらいってなんのことだ。確実に生き延びられる柱時計は確かにあるが子ヤギくらいしか入れない。
あるのは巨大モニターくらい。さあどうする?]
[更科の提案に一考する。
隠れるなら物が多い場所がいい。だがそういう場所は、鬼も真っ先に捜しに来るだろう。娯楽室は、必ず捜しに来る。
しかし、うまく鬼の死角になる場所を探して隠れ、一回やり過ごしてしまえば……同じ場所には、二度は来まい。
即ちその選択は、真正面からの戦いを挑むということだ]
……面白い。更科、その提案はまさしく僕好みだ。娯楽室にしよう。
戦いの場には、誇りを持って向かわなければならない。
よし、では娯楽室だ。
そうだな、やるからには勝ちたいものだ。
出来うる限り正々堂々が望ましい。
[――何だかんだでやる気だった。]
隠れる場所が多いだけ、
念入りに探してくるだろうがな…
何処が見つかりにくいのだか…
―倉庫・段ボール内―
[人が隠れそうな大きさの、5405714個の段ボール――である。
矢口も鶯谷も小柄だが、それでもどう頑張ったって、1立方mは必要だ。軟体少女じゃないし。
つまり540万の段ボールを一列に積むと、5400kmになる。余裕で宇宙に到達する。
段ボールによる軌道エレベータ。なんたるファンタスティック。
もっとも、そんなことになっているとは、先に箱詰めにされたので、知らないわけだが]
……鶯谷くーん?
[返事はない。段ボール製の万里の長城に、阻まれているようだ]
――― 娯楽室 ―――
[この場所に入ったのは、なにげに初めてだった。
相当広い。そして日本政府の正気を疑いたくなる、種々様々な娯楽品の数々。思いつく物を手当たり次第ぶち込んだかのようだ。まるで玩具箱のような空間]
話は聞いていたが……初見だと少々怖じるな。なんだこの空間は。
[口の端を歪めて、感想を漏らす]
まあいい。今はそんなことは関係ない。
更科、お前は何度かここに来ているのだろう? どこか良い場所は思いつかないか?
……むう。
[段ボールの蓋は、内側から開かない。上になんか乗っている。
ちょっとだけ不安になった。ていうか時間軸不明。
残念なことに、某特殊工作員の秘伝、段ボール歩行術を矢口恵子は習得していない。
これ、仮に鶯谷が風峯にノされて気絶したら、私どうなっちゃうんだ]
…………むう。
[さてどうしよう。逃げ切りらしいので、発見されてのんびりもできない。御手洗様、無茶しやがって。
仕方がないので、時間を潰すために妄想開始。鬼に捕まり、色々されて(脳内で)おく。
杏ちゃんと風峯くんになら何をされても(ry]
余談であるのだが、西野は竜戦の軌跡の対戦においてただの一度もズルをしたことはない。もちろん魔術など使うはずもない。
それが美学なのだ。
―娯楽室―
なんというか、
…娯楽を詰め込みましたという感じだな。うん。
[見るたび少々呆れた気分にはなる。]
いい場所か、そうだな…
[顎を手にやり考える]
広くて入れて、というなれば
あのクローゼットなのだが…
中が水着だからな…
[ハンガーにつるされているらしい。
デパート方式。]
取り敢えずもう少し奥まで行こう。
―エントランス・ダンボール内―
[万里のダンボールの中が一つで、鶯谷は考える。
いかに540万のダンボールと言えども、風峯なら手間もかけずに探し出してしまうかもしれない(大気圏を貫く夢のダンボールタワーを、だ!)し、万里とてあの有名な絶影でも引っ張り出して駆けるかもしれない。
あれ、絶影は呂布だっけ?
それにもう一人の鬼、双海も水泳を得意とする者だ。
集中力の持続に絶対の自信があってもおかしくはない。
むしろあるべきだ。
でなければあんなに正確なマシンガンストレートは撃てまい。]
(もう一手必要かな・・・。)
[阿太郎はダンボールの中でもぞもぞ動く。
例えば、540万のダンボールにいるはずの阿太郎が消失してみせたら、……それは、魔法……ですよね……?]
(双海さんを取り押さえる自信はないけど、ダンボールを開く作業に疲れた風峯くんなら何とかなるかもしれない。)
[食堂での暴走を見ていないのでそうともいえません。]
(とにかく、ここから先へ一歩たりとも二人をやるわけにはいかないんだ。)
[なんかゲーム違ってきてないか?
後、矢口は妄想に浸ってるぞ危険だ何とかしろ爆発処理班あたろー――!]
[絶影は曹操で、呂布は赤兎だよ鶯谷くん。黄爪飛電なんてのもいたっけ。
個人的には、馬なら、百里風がいいけど。
とかなんとか、どこからか眼鏡を取り出して、歴女モードIn段ボール]
……む。
[段ボールの長城。その彼方に、鶯谷の静かな闘気を、なんとなく感じた]
―モニター室―
ええと、本当にどうしよう、、、。
[本当にどうしよう。なんでモニター室に入ってきたんだ。そりゃあちょいとほかごとしている間に行こうと思っていた娯楽室がとられちゃったんだ。しょうがないじゃないか。それにしたって他にまだあっただろうとかなんとかいらん頭を悩ませていたら な に や ら 後ろからゴゴゴゴゴ…という擬音がきゃーっ]
と、、、とにかく二越さんはモニターの裏に!
[言って振り返りながら二越をモニター裏へと突き飛ばす。これによって二越は【1.酷い事に】【2.無事に】1(2)モニター裏へと転がり込んだ。詳しくはお任せ。]
[更科に促され、隠れる場所を探しながら娯楽室を奥へ進む]
隠れる場所自体は、多い。多すぎるくらいに。
それは鬼達の慎重さを増す理由になる。そうとう良い場所でないと、隠れきるのは難しいな。
[全力で脳を回転させる。もしレジャー施設化するなら、この場所はずいぶん金が取れるだろう。そのくらい設備が整っていた。だが物の管理をきっちりとしなければ、すぐ歯抜けになるに違いない。
未だに更科と手を繋いだままだったが、思考の影に追いやられ、離すということを思いつかなかった]
[そして開けっぱなしだったモニター室の入り口には目を光らせた風峯がのそりと現れた!これはもう覚醒というよりは暴走だ!だから勝手に動かそう。風峯の発言ptを省エネしてやるなんてなんてエコな丈二だろう。]
ちょ、、、ええいっ
[轟のような雄叫びをあげて突進してくる風峯。その右拳は光の如し。辛くもそれを右へといなし、前の足を半歩踏み込ませればくるりと転換、風峯の勢いをそのまま利用して裏角落としに投げ落とした。]
[綺麗に決まった!角落としは元々得意としている。これならいかな風峯でもすぐには立ち上が…もう立ってる!ダメだ暴走している風峯は痛覚がないぞスーパーアーマーも完備だ、頼むから12も命もっていたりはしないでくれよと祈りながら丈二は戦慄する。
どうする、相手は見事な筋肉達磨。突小手返しとかそんな小技は筋力だけで防がれそうだぞ合気道は力がいらないといってもそれにしたって限度がある。]
こうなったら・・・仕方がない。
[突進してくる風峯に対し、丈二はゆっくりと天地魔闘の構えをとった。]
いや、無理だって!
[誰が大魔王バーンだ。風峯のタックルを必死に避ける。避けられた風峯は勢い余って柱時計に激突したがノーダメージっぽいぞ。ところで双海さんはどうしているのか。]
ああもう、これ全然かくれんぼじゃないって!
[そのとおり。どうしていいのか判らないがとにかく危険は回避したい。なんとかこの場を逃げ出そうと考える丈二にしかし風峯は両腕を広げて飛びかかった。]
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