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[勿体無い。ぱちりと瞬く。
杏といるのは楽しいし、そう考えた事はなかったのだけれど。
かくん、と首を傾いで、何かを考えた後にこくりと頷いた。
…流石に、漫才コンビまでは想定していないけれども。
その脳内が見えたら、多分人生初の力強いツッコミが宇留間の額に右ストレートだったかもしれなかった。]
んー。そっか、頑張ってみる。
ありがと!
[えへらと小さく笑って、続いた言葉に同じように視線を海へと向けた。
既に大飛沫は収まっている。]
…凄い大きなものを落としたとか、投げたとか…かなぁ。
自分の中で………。
[そうか、と思う。
自分と母親の違いは、結局のところ何に誇りを持っていたかということで、母親は女性として父を愛したのだ。]
……ずるいな。
そんな励まし方をされたら、僕は返すものがないよ。
でも、うん。
[そうだね、と微笑んだ。]
頑張ってみる。
……まだ少し、迷いは棄てられないかもしれないけれど。
いつか、………。
[御手洗のように生きてみたい、といいそうになって。
彼も何かに悩んでいるらしいことを思い出し、「御手洗のように生きてみたい」は禁句だろうと思い、口を噤んだ。]
む…。
[水着を探すのが面倒だったのもあり、白い長袖のシンプルなシャツと半パンを着てきている。
こういう展開では幸いだった。
水着だったら、日焼けでとんでもないことになっていただろう。]
…。
[しかし。
頭へ手をやる。
そこには、いつもの通りの、白い布。]
…。
[これは、額に面白い日焼けあとができてしまう可能性がある。なんということだ。]
・・・なんだ?
[気負いも無く、かといって何かを恨むことも無くなってしまった御手洗にとっては、至極当然の話をしたつもりだった。だが、あたろーの表情を観て、少し言い過ぎてしまったのかと彼なりに反省した]
うむ、まあその、日々の激務に負われてどうも説教癖というか、余計なことを言う事が多くなってしまったみたいだ。気にしないでくれ。
[御手洗くん反省。少し*黙ることにした*]
[どうやら西野が大変らしい。さすがにそのまま去るのもどうかと思い、波打ち際まで歩いていく。
念のため靴と靴下は脱いでおいた。]
矢口さん、西野君大丈夫?
お医者様っていないわよね。
とりあえず陸にあげた方が良くないかな。
―露天風呂―
……っ !? …
[慌てて傍の大きめの岩に隠れようとした
が、待て。それは待て 近づくな。
いや、声を出すとばれるが外に出たら出たで
大問題だ。タオルを手にして胸の前で抱いたりなんだり]
…っ、…――
[考えた末取った行動は、
1.隠れる。
2.「来るな」って謂う
3.お湯をかける
――1(3)]
―ログハウス―
いや、むしろ嬉しいよ。
……御手洗くんの言葉には説得力がある。
というか、今の僕に力をくれたんだ。
[結城に続いて、ログハウスの扉を潜る。
浴場の方には人の気配があっただろうか?
とにかく、御手洗を手当てするのが先決だ。]
参ったな。
浴場には誰かいるようだし、体が洗えない。
[いわゆる「お背中流しましょうか? 御手洗様」である。]
一旦避難しよう。
……御手洗くんの宿泊部屋はどこ?
[とにかく休もうと進言して、二人御手洗とティナの*207号室へ*。]
[愛美の声で、ようやく、我にかえる。
ごぼごぼ、ごぼり。海中から上がる泡音は、危険な香りがする。
なにがあったのか、わからねーと思うが、
私もなにがあったのか、わからなかった……
演技とか、ドッキリとか、そんなチャチなものじゃあ、ない]
……あ、え、そうだ。西野くん!?
[ざばー。襟首を掴んで引き上げる。
返事はない。ただのしかばねのよう――じゃ、困る。
パニック状態のまま、愛美の呼び声に応じて、浜へ]
ありゃ?
[人がいると思った咆哮へと向かったが、あるのは大きな岩だった。]
っかしいなー、確かに誰かいたと思ったんだが。
[湯気が凄い中、岩を軽く覗き込む。
結果は――
1.見つける
2.見つからない
[>1(2)]
うん、矢口さん、襟首はやめといた方がいいかも。
でも濡れたまま浜に降ろすと砂塗れになっちゃうし…。私も手伝うから岩場まで連れてった方が良くないかな。
と。
[辺りを見回して男手を借りようとした。]
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