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……そいえば。青ちゃん、部屋のこと、聞いた?
男女の数あわないから、女子は3:4で……みたいな流れ、だけど。
[焼きながら]
青ちゃんはあれかな、風峰くんと同室な勢いなのかな。西野くんがなんか、そんなこと言ってたけど。
[にたーり。と。含みのある笑顔]
聞いたぞ、
見事に部屋が8つしかなかった。
てっきり個室か、さもなくば
男女別の大部屋かと思ってたんだが。
うん、ベッドも広かったし、
いいんじゃな、…は、
[山吹色の眼を丸くした。
ちょっと手元が狂う]
待っ、何故そう。男女別だろう、普通。
…西野、あいつは
何を謂ってるんだ…
[その笑いはなんだ、と困ったような戸惑ったような表情だった]
ふむう。アヤシい反応です。
どうでしょう、解説の鈴さん、これは夜が楽しみですね。
[鈴が、だねえ、と頷いた。
ガールズトークの本番は夜と、相場が決まっているのだ。
まあ、鈴の場合は純粋に楽しみなのだろうけど]
っと、危ない、焦げちゃう焦げちゃう――
[他愛もない会話できゃっきゃうふふしつつ、バウムを焼き続ける]
驚くに決まってるだろう、
解説ってなんだ、スポーツの実況か。
[夜。修学旅行。眠る前のテンションで、
楽しい話に花が咲くは自明の理。だがしかし。]
っ、と。いけない。
[焦がさないように、焼く。
デザートもバッチリの食卓が完成しつつあった。
へと見回して]
鶯谷はまた居ないのか…
[タイツがあったので無事らしいが
また探しにいく方がいいかな、とも考える。
結城は頑張れ、だった。]
―ログハウス1階・廊下―
[皆がバーベキューで盛り上がる中、こそりと建物の中に滑り込む。
真夜中に色々と探索する気でいたが、よくよく考えると、暗闇で物を探す事は極めて困難だ。
バーベキュー用のなんらかの道具を探すふりでもして、工具を発見、もしくは辺りをつけておいた方がいいだろう。]
……。
[急に人がいなくなった建物は、妙にしんとして、少し落ち着かない気持ちになった。]
[そうこうしているうちに
焼き上がったバームクーヘン。
処遇については双海の指示を仰ぐ。]
二越と双海は息がぴったりだな、
見ててなんだか微笑ましい。
ああ、焼きそばも作ってるのか。
…あれ、御手洗は?
さっきまで居たろう。
[居なくなるものが多いことだ、と首を傾いだ。]
[壁の下の方に取り付けてあるコンセントの位置を、横目で確認しながら調理場の方に進む。]
…ん?
[モニター室の前を通りかかると、誰かが大の字に床に寝転がっている姿が視界に映る。
誰だろう、と部屋の入り口から覗き込んで見て、思い切り顔をしかめた。]
……ほっとくか。
[倒れている人物を確認すると、放置したまま調理場の方へ歩く。]
[調理場に着き、壁際の引き出しを物色していく。
工具だけを持っていたら、万が一隠しカメラがあった場合バレてしまう恐れがあるので、カモフラージュに他の物も手に取っていく。
フォーク、ナイフ、果物ナイフ、アイスピック
何個目かの引き出しに、ドライバーのセットが入っているのを見つけ、先が小さめの物をこそりと手持ちの食器類の中に混ぜ込んだ。]
[立ち上がり、ドライバーだけをこそりとポケットに忍ばせると、調理場を後にする。]
……。
[そのまま一度はモニター室を通り過ぎたが、数歩進んだ所で後ろ向きに後戻りし、むぅ、という顔で部屋の中を覗きこむ。
結城は起き上がる気配も無く、何やらうなされているようだ。]
…放っておくのも寝覚めが悪いしな。
ちっ。
[小さく下打ちすると、モニター室の中に足を踏み入れた。が。]
っだ!!
[へりに躓いて転びそうになり、手に持っていた食器類が宙を舞い、倒れている結城の方向へ。]
、、、。
[うっすらとまぶたを開く。
見えるのは天井。どうやら自分は寝かされているようだがどうしてこうなっているのだろうか。]
あれ、僕......。
[考えようとした刹那。
ガシャガシャガシャガシャガシャン!!
我が身に降り注ぐ食器の雨。
哀れ結城丈二の命は今度こそ潰えて、、、。]
〜〜〜っっ!!!!???
[いや、生きていた。
奇跡的に降り注いだ食器は全て丈二の身体を避けて落下した。が、それらはいずれも丈二の頭部を掠めるようにして床へと激突。
その衝撃的展開に、丈二は声を出すこともできず凍りついていた。]
……だ、だいじょうぶ、か?
[おそるおそる結城を覗き込むと、ひとまずケガは無かったようだが、身体が硬直している。]
おーい、バーベキューはじまってるぞー…
[ポケットからドライバーを出すと、それで結城の頬をつんつん]
−外 バーベキュー−
[焼きソバのほうも完成し、今は順次焼きあがった物を貪り食っていた。
日は既に沈み、建物からの明かりと竈の火が辺りをささやかに照らしている]
あーやっぱ肉だな肉。
魚や野菜もうめぇが、肉がねぇと始まらんわ。
[矢口と更科で行われていた会話は幸か不幸か耳には届いていなかった。
もし聞こえていたなら……どうなっただろうか?]
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