473 【記憶鮮明】「ぼく地球」村【身内村】
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【墓】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
[サフラーが息を引き取ってから数年後のKK=102。
そこに、一人の学生がいる。]
ふぅ……。
[浮かない顔をして歩く彼女の名前は秋葉カホ。
KK=101、地球のとある島国を模し、そこに憧れた人が集まった国で、現在は2010年現在のKK=101にある日本と良く似ている。カホのいる国はそんな国である。]
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[しばらくして、ローズはヤ＝ナギに内線を入れる]
リーダー。申し訳ないのですが、この後、皆さんを集めていただけませんか？大切なお話があるのです。
言語学者 ビョウ＝ヤ＝ナギ
［ずぶ濡れで自室に戻り、のろのろと着替えを済ませるとローズから内線が入った。>>76］
…え、あ、はい。了解しました。どこに召集したらいいですか？
［夕べの調査の報告だろうか。ナギは全館にローズの指定した場所に集まる放送を流した。］
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[どこに…？と言われて、少し考え込む]
えっと…。植物園だと、ダメかしら？
[多分、ヤ＝ナギは何故？と首をかしげることだろう]
【墓】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
[志望校に何とか合格したものの、生粋の人との接し方の下手さのためにクラスでも浮いている状態であった。別に、友達がいないからいやだという訳ではない。変に気を使う必要も無いしそれはそれで良かった。]
…………。
[けれども、心を許せる仲間がいない、というのは寂しい事であった。嬉しい事を伝える相手もいないし、悲しい事があってもそれを一人で消費しなければいけなくなる。]
でも私こんなのだから……。
ずっと一人でいた方がいいです。そうすれば誰にも迷惑をかけなくていいから。
人は一人で生まれて一人で死んでいく。そういう寂しい生き物なのです。
[その言葉は、誰かに言うというよりも自分に言い聞かせたものだったのかもしれない]
言語学者 ビョウ＝ヤ＝ナギ
［ローズからの指定の場所は植物園だった。>>78］
植物園ですか？ 今放水してきた所だから、所々ぬかるんでると思いますが…承知しました。
［不思議に思いながら植物園に集まる旨を伝えた。］
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[案の定、ヤ＝ナギは不思議そうな返答をしてきた。
ただ、サージャリムへの祈りと、キサナドは離せない。しかし、普通の場所で歌えば、また他の場所に被害がでるだろう。
除草作業を最小限にするためには、植物園が一番だと思ったのだ]
【墓】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
……なんででしょうね、無性に寂しいのは……。
一人で良かったんじゃないでしょうか……。
[再び息を吐き出して、空を見上げる。
空に浮かぶ1(6)つの雲。その雲の上には青空が広がり、そして……。
暫くぼーっとした後に、切り上げて家へと戻ることにした。]
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[また、キチェスであることを証明するためにも、その方が良いのではないかとの考えであった。
しばらくしてから、部屋を出て、皆より先に植物園に向かった]
【墓】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
ただいま。
[家に帰り、一人だけの部屋に入った後に外へ行き、作業をする。
紅花染めのだ。物心付いた時から紅花染めに興味を持つようになり、たまに気分転換も兼ねて小物を作るようになっていた。]
……うん、何回もつけると鮮やかないい色になってきます。
[この鮮やかな色に染まりつつあるハンカチは、5(6)回目染めたもの]
鉱物学者 ディ＝オシュ＝ホウ＝ビ＝ショウ
―睡眠ルーム―
[ナギの放送が聞こえてきたが…]
……。
[じろり、とスピーカの辺りを一瞥したのみで、全く動こうとはしなかった]
【墓】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
いつか誰か、大切な人に会う事があったら受け取ってくれるかはわかりませんが……これを差し上げたいです。
もっともそんな人、いないと思いますけど。
[友達を作るのですらも一苦労し、その出来た友達もすぐに離れていってしまうカホに自分を大切に思ってくれるような人が現れたりとか色恋沙汰は想像しにくかった。]
言語学者 ビョウ＝ヤ＝ナギ
［放送を流した後はたと気付く。］
ショウさん…どうしよう。
［ショウはおそらく感染していると思う。だが、生きるためには彼をそこから出させないといけない。
彼の意思を確かめた後、キィキョウに防御策を尋ねることにし、ナギは睡眠ルームへと向かった。］
言語学者 ビョウ＝ヤ＝ナギ
―睡眠ルームの閉ざされた扉の前―
ショウさん！
［ドンドンと扉を叩く。］
ショウさんいらっしゃいますか？ ショウさん！
［彼の反応はあったろうか。ナギへの感染を気にして話は扉越しかもしれない。］
鉱物学者 ディ＝オシュ＝ホウ＝ビ＝ショウ
>>84 [扉越しに、応答を返す]
ナギか。さっきの放送の話か。何かあったのか。
……ローズの招集だと？
[声に、はっきりと不審の色が混じった。以前の『サージャリムの思し召し』の時から、ショウは内心でローズに隔意をおいていた。
そして、今はもうそれを隠そうというだけの気力もなかった]
鉱物学者 ディ＝オシュ＝ホウ＝ビ＝ショウ
…俺は、もう生き残ることにも、KKへ降下することにも、もう興味はない。何か決断するような事柄があるなら…、俺の一票はお前に委任する。
心配するな。黙って、自殺したり…は、せん。できん事情があるからな。
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