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[それから5(6)秒後、用件を切り出す]
あの、あの……。
連絡先を教えていただきましたよね?もし完成した時になかなか会えないと困りますから連絡先を教えようと思いまして……。
えーと、この番号にかければ大丈夫です。あとメールアドレスですが……。
[完全にこちらから連絡を取る気でいるように見えるかも知れないが、カホはそれに気付かない]
17+6+3+5=31 という事で覚醒しました。電話のを切り覚醒ロールを回します。
カホは全く前世と変わってないじゃないかと言われそうですが、後悔がショウさんと一緒にいられなかった事くらいで自分自身に何かあった訳ではなく転生前の自分に不満はなかった(むしろ回りから大人になれと言われての反発があったかも?)のでこんな感じです。
[電話から暫くしての事。]
ショウさん。
[カホの夢の中に出てきた人物が話をしている]
……ショウさん、その……無理にとはいいませんが、出来れば右側に来てくださった方がありがたいです。
私、事故で左の耳が聞こえなくて、左に立たれると話が聞こえなくてわざわざ首を傾けなきゃいけなくて……。
[カホも同様に生まれつき左の聴力がない。それ故の苦労はよくわかる。]
ううん、そうじゃないです……。
[数多くの夢を見てきた中で、何故サフラーの夢をノートに書き記したのか。そして何故それが強く印象に残っているのか。]
サフラーさんの気持ちはすごくよくわかります……何でかって、サフラーさんは……。
[不意にショウとサフラーの会話がまた聞こえてくる]
え、左側に立ってくれれば、ずっと俺の顔を……見ててくれるからって……。
そうですよね。左側にショウさんが立っていれば話は聞きにくいですが、その分ショウさんの顔が見られますから悪くはないですね……。
……そうです。
私は……サフラーさんなんでした。
ショウさんが大好きで大好きでたまらなかった、サフラーさん。
だからだったんですね……夢の中のショウさんに惹かれていたのは。
[カホはこの瞬間、サフラーとして覚醒した]
だけど私には私の人生があります。
ショウさんがいるならば見つけたい気持ちはありますが……今の私はサフラーでは無く秋葉カホです。
[カホが恐れていたのは自分がサフラーになってしまい秋葉カホでは無くなる事だった]
−良かったです。そう言ってくれて。
[目の前にいるのは自分よりも綺麗でかわいい感じのする女性。自分の夢で見たサフラーそのものの。]
サフラーさん、ですか?
−はい、ディ=オシュ=サ=フラ=ワー。そっちの言葉では紅花の意味があって、紅花油は別名サフラー油ともいいますし、地域限定のハンバーガーのお店としてサフラーバーガーなんてのも……。
[このどうでもいい雑学をよく話すのもサフラーであり、そして紛れもなく自分自身だ]
15足して22。まだ目覚めませんね。
でもフラッシュバック発生です。さらにムーンドリームも進むでしょう。きっついのいろいろ考えてます。
そして、すいません。時間がないので唐突にさらばです。
嫁、また会おう!
−えーと、何の話でしたっけ……そうそう、初めましてです。カホさん。名前はサーじゃリズムのうんたらで予めこっちは知ってるんですよ。
それはともかくとして。私もカホさんと同じで、カホさんの生きたい道を優先するのを考えてて、私の気持ちを押しきるつもりはありませんでした。
私は生まれ変わってもショウさんと一緒にいたいですよ。だけど、生まれ変わったショウさんが望まなかったり貴方が望まなければそうしろというつもりはありません。
私はあくまでも前世の立場でありますから今の人生にあれこれ口を出したりするのは間違っていまそから。
Mammy?...え?日本に移住?
[父がなくなってから2年、いずれは来ると思っていたが、母から聞いたのは、突然の話だった]
わたしは、ここ(NY)にいたいのにー。
[母は頑として聞かなかった。確かに、最近の母はおかしかった。若干ノイローゼ気味と言えば言えなくもない]
そう…。わかった。
[しばらくの口論の後、真梨亜の方から引いた。このまま放っておくと母にとって、あまりよくないと思い至ったからだった]
[引っ越しの準備は大変だった。女二人の準備はおぼつかない。特に学校を転校する手続きたるや、複雑怪奇。真梨亜にはさっぱりだった。
不幸中の幸いは、カソリック学校である母校に老年の日本人シスターがいて、いろいろと世話を焼いてくれた。
しかし、学期の開始が日本とずれていたり、単位が異なっていたり、申し出が遅かったため、1年遅れての転入の扱いになってしまった。
本来であれば、高校3年を迎える年なのに、また再度高校2年からやり直し。合計で高校生活を4年送ることになるのだが、日本語に慣れるための助走期間と考えれば、無駄でもないかもしれない、そう思った]
[その老年の日本人シスターは、ショーコ・ハマザキと言った。戦後アメリカに移住してきた人である。敬虔な信者であった、父のことも多少知っていた]
『マリア、気をつけてね』
ありがとうございます、シスター。色々とお世話になりました。
[深々とお辞儀をする]
『いえ、向こうに行っても、達者でね』
[老年の女性は、深く刻まれた皺をさらに深くしながらほほえんだ]
では、行ってまいります。
[軽くシスターに手を振って、その場を去った]
『サージャリム様のご加護を…』
[その呟きは真梨亜の耳には届かなかった]
23+10で33。
ローズへの愛で、完全覚醒しました。
ローズが来日した時点で、発見ロールまわそう。
[日本に着いて、しばらく母とホテル住まいを経験し、住まいを探す。母の実家である東京都内に住むことに。
実家には母の両親と母の妹の家族、つまり真梨亜の叔母家族が住んでいるので、一緒には住めない。
市中の不動産屋で実家の近所を探すことに。不動産屋に紹介されたマンションは、いかにも日本的な建物であったが、母が気に入ったので、そこに決めた]
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