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>>28
[夕べスイ=レンが何度かしたように、頬にスイ=レンの手が触れる]
ええ、また、逢えますわ。
[安心して、と言うように、囁く]
[見よう見まねでヤ=ナギの腕に点滴の針を1(6)回ほど失敗して、なんとか、落ち着いたところに刺し終える]
(キィ=キョウがいないことがこんなに大変だなんて…)
[しばらくして、ヤ=ナギの体温が5(6)度ほど下がった。一応は点滴が効いたようだ]
[しかし、ヤ=ナギの意識は回復しなかった。症状は思ったより重いようだ]
スイ=レン、とりあえず、一時的に熱は下がったみたい…。
[心配そうに見守るスイ=レンに囁く]
[スイ=レンはローズに寄り添い、後ろから抱くように腕を回した]
大丈夫。
[何が大丈夫なのか、自分でも分からなかったが、とりあえず、気休めの言葉をかけて、スイ=レンの指に自分のそれを絡ませた。
夕べは、ふたり、あのまま夜を過ごしたが、スイ=レンはローズを抱いたまま寝付いた。キチェスの掟を知ってなのか…?
ローズのキチェはまだ色濃く額に残っていた。
スイ=レンが実際に寝ていたかどうかは分からないが、その寝顔は初めて見る柔和な表情であった。
その寝顔を思い出しながら、しばらくそのままスイ=レンと共にヤ=ナギの容体を見守っていた**]
[小鳥の囀る声を目覚まし時計の代わりにして。
女は眠りから覚醒する。
ふと頬に触れて]
やだ……なみだ……?
[その頬に伝う冷たいものに、きょとりと呟くか]
そういえば……なにか夢を見て居た様な気がするけど……。
そのせいかしら?
[ゆるく首を傾げて。
頬を伝う涙を、指で拭いとった]
/*
メモに噴く。
やっても良かったかも知れないが、まあ まだだろう!
とか思ったのも、内緒。
盛り上がりどころとしては最後か。
あと、キチェスをどうしたいかの選択にも大変よるのでね…
[身体を起こした後、学校へ行く支度を始める。
必要な教科書やノート等を鞄に詰めて。
制服に袖を通すと、階下へと降りる。
そこには両親がおり、温かい朝食があり。
今までと変わらない、普遍的な朝の風景が広がっている]
おかあさん、おはよう。
……もう、お父さんったら。また新聞読みながらご飯食べてる。
お行儀悪いよっ。
[いつもと変わらない会話。
なのに、何かが足りないと思ってしまう。
傍にいるべき人がいない感覚。]
……?
[ゆるりと一度首を傾げて。
急ぎなさいと急かす、母親の用意してくれた朝食に手をつけはじめた]
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