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[最後のキィ・ワードを認証する。
程なくして、画面上に"TOP SECRET"と題されたファイルが展開した。]
『──KK=102に関する資料。KK-102は核に母星系では極めて稀なDyを豊富に有し──但し、これにより重力磁場が──大気の状態は──宇宙線の量に注意が必要であり──生命に対する影響が──非常に有望な資源は、エネルギーとしても実に──KK-102の原住民が気付いた場合、KK=102の発展が──その前に───原住民の健康に影響はない。但し現在、母星系人体への安全性は確立されていないために、KK-102への降下は絶対禁止事項と定め──…エネルギー資源管理、及び独占の観点からこのファイルをTOP SECRETと規定──』
[スイ=レンのキィ・ワードをみつめた。月の向こう…。まさに自分たちがこれから向かう…いや、向かわざるを得ない、そこではないか…]
な……。
なんだ、これは。
[その内容に、一瞬呆気にとられる。
あまりに自分勝手で、都合の良い内容に──]
──は。はは、は……ははっ。
[笑い声が零れた。]
/*
ところで、割と恥ずかしい苦行のターン。
過去設定とか困る。うろうろするww
wwwwそうそう、パスも最後まで悩んだところ!(←
Dyって…?なに?
[説明の半分くらいしか理解してない。つまりは、ある資源の独占を防ぐためと…?
たしかに、スイ=レンが呆れるのも分かる。
しかも、人体になんらかの影響があることを予測していたとは…つまり自分達は実験体だったということなのか?]
馬鹿な──ばかな、やつらだ。
こんなことのために、俺たちを送り…監視させ…
挙句に争って、滅んだだと?
[先遣隊は、無事に帰還した。
彼らの発病は、謂わばイレギュラーであろう。
とはいえ、現状では──あまりに、過酷な現実である。
KK=102の生命体にとって害がないことなど、今は慰めにもならなかった。]
/*
そうそう。
元素記号の表から、適当に引っ張り出した希少金属ですよDy
そんな大層な代物ではないけどな!
[薄れる意識を懸命に保ち様子を見ていたが、スイ=レンの笑い声に>>91 そうか、と震える息を吐き出した。
黒い画面を見やり、微かに苦笑いのような表情を浮かべ新緑の繋がる天井に視線を移す。]
[だが───]
『1-2.KK=102は生態系の豊富さ、有用資源の豊かさで類を見ない惑星である。文明は未発達ではあるが、──その活用には慎重を要し──…KK=102の発達を極めて慎重に見極める必要がある。』
[スクロールした先。
追記として、小さな記述があった。
或いは、小さな慰めとでもいうように。]
>>95
[ヤ=ナギの震える吐息が聞こえた]
ヤ=ナギ大丈夫?
[耳を近づけると、「紙」と一言]
何?紙?
[近くから一枚の白い紙を取り出し、ヤ=ナギに渡す。すると、ぼやっと、一人の若者の姿が浮かび上がった。それは、あの夢に出てきた、ヤ=ナギの転生後の姿であった。
今のヤ=ナギとは打って変わって、快活で爽やかな、少し軽めの若者の姿であった]
───…ローズ、ナギ。
[傍らに添うローズの腕の上に、もう片方の掌を重ねる。
やわらかな温もりが、あたたかかった。]
けれど……俺たちは。
KK=102に降りず、侵略もせず、
……これで良かったのかも知れない…な。
[──は。と、息を漏らす。
少なくとも、KK=102.
若く可能性溢れるかの星に、──この曇りを持ち込まずに済む。]
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