473 【記憶鮮明】「ぼく地球」村【身内村】
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【赤】 医学博士 ヨー＝ハン＝キィ＝キョウ
はっきりと検査した訳じゃないけれど、フラ=ワーは…もう駄目かもしれない……。
ビ=ショウさんは最期を看取るために、彼女の部屋に――
私って……無力だわ。とても。
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[リーダーという言葉に反応したのは見逃さなかった]
あまり重圧に考えない方がいいですよ。
とりえあえず、医務室に行きましょうか…？
[キィ＝キョウにも、医務室に向かう旨を心の中で]
【赤】 惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
そ、そうなの…？
あのおしどり夫婦が…。
最後を看取るために…。
とりあえず、医務室に向かうわ。ビョウ＝ヤ＝ナギも一緒なの。できるだけ多くの人で話し合いした方がいいと思うの。
キチェの件は除いて…。
【鳴】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
ショウさん……。
ショウさんは本当に優しい人です。
普通の人だったら、こんな時に私の部屋に入って行くなんて事はしませんよ。自分が感染するかもわからないのに……もしかしたら私よりも先に死んでしまう事もあるかもしれないのに……。
医学博士 ヨー＝ハン＝キィ＝キョウ
［重く溜息をつくと、フラ=ワーの部屋から離れ、医務室へ。
また一つ命の灯が消えるのを感じながら、
何も出来ない無力さに、女の表情は翳るばかりで――］
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
そういえば、リー…ヤ＝ナギって、母星にいたときは、誰か好きな人とかいましたの？
[サ＝フラ＝サーを看取るつもりの、ビ=ショウの話をキィ＝キョウから聞いて、ちょっと気になった]
【赤】 惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
あまり、重荷に感じないでね。
キィ＝キョウのせいではないんだから…。
これも、サージャリム様の思し召し…。
[思いもよらぬ台詞を言う。しかし、今のキィ＝キョウにはこの言葉が必要かもしれなかった]
【鳴】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
本当は私も……もしもの事があったらショウさんがそばにいて欲しかったです。それなら、ショウさんがそばにいれば……悲しくも無いし、苦しくも無いと思うから……。
だけど、こんな体になったから、ショウさんのそばにはいられないと思いました。ショウさんまで病気にかかって苦しんで欲しくないから。
【赤】 医学博士 ヨー＝ハン＝キィ＝キョウ
ええ。これもきっと…サージャリムの与えし試練なのでしょうね。
大丈夫よ。
私は平気。これぐらいで、心が折れたりはしないから。
医学博士 ヨー＝ハン＝キィ＝キョウ
―医務室―
［明かりをつけると、無人の医務室のデスクに女は戻る。
薬草を脇へ置き、PCを立ち上げる。
少しでもウィルスの特定をするために。
無駄な時間はもう、残されていないのだから……］
生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
自分の体の方を優先しても何も問題なかったのに、ショウさんはこうして私のそばにいる方を選んでくれて。
ショウさん、大好きです……。
言語学者 ビョウ＝ヤ＝ナギ
えぇ？
［突然の話に驚いてたじろぐ。］
そうですねぇ…これまで兄に数度紹介された経験はあったけど、特段何もなく過ぎ去っちゃた感じかな…
［あまりにも直球な話に頭をかいて笑う］
生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
[本当はテレパスで伝えるはずだった言葉。それをうわごとのように呟く。
自分のショウへの言葉はテレパスなのか、それともそのまま口に出しているのか。それすらもわからない。ただ一つ言える事があるとすれば、自分の言葉がテレパスなのかそうではないのかがわからない程の症状である、という事だ]
【赤】 惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[キィ＝キョウの言葉で、ふと思い出す]
そういえば、最長老が何か言ってたとか、言ってなかった？
キィ＝キョウ…。
[バタバタしていた最中だったはずなので、すっかり忘れていた]
【鳴】 生物植物学者 ディ＝オシュ＝サ＝フラ＝ワー
キィ・ワード……。
そういえばそんな話もありましたね。
あの頃はこんな事が起こるなんてまったく考えてなくて、幸せなままだった……。
ショウさん……あの頃に戻れたらよかったな、と思いませんか？
惑星学者 オク＝テ＝キー＝ローズ
[頭をかいて笑うヤ＝ナギをみて、少し安心した]
そう…。
お兄さんって、よく話にでてくるけど、どんな人だったの？
[母星の話になると、過去形にならざるを得ないのが辛く感じるかも知れないが、なんとなく、聞いておきたかった]
【鳴】 鉱物学者 ディ＝オシュ＝ホウ＝ビ＝ショウ
サフラー。俺は優しい人なんかじゃない。
俺は親しい友人もいなかったし、女にモテた事もない。俺にとっては、家族、本当に信頼できる人間、それ以外は畑の野菜以下だったんだ。
…お前に会った時、お前と母さん達とを引き合わせた時まで……、想像もしなかったよ、こんなにも、俺達のようなはぐれ者の家族の一員になってくれる女がいるなんて。
【鳴】 鉱物学者 ディ＝オシュ＝ホウ＝ビ＝ショウ
お前は、俺の家族だ。俺の魂の一部だ。
お前となら、生きていける。お前のために、俺は、生きているんだ…。
お前となら、親父と母さんにも負けない、最高の家族を作れると信じる。本当に、信じているんだ…。
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