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[横からの微かに動く気配。
それを感じて、少女の頬に手を添え顔を見る。
顔色は大分マシになっているようだ。]
―――。
[ただ、静かに。
そのまま起きるのを待ち続ける。]
― 西ブロック・キートン宅 ―
[頬が温かい。
意識が浮かんでくると、それは手が触れているのだと知った。
―― もう少し触れられていたいという想いと。
―― 目覚めないと、と考える理性(わたし)と。
均衡は崩れ、薄っすらと目をひらいた。]
…………。ば……たい、さん……。
[どうしてだろうかとセムラは考える。
ここ数日で見慣れた光景なのに、彼が其処にいたという事実が胸の隙間を少しだけ埋めて、芯を温めた。
出なかったはずの声。
ようやく搾り出せたのは、喜びと、――悲しみと、半々。]
―――おはようございます。
[目が開き、視線が合うと同時に声をかける。
色々言わなければいけない事は沢山ある。
それでも、今はただ。]
声、出るようになったんですね。
[そう言って微笑むと、頭を撫でた。]
………、おはよう、ございます。
[少しの間使われていなかったからか、やや喉の調子はおかしいが、発声には何の問題も生じていないようだ。
きっとその間だけなのに、もう長い間、挨拶していなかった気がする。それがまた一つ、埋めてくれた。
微笑む馬岱にゆっくりと、ぎこちなく微笑みを返そうとする。]
…………。
[だが、それは頭を撫でる仕草に驚いて止まってしまった。]
…………。……どうしてでしょうか。
こうして会話をすることが、とても、………その、嬉しい。
……そう、思います。
そう言ってもらえるだけで、私が此処に居た意味がありましたね。
[話し相手ぐらい、いつでもなりますよ、と。
ぽん、と。頭に軽く手を置いた。]
体の方はどうですか?
怪我などは無かったとは思いますが……。
体は………。
[そっと、身を起こしてみる。
―― バーサーカーがいなくなってしまったからだろう。
喪失は、比例して体の稼動効率に変化していた。]
……大丈夫、のようです。
[良い報告なのに表情は曇りかける。
周りを見渡せば、――― やはりゴロウはいなかった。
あの後のことを聞くべきなのだろうが、聞くことが出来ない。
……手の甲には使われなかった令呪。
どうしてあの時、身が壊れたとしても、回路が焼きついたとしても、令呪も使って上げられなかったのだろうと、暫し回想した。]
[起き上がる動作は、以前の危なげなものではなかった
調子は確実に良くなっているのだろう。
……どんどんと存在が薄れている己とは逆に。]
そうですか。
―――ゴロウ、は……。
[部屋を見渡す視線、それが何を探しているのか解ってしまった。
その名前だけを、小さく呟く。]
[ゴロウは、と。
言いよどむ姿だけで、事情を察する。
探していた視線を落として、ゴロウの姿を思い出す。
いつも自分と一緒にいた姿。そして最後の、本当の姿。]
…… ゴロウさんには、謝りたかった。
サーヴァントとして呼び出したのに。
………彼にも、叶えたい願いはあったはずなのに。
[始まりは神社だったのだろう。
自分が失敗したことで生み出た綻び。
理不尽に壊されようとしている願いを、壊させたくなかった。
…… いや、ただ見ていられなかっただけかもしれない。
実際それはゴロウの戦闘回数の少なさを導いて、満足に聖杯戦争を戦い抜けないまま去ったのだ。]
教会には、あまり行きたない。
終了まで、身を隠すことになる。……でしょうか。
[脱落したマスターの末路。
死去するか、教会に保護して貰うか、それ以外か。
そもそも、このまま聖杯戦争を続けても。
『自分』は、聖杯に至ることなど出来ないのだから。
浦舞の地を護るための死か。
浦舞の民を犠牲にしてでもの恩返しか。
答は、最初の問答から既に出ていたことだった。]
―――ならば、私も共に居ましょう。
[まるで、一人でどこかへ行くというかの様な言葉。
いや、事実そうだったのだろう。
それを、暗に否定する。]
…………。
[きっと馬岱なら、そう言うだろうとは思っていた。
だから、言葉に表情が変わることはなく。
むしろ困ったような、どうしていいか分からないといった瞳で、馬岱を見た。]
でも、馬岱さんにも、………。
…………。
……馬岱、さん。あの。
[じっと見つめて、ようやく。
彼から感じる魔力が、―― 存在が、薄れていることに気付く。
それが、どういう意味を持つのか――。]
…………、
[もしかして太一さんはと続けようとして、言葉にならない。
けれど、もしそうなのだとしたら。推測の通りであるなら。
あの優しい太一は、……ということで。
今ここに、共に在ると言ってくれた馬岱も、……てしまうということなのか。
ただ一言否定が欲しくて。
ただ太一が魔力を浪費しただけなのだと言って欲しくて。
逸らさず馬岱を見つめて、沈黙の中で言葉を待った。]
[ただ無言で、馬岱はシャツを脱いだ。
……魔力の供給が止まり、既に数時間。
わかっていた、単独行動を持ちえない己の体が、どういう変化を起こしているのか。]
―――。
[覆い隠すものが無く、空気に触れる馬岱の上半身。
そこは既に、若干透けており。
――体の向こう側が、見えていた。]
………………。
[息を呑む。
言葉よりも明白に語る事実が、そこにはあった。
明白に語られない事実も、想像に容易かった。
あの神社にいたのは、記憶のある限りではゴロウと自分。
しかしゴロウはおらず、こうして馬岱が傍にいて。
つまりそれは――――。]
…………どうして。
[ぽつりと、一言だけが漏れた。
彼等の決意は既に聞いている。けれど。
そのために、彼等が命を失うことなど、おかしい。]
[指先が触れる。
いや、触れているのだろう。
その部分の感覚は既に無く、存在していると思えたのは、その部分で指が止まっているから。
客観的情報でしか、もうわからない。]
セムラを、守りたいからです。
主も、そして………私も。
犠牲にすることを、由と出来るはずが無い。
[そのまま、そっと頭を撫でる。]
[触れた指先には、僅かに、本当に僅かに感じる。
馬岱が其処にいるという温もり。
しかし、いつ消えてもおかしくないくらいの、稀薄。]
そん。な。
でも、ですが、……けれど。
このままでは。
[頭に置かれた手。
このくすぐったさも、砂のように消えてしまう。
けれどどうすればいいのか。
新たな契約者を見つけようにも、そう簡単にはぐれマスターは見つからないだろう。
もし自分と契約したとしても、既にティチューバに関する情報が渡っていたなら、じり貧にしかならない。
何より、またすぐに、契約者を探さなくてはいけなくなる。]
[しかし、]
ゴロウさんも。太一さんも。
馬岱さんまで。
[みんないなくなってしまう。
それだけは、………どうしてか、とても嫌だった。
手段も方法も思い付かない。
でも、否定したくて、首を横に振った。]
気にしないでください。
[首を横に振るセムラに、微笑む。]
これは、私が望み行動した結果。
セムラに責任はありません。
―――それに私は諦めてません。
最後まで足掻き、世に抗います。
セムラを守ると、決めましたから。
[例えすぐに朽ちる身だとしても。
抗えない時の流れだとしても。
もはや、覚悟は出来ている。
あとは体を押し上げれば良い。]
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