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>>131
ルーサーさんですか。
[一礼して彼を見る。その瞳に感情は篭ってなく、冷たい]
ちょうど私も向かう所でした。
昨晩の事について今一度確認したい事がございましたので。
――即応が少々難しくありましたのでね、
ご心配をおかけしていますね…。
聞き取りに関しては、昨夜に引き続き
ネリーさんをと伝えてあります。
〔手短に伝えて、当面の会話へ気を置くらしく〕
墓守 ユージーンは、見習いメイド ネリー を投票先に選びました。
明け方も他者の目を気にせずオマエと話せば良かったのに、
我も其処まで気が向かなかった。
[済まぬ、と小さく謝罪の言葉を零し]
アレが現状で他者の敵意を集めるとは余り思えぬが、
オマエがそうするのであれば我も従うかね。
生憎と他に妥当な者も思いつかぬ。
[骸骨は穴に吸い込まれる様に視線より無くなり…立ち上がる様子に視線を上げ]
ええ。無理でしょうね…人間も獣ですから。
ただ、牙や爪が無くなり、少し賢くなっただけ…
[ゆっくりと立ち上がれば、問いに淡々と答え]
…一緒に居れれば楽しい…いえ、楽しいは少し違う…嬉しい?
知り合いとはまた違う感覚、でしょうか。
[一つ瞬きをすれば小さく頭を揺らした]
…はい。
ジーンさんが、よろしいのであれば。
…人は牙も爪も失った分、
兵器と言葉を使い他者を傷つける。
小賢しく成っただけだ。
[続く言葉に緩く首を捻りニーナを暫し見詰め]
そうか…
我もこの時にこの空間が震えるのは、
嬉しく思う。
[微か穏やかな声音が告げ]
では行こう、
余りのんびりしていると、
あの女に眠らされかねぬ状況なのでな。
[片口の端を吊り上げ笑むとニーナの準備を待って
戸締りを終えたニーナと共に宿舎へ向かうだろう]
>>138
それともう一つ、コーネリアスさんの事で。
[彼にはやはり視線は合わせず]
それでは少尉殿にお話をお伺いしたいと存じます。
・・・その前に一つ聞いてよろしいですか。
ルーサーさん、何故コーネリアスさんなんですか。
まず最初に身内の膿を探る考えはなかったのですか。
…ええ。
ですが、その代わり生き残る術と生き続ける術は手に入りました。
そして、こうして言葉を交わす術も。
[ジーンの言葉にそう、言い返す様に言えば]
…
[その言葉に微かに瞳が細くなった。
白い肌に軽く紅が入ったことには気付いては居ない]
…はい…急ぎます。
[小さく頷けば、その足は急ぎ始める。
…暫くすれば、診療所の外へと出て、鍵を閉めるだろう]
…はは、貴官が詫びることではありませんよ。
如何しても生き汚くなれと仰せでしたなら…
ご不在であるらしい、少佐殿を牙にかけても
構わないとは考えております。
〔此方の尺度で、日々評価を変える必要のある
年若い上官の名を挙げて笑む。〕
…遺言の真似事はしませんよ、貴官と違ってね。
【本部外】
[黙って写しを受け取り目を通す。]
ふむ……。
これは成る程、な。
[半眼。続く言葉に顎に手をやり]
なに、ジーンなら今日も現れるだろうよ。
それは、例の力のことかね。
少なくともどちらかは嘘をついている。或いは両方か。
協力者は人狼どもと連絡を取る手段はないはずだからな。はちあわす可能性もあろう。
疑わしきはかわらん。決め手に欠ければ
―両名とも眠ってもらわねば。
[言葉は重く]
時間が許せばだがな。
暢気に構えてはおれん。
言葉とは難儀なものだ、
意思の疎通を図る為に用いるのに、
紡げば紡ぐ程に遠退く事も少なくは無い。
[仄か頬染める様子に緩く首を傾けるも
準備を終えたニーナの荷物を受け取り
歩調を合わせてゆっくりと歩き始める]
ニーナがニーナで在るように、
我は我でしか在り得ぬ。
先ずは自分の両足で立ち世界と対峙すると良い。
我は手伝えども、ニーナには成れぬよ。
[淡々と紡がれた言葉の真意は何処なのか
閑散とした村を進み宿舎が見えて来るか]
投票を委任します。
隠し子 リッタは、墓守 ユージーン に投票を委任しました。
[一夜一夜。
また宵に支配された村の中を過ぎる、早足な少女。]
出かけるなら一言くれれば良いのに。
……もう。
[拗ねたような口調を含ませて、呟きを落とす。
この村も随分行き場が無くなった。
雑貨屋の主人も居ない、酒場も空っぽ、
そして教会も今や人は居らず、
人気があるのは軍部くらいのものか。そんな皮肉。]
[むくりと起き上がると、そこは寝所。
すでに太陽は没し、今は高々と輝く月の時間になって。
だん、と叩きつけた硝子窓がびりびり震えた。]
……くそっ。夜だと!?
僕は何時間眠っていたんだ!
少佐殿に関しては是から少尉殿に報告する心算だ。
機密を探る序にアレの身の潔白を洗ったとでも言うさ。
[――遺言]
〔指先は微かに戸惑う気配〕
オマエの遺言等は聴く気は無い。
けれど我の遺言に、
消された名でも署名でもしておこうか。
――ユージーン・クロイツェルと。
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