377 劇団人狼ズ、旗揚げ公演村
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クリストファー
こういう時なんだかんだ言って一番に飛び込んだのあいつだったけどな、赤毛ちゃん。
いや案外、先に入ってるかもしれないね。
[じっと穴を見る]
アリシア
入らなくちゃ、先に進まないんですから。
[入口から中を覗く]
やっぱり、真っ暗ですね。でも、風が、吹いてる。こっちに、吹いてるって事はどこか吹き込んでる場所があるってことですよね。
ナタリア
とりあえず、風が吹いてくる方向に進んでみましょう。
私がブライアンのすぐ後ろからロウソクで照らしてあげる。これで、普通に歩くのには支障がないと思うわ。
ニコラス
……風か。
じゃあ、私は後ろに回るよ。
煙草、まだ残ってるし。
風の向きを確かめながら進めば。
[目を伏せて、煙草に火を付ける。]
……モテないよ、ブライアン。
そんな冗談。
[声が小さくなる。]
アリシア
さ、行きましょう、ナタリアさん。
[ブライアンの後について中へ入る]
真っ暗、ですね。灯りで少しは見えますけど。
クリストファーさんとニコラスさんも、ちゃんとついてきて下さいね？
[振り向いて、二人が着ていることを確認する]
ブライアン
……あっ！
今、あかりがついた瞬間、誰かがいた。と思う。
奥へ行ったようだった。
俺はじーさん以外の幽霊は見たことないから、生きてる奴のはずだ。
洞窟の中の様子が前と変わらないかどうかはわからないが……。
ニコラス
あ。
前回と一緒なら、途中で電池切れるか、
蝋燭が燃え尽きる可能性が──。
片方、温存した方が良いかも、だよ。
と、ケネスか、ケネヌはどうやって奥へ進んだんだろう？
灯り無しで進めるほど、慣れてるとか。
アリシア
ニコラスさんって、ずっと思ってたんですけど……。
[振り向いたついでに、ニコラスをじっと見つめて]
なんだか、時々女性みたいに思えるんですよね…。
[小さく呟いた]
クリストファー
ニコラスの手、すべすべで女の子みたいだね……。嫌だと言っても、離さない、からね？
[ニコラスの手を握り]
アリシア、うん、大丈夫。
[と握った手を持ち上げ]
ブライアン
道は一本だし、戻るとしたらあっちに行くしかない。
追いかけてみよう。
そうだな……。風があるようだからロウソクは一度消して、クリスの懐中電灯をナタリアに持ってもらおう。
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