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[零距離から叩き込まれた魔力弾。
その威力は自分自身の魔力とは比べるのが失礼なぐらい強力だった。
それは重力を展開する間もなく着弾した。
まるで車にはねられた人のように飛び上がり、そして地面へと倒れこんだ]
[少年の視線の先にあるのは、跳躍しての斬撃から着地を終えた異装のサーヴァント。黄金の剣が音も無く持ち上げられ、こちらへと振り返ろうとする]
……みなみ。逃げ、ろ。
[波旬の隙を見逃さず、ランサーの槍が大きな軌跡を描いた。
切り取られた真円の空間。
放たれた光の円盤。両者の間を白光が疾駆した]
[足先の感覚が無い。膝も、脚も、腰も。全身の存在感すら希薄になったようで、立ち上がることが出来なかった]
……これが、奴の……宝具、か。
……死に至る、病。絶望という、名の。
[侵蝕を一時的に食い止めているのが、たった今みなみが行使した令呪の効果であるのは明白だった。冷え冷えとした暗渠が少年の心身を蝕んでいく。全身に行き渡れば、そこに在るのは確実な、死そのもの]
[言葉を失った。姿はいつも通りの儘なのに、急速に繋がった先から感じられるダビデの気が失われていくのが悲しかった]
そんなダビデを置いてなんて、行けるわけがっ……、
[ない、と続ける前に、ダビデの口から零れる、"死に至る、病"と言う言葉を聞いた。
――どんな魔術がその病に効くと言うのだろう。令呪に出来る事には限りがある。今それが齎している効果のように、その時間を少し延ばす事しか出来ないだろう。再び訪れる無力感に唇を噛んだ。そしてそれこそが、ダビデが逃げろと言った理由だと解れば、何も言う事は出来ず。小さい子供が駄々をこねるように首を横に振りながら、みなみはその手を伸ばし、ダビデの手に触れた]
……私は、もう持たない。みなみが令呪で命じたのでなければ、
……とうに、死んでいる、筈、だ。
[視界に白霧が掛かる。虚無という名の無明が迫っていた。
歯を食いしばり、強い光を眼差しに込める]
……ここから離れろ。今、すぐに。
私が倒れたら、逃げる。その約束、だ、ろう?
[みなみの手を一度だけ握り締めて、引き剥がす。
拳を形作り、送り出すように彼女の脚を押しやった]
…………。
寝たのか。
[瀬良悠乎は糸が切れたように眠っていた。
どれだけ自分の言葉を聞いていたのか、どんな想いで聞いていたのか――。
スパルタクスは願った。彼女の心を深く抉っていることを。願わくば、彼女が「ならばもういい」と諦めることを。
きっと彼女と接し続ければ、思い出さなくてもいいことを思い出すし、覚えていなければならないことを忘れてしまう。
――狂おしいほどの平穏。
愛でたい、と思う。
でも、無念を捨て去ることも出来はしない。
――殺したい、と思う。
……それでも、]
…………。すまない。
君と私は、生きた時代が違うんだ。
……分かるはずもないし、今の平和は君達の時代のもの。君に辛くあたる道理はなかった。
[それでも、この安らかな寝顔に罪はない。
それでも、この光景に罪はない。
……甘い毒の螺旋に溶かされているだけだとしても、今はそう思いたかった。]
――おやすみハルカ。
いい夢を。
[瀬良悠乎をそっと抱え、二人が用意してくれた布団へ運んだ。]
っ、ダビデ……!
[息が詰って、上手く息も、声も出なかった。目から光が消えていくのが手に取るようにわかる。ずっとここに留まって居たい気持ちに負けそうになる。繋いだ手の暖かさが、尚更に名残惜しかった。それでも、約束を思い出す。みなみの、自分の意思でした再契約と、その時誓った言葉を。ダビデの拳が行けと言うように、脚に触れた]
――ありがとう。
ダビデと出逢えて、本当に良かった。
[言いたい事は山ほどあって、けれど、精一杯涙が零れないように笑い、それだけ言うのが精一杯だった。立ち上がり、背を向けると一気に走った。振り返る事は出来なかった。一度でも振り返れば、その足が止まってしまいそうだった]
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