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――邪悪にして、混沌。
それが、どうして。
[どうして英霊として、自らのサーヴァントとしここに存在するのか。召還を行った際、みなみには誰を呼ぶのかもわかっていなかったし、意識して使った縁の品など存在しなかった。だとすれば、みなみとキラーを繋ぐ何かが他にないのならば。その意味するところは、一つ]
NO!
[一際大きく、その声は響く。男なのか、女なのか、子供なのか老人なのか分からない声。
そう、違う。なぜなら……我々は等しく、こう呼ばれる存在であるのだから]
……我が名は、ジャック。ジャック・ザ・リッパー。
[ゲラゲラゲラ、と。ソレも、笑った]
魔術師よ!
汝が喚びだしたサーヴァントは真正にこの者だったのか?
この者は人の手には負えぬ。
――あまりにも異質すぎ、異様すぎ、邪悪すぎる。
何故、召喚を行なった。この世に罪を振り撒くためか!
[再び宝具を解放する為の魔力は、既に満ちている。
必要なのは彼の者に十分な効果を発揮しうる距離とタイミング。
だが、それだけではないと直感が告げていた。このサーヴァントを滅ぼすには、何かまだ、不足している鍵があるに相違なかった]
ジャック・ザ・リッパー……。
あの、娼婦、殺しの。
[その瞬間、曖昧になったままだった思考が、疑問が残るものの一つに繋がった。どんなに認めたくないと思おうと、目の前で負った傷が塞がっていく様子と連動し、体から魔力がキラーへと流れていく]
……、
[弾け飛ばされたジャックの腕が変化する。細く、長く、そして鋭利に。
魂が混ざり、混沌とした状態では不可能だった。だが、魂の多くがこそげ落ちた今、逆に制御が安定してきている]
オォオォォォ……ォオォォ…………
[さらに、一本、二本、三本……。負荷に無数の頭がうめき声を上げる。しかし、それは歓喜の声であった。
殴り、潰す棍棒など、我らが武器ではない。切り裂く刃こそが、本来の武器。
右に四つ。左に二つ。計、六本。歪な刃の腕を携えた異形が、歓喜に笑う]
わたしにだって、わかんないよ!
[アーチャーの言葉に感じる、棘。責められているように感じるのは、思い当たる節があるから。みなみ自身の手に追える、制御出来るサーヴァントではないことは、確かに違いなかった。でも、それで。それで、どうしたら良いのかは、彼女には、導き出せない結論だった]
呼びたくて、呼んだわけじゃない。
娼婦のわたしが、娼婦殺しを好きで呼ぶわけがないでしょ?
でもね、わたしが召還して、サーヴァントとして来たのは彼だった。だから、わたしは――
/*
さて。
バーサーカーと色々話してうちの攻撃力に問題があることはわかった。
あとはマスターの魔術で底上げくらいだけど、強化系の魔術じゃないので微妙なところ。
/*
どちらにしても投票結果がものを言うので余り気にしてはいないけど。
主人公っぽいのがいない気がする。サーヴァント側に。
アーチャーに期待したのに。
後はランサーか。
*/
/*
と言うか、同じチップだからしかたないんだけども。
聖が大介に見える。
バーサーカーは匡ちゃんに見えないのに。
そこには行かないけど。
と言うかほんとにアサシン!!!?
ゲラゲラ笑いを見るときゅんとするんだけども。
それ以外だとランサーしか該当しない。
でもランサーではないと思うんだ。
やっぱりアサシンかな。
じぇ(ry
だから特攻にいけないんだってバ。もう。
しかしこの口調の所為か、まったくもって恋とかしそうにないなこの人。ちなみに必要とあらば身体も使いますがこの身体です。でもサーヴァントに対しては使いそうにありません。魔力供給できてるし。
*/
―午前 中央ブロック―
[ジャック・ザ・リッパー。
十九世紀の倫敦を騒がせた殺人鬼の名には、古代の王たる少年の心当たりは無かった。だが薄く笑みを浮かべ、彼は言葉を紡ぐ]
なるほど、そういう顛末か。
従卒(ジャック)の名を帯びた従者(サーヴァント)に自らの死命を危うくされたとは。とんだ鬼札を切り出したものだな。
[言葉を投げる間にも、眼前の敵は左右の腕を続々と変化させていった。都合して六つの刃。まずはその脅威を掻い潜らねばならない。新たに生まれた、この戦闘の目的を果たすために]
……娘よ。
そのサーヴァントが娼婦殺しだというのなら、私は今から、そなたを奪い去ろう。彼の者がジャックならば、私は其れを上回る。
魔術師ならば占術の心得もあろう。剣(スペード)の王(キング)たる図象――“契約の民”の王、ダビデこそが我が真名だ。
[真名を告げると共に、異形の哄笑を続ける巨人の傍らを抜き去るべく、身の内に魔力を*精錬し始めた*]
/*
なのでバーサーカーとの関係性には恋とか絡んでこないと思います。せいぜい親子的な何かくらい。
バーサーカーに対する信頼を持とうと頑張ってるところです。
死なないことを考えてるけど、このままいくと死にそうな気配。
さて起源どうしよう。回路は多いはず。刻印は両腕と両腿に。
起源は時間関係の何かにしたい。悠久とか。
*/
[娼婦連続猟期殺人で広く知られるジャック・ザ・リッパー。
しかし彼が本当に殺した人数は、人々が持つイメージとは裏腹に、五指にも満たない。
しかし彼が投じた一石は、混沌としていた社会に波紋を立たせるには十分であった。
数多くの模倣犯が出た。新聞はそれらしき事件をジャック・ザ・リッパーの犯行として報じ、人々の認識もそう凝固していく。
やがて、ジャックの名前……本名ですらないこの仮名は、事件の名前へと昇華された。
切り裂き事件。人が無惨に切り裂かれて殺されているとき。特に、その被害者が娼婦……いや、それでなくとも女性でありさえすれば。
ジャック・ザ・リッパー。
その名前が思い浮かぶことが、現代の人間でも有るのではないだろうか]
[十九世紀より現代まで生きるジャック・ザ・リッパー。
その本質は最初に事件を起こした犯人ではなく、多数の模倣犯にある。
彼は、英霊ではなく。
人々にジャック・ザ・リッパーと認識された魂の群体。
聖杯戦争という儀式により、本来英霊が担う"クラス"という型にはめられて現界した、ジャック・ザ・リッパー事件そのものである]
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